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第一章 誘惑
12話
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ただ、街中を二人で歩いていた。
「卓也さ~ん。まだ歩くんですか?」
「えっ。あぁ。もうすぐ着くから」
デートプランを考えていなかった俺は、慌ててスマホで『デートスポット 彼女満足』で検索し、近場のよさげな所を探していた。
「(・・・ここしかないのか)」
「卓也さん。ここなんですか?」
仕方がなかった。
自宅の近所でデートするなんて、自爆行為だ。だから、自宅から十駅以上離れた土地まで来たのに、あまり良いスポットがなかった。
結局、今いる近場にあったのは動物園。
「やっぱり、嫌だったよな。別の場所にでも行こうか」
てっきり、緩奈が嫌がると思って、別の場所を提案した。
まだ沙苗と付き合っている頃、一度だけ動物園デートを誘った事がある。
その時の沙苗は「そんな臭い所に誘わないでよ。私、女性なのよ」と俺は怒られてしまった。それから、動物園は女性を誘うよな場所ではないと思っていたのだが、緩奈は俺が思ったのとは反対に「卓也さん。私・・・動物園大好きなんです!!知ってたんですか?」と、ものすごく喜んでくれていた。
「卓也さ~ん。まだ歩くんですか?」
「えっ。あぁ。もうすぐ着くから」
デートプランを考えていなかった俺は、慌ててスマホで『デートスポット 彼女満足』で検索し、近場のよさげな所を探していた。
「(・・・ここしかないのか)」
「卓也さん。ここなんですか?」
仕方がなかった。
自宅の近所でデートするなんて、自爆行為だ。だから、自宅から十駅以上離れた土地まで来たのに、あまり良いスポットがなかった。
結局、今いる近場にあったのは動物園。
「やっぱり、嫌だったよな。別の場所にでも行こうか」
てっきり、緩奈が嫌がると思って、別の場所を提案した。
まだ沙苗と付き合っている頃、一度だけ動物園デートを誘った事がある。
その時の沙苗は「そんな臭い所に誘わないでよ。私、女性なのよ」と俺は怒られてしまった。それから、動物園は女性を誘うよな場所ではないと思っていたのだが、緩奈は俺が思ったのとは反対に「卓也さん。私・・・動物園大好きなんです!!知ってたんですか?」と、ものすごく喜んでくれていた。
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