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六、番鳥
(四)
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「どうし……て。どうして、ここに」
驚く皇子の声がかすれた。
「どうしてって。そりゃお前の治療をするために決まってんだろ」
オレ、また診察してあげてほしいって頼まれたから来たんだけど?
「オッサン、コイツに何も伝えてなかったのかよ」
皇子の後ろにいたオッサンに尋ねる。皇子もふり返り、「セイハ、お前」とオッサンを睨む。で、当のオッサンは、ピッピピ~と明後日の方を見ながら口笛を吹く。説明、逃げたな。
「オレはさ、またお前の体調が思わしくないって、オッサンに聞いたからここに来たんだ。具合の悪い患者がいれば、それを診るのが治癒師の仕事だからな――、ってこら。またそうやって睨んで萎縮させる。オッサンの胃が悪化するだろ」
ゴンッと、鈍い音を立てて皇子の頭を小突く。
「お前、かりにも皇帝の頭を――」
「それより、五年ぶりか。お前、相変わらず色白いまんまだし。ある程度大きくなったみたいだけど――チビだな」
皇子の文句を無視して、勝手にズカズカと室の中に入っていく。
さっき向かい合って立ったかんじでは、皇子の背はオレより頭一つ分低い。さっきの拳だって、ゲンコツを落としやすい位置に頭があった。
「きみが大きくなりすぎなんだ」
遅れて戻った皇子が口を曲げた。
「そうか?」
言われて自分の体を見回すけど、オレが大きくなりすぎなのか、皇子がちっちぇえのか。判断はつかない。
「それよりさ。オレ、お前のためにタップリ薬を仕入れてきたから。一回、ちゃんと診察させろ」
ドスッと牀の上に行李を下ろす。中に入っているのは、この五年の間に集めたさまざまな薬種。
「お前、またちゃんと食ってねえだろ。それに寝てねえ。ほら、目の下にクマが出来始めてるぞ」
隣に立った皇子のまぶたに触れる。まぶたの裏は白っぽく、目の下はうっすら青黒い。
それらの症状は、皇子の貧血と寝不足を表してる。目の青さは相変わらずで、とんでもなくキレイなぶん、その体調不良は、よけいにもったいないと思った。
「どうして……」
「あん?」
「どうして戻ってきたりしたんだ。きみは放逐されたんだぞ」
皇太子暗殺未遂の嫌疑をかけられて。戻ってきたら命はないと脅されて。
「あのなあ。あんな状態の患者を放っておけるほど、オレはデキた治癒師じゃねえんだよ」
皇子に向き直る。
「お前がぶっ倒れたのがオレの調合した薬のせいだって言うのなら、その原因を突き止める。そして、滋養強壮薬程度で昏睡するような弱っちいお前の体を治す。それが治癒師ってもんだ」
何があっても患者を見捨てない。それがじいちゃんから受け継いだ信条。オレの薬で昏倒したってのならなおさらだ。
「オレはな、次にお前がぶっ倒れてもいいように、いろんな薬を集めてきたんだよ。これだけあれば、いつだってお前を治してやれる」
「リュカ……」
まあ、本当はコイツの「薬のせいで昏睡状態に陥った」っての、嘘だってわかってたんだけど。
オレが牢に打ち込まれてた時、オッサン言ったんだもん。「昏睡状態にある皇子からの温情でオレは放逐となった」って。昏睡って、意識もないのに、オレの罪に温情をかけられるか?
それと渡されたオレの行李。中には治癒師としての道具だけじゃなく、路銀もぎっちり詰まってたし、なんなら真新しい外套まで入れてあった。
オレがいた村に、時折行商で訪れてたロンガもそう。アイツはオッサンの細作で、放逐されたオレのことを見守ってたんだって。だから、「朱烏」って元号を聞いてオレがどんな反応をするか見てたし、オレが皇都に戻るって決めたら、オッサンに連絡を取って、帰る手筈を整えてくれた。
オレがここにいてはいけないから、オレを守るためにわざと追い出した。
こんだけ条件が揃えば、それぐらいの察しはオレでもつく。なんたって蔵子に閉じ込められて、丸焼けにされる一歩手前だったし。
オレがここにいたら、また命を狙われる。どうしてオレが狙われるのかは知らねえけど、次も襲われて、同じように助かるとは限らない。
それを危惧した皇子が、「薬による殺害未遂の罪」を作り上げ、オレを守ろうとした。
さすがに、そこまで追い詰められ悩んでくれてる皇子に、「治癒師なんだから、ここに居させろ」とは言えない。オレだって、もしじいちゃんの命が狙われてるとなったら、似たようなことをするだろう。自分を守った近侍が亡くなったことを、自分のせいだと責め続けてた皇子に、これ以上負担をかけちゃいけない。そう思った。
でもまあ、最初はそんなこと露ほども思わなくて、しばらく「どうしてだよ」って怒ってたけどな。
「ってことで、ほら、ちゃんと見せろ」
軽く膝を曲げ、目線を同じ高さに合わせる。――やっぱキレイだな、コイツの目。
「オッサンからの手紙じゃあ、お前、仕事に追われすぎて全然休んでねえってあったけど、他にどっか悪いとこねえか?」
「手紙、やり取りしてたのか?」
「まあ、な。それより、やっぱ肌がカサついてるな。ハリがねえ」
内臓の調子が悪いのか? それともただの栄養不足か、心労か。パッと見ただけでは、その原因はわからない。
「――やめろ。僕に触るな」
「んだと?」
また、診られたくないとか言い出すのか? 皇子の両頬を包んだ手が、パンッと弾かれた。
「僕は汚れている。きみも知ってるんだろう? 僕が何をしたのか」
顔をそむけ、床に視線を落とした皇子。
「継母だった皇后を殺し、丞相を殺した。ジェスの皇位を剥奪して僧院に幽閉した。皇帝になるために、たくさんの血を流したんだよ」
自分のしたことを苦々しく思っているのだろう。眉根を寄せ、唾棄するように言葉を紡ぐ。
「それが何だって言うんだよ」
弾かれた手を、もう一度皇子に向かって伸ばす。今度は手だけじゃない。
「お前はどこも汚れてねえよ、ほら」
「リュッ、リュカ!」
その体をギュッと抱きしめてやったら、皇子が目をまん丸にした。
「お前はどこも汚れてねえよ。昔と変わらねえ」
腕に力を込め、囁くように告げる。
「もし、お前が汚れてるっていうのなら、オレも一緒に汚れてやる」
生きることを「穢れ」と言うのなら。生き残るためにあがき、もがいたことを「穢れ」と忌み嫌うのなら。オレも一緒に穢れてやる。
皇后や丞相を殺したことは、人として正しいことなのかどうか。そんなのオレにはわからねえ。ジェスを幽閉したことだって、「どうしてだよ!」って非難することは簡単だ。けど、コイツがそうするに至るまで、ざんざん悩んだろうことを、オレは知っている。コイツは、そんな冷酷非情なやつじゃない。
「ほら、オレをいっぱい汚せ。ほれほれ」
皇子の手を掴み、ペタペタと強引にオレに触らせる。オレの顔、首、肩、腕。汚し足りねえってのなら、もっと触れ。オレを汚せ。オレも一緒に、お前の咎を背負ってやるからよ。一人で何もかも背負い込むな。
「バカだな、きみは」
「うっせ。バカって言ったやつのほうがバカなんだぞ」
ニッと笑ってやると、同じように笑おうとした皇子の目から涙が溢れた。
「バカだ、よ……、きっ、みは……。大バカ、だ……っ!」
皇子の声は言葉にならなかった。大粒の涙と嗚咽。それを受け止めたくて、震える体を再び抱きしめる。
「リュ……カ……!」
胸に、オレを呼ぶ声が染みる。
驚く皇子の声がかすれた。
「どうしてって。そりゃお前の治療をするために決まってんだろ」
オレ、また診察してあげてほしいって頼まれたから来たんだけど?
「オッサン、コイツに何も伝えてなかったのかよ」
皇子の後ろにいたオッサンに尋ねる。皇子もふり返り、「セイハ、お前」とオッサンを睨む。で、当のオッサンは、ピッピピ~と明後日の方を見ながら口笛を吹く。説明、逃げたな。
「オレはさ、またお前の体調が思わしくないって、オッサンに聞いたからここに来たんだ。具合の悪い患者がいれば、それを診るのが治癒師の仕事だからな――、ってこら。またそうやって睨んで萎縮させる。オッサンの胃が悪化するだろ」
ゴンッと、鈍い音を立てて皇子の頭を小突く。
「お前、かりにも皇帝の頭を――」
「それより、五年ぶりか。お前、相変わらず色白いまんまだし。ある程度大きくなったみたいだけど――チビだな」
皇子の文句を無視して、勝手にズカズカと室の中に入っていく。
さっき向かい合って立ったかんじでは、皇子の背はオレより頭一つ分低い。さっきの拳だって、ゲンコツを落としやすい位置に頭があった。
「きみが大きくなりすぎなんだ」
遅れて戻った皇子が口を曲げた。
「そうか?」
言われて自分の体を見回すけど、オレが大きくなりすぎなのか、皇子がちっちぇえのか。判断はつかない。
「それよりさ。オレ、お前のためにタップリ薬を仕入れてきたから。一回、ちゃんと診察させろ」
ドスッと牀の上に行李を下ろす。中に入っているのは、この五年の間に集めたさまざまな薬種。
「お前、またちゃんと食ってねえだろ。それに寝てねえ。ほら、目の下にクマが出来始めてるぞ」
隣に立った皇子のまぶたに触れる。まぶたの裏は白っぽく、目の下はうっすら青黒い。
それらの症状は、皇子の貧血と寝不足を表してる。目の青さは相変わらずで、とんでもなくキレイなぶん、その体調不良は、よけいにもったいないと思った。
「どうして……」
「あん?」
「どうして戻ってきたりしたんだ。きみは放逐されたんだぞ」
皇太子暗殺未遂の嫌疑をかけられて。戻ってきたら命はないと脅されて。
「あのなあ。あんな状態の患者を放っておけるほど、オレはデキた治癒師じゃねえんだよ」
皇子に向き直る。
「お前がぶっ倒れたのがオレの調合した薬のせいだって言うのなら、その原因を突き止める。そして、滋養強壮薬程度で昏睡するような弱っちいお前の体を治す。それが治癒師ってもんだ」
何があっても患者を見捨てない。それがじいちゃんから受け継いだ信条。オレの薬で昏倒したってのならなおさらだ。
「オレはな、次にお前がぶっ倒れてもいいように、いろんな薬を集めてきたんだよ。これだけあれば、いつだってお前を治してやれる」
「リュカ……」
まあ、本当はコイツの「薬のせいで昏睡状態に陥った」っての、嘘だってわかってたんだけど。
オレが牢に打ち込まれてた時、オッサン言ったんだもん。「昏睡状態にある皇子からの温情でオレは放逐となった」って。昏睡って、意識もないのに、オレの罪に温情をかけられるか?
それと渡されたオレの行李。中には治癒師としての道具だけじゃなく、路銀もぎっちり詰まってたし、なんなら真新しい外套まで入れてあった。
オレがいた村に、時折行商で訪れてたロンガもそう。アイツはオッサンの細作で、放逐されたオレのことを見守ってたんだって。だから、「朱烏」って元号を聞いてオレがどんな反応をするか見てたし、オレが皇都に戻るって決めたら、オッサンに連絡を取って、帰る手筈を整えてくれた。
オレがここにいてはいけないから、オレを守るためにわざと追い出した。
こんだけ条件が揃えば、それぐらいの察しはオレでもつく。なんたって蔵子に閉じ込められて、丸焼けにされる一歩手前だったし。
オレがここにいたら、また命を狙われる。どうしてオレが狙われるのかは知らねえけど、次も襲われて、同じように助かるとは限らない。
それを危惧した皇子が、「薬による殺害未遂の罪」を作り上げ、オレを守ろうとした。
さすがに、そこまで追い詰められ悩んでくれてる皇子に、「治癒師なんだから、ここに居させろ」とは言えない。オレだって、もしじいちゃんの命が狙われてるとなったら、似たようなことをするだろう。自分を守った近侍が亡くなったことを、自分のせいだと責め続けてた皇子に、これ以上負担をかけちゃいけない。そう思った。
でもまあ、最初はそんなこと露ほども思わなくて、しばらく「どうしてだよ」って怒ってたけどな。
「ってことで、ほら、ちゃんと見せろ」
軽く膝を曲げ、目線を同じ高さに合わせる。――やっぱキレイだな、コイツの目。
「オッサンからの手紙じゃあ、お前、仕事に追われすぎて全然休んでねえってあったけど、他にどっか悪いとこねえか?」
「手紙、やり取りしてたのか?」
「まあ、な。それより、やっぱ肌がカサついてるな。ハリがねえ」
内臓の調子が悪いのか? それともただの栄養不足か、心労か。パッと見ただけでは、その原因はわからない。
「――やめろ。僕に触るな」
「んだと?」
また、診られたくないとか言い出すのか? 皇子の両頬を包んだ手が、パンッと弾かれた。
「僕は汚れている。きみも知ってるんだろう? 僕が何をしたのか」
顔をそむけ、床に視線を落とした皇子。
「継母だった皇后を殺し、丞相を殺した。ジェスの皇位を剥奪して僧院に幽閉した。皇帝になるために、たくさんの血を流したんだよ」
自分のしたことを苦々しく思っているのだろう。眉根を寄せ、唾棄するように言葉を紡ぐ。
「それが何だって言うんだよ」
弾かれた手を、もう一度皇子に向かって伸ばす。今度は手だけじゃない。
「お前はどこも汚れてねえよ、ほら」
「リュッ、リュカ!」
その体をギュッと抱きしめてやったら、皇子が目をまん丸にした。
「お前はどこも汚れてねえよ。昔と変わらねえ」
腕に力を込め、囁くように告げる。
「もし、お前が汚れてるっていうのなら、オレも一緒に汚れてやる」
生きることを「穢れ」と言うのなら。生き残るためにあがき、もがいたことを「穢れ」と忌み嫌うのなら。オレも一緒に穢れてやる。
皇后や丞相を殺したことは、人として正しいことなのかどうか。そんなのオレにはわからねえ。ジェスを幽閉したことだって、「どうしてだよ!」って非難することは簡単だ。けど、コイツがそうするに至るまで、ざんざん悩んだろうことを、オレは知っている。コイツは、そんな冷酷非情なやつじゃない。
「ほら、オレをいっぱい汚せ。ほれほれ」
皇子の手を掴み、ペタペタと強引にオレに触らせる。オレの顔、首、肩、腕。汚し足りねえってのなら、もっと触れ。オレを汚せ。オレも一緒に、お前の咎を背負ってやるからよ。一人で何もかも背負い込むな。
「バカだな、きみは」
「うっせ。バカって言ったやつのほうがバカなんだぞ」
ニッと笑ってやると、同じように笑おうとした皇子の目から涙が溢れた。
「バカだ、よ……、きっ、みは……。大バカ、だ……っ!」
皇子の声は言葉にならなかった。大粒の涙と嗚咽。それを受け止めたくて、震える体を再び抱きしめる。
「リュ……カ……!」
胸に、オレを呼ぶ声が染みる。
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