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四、翅鳥
(二)
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「おい、来たぞ」
その声に、鍋の火加減を見ていた顔を上げる。
「またいらしたのですか?」
「うん。またいらした」
「いらした」じゃねえよ。自分に敬語使うな。おかしいだろ。
ヒョコッと厨房に現れた赤い目――ジェス皇子に、軽くため息を吐く。
「今日は何を作るんだ?」
「……とりあえず、蒸し栗を」
「蒸し栗?」
「栗を蒸すんですよ。栗を入れたせいろを、ちょうどいい大きさの鍋の上に置いて蒸します」
説明しながら、作業を再開。
鍋とせいろは同じ口径のものを使う。ピッタリにしないと、蒸気が逃げてしまい、せいろの中の栗が上手く蒸し上がらない。
「鍋から蒸気が上がってるのを確認してから、せいろを置きます。ああ、火傷に気をつけてくださいね。そこからは、シッカリ湯気が出るぐらい、ちょっと強めの火にかけ続けます」
勝手に手伝い始めたジェスに指示する。
特徴的な赤い瞳をキラキラさせて、せいろを見つめ続けるジェス。時折、首をかしげて、せいろの周りを確認――って。こうしてると、普通にオレの弟みたいだよな。兄の手伝いをしたがる年の離れた弟。
「これでどれぐらい蒸すんだ?」
「早くて半刻ほどでしょうか」
「そんなにかかるのか?」
「ええ。そのかわり、ホクホクの栗が楽しめますよ」
常に蒸気が出るように火加減を調整しながら蒸し続ける。
「もっと早く召し上がりたいというのなら、茹で栗もできますけど」
「蒸すのと茹でるのとどっちが美味いんだ?」
「一概には言えませんが、蒸したほうがホクホクして、甘みが増して栗本来の甘さを味わえます。茹で栗は、ホクホクした感じはありませんが、塩を効かせるので甘みと塩味を楽しめますよ」
蒸し栗と茹で栗。どっちがいいかは好みの問題。
「なら、このままでいい」
ジェスが手近にあった丸椅子にチョンッと腰掛けた。
「蒸し上がるまでの時間、タップリ話せるからな」
「はあ……」
(なんでそんなにオレと話をしたいんだ?)
正直わからない。
初めて会った時、癇癪起こして料理をダメにしたコイツを叱り倒したのに。その上、ルーシュン皇子と一緒に料理まで作らせた。
なのに。
(兄弟そろって、変なやつ)
ジェスがオレを訪ねて厨房まで来るのは、これで何回目だろう。最初はお付きを従えての来訪だったけど、今はこうして一人でやってくる。
なんていうのか。近所のクソガキに懐かれたような気分。
「リュカは料理が好きなのか?」
「は?」
「お前はいつも、ルーシュンといるか、料理をしているか、そのどちらかだろう? だから料理が好きなのかと訊いている」
「ああ」
そういうことか。
「まあ、どちらかというと好きの部類ですけど。それだけじゃないですよ」
話しながら、他の作業を進める。水に浸しておいたもち米をザルに上げ、同じように戻しておいた干し椎茸をまな板に載せる。包丁を手にしたら、ジェスが「ぼくもやる」と言い出したが――任せて大丈夫か?
「わたくしのじい……育ての親がとても厳しい方でして。自分のことは自分でせよ。食べるものの支度ぐらい自分でできるようになれと仕込まれたんですよ。ああ、そこは細く千切りにしてくださいね。真っ直ぐ包丁を動かして。そう。上手ですよ」
干し椎茸が終わったら、次は人参。鶏肉なんかも入れたいところだけど、皇子が食べられない食材なので今回はナシ。
「自分の食べるものぐらい自分で……か」
全部切り終えたところで、ジェスが「どうだ!」とばかりに自慢気にふり向く。千切りには程遠い大きさばらばらザンバラ切りだけど、食べれねえわけじゃねえから、まあ良しとする。
「はい。出来るのにやらないのと、出来なくてやれないのとは話が違いますからね。将来、必要ないかもしれないけれど、覚えておいて損はないと叩き込まれました」
正確には、「治癒師として患者に接するなら、必要となるかもしれないので覚えておけ」だったけど。
医業と食事は深く関わり合っている。患者の病を治すため、料理を作ることもあるかもしれない。だから覚えておけ。そう、じいちゃんは言っていた。
まあ、実際は治癒師として忙しいじいちゃんを扶けるために、オレが家事全般を担っていたから覚えただけだけど。でも、こうしてここで皇子の治癒師として働き始めて、覚えておいてよかったな、じいちゃんの言うことは正しかったんだなって実感してる。
料理ができたおかげで、皇子に合わせた飯を作ってやれるし、それで少しずつだけど皇子の体調も良くなってきてる。
「それは、お前の親、あの近侍も了承しているのか?」
「え? ああ、オッ……父さまも同じですよ」
知らねえけど。
切ってもらった食材を鍋で炒める。ここは火を使う工程なので、ジェスじゃなくオレがやる。ジェスもわかっているのか、再び丸椅子に座り直した。
軽くごま油を入れると、たちまちこうばしい香りがあたりに立ちこめる。そこに餅米も追加投入。
「お前のそういう風変わりな、姫らしくないところを、ルーシュンは好いているのか」
ブッ。
「ななな、なっ、何をっ!?」
何を言い出すんだ、おい!
驚いたせいで、もう少しで醤油ダバダバ醤油漬け料理を作っちまうとこだったぞ。
「違うのか?」
「違いますよ、絶対」
落ち着け、オレ。
「なら、お前はルーシュンを虜にするほど、トコジョーズなのか?」
ブホッ。
「周りの者たちが言っていたぞ。お前は女嫌いのルーシュンを籠絡するほどの技を持った、とんでもないトコジョーズだと」
「それ、本当の本当に、絶対違いますから。本当ですよ」
危なかった。醤油ダバダバの次は、牡蠣油ドボドボ牡蠣油漬けを作るところだった。
「だけど、みんなが……」
「当の本人が言うのですから、間違いないです。オ……わたくしと殿下は清い間柄です。床など一緒にしたことありません」
一緒にしてたまるか。
男のオレが、皇子と理無い仲になってどうする。それも床上手だなんて、冗談じゃねえ。
「なら、ぼくにも機会があるのだな」
は? 機会?
「ぼくがお前と一緒に寝る機会だ」
「はああああっ!?」
声がひっくり返った。
「お前がどんなメイキを持っているのか。寝ればわかると皆が言うからな。ぼくは、それを見てみたい」
ま、マジか。
皇子も時折、オレをからかうようなこと言うけど、弟もその同類なのか。コイツもコイツで、オレのケツ穴が気になると?
タラリと冷たい汗が背中を伝う。
「ところで。お前が持ってるメイキってなんなんだ?」
は?
「寝るとわかるって、どうしてだ? 今見ることは出来ぬのか? 夜になると生えてくるとかそういうものなのか?」
へ?
(あー。そういうことか)
コイツ、名器もなにも、根本的に男女のそういうこと、全然わかってねえや。
(まあ、そんなもんだよな)
治癒師であるオレだって具体的にわかってるのかって言われると、そうでもないし。オレより年下のコイツがわかってるわけねえよな。
コイツのは、おそらく周りが好き放題喋ってる結果。耳年増ってやつだ。周りの奴らがオレのことをバカにして色々言うもんだから、それを聞きかじって、そのまま喋ってるだけだ。
わずか八、九歳で男女のそういうことをベラベラ喋るから「皇宮怖え」って思ってたけど、なんだ。そういうことか。
「おい、聞いているのか?」
「聴いてますよ、殿下」
言いながら、何ごともなかったように、炒め終わった餅米を荒い生地の布で包んでせいろのなかに入れる。布の端を軽く餅米の上に被せて、せいろの蓋をする。後は栗とともに蒸し上がるのを待つだけ。蒸し上がったら、栗の殻を剥いて、餅米に混ぜる。これで「栗おこわ」の完成。
「わたくしのメイキは誰にも見せたことがございませんし、殿下にもお見せできない大切なものなのです」
というか、ケツ穴なんぞ、頼まれても見せるもんか。痔になったとかじゃない限り、誰にも見せねえ、触らせねえ。
「……でもいつかはルーシュンには見せるんだろ?」
ピョンッと、丸椅子から降りたジェス。
「お前は、ルーシュンのものだから」
は? オレが? いや、オレのケツ穴はオレだけのもんだけど?
うつむき、トボトボと外に向かって歩き出したジェス。だけど。
「だがな、ぼくは必ずお前を手に入れてみせるぞ! ルーシュンを倒して、お前を手に入れる! いいな! 覚えておけ」
クルッとふり返ると、こっちを指さして、とんでもないことを宣言した。
(なっ、なんなんだ、いったい)
言うだけ言って、そのままスタスタと出ていった。
(ルーシュンを倒してって……。兄弟げんかでもするつもりか? にしては物騒な宣言だな)
まあそれも、周りが言うことを真似た、耳年増の結果かもしれないけど。――周りの? 真似た?
(おいおいおいおい。アイツの周りじゃそんな物騒なこと喋ってんのかよ)
二つもせいろを使って、蒸し暑いはずの厨房で、なぜか背筋がゾクリと震えた。
その声に、鍋の火加減を見ていた顔を上げる。
「またいらしたのですか?」
「うん。またいらした」
「いらした」じゃねえよ。自分に敬語使うな。おかしいだろ。
ヒョコッと厨房に現れた赤い目――ジェス皇子に、軽くため息を吐く。
「今日は何を作るんだ?」
「……とりあえず、蒸し栗を」
「蒸し栗?」
「栗を蒸すんですよ。栗を入れたせいろを、ちょうどいい大きさの鍋の上に置いて蒸します」
説明しながら、作業を再開。
鍋とせいろは同じ口径のものを使う。ピッタリにしないと、蒸気が逃げてしまい、せいろの中の栗が上手く蒸し上がらない。
「鍋から蒸気が上がってるのを確認してから、せいろを置きます。ああ、火傷に気をつけてくださいね。そこからは、シッカリ湯気が出るぐらい、ちょっと強めの火にかけ続けます」
勝手に手伝い始めたジェスに指示する。
特徴的な赤い瞳をキラキラさせて、せいろを見つめ続けるジェス。時折、首をかしげて、せいろの周りを確認――って。こうしてると、普通にオレの弟みたいだよな。兄の手伝いをしたがる年の離れた弟。
「これでどれぐらい蒸すんだ?」
「早くて半刻ほどでしょうか」
「そんなにかかるのか?」
「ええ。そのかわり、ホクホクの栗が楽しめますよ」
常に蒸気が出るように火加減を調整しながら蒸し続ける。
「もっと早く召し上がりたいというのなら、茹で栗もできますけど」
「蒸すのと茹でるのとどっちが美味いんだ?」
「一概には言えませんが、蒸したほうがホクホクして、甘みが増して栗本来の甘さを味わえます。茹で栗は、ホクホクした感じはありませんが、塩を効かせるので甘みと塩味を楽しめますよ」
蒸し栗と茹で栗。どっちがいいかは好みの問題。
「なら、このままでいい」
ジェスが手近にあった丸椅子にチョンッと腰掛けた。
「蒸し上がるまでの時間、タップリ話せるからな」
「はあ……」
(なんでそんなにオレと話をしたいんだ?)
正直わからない。
初めて会った時、癇癪起こして料理をダメにしたコイツを叱り倒したのに。その上、ルーシュン皇子と一緒に料理まで作らせた。
なのに。
(兄弟そろって、変なやつ)
ジェスがオレを訪ねて厨房まで来るのは、これで何回目だろう。最初はお付きを従えての来訪だったけど、今はこうして一人でやってくる。
なんていうのか。近所のクソガキに懐かれたような気分。
「リュカは料理が好きなのか?」
「は?」
「お前はいつも、ルーシュンといるか、料理をしているか、そのどちらかだろう? だから料理が好きなのかと訊いている」
「ああ」
そういうことか。
「まあ、どちらかというと好きの部類ですけど。それだけじゃないですよ」
話しながら、他の作業を進める。水に浸しておいたもち米をザルに上げ、同じように戻しておいた干し椎茸をまな板に載せる。包丁を手にしたら、ジェスが「ぼくもやる」と言い出したが――任せて大丈夫か?
「わたくしのじい……育ての親がとても厳しい方でして。自分のことは自分でせよ。食べるものの支度ぐらい自分でできるようになれと仕込まれたんですよ。ああ、そこは細く千切りにしてくださいね。真っ直ぐ包丁を動かして。そう。上手ですよ」
干し椎茸が終わったら、次は人参。鶏肉なんかも入れたいところだけど、皇子が食べられない食材なので今回はナシ。
「自分の食べるものぐらい自分で……か」
全部切り終えたところで、ジェスが「どうだ!」とばかりに自慢気にふり向く。千切りには程遠い大きさばらばらザンバラ切りだけど、食べれねえわけじゃねえから、まあ良しとする。
「はい。出来るのにやらないのと、出来なくてやれないのとは話が違いますからね。将来、必要ないかもしれないけれど、覚えておいて損はないと叩き込まれました」
正確には、「治癒師として患者に接するなら、必要となるかもしれないので覚えておけ」だったけど。
医業と食事は深く関わり合っている。患者の病を治すため、料理を作ることもあるかもしれない。だから覚えておけ。そう、じいちゃんは言っていた。
まあ、実際は治癒師として忙しいじいちゃんを扶けるために、オレが家事全般を担っていたから覚えただけだけど。でも、こうしてここで皇子の治癒師として働き始めて、覚えておいてよかったな、じいちゃんの言うことは正しかったんだなって実感してる。
料理ができたおかげで、皇子に合わせた飯を作ってやれるし、それで少しずつだけど皇子の体調も良くなってきてる。
「それは、お前の親、あの近侍も了承しているのか?」
「え? ああ、オッ……父さまも同じですよ」
知らねえけど。
切ってもらった食材を鍋で炒める。ここは火を使う工程なので、ジェスじゃなくオレがやる。ジェスもわかっているのか、再び丸椅子に座り直した。
軽くごま油を入れると、たちまちこうばしい香りがあたりに立ちこめる。そこに餅米も追加投入。
「お前のそういう風変わりな、姫らしくないところを、ルーシュンは好いているのか」
ブッ。
「ななな、なっ、何をっ!?」
何を言い出すんだ、おい!
驚いたせいで、もう少しで醤油ダバダバ醤油漬け料理を作っちまうとこだったぞ。
「違うのか?」
「違いますよ、絶対」
落ち着け、オレ。
「なら、お前はルーシュンを虜にするほど、トコジョーズなのか?」
ブホッ。
「周りの者たちが言っていたぞ。お前は女嫌いのルーシュンを籠絡するほどの技を持った、とんでもないトコジョーズだと」
「それ、本当の本当に、絶対違いますから。本当ですよ」
危なかった。醤油ダバダバの次は、牡蠣油ドボドボ牡蠣油漬けを作るところだった。
「だけど、みんなが……」
「当の本人が言うのですから、間違いないです。オ……わたくしと殿下は清い間柄です。床など一緒にしたことありません」
一緒にしてたまるか。
男のオレが、皇子と理無い仲になってどうする。それも床上手だなんて、冗談じゃねえ。
「なら、ぼくにも機会があるのだな」
は? 機会?
「ぼくがお前と一緒に寝る機会だ」
「はああああっ!?」
声がひっくり返った。
「お前がどんなメイキを持っているのか。寝ればわかると皆が言うからな。ぼくは、それを見てみたい」
ま、マジか。
皇子も時折、オレをからかうようなこと言うけど、弟もその同類なのか。コイツもコイツで、オレのケツ穴が気になると?
タラリと冷たい汗が背中を伝う。
「ところで。お前が持ってるメイキってなんなんだ?」
は?
「寝るとわかるって、どうしてだ? 今見ることは出来ぬのか? 夜になると生えてくるとかそういうものなのか?」
へ?
(あー。そういうことか)
コイツ、名器もなにも、根本的に男女のそういうこと、全然わかってねえや。
(まあ、そんなもんだよな)
治癒師であるオレだって具体的にわかってるのかって言われると、そうでもないし。オレより年下のコイツがわかってるわけねえよな。
コイツのは、おそらく周りが好き放題喋ってる結果。耳年増ってやつだ。周りの奴らがオレのことをバカにして色々言うもんだから、それを聞きかじって、そのまま喋ってるだけだ。
わずか八、九歳で男女のそういうことをベラベラ喋るから「皇宮怖え」って思ってたけど、なんだ。そういうことか。
「おい、聞いているのか?」
「聴いてますよ、殿下」
言いながら、何ごともなかったように、炒め終わった餅米を荒い生地の布で包んでせいろのなかに入れる。布の端を軽く餅米の上に被せて、せいろの蓋をする。後は栗とともに蒸し上がるのを待つだけ。蒸し上がったら、栗の殻を剥いて、餅米に混ぜる。これで「栗おこわ」の完成。
「わたくしのメイキは誰にも見せたことがございませんし、殿下にもお見せできない大切なものなのです」
というか、ケツ穴なんぞ、頼まれても見せるもんか。痔になったとかじゃない限り、誰にも見せねえ、触らせねえ。
「……でもいつかはルーシュンには見せるんだろ?」
ピョンッと、丸椅子から降りたジェス。
「お前は、ルーシュンのものだから」
は? オレが? いや、オレのケツ穴はオレだけのもんだけど?
うつむき、トボトボと外に向かって歩き出したジェス。だけど。
「だがな、ぼくは必ずお前を手に入れてみせるぞ! ルーシュンを倒して、お前を手に入れる! いいな! 覚えておけ」
クルッとふり返ると、こっちを指さして、とんでもないことを宣言した。
(なっ、なんなんだ、いったい)
言うだけ言って、そのままスタスタと出ていった。
(ルーシュンを倒してって……。兄弟げんかでもするつもりか? にしては物騒な宣言だな)
まあそれも、周りが言うことを真似た、耳年増の結果かもしれないけど。――周りの? 真似た?
(おいおいおいおい。アイツの周りじゃそんな物騒なこと喋ってんのかよ)
二つもせいろを使って、蒸し暑いはずの厨房で、なぜか背筋がゾクリと震えた。
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