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一、碧鳥
(二)
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第一皇子、ルーシュン。
現皇帝の息子で、亡くなった先の皇后さまの産んだ皇子。
皇子の母である先代皇后は、皇子が四歳の頃に病で亡くなった。新たに皇后となったのは元側妃。立后した翌年に、第二皇子ジェスを産み参らせた。母を亡くしたルーシュン皇子は、現皇后ではなく、祖母にあたる皇太后が養育した。そして、その祖母も四年前に薨去。
現在皇帝には、先皇后が産んだルーシュン皇子と、現皇后が産んだジェス皇子、二人の息子がいる。十三歳と八歳の兄弟。亡き皇太后の遺志と生まれた兄弟の順もあって、皇太子の位には第一皇子のルーシュンが就いているが、現皇后派の勢力が幅を利かせている皇宮にあって、いつ廃太子となってもおかしくないのが現状。
つまり、後ろ盾の少ない「かわいそうな」皇子。
それがあのルーシュン皇子なんだけど。なんだけど。なんだけどっっっ!
(なんなんだよ、アイツはっ!)
その境遇は、城下でも哀れを誘い、あちらこちらで話題になっていた。
亡き母君、先の皇后様さえご存命であれば。
皇太后様さえ生きておられれば。
皇太子であっても不遇の皇子。寄るべきもののない悲運の皇子。
父親である陛下は、ルーシュン皇子に無関心。唯一の肉親なのに、愛情をかけている様子はない。
継母と異母弟が華やかに今をときめいているのに、皇子は寂しく皇宮の片隅でお暮らしになってる。
不憫。薄幸。気の毒。
そういう噂をオレも知ってたから、「そんなかわいそうな皇子が病気ってのなら、いっちょオレが治してやるか」って思ってた。けど。
(なんなんだよ、アイツ!)
かわいそうどころか、ぜんっぜんかわいくねえっ!
せっかくオレがさ、わざわざ皇宮まで来て診てやろうっていうのにさ!
(なーにが「いらない」だよ、クソッ!)
オッサンがオレのために用意したという室。そこにあった椅子にドカッと座って腕を組む。ついでに足も組んで「不満!」を体現。
「まあまあ、そう怒らないでやってくれないか」
オレの後からついて入ってきた、ちょっと猫背気味のオッサンが言った。
「殿下はちょっと繊細な方でね。初めて会ったキミに驚いていらっしゃったんだと思うよ」
「は? あれが?」
あれのどこが、「繊細」で「驚いた」態度なんだよ。
オレのこと「得体のしれないヤツ」扱いしただけじゃねえ。じいちゃんの腕まで疑ってかかったんだぞ?
容姿は「繊細」だけど、中身は毒々しい嫌味まみれの最低野郎じゃねえか。
(じいちゃん……)
オレの腕は治癒師としてまだ未知数だからバカにされても仕方ない。けど、じいちゃんの腕まで疑ってかかられるのは許せねえ。知りもしないくせに、じいちゃんをバカにすんな。
「まあ、きみの言いたいこともわかるけど……。あれが殿下の普通だからねえ。一つ、よろしく頼むよ」
「……は? いや、オレ、もう下りたいんだけど?」
いくら治癒師として認められたとしても、あんな患者は診たくない。
「そう言わずに。きみのおじいさん、師匠も言ってたじゃないか。一度診ると決めた患者は何があっても放り出してはいけないって」
う。
それを言われると……その……。
「殿下を診ると決めたのはきみだろう? リュカ」
そうなんだよ、そうなんだけど……。
オッサンが依頼してきた「皇子殿下の治療」。
殿下は人見知りをなさるのか、体調がすぐれないのに、皇宮の典薬医に診られることを嫌がっておられる。殿下と同い年で、すぐれた治癒師の弟子であるきみになら、心開いてくれるかもしれない――。
って、このオッサンにおだてられてここまで来た。じいちゃんからも「困ってる者がいたら迷わず助ける。それが治癒師」と言われ、「んじゃあ、ちょっくら治してやるか」って軽い気持ちでやって来たんだけど。
「大丈夫だよ。きみは立派な治癒師だ。俺にはわかる」
椅子の前、丸い卓に茶を用意し始めたオッサン。コポポと音を立てて茶を注がれた茶器から、ほのか白い湯気が上がる。
「俺がきみを推挙したのは先生の孫だからじゃないよ。きみが先生を手伝ってる姿を見たから、きみなら殿下を診れると確信したからなんだよ」
「オレが手伝ってる姿?」
「そうだよ。きみは、治療を嫌がって泣いてた子どもをなだめて、治療に向き合わせてたじゃないか。『ケガが治ったら何したい?』って問いかけてさ」
あー、あれか。
痛くて辛くて治療に訪れてるのに、厳しすぎるじいちゃんの顔を見て大泣きする子ども。それをなだめて治療、診察に持ち込むのは、いつもオレの仕事だった。
「あんなに大泣きしてた子どもに『頑張る!』って言わせるんだからさ。きみなら殿下の治癒もできるんじゃないかって、期待してるんだよ」
オッサンから「はい」と渡された茶器を受け取る。
熱々のお茶を、フーフーと冷ましながら飲み下すと、少しだけ苛立ちも鎮まる。
「大変だとは思うけど、ここは一つ気長に殿下の駄々を収めてくれないかねえ。俺の胃痛、頭痛、腰痛治療のためにもさ」
オッサンのそれは、心労と殿下にヘコヘコしてるのが原因で起きてるもんだろうけど。
――困ってる者がいたら助ける。それが治癒師。どんなことがあろうと、最善を尽くす。それが治癒師というものだ。
そうじいちゃんも言ってたしな。
じいちゃんの孫として。一流の治癒師の弟子として。
「しかたねえな。やってやるよ」
飲み終えた茶器を卓に返す。
万年胃痛、頭痛、腰痛持ちのオッサンの治療のためにも、根本である皇子殿下の診察にあたってやるかあ。二人を一気に治せたら万々歳。じいちゃんだって、「よくやった」ってオレのことを褒めてくれる。
どんなに泣いて暴れて治療を嫌がる子でも、根気よく治すまでつき合うのが一流の治癒師。皇子が人見知りってのなら、嫌って言うほどこの顔を見て、覚えてもらって馴染んでもらえばいい。
なら、何度だって皇子に会いに行くぜ。
ピョンッと椅子から降りて立ち上がる。
一度でだめなら二度でも三度でも百度でも。
――チョッロ。
扉に向かったオレに聞こえた声。……って、ん? オッサン、なんか言ったか?
ふり向いてみるけど、茶器を片付けるオッサンの表情に特に変化なし。…………? 気のせい?
現皇帝の息子で、亡くなった先の皇后さまの産んだ皇子。
皇子の母である先代皇后は、皇子が四歳の頃に病で亡くなった。新たに皇后となったのは元側妃。立后した翌年に、第二皇子ジェスを産み参らせた。母を亡くしたルーシュン皇子は、現皇后ではなく、祖母にあたる皇太后が養育した。そして、その祖母も四年前に薨去。
現在皇帝には、先皇后が産んだルーシュン皇子と、現皇后が産んだジェス皇子、二人の息子がいる。十三歳と八歳の兄弟。亡き皇太后の遺志と生まれた兄弟の順もあって、皇太子の位には第一皇子のルーシュンが就いているが、現皇后派の勢力が幅を利かせている皇宮にあって、いつ廃太子となってもおかしくないのが現状。
つまり、後ろ盾の少ない「かわいそうな」皇子。
それがあのルーシュン皇子なんだけど。なんだけど。なんだけどっっっ!
(なんなんだよ、アイツはっ!)
その境遇は、城下でも哀れを誘い、あちらこちらで話題になっていた。
亡き母君、先の皇后様さえご存命であれば。
皇太后様さえ生きておられれば。
皇太子であっても不遇の皇子。寄るべきもののない悲運の皇子。
父親である陛下は、ルーシュン皇子に無関心。唯一の肉親なのに、愛情をかけている様子はない。
継母と異母弟が華やかに今をときめいているのに、皇子は寂しく皇宮の片隅でお暮らしになってる。
不憫。薄幸。気の毒。
そういう噂をオレも知ってたから、「そんなかわいそうな皇子が病気ってのなら、いっちょオレが治してやるか」って思ってた。けど。
(なんなんだよ、アイツ!)
かわいそうどころか、ぜんっぜんかわいくねえっ!
せっかくオレがさ、わざわざ皇宮まで来て診てやろうっていうのにさ!
(なーにが「いらない」だよ、クソッ!)
オッサンがオレのために用意したという室。そこにあった椅子にドカッと座って腕を組む。ついでに足も組んで「不満!」を体現。
「まあまあ、そう怒らないでやってくれないか」
オレの後からついて入ってきた、ちょっと猫背気味のオッサンが言った。
「殿下はちょっと繊細な方でね。初めて会ったキミに驚いていらっしゃったんだと思うよ」
「は? あれが?」
あれのどこが、「繊細」で「驚いた」態度なんだよ。
オレのこと「得体のしれないヤツ」扱いしただけじゃねえ。じいちゃんの腕まで疑ってかかったんだぞ?
容姿は「繊細」だけど、中身は毒々しい嫌味まみれの最低野郎じゃねえか。
(じいちゃん……)
オレの腕は治癒師としてまだ未知数だからバカにされても仕方ない。けど、じいちゃんの腕まで疑ってかかられるのは許せねえ。知りもしないくせに、じいちゃんをバカにすんな。
「まあ、きみの言いたいこともわかるけど……。あれが殿下の普通だからねえ。一つ、よろしく頼むよ」
「……は? いや、オレ、もう下りたいんだけど?」
いくら治癒師として認められたとしても、あんな患者は診たくない。
「そう言わずに。きみのおじいさん、師匠も言ってたじゃないか。一度診ると決めた患者は何があっても放り出してはいけないって」
う。
それを言われると……その……。
「殿下を診ると決めたのはきみだろう? リュカ」
そうなんだよ、そうなんだけど……。
オッサンが依頼してきた「皇子殿下の治療」。
殿下は人見知りをなさるのか、体調がすぐれないのに、皇宮の典薬医に診られることを嫌がっておられる。殿下と同い年で、すぐれた治癒師の弟子であるきみになら、心開いてくれるかもしれない――。
って、このオッサンにおだてられてここまで来た。じいちゃんからも「困ってる者がいたら迷わず助ける。それが治癒師」と言われ、「んじゃあ、ちょっくら治してやるか」って軽い気持ちでやって来たんだけど。
「大丈夫だよ。きみは立派な治癒師だ。俺にはわかる」
椅子の前、丸い卓に茶を用意し始めたオッサン。コポポと音を立てて茶を注がれた茶器から、ほのか白い湯気が上がる。
「俺がきみを推挙したのは先生の孫だからじゃないよ。きみが先生を手伝ってる姿を見たから、きみなら殿下を診れると確信したからなんだよ」
「オレが手伝ってる姿?」
「そうだよ。きみは、治療を嫌がって泣いてた子どもをなだめて、治療に向き合わせてたじゃないか。『ケガが治ったら何したい?』って問いかけてさ」
あー、あれか。
痛くて辛くて治療に訪れてるのに、厳しすぎるじいちゃんの顔を見て大泣きする子ども。それをなだめて治療、診察に持ち込むのは、いつもオレの仕事だった。
「あんなに大泣きしてた子どもに『頑張る!』って言わせるんだからさ。きみなら殿下の治癒もできるんじゃないかって、期待してるんだよ」
オッサンから「はい」と渡された茶器を受け取る。
熱々のお茶を、フーフーと冷ましながら飲み下すと、少しだけ苛立ちも鎮まる。
「大変だとは思うけど、ここは一つ気長に殿下の駄々を収めてくれないかねえ。俺の胃痛、頭痛、腰痛治療のためにもさ」
オッサンのそれは、心労と殿下にヘコヘコしてるのが原因で起きてるもんだろうけど。
――困ってる者がいたら助ける。それが治癒師。どんなことがあろうと、最善を尽くす。それが治癒師というものだ。
そうじいちゃんも言ってたしな。
じいちゃんの孫として。一流の治癒師の弟子として。
「しかたねえな。やってやるよ」
飲み終えた茶器を卓に返す。
万年胃痛、頭痛、腰痛持ちのオッサンの治療のためにも、根本である皇子殿下の診察にあたってやるかあ。二人を一気に治せたら万々歳。じいちゃんだって、「よくやった」ってオレのことを褒めてくれる。
どんなに泣いて暴れて治療を嫌がる子でも、根気よく治すまでつき合うのが一流の治癒師。皇子が人見知りってのなら、嫌って言うほどこの顔を見て、覚えてもらって馴染んでもらえばいい。
なら、何度だって皇子に会いに行くぜ。
ピョンッと椅子から降りて立ち上がる。
一度でだめなら二度でも三度でも百度でも。
――チョッロ。
扉に向かったオレに聞こえた声。……って、ん? オッサン、なんか言ったか?
ふり向いてみるけど、茶器を片付けるオッサンの表情に特に変化なし。…………? 気のせい?
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