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11.正しいオタクライフ
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「すまない。待たせたな」
「いえ。あたしこそすみません」
言って、会社前に停められた課長の車に乗り込む。こうして当たり前のように助手席に乗り込んで、当たり前のようにシートベルトを装着する。
(うう。なんか申し訳ないなあ)
同じように帰路につく社員たちに見られるのは、恥ずかしいけど、まあそれがカノジョ役の務めだからいいとして。(よくないけど)
申し訳ないのは、こうして迎えに来てもらったこと。
(今日は課長、社長といっしょにグループの会議に出席されてたのに)
本来なら、そっちの会議に出席した後、そのままお家に直帰してもいいのに、わざわざ「待ってろ」なんて連絡してきて、こうして迎えに来てくれた。
カノジョを置いて帰るなんて、カレシにあるまじきことだから?
それとも、「ウサギなんか放置したら、マンションに帰れず路頭に迷う」から?
前者ならちょっとモヤモヤするけど納得するとして。後者なら「一人でも帰れますから!」と抗議したい。迷子になるほど、どんくさくないわよ。たぶん。
「――真白」
車が走り出してしばらく。
前を向いたまま、課長が言い出した。
「ダッシュボード、開けてみろ」
ダッシュボード?
「うわっ。これ、なんですかっ!?」
パカッと開けた途端、ボフッと圧縮されてたものが溢れ出した。
これって……。QUARTETTO!のグッズ?
押さえようと、受け止めようとした両手から、ヒラヒラとステッカーがこぼれ落ちる。
「わわわっ! これ! 限定のコラボステッカー!」
確か、大鳥家具で合計一万円以上お買い物するともらえるってヤツ!
欲しかったんだけど、一万円も買いたいものがなくて。予算もなくて。モタモタしてたら、即行配布終了した幻ステッカー! 今も高額で転売されてるっていう、QUARTETTO!の四人が、大鳥家具のエプロン着けてる、貴重な一品!
「こんなの、どうしたんですか?」
「山科にもらった。今日、アイツの会議につき合った礼だ」
もらった? 社長から?
社長、QUARTETTO!のファンだったの?
「山科と、大鳥家具の社長は伯父甥の関係でな。今日はその伯父との会議だったんだが、アイツは一人で参加するのは嫌だと駄々をこねたから、仕方なくいっしょに参加した。それは、つき合った礼として、融通してもらった」
な、なるほど。
ってか、嫌だって駄々こねるって。社長、おこちゃまか。
「俺はQUARTETTO!に興味がない。よければもらってくれ」
「いいんですか?」
これ、転売したら、結構な金額になりますよ?
「ああ。俺の都合につき合わせてる礼だ。貰い物そのままで申し訳ないが」
車がユルユルと減速し、歩道の手前でキッチリ止まる。赤信号だ。
「それに、お前はあの一件で、グッズをダメにしてるだろう? それの代わりだ」
視線をこちらに向けた課長。その眼差しが少し柔らかいような気がする。
(もしかして。もしかして課長、これをもらうために、社長につき合った――とか?)
まさかのまさかの、いやいやまさかなんだけど。
課長だって仕事あるもん、社長の会議参加につき合うのは嫌だったはず。それなのに、わざわざつき合った。社長の伯父さんからの伝手で、あたしがダメにしちゃったグッズを、もう一度揃え直せるように。自分の都合でつき合わせてる、みせかけ恋人のあたしへのお礼を手に入れるために。
その珍しすぎる眼差しに、そんなこと考えちゃう。
(――ん?)
「あれ? もしかしてですけど……。課長、ネクタイ、替えました?」
こちらを見てきたことで気づいた、課長のネクタイ。
「会議の途中で汚してしまってな。急いで買い替えたんだが。――おかしいか?」
「いえ。そんなことありませんけど……」
「そうか」
信号が青に変わる。同時に、課長の視線も前を向く。
(でも珍しいな)
課長って、いつもはもっと濃い青のネクタイを締めてるのに。今日は珍しく水色。それも、ちょっとくすんだ、……スモーキーブルー? 深雪くんの、推し色?
(もしかして、あたしが深雪くんの素晴らしさを布教したから?)
それで影響されて、課長もスモーキーブルーのネクタイを選んじゃった? いやいや、待て待て。いくらなんでもそんなことある? だってあの課長だよ?
深雪くんが気になるってのなら、こうしてグッズをあたしにくれるなんてしないだろうし。
今も車に流れるBGMは、いたって普通のラジオ。深雪くんってかQUARTETTO!が気に入ったのなら、そっちを選曲するだろうし。
ネクタイは、たまたま選んだだけのもの?
「――なんだ」
「いえ。なんでもないです」
ジロジロ見てたの、バレちゃった。
動きだした車のなか。
特に会話らしい会話もなく、知らない音楽がBGMとして流れる。
いただいたグッズをモソモソと自分のカバンの中に入れていく。けど。
「あ、あのっ、課長」
何度も車が加速と減速をくり返した後。意を決して声を上げる。
「どうした」
「このグッズ、とてもとて~~もありがたいのですが……」
言いかけて、少しだけ後悔。でも、ステッカーを手に、もう一度グッと勇気を奮い立たせる。
「次からは、こういうご配慮はしていただかなくても大丈夫です」
「なに?」
課長の片眉が上がる。ヒィィィ。やっぱ怖い!
「そ、そそそ、そのっ! ご厚意、ご配慮はありがたいのですが、こういうグッズは自分で集めたいので、そのっ!」
あたしが言葉を切ると、車内に沈黙が訪れる。楽しげにラジオDJが笑う声が、無駄に陽気に車内に響く。
「グッズは、あの水浸しになってほとんどダメになっちゃっいましたけど。だからって、こうやって手に入れるのは、なんか違うかなって。そりゃあ、こうして手に入れられるのはうれしいですけど。でも、できれば正々堂々と手に入れたいんです」
もしものもし。
課長がこれをあたしにプレゼントするため、社長のワガママにつき合ってきたってのなら、本当に申し訳ない、ナニ言ってんだテメェなんだけど。
こういう特権を使って手に入れるって、なにか違う気がする。そりゃあ、もらえるのはうれしいし、そういう気遣いはとってもありがたいんだけど。
好きだからこそ、チートはしたくない。誰にも恥じない方法で手に入れたい。
それに。
「あたし、こうして課長にお世話になってるだけで充分ですから。みせかけ恋人といっても、なにもしてないですし」
むしろ、あたしが課長にお礼をしなくちゃいけない立場。
「真白……。お前は強いな」
強い?
「そんなことないですよ?」
チートはイヤだけど、だからって、グッズがオジャンになって平気なわけじゃない。これでも結構、グズグズヘコんだ気持ちを引きずってる。チートでも、取り戻せたことは単純にうれしい。正々堂々とかカッコいいこと言っときながら、レアグッズを手に入れられて喜んじゃってる。
「いや、強いさ」
課長がマンションの駐車場に車を入れる。
「真白は充分強い。俺と違ってな」
ポフンと、あたしの頭を撫でた課長の手。そして優しげな笑み。
――あたしが強い? 課長と違って?
ウサギはオオカミみたいに強くないですけど?
今日の課長、なんだかヘン。
「いえ。あたしこそすみません」
言って、会社前に停められた課長の車に乗り込む。こうして当たり前のように助手席に乗り込んで、当たり前のようにシートベルトを装着する。
(うう。なんか申し訳ないなあ)
同じように帰路につく社員たちに見られるのは、恥ずかしいけど、まあそれがカノジョ役の務めだからいいとして。(よくないけど)
申し訳ないのは、こうして迎えに来てもらったこと。
(今日は課長、社長といっしょにグループの会議に出席されてたのに)
本来なら、そっちの会議に出席した後、そのままお家に直帰してもいいのに、わざわざ「待ってろ」なんて連絡してきて、こうして迎えに来てくれた。
カノジョを置いて帰るなんて、カレシにあるまじきことだから?
それとも、「ウサギなんか放置したら、マンションに帰れず路頭に迷う」から?
前者ならちょっとモヤモヤするけど納得するとして。後者なら「一人でも帰れますから!」と抗議したい。迷子になるほど、どんくさくないわよ。たぶん。
「――真白」
車が走り出してしばらく。
前を向いたまま、課長が言い出した。
「ダッシュボード、開けてみろ」
ダッシュボード?
「うわっ。これ、なんですかっ!?」
パカッと開けた途端、ボフッと圧縮されてたものが溢れ出した。
これって……。QUARTETTO!のグッズ?
押さえようと、受け止めようとした両手から、ヒラヒラとステッカーがこぼれ落ちる。
「わわわっ! これ! 限定のコラボステッカー!」
確か、大鳥家具で合計一万円以上お買い物するともらえるってヤツ!
欲しかったんだけど、一万円も買いたいものがなくて。予算もなくて。モタモタしてたら、即行配布終了した幻ステッカー! 今も高額で転売されてるっていう、QUARTETTO!の四人が、大鳥家具のエプロン着けてる、貴重な一品!
「こんなの、どうしたんですか?」
「山科にもらった。今日、アイツの会議につき合った礼だ」
もらった? 社長から?
社長、QUARTETTO!のファンだったの?
「山科と、大鳥家具の社長は伯父甥の関係でな。今日はその伯父との会議だったんだが、アイツは一人で参加するのは嫌だと駄々をこねたから、仕方なくいっしょに参加した。それは、つき合った礼として、融通してもらった」
な、なるほど。
ってか、嫌だって駄々こねるって。社長、おこちゃまか。
「俺はQUARTETTO!に興味がない。よければもらってくれ」
「いいんですか?」
これ、転売したら、結構な金額になりますよ?
「ああ。俺の都合につき合わせてる礼だ。貰い物そのままで申し訳ないが」
車がユルユルと減速し、歩道の手前でキッチリ止まる。赤信号だ。
「それに、お前はあの一件で、グッズをダメにしてるだろう? それの代わりだ」
視線をこちらに向けた課長。その眼差しが少し柔らかいような気がする。
(もしかして。もしかして課長、これをもらうために、社長につき合った――とか?)
まさかのまさかの、いやいやまさかなんだけど。
課長だって仕事あるもん、社長の会議参加につき合うのは嫌だったはず。それなのに、わざわざつき合った。社長の伯父さんからの伝手で、あたしがダメにしちゃったグッズを、もう一度揃え直せるように。自分の都合でつき合わせてる、みせかけ恋人のあたしへのお礼を手に入れるために。
その珍しすぎる眼差しに、そんなこと考えちゃう。
(――ん?)
「あれ? もしかしてですけど……。課長、ネクタイ、替えました?」
こちらを見てきたことで気づいた、課長のネクタイ。
「会議の途中で汚してしまってな。急いで買い替えたんだが。――おかしいか?」
「いえ。そんなことありませんけど……」
「そうか」
信号が青に変わる。同時に、課長の視線も前を向く。
(でも珍しいな)
課長って、いつもはもっと濃い青のネクタイを締めてるのに。今日は珍しく水色。それも、ちょっとくすんだ、……スモーキーブルー? 深雪くんの、推し色?
(もしかして、あたしが深雪くんの素晴らしさを布教したから?)
それで影響されて、課長もスモーキーブルーのネクタイを選んじゃった? いやいや、待て待て。いくらなんでもそんなことある? だってあの課長だよ?
深雪くんが気になるってのなら、こうしてグッズをあたしにくれるなんてしないだろうし。
今も車に流れるBGMは、いたって普通のラジオ。深雪くんってかQUARTETTO!が気に入ったのなら、そっちを選曲するだろうし。
ネクタイは、たまたま選んだだけのもの?
「――なんだ」
「いえ。なんでもないです」
ジロジロ見てたの、バレちゃった。
動きだした車のなか。
特に会話らしい会話もなく、知らない音楽がBGMとして流れる。
いただいたグッズをモソモソと自分のカバンの中に入れていく。けど。
「あ、あのっ、課長」
何度も車が加速と減速をくり返した後。意を決して声を上げる。
「どうした」
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言いかけて、少しだけ後悔。でも、ステッカーを手に、もう一度グッと勇気を奮い立たせる。
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「なに?」
課長の片眉が上がる。ヒィィィ。やっぱ怖い!
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あたしが言葉を切ると、車内に沈黙が訪れる。楽しげにラジオDJが笑う声が、無駄に陽気に車内に響く。
「グッズは、あの水浸しになってほとんどダメになっちゃっいましたけど。だからって、こうやって手に入れるのは、なんか違うかなって。そりゃあ、こうして手に入れられるのはうれしいですけど。でも、できれば正々堂々と手に入れたいんです」
もしものもし。
課長がこれをあたしにプレゼントするため、社長のワガママにつき合ってきたってのなら、本当に申し訳ない、ナニ言ってんだテメェなんだけど。
こういう特権を使って手に入れるって、なにか違う気がする。そりゃあ、もらえるのはうれしいし、そういう気遣いはとってもありがたいんだけど。
好きだからこそ、チートはしたくない。誰にも恥じない方法で手に入れたい。
それに。
「あたし、こうして課長にお世話になってるだけで充分ですから。みせかけ恋人といっても、なにもしてないですし」
むしろ、あたしが課長にお礼をしなくちゃいけない立場。
「真白……。お前は強いな」
強い?
「そんなことないですよ?」
チートはイヤだけど、だからって、グッズがオジャンになって平気なわけじゃない。これでも結構、グズグズヘコんだ気持ちを引きずってる。チートでも、取り戻せたことは単純にうれしい。正々堂々とかカッコいいこと言っときながら、レアグッズを手に入れられて喜んじゃってる。
「いや、強いさ」
課長がマンションの駐車場に車を入れる。
「真白は充分強い。俺と違ってな」
ポフンと、あたしの頭を撫でた課長の手。そして優しげな笑み。
――あたしが強い? 課長と違って?
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