20 / 23
巻の二十、成敗のお時間です。(午後8時40分ごろかな?)
しおりを挟む
――陽里珠。ソナタを、朱煌国皇帝弑逆の罪で捕らえる。
そう言って、わたしに剣を突きつけた慈恩。
わたしが黙っていると、そのまま話を続けた。
「ソナタは、我が皎錦国と朱煌国、両国の永遠の友誼を誓い、贈られた。それなのに、ソナタは幼い皇帝を手玉に取り、あまつでさえ、その寵愛をよいことに、浪費と享楽にふけった。その腹の子は、皇帝の子ではない。淫乱の末に身籠ったことを皇帝に知られ、その口を封じた。腹の子を皇帝の子と偽り、国を乗っ取ろうとする悪女。友誼を誓った我らは、亡き皇帝の無念を晴らし、朱煌国の安寧を願い、ここでソナタを処断いたす」
へえへえ。ほうほう。
そういう筋書き――ね。
ズッ友の証で贈った女が、そこで悪逆の限りを尽くし、皇帝を殺した。そのまま国を乗っ取ろうとしてるから、友として、正義を行う。
だから、お前は死ね。
(言ってくれるじゃん)
スラスラ淀みなく口上を述べた慈恩。きっと何回も練習したんだろうなあ。
(あのクソラブレター、持ってこればよかったな)
尚佳を通して、何度も送りつけられた書。
僕ちゃん、キミが恋しいの~。逢いたいでちゅう~。
ここで、「ヒドいですわ慈恩さま! わたくし、愛するアナタのために頑張りましたのよ!」って涙ながらに、「ほら、これが愛されてる証拠ですわ!」ってあの書を出したら……。
燃やさずに残しておけばよかった。
「わたくしが罪な女であるなら、処罰は致し方ありません。お受けましょう。ですが……」
ちょっとだけ声を詰まらせる。やや涙声。
「ですが。ですがこのお腹のヤヤだけはっ! この子だけはお許しくださいまし!」
上目遣いに、お願いお祈りポーズ。
「この子は、紛れもなく亡き陛下が遺された御子。この子を産み参らせたら、わたくしはどのような罰もお受けいたします。ですから、どうかっ! どうかこの子だけはっ……!」
ワッと泣いて、床に突っ伏す。
オーイオイオイ。シークシクシク。エーンエンエン。サメザメザメザメ。
嗚咽。号泣。啼泣。流涕。慟哭。
目尻にチョンチョン唾つけて……だっけ?
肩を震わせ……、震わせ……。
「――ダメだ。菫青妃っ、それは、やりすぎっ……」
わたしより先に肩を震わせた人物。泣いてるんじゃない。クツクツと喉を鳴らして笑ったせいで、肩が揺れてる。
「いいじゃない。こんなぐらいやらなきゃ、信憑性ないじゃんっ!」
グフフフフフ。噤鳥美人らしからぬ笑い方だけど。こらえきれない笑いが漏れる。
アハハ。クスクス。ウフフ。イヒヒ。ゲラゲラ。アーハッハッハ。イーヒッヒ。
莞爾、失笑なんてところじゃない。哄笑、大笑、高笑い。
お腹を抱えて大爆笑。
「なっ、なっ……!」
その変化についていけないのが二人。
厳将軍と、慈恩。
厳将軍は、ポカンと突っ立ったままだったけど。
「キサマ、気でも狂ったかっ!?」
動揺に、突きつけられたままの剣がカタカタと震える。
死を前に、わたしがおかしくなったと思ったんだろう。怒ってるのか、よくわからない表情で、耳まで真っ赤っ赤。
でも、その動揺がまた面白くて、わたしともう一人に笑いの燃料が投下される。
「別に、狂ってはおりませんよ」
笑いすぎて、痛くなった頬を手でモミモミ。身もちゃんと起こして、相手を見る。
でも、その真っ赤っ赤具合に、また笑い出しそう。
おそらく、コイツのことだから、剣を突きつけたことで、「そんな、あんまりですわ!」ってわたしが卒倒する。もしくは、「わたくし、アナタのために皇帝を籠絡いたしましたのに!」って悪事を暴露する――とか、予想してたんだろう。
気を失えば、そのまま処刑。悪事を喚けば「ええい、世迷い言を!」で、そのままザクー。口封じの切り捨て御免。
それが、予想大ハズレで笑いだしちゃったからねえ。動揺するもの無理はない。
「ただアナタが愉快で仕方ないだけです」
そう。愉快。
メチャクチャ面白い。
「――これでもか?」
慈恩が、脇に立つ兵の一人に目で命じる。開かれた幕。バラバラと入ってきたのは、抜剣した十数人ほどの兵。
慈恩の背後から、こちらに切っ先を向け威圧してくる。
「――クッ!」
応じるように、厳将軍が剣を抜く。天幕の中の空気が、一気にピリピリしたものになった。
けど、こちらは、わたしと女官と厳将軍。どれだけ将軍が強かろうと、この人数差で妊婦を守り切るのは無理。そう判じたのか、慈恩は、将軍が抜剣しても、余裕の笑みを見せる。
「うわあ。クズ」
思わず、感想が口をついてでた。
「者共であえ、であえ!」的な展開。スパーンスターンとふすまを開けて、呼ばれて飛び出てくる、同じ衣装のお侍さんたち。あとは慈恩が、「この者は、上様を語る狼藉者! 斬れ! 斬り捨てぃっ!」って叫んで、わたしが構えた刀をチャキって鳴らしたら終わり? デーンデーンデーン デデデデデデ デーンデーンデーン♪ っていう処刑(成敗)音楽スタート!
「なんとでも言え。――ヤレ!」
口を歪ませたまま、慈恩が上げた手を、ビュンって振り下ろす。
多分、それが兵への合図なんだけど。
シーン。
そんな擬音が目の前に文字化されて現れる。
「お、おい、どうしたっ!?」
その「シーン」をペシペシ叩くように、慈恩が手を振りまくる。けど、入ってきた兵士は、ピクリとも動かない。ただ剣を構えてるだけ。
「――ブハッ。やっぱオモロッ!」
止めたはずの笑い復活。
「どうすんのよ、この空気っ!」
イーヒッヒッヒッ。ゲーラゲラゲラ。
焦るクソオッサン、超カッコ悪っ!
「そう笑ってやるな、菫青妃。彼は彼で、必死なのだから」
「そういうアンタも笑ってるじゃん!」
「まあ、――なっ!」
被り物を捨て、ダンっと跳躍した女官。――いや。
「そこまでだ。皎錦国宰相、張慈恩」
卓に乗り、慈恩の剣を弾き飛ばす。代わりに自身が手にした剣を、驚き動けなかった慈恩の喉元に突きつける。
「まさか……」
「余の寵姫、陽里珠を殺害しようとした旨、しかと見届けた。腹の吾の子共々殺害せんとした罪、友誼と言いながら、余の国を侵略せんとした罪。覚悟せよ」
女官姿の少年皇帝、紅志英が言った。
そう言って、わたしに剣を突きつけた慈恩。
わたしが黙っていると、そのまま話を続けた。
「ソナタは、我が皎錦国と朱煌国、両国の永遠の友誼を誓い、贈られた。それなのに、ソナタは幼い皇帝を手玉に取り、あまつでさえ、その寵愛をよいことに、浪費と享楽にふけった。その腹の子は、皇帝の子ではない。淫乱の末に身籠ったことを皇帝に知られ、その口を封じた。腹の子を皇帝の子と偽り、国を乗っ取ろうとする悪女。友誼を誓った我らは、亡き皇帝の無念を晴らし、朱煌国の安寧を願い、ここでソナタを処断いたす」
へえへえ。ほうほう。
そういう筋書き――ね。
ズッ友の証で贈った女が、そこで悪逆の限りを尽くし、皇帝を殺した。そのまま国を乗っ取ろうとしてるから、友として、正義を行う。
だから、お前は死ね。
(言ってくれるじゃん)
スラスラ淀みなく口上を述べた慈恩。きっと何回も練習したんだろうなあ。
(あのクソラブレター、持ってこればよかったな)
尚佳を通して、何度も送りつけられた書。
僕ちゃん、キミが恋しいの~。逢いたいでちゅう~。
ここで、「ヒドいですわ慈恩さま! わたくし、愛するアナタのために頑張りましたのよ!」って涙ながらに、「ほら、これが愛されてる証拠ですわ!」ってあの書を出したら……。
燃やさずに残しておけばよかった。
「わたくしが罪な女であるなら、処罰は致し方ありません。お受けましょう。ですが……」
ちょっとだけ声を詰まらせる。やや涙声。
「ですが。ですがこのお腹のヤヤだけはっ! この子だけはお許しくださいまし!」
上目遣いに、お願いお祈りポーズ。
「この子は、紛れもなく亡き陛下が遺された御子。この子を産み参らせたら、わたくしはどのような罰もお受けいたします。ですから、どうかっ! どうかこの子だけはっ……!」
ワッと泣いて、床に突っ伏す。
オーイオイオイ。シークシクシク。エーンエンエン。サメザメザメザメ。
嗚咽。号泣。啼泣。流涕。慟哭。
目尻にチョンチョン唾つけて……だっけ?
肩を震わせ……、震わせ……。
「――ダメだ。菫青妃っ、それは、やりすぎっ……」
わたしより先に肩を震わせた人物。泣いてるんじゃない。クツクツと喉を鳴らして笑ったせいで、肩が揺れてる。
「いいじゃない。こんなぐらいやらなきゃ、信憑性ないじゃんっ!」
グフフフフフ。噤鳥美人らしからぬ笑い方だけど。こらえきれない笑いが漏れる。
アハハ。クスクス。ウフフ。イヒヒ。ゲラゲラ。アーハッハッハ。イーヒッヒ。
莞爾、失笑なんてところじゃない。哄笑、大笑、高笑い。
お腹を抱えて大爆笑。
「なっ、なっ……!」
その変化についていけないのが二人。
厳将軍と、慈恩。
厳将軍は、ポカンと突っ立ったままだったけど。
「キサマ、気でも狂ったかっ!?」
動揺に、突きつけられたままの剣がカタカタと震える。
死を前に、わたしがおかしくなったと思ったんだろう。怒ってるのか、よくわからない表情で、耳まで真っ赤っ赤。
でも、その動揺がまた面白くて、わたしともう一人に笑いの燃料が投下される。
「別に、狂ってはおりませんよ」
笑いすぎて、痛くなった頬を手でモミモミ。身もちゃんと起こして、相手を見る。
でも、その真っ赤っ赤具合に、また笑い出しそう。
おそらく、コイツのことだから、剣を突きつけたことで、「そんな、あんまりですわ!」ってわたしが卒倒する。もしくは、「わたくし、アナタのために皇帝を籠絡いたしましたのに!」って悪事を暴露する――とか、予想してたんだろう。
気を失えば、そのまま処刑。悪事を喚けば「ええい、世迷い言を!」で、そのままザクー。口封じの切り捨て御免。
それが、予想大ハズレで笑いだしちゃったからねえ。動揺するもの無理はない。
「ただアナタが愉快で仕方ないだけです」
そう。愉快。
メチャクチャ面白い。
「――これでもか?」
慈恩が、脇に立つ兵の一人に目で命じる。開かれた幕。バラバラと入ってきたのは、抜剣した十数人ほどの兵。
慈恩の背後から、こちらに切っ先を向け威圧してくる。
「――クッ!」
応じるように、厳将軍が剣を抜く。天幕の中の空気が、一気にピリピリしたものになった。
けど、こちらは、わたしと女官と厳将軍。どれだけ将軍が強かろうと、この人数差で妊婦を守り切るのは無理。そう判じたのか、慈恩は、将軍が抜剣しても、余裕の笑みを見せる。
「うわあ。クズ」
思わず、感想が口をついてでた。
「者共であえ、であえ!」的な展開。スパーンスターンとふすまを開けて、呼ばれて飛び出てくる、同じ衣装のお侍さんたち。あとは慈恩が、「この者は、上様を語る狼藉者! 斬れ! 斬り捨てぃっ!」って叫んで、わたしが構えた刀をチャキって鳴らしたら終わり? デーンデーンデーン デデデデデデ デーンデーンデーン♪ っていう処刑(成敗)音楽スタート!
「なんとでも言え。――ヤレ!」
口を歪ませたまま、慈恩が上げた手を、ビュンって振り下ろす。
多分、それが兵への合図なんだけど。
シーン。
そんな擬音が目の前に文字化されて現れる。
「お、おい、どうしたっ!?」
その「シーン」をペシペシ叩くように、慈恩が手を振りまくる。けど、入ってきた兵士は、ピクリとも動かない。ただ剣を構えてるだけ。
「――ブハッ。やっぱオモロッ!」
止めたはずの笑い復活。
「どうすんのよ、この空気っ!」
イーヒッヒッヒッ。ゲーラゲラゲラ。
焦るクソオッサン、超カッコ悪っ!
「そう笑ってやるな、菫青妃。彼は彼で、必死なのだから」
「そういうアンタも笑ってるじゃん!」
「まあ、――なっ!」
被り物を捨て、ダンっと跳躍した女官。――いや。
「そこまでだ。皎錦国宰相、張慈恩」
卓に乗り、慈恩の剣を弾き飛ばす。代わりに自身が手にした剣を、驚き動けなかった慈恩の喉元に突きつける。
「まさか……」
「余の寵姫、陽里珠を殺害しようとした旨、しかと見届けた。腹の吾の子共々殺害せんとした罪、友誼と言いながら、余の国を侵略せんとした罪。覚悟せよ」
女官姿の少年皇帝、紅志英が言った。
10
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説

灰かぶり侍女とガラスの靴。
若松だんご
恋愛
―― 一曲お相手願えませんか!?
それは、誰もが憧れる王子さまのセリフ。魔法で変身したシンデレラの夢。
だけど、魔法が解けてしまえば、自分はタダのメイド。彼と過ごした時間は、一夜限りの夢。
それなのに。夜会の翌日、彼がレイティアのもとへとやってくる。
あの令嬢と結婚したい――と。
レイティアの女主人に令嬢を紹介して欲しいと、屋敷にやって来たのだ。
彼は気づかない。目の前にいるメイドがその令嬢だということに。
彼は惹かれていく。目の前にいるメイド、その人に。
本当のことを知られたら。怒る!? それとも幻滅する!?
うれしいのに悲しい。
言いたいのに言えない。
そんな元令嬢のメイドと、彼女を想う青年の物語。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
後宮妖獣妃伝~侍女は脱宮を画策する~
森原すみれ@薬膳おおかみ①②③刊行
キャラ文芸
琳国西端に位置する碌山州から、后妃候補とその侍女が後宮に発った。
姉の侍女として名乗りを上げた鈴鈴の狙い。
それはずばり——『姉の蘭蘭を、後宮から密かに救い出すこと』!
姉推しガチ勢の鈴鈴は、日々姉の美しさを愛で、悪意を跳ね除け、計画を遂行すべく奮闘する。
しかし思いがけず皇帝との関わりを持ったばかりか、ある騒動をきっかけに完全に退路を失って……!?
「大丈夫。絶対に私が、娘娘をこの檻の外に出してみせますからね」
「お前のあの舞は美しかった。今も俺の脳裏にちらついて、何やら離れようとせぬ」
姉妹愛に燃える一途な妹侍女の、脱宮奮闘物語!
※ノベマ!、小説家になろう、魔法のiらんどに同作掲載しています
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)

【完結済】姿を偽った黒髪令嬢は、女嫌いな公爵様のお世話係をしているうちに溺愛されていたみたいです
鳴宮野々花@書籍2冊発売中
恋愛
王国の片田舎にある小さな町から、八歳の時に母方の縁戚であるエヴェリー伯爵家に引き取られたミシェル。彼女は伯爵一家に疎まれ、美しい髪を黒く染めて使用人として生活するよう強いられた。以来エヴェリー一家に虐げられて育つ。
十年後。ミシェルは同い年でエヴェリー伯爵家の一人娘であるパドマの婚約者に嵌められ、伯爵家を身一つで追い出されることに。ボロボロの格好で人気のない場所を彷徨っていたミシェルは、空腹のあまりふらつき倒れそうになる。
そこへ馬で通りがかった男性と、危うくぶつかりそうになり──────
※いつもの独自の世界のゆる設定なお話です。何もかもファンタジーです。よろしくお願いします。
※この作品はカクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェにも投稿しています。
限界王子様に「構ってくれないと、女遊びするぞ!」と脅され、塩対応令嬢は「お好きにどうぞ」と悪気なくオーバーキルする。
待鳥園子
恋愛
―――申し訳ありません。実は期限付きのお飾り婚約者なんです。―――
とある事情で王妃より依頼され多額の借金の返済や幼い弟の爵位を守るために、王太子ギャレットの婚約者を一時的に演じることになった貧乏侯爵令嬢ローレン。
最初はどうせ金目当てだろうと険悪な対応をしていたギャレットだったが、偶然泣いているところを目撃しローレンを気になり惹かれるように。
だが、ギャレットの本来の婚約者となるはずの令嬢や、成功報酬代わりにローレンの婚約者となる大富豪など、それぞれの思惑は様々入り乱れて!?
訳あって期限付きの婚約者を演じているはずの塩対応令嬢が、彼女を溺愛したくて堪らない脳筋王子様を悪気なく胸キュン対応でオーバーキルしていく恋物語。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる