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3.奥様の提案
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「奥さま、お待ちください奥さまっ!」
訪れた彼が、執事のジョンソンに部屋まで案内されている間、私は優雅にお茶を飲む奥さまに反論を始めた。
「キースさまを見極めて、私をっ、あの時の女性を紹介するだなんてっ! 無茶にもほどがありますっ!」
いつもの奥さまのたわむれなら、ここまで反論したりしない。奥さまの普段のイタズラは茶目っ気タップリで、悪意あるものは少なく、笑って許せるものがほとんどだ。
だけどこればかりは、「はいそうですか」と許容できるものではない。
「あら、どうしてそう思うの!?」
お茶を飲み終え、満足したように、奥さまがカップをテーブルに戻す。
「だって。私は、メイドで……、キースさまに紹介されるような立場には……」
「レイティア」
グイッと奥さまの両手が私の頬を包み込む。
「アナタは、今でこそここで働いているけれど、もとはアシュリー子爵家の令嬢よ。本来なら、郷紳でしかないキースのほうがアナタにつり合う立場にないわ」
「でも……」
「大丈夫。アナタが納得しないのなら、キースに紹介することもしないし、事の顛末を話したりしないわ。今はしばらくここで一緒に暮らして、あの子がどういう人物か、じっくり観察して欲しいのよ」
そこまで言われると、私も反論できなくなる。
「わたくしは、アナタをここに一生とどめておく気はないの。ステキな人と恋をして、幸せな人生を歩んで欲しいと思ってる。それが、アナタの亡きご両親への何よりの恩返しだから」
「奥さま……」
「キースが気に入らないのなら、それでも構わない。これをきっかけにアナタが自分の未来を考えてくれれば、それでいいのよ」
この変わりない日常を出て、誰かと恋をする。
(出来るのかしら。この私に)
してもいいのかしら、この私が。
わからない。何もかも、考えたことがないから、わからない。
「……わかりました」
それでも、奥さまの言葉に頷いてみせる。
とりあえず、奥さまに安心していただくために。
* * * *
―― じゃあさっそくだけど、キース、町へ行って本を借りてきて頂戴。
奥さまのたくらみは、さっそく実行された。
―― 本はレイに選んでもらうけど。運ぶのは、キース、アナタが手伝ってあげて。
貸本屋で本を借りてくる。
そんなこと、いつでも一人でこなしてる仕事だ。
軽ければ自分で運んでくるし、重ければ店の従業員に後から持って来てもらうように頼んでいる。
それをわざわざ彼に頼むなんて。
(絶対、楽しんでいらっしゃるわ)
こんなの奥さまの遊びでしかない。
困惑する私と、必死になってるキースさまと。
さすがに、困ったことにならないように配慮はしていただけると思うけど、それでも、ギリギリのスリルを楽しんでいらっしゃる。
(私が、キースさまとつり合いが取れるわけないじゃない)
並んで歩く、その姿を少しだけ盗み見る。
背の高い、貴族と言っても遜色ないその出で立ち。濃く華やかな金色の髪は少し柔らかく、その灰紫色の瞳は、元子爵令嬢の私よりも高貴な雰囲気を漂わせている。
冴えない土色の髪、茶色の瞳の私のほうが元は貴族、子爵令嬢で、彼のほうが身分下の郷紳だなんて誰が思うだろう。
身なりだけじゃない。醸し出される空気が、彼と私では違う。
(早く、諦めてくださらないかしら)
昨夜のあの黒髪の女性は、どこを捜したっていないのだから。それ以上興味を示さずに、一日も早く都に戻って、ふさわしい世界で暮らしてくださればいいのに。
「ところで。大伯母上はどんな本を所望してきたの?」
「え!? ああ、こちらの本です」
並んで歩く彼に、手にしていたメモを見せる。
「うわ、かなりの量だな。それもジャンルバラバラ。大伯母上はこんなものを読まれるのか」
フムフムと彼が顎に手を当ててメモを眺める。
「冒険モノに、推理小説、ロマンス小説もあるな……。園芸本もある」
「キースさまもお読みになったのですか?」
メモには本の題名しか書かれていない。それを見てジャンルがわかるのだから、彼も内容を知っている、読んだということの証だろう。
「まあ、ね。人気の本だったり、古典的な名作もあるから、ってこれ、フランス語の本だぞ」
それがなにか?
訳もわからず、私は驚く彼を見上げる。
「きみは、フランス語が読めるのかい?」
「え、まあ……。一応は」
子どもの頃習ったし。別に驚くことではないと思うのだけど。
「すごいな。文字を読めるってだけじゃなく、フランス語も出来るのか」
ああ、そうか。普通のメイドなら、フランス語なんて上流の言葉を習う機会はない。読み書きできるだけで貴重。自分の名前が書ければ充分。それが普通のメイド。もっと上流の、頻繁に社交界に顔を出す婦人なら、フランス人の小間使いを雇っていたりするけれど、こんな田舎に隠棲している奥さまのもとにいる、それもただのメイドがフランス語が読めるとなれば、彼が驚くのも無理はない。
「だからか。ほらここ。『キースのおススメの本を一冊、レイのおススメの本を一冊』と書いてある」
彼がメモを指さす。たくさんの題名の最後を締めくくるように、彼の言う一文が添えられていた。
「僕はともかく、きみの博識ぶりを大伯母上はかってるんだな」
なるほどとばかりに、彼が頷く。どうしてこのお使いに私が選ばれたのか。彼のなかで得心がいったらしい。
「きみは、大伯母上にお仕えして長いの?」
「え、まあそれなりに」
十三の時から5年、お仕えしている。
奥さまは、私を使用人として置くことを嫌っていらしたけど、私が使用人の扱いをしてくれるように頼んだのだ。
元子爵令嬢だろうと、父に奥さまが恩義を感じていらっしゃろうと。父は亡くなり、頼るべき親族もなく、私の家は破産してしまったのだから。置いてもらえるだけありがたいと思わなければいけない。
「じゃあさ、大伯母上の交友関係も知ってるよね」
「それは……」
「あの、昨日僕の家の夜会に訪れた黒髪の令嬢について、何か知ってること、教えてくれないかな」
ニッコリと、親の目を盗んでイタズラをしでかす子どものような眼。
奥さまに訊けないことを、私から聞き出そうという魂胆らしい。
奥さまの身近に仕えてるんだから、ある程度の交友関係は知っていて当たり前だ。そう判断されたらしい。
けれど。
「あの……、私、奥さまがどのような方とお出かけになったかまでは、存じ上げなくて……」
「彼女は、あの屋敷を訪れたことはないの?」
「ええ。屋敷への来訪者はとても少ないですから」
これは、ウソじゃない。奥さまのお屋敷を訪れる者は少ない。奥さまご自身が、他人との交流を煩わしく思っていらっしゃるせいだ。
そのおかげであの屋敷は、いつも変わらない穏やかな時間だけが流れていた。
今日までは。
「そうか。せっかく大伯母上を出し抜いて、彼女のことを訊き出せる絶好の機会だと思ったのにな」
ガックリと彼が肩を落とす。
その姿は、紳士というより、叱られた子犬のようで少しカワイイ。
「ああ、でもこれから何かの拍子に彼女が屋敷を訪れることがないとも言えないな」
落ちたはずの視線が、また上を向く。
どこまでもめげない性格らしい。
「もし、彼女の来訪があった時は、僕にもコッソリ教えてくれないか」
きっと大伯母上は阻止してくるだろうから。
ナイショ話のように耳打ちされれば、それだけで私の心臓は跳ね上がる。
どうしてそこまで私(黒髪の女)に執着するの?
たった一回会っただけ。たった一曲、戯れにダンスを踊っただけでしょう?
礼儀もなにもない。逃げるように去った私をどうして?
理解できない私は、早鐘のように鳴り響く心臓を、苦しい胸の内に持て余す。
訪れた彼が、執事のジョンソンに部屋まで案内されている間、私は優雅にお茶を飲む奥さまに反論を始めた。
「キースさまを見極めて、私をっ、あの時の女性を紹介するだなんてっ! 無茶にもほどがありますっ!」
いつもの奥さまのたわむれなら、ここまで反論したりしない。奥さまの普段のイタズラは茶目っ気タップリで、悪意あるものは少なく、笑って許せるものがほとんどだ。
だけどこればかりは、「はいそうですか」と許容できるものではない。
「あら、どうしてそう思うの!?」
お茶を飲み終え、満足したように、奥さまがカップをテーブルに戻す。
「だって。私は、メイドで……、キースさまに紹介されるような立場には……」
「レイティア」
グイッと奥さまの両手が私の頬を包み込む。
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「でも……」
「大丈夫。アナタが納得しないのなら、キースに紹介することもしないし、事の顛末を話したりしないわ。今はしばらくここで一緒に暮らして、あの子がどういう人物か、じっくり観察して欲しいのよ」
そこまで言われると、私も反論できなくなる。
「わたくしは、アナタをここに一生とどめておく気はないの。ステキな人と恋をして、幸せな人生を歩んで欲しいと思ってる。それが、アナタの亡きご両親への何よりの恩返しだから」
「奥さま……」
「キースが気に入らないのなら、それでも構わない。これをきっかけにアナタが自分の未来を考えてくれれば、それでいいのよ」
この変わりない日常を出て、誰かと恋をする。
(出来るのかしら。この私に)
してもいいのかしら、この私が。
わからない。何もかも、考えたことがないから、わからない。
「……わかりました」
それでも、奥さまの言葉に頷いてみせる。
とりあえず、奥さまに安心していただくために。
* * * *
―― じゃあさっそくだけど、キース、町へ行って本を借りてきて頂戴。
奥さまのたくらみは、さっそく実行された。
―― 本はレイに選んでもらうけど。運ぶのは、キース、アナタが手伝ってあげて。
貸本屋で本を借りてくる。
そんなこと、いつでも一人でこなしてる仕事だ。
軽ければ自分で運んでくるし、重ければ店の従業員に後から持って来てもらうように頼んでいる。
それをわざわざ彼に頼むなんて。
(絶対、楽しんでいらっしゃるわ)
こんなの奥さまの遊びでしかない。
困惑する私と、必死になってるキースさまと。
さすがに、困ったことにならないように配慮はしていただけると思うけど、それでも、ギリギリのスリルを楽しんでいらっしゃる。
(私が、キースさまとつり合いが取れるわけないじゃない)
並んで歩く、その姿を少しだけ盗み見る。
背の高い、貴族と言っても遜色ないその出で立ち。濃く華やかな金色の髪は少し柔らかく、その灰紫色の瞳は、元子爵令嬢の私よりも高貴な雰囲気を漂わせている。
冴えない土色の髪、茶色の瞳の私のほうが元は貴族、子爵令嬢で、彼のほうが身分下の郷紳だなんて誰が思うだろう。
身なりだけじゃない。醸し出される空気が、彼と私では違う。
(早く、諦めてくださらないかしら)
昨夜のあの黒髪の女性は、どこを捜したっていないのだから。それ以上興味を示さずに、一日も早く都に戻って、ふさわしい世界で暮らしてくださればいいのに。
「ところで。大伯母上はどんな本を所望してきたの?」
「え!? ああ、こちらの本です」
並んで歩く彼に、手にしていたメモを見せる。
「うわ、かなりの量だな。それもジャンルバラバラ。大伯母上はこんなものを読まれるのか」
フムフムと彼が顎に手を当ててメモを眺める。
「冒険モノに、推理小説、ロマンス小説もあるな……。園芸本もある」
「キースさまもお読みになったのですか?」
メモには本の題名しか書かれていない。それを見てジャンルがわかるのだから、彼も内容を知っている、読んだということの証だろう。
「まあ、ね。人気の本だったり、古典的な名作もあるから、ってこれ、フランス語の本だぞ」
それがなにか?
訳もわからず、私は驚く彼を見上げる。
「きみは、フランス語が読めるのかい?」
「え、まあ……。一応は」
子どもの頃習ったし。別に驚くことではないと思うのだけど。
「すごいな。文字を読めるってだけじゃなく、フランス語も出来るのか」
ああ、そうか。普通のメイドなら、フランス語なんて上流の言葉を習う機会はない。読み書きできるだけで貴重。自分の名前が書ければ充分。それが普通のメイド。もっと上流の、頻繁に社交界に顔を出す婦人なら、フランス人の小間使いを雇っていたりするけれど、こんな田舎に隠棲している奥さまのもとにいる、それもただのメイドがフランス語が読めるとなれば、彼が驚くのも無理はない。
「だからか。ほらここ。『キースのおススメの本を一冊、レイのおススメの本を一冊』と書いてある」
彼がメモを指さす。たくさんの題名の最後を締めくくるように、彼の言う一文が添えられていた。
「僕はともかく、きみの博識ぶりを大伯母上はかってるんだな」
なるほどとばかりに、彼が頷く。どうしてこのお使いに私が選ばれたのか。彼のなかで得心がいったらしい。
「きみは、大伯母上にお仕えして長いの?」
「え、まあそれなりに」
十三の時から5年、お仕えしている。
奥さまは、私を使用人として置くことを嫌っていらしたけど、私が使用人の扱いをしてくれるように頼んだのだ。
元子爵令嬢だろうと、父に奥さまが恩義を感じていらっしゃろうと。父は亡くなり、頼るべき親族もなく、私の家は破産してしまったのだから。置いてもらえるだけありがたいと思わなければいけない。
「じゃあさ、大伯母上の交友関係も知ってるよね」
「それは……」
「あの、昨日僕の家の夜会に訪れた黒髪の令嬢について、何か知ってること、教えてくれないかな」
ニッコリと、親の目を盗んでイタズラをしでかす子どものような眼。
奥さまに訊けないことを、私から聞き出そうという魂胆らしい。
奥さまの身近に仕えてるんだから、ある程度の交友関係は知っていて当たり前だ。そう判断されたらしい。
けれど。
「あの……、私、奥さまがどのような方とお出かけになったかまでは、存じ上げなくて……」
「彼女は、あの屋敷を訪れたことはないの?」
「ええ。屋敷への来訪者はとても少ないですから」
これは、ウソじゃない。奥さまのお屋敷を訪れる者は少ない。奥さまご自身が、他人との交流を煩わしく思っていらっしゃるせいだ。
そのおかげであの屋敷は、いつも変わらない穏やかな時間だけが流れていた。
今日までは。
「そうか。せっかく大伯母上を出し抜いて、彼女のことを訊き出せる絶好の機会だと思ったのにな」
ガックリと彼が肩を落とす。
その姿は、紳士というより、叱られた子犬のようで少しカワイイ。
「ああ、でもこれから何かの拍子に彼女が屋敷を訪れることがないとも言えないな」
落ちたはずの視線が、また上を向く。
どこまでもめげない性格らしい。
「もし、彼女の来訪があった時は、僕にもコッソリ教えてくれないか」
きっと大伯母上は阻止してくるだろうから。
ナイショ話のように耳打ちされれば、それだけで私の心臓は跳ね上がる。
どうしてそこまで私(黒髪の女)に執着するの?
たった一回会っただけ。たった一曲、戯れにダンスを踊っただけでしょう?
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