10 / 28
10.積もりゆく焦り
しおりを挟む
――三郎。そなたに、出陣を命じる。
呼び出され、頭を下げて座る俺にのしかかった声。
――狙うは、印南の所領、千栄津。この城を落とすに、二百騎与える。心してかかれ。
「はっ」
ついに来たか。
さらに深く頭を下げ、言葉を受け止める。
とうとう、ここまで来てしまった。
――千栄津は難攻不落の城。なのに二百騎とは。
――若君はまだ十七。これが初の戦だというのに。
――お館様は何をお考えなのだ。
居並ぶ臣たちに動揺が走る。
我が領地と隣接する印南氏。その北端、領地の境に一番近い地にある城、千栄津。交易盛んな港を抱えたその地は、外敵に備え、知将と名高い印南氏配下の真野康隆が治めている。
これまで、港の利を求めて何度も戦を仕掛けてきた地。どれだけ兵を用いようと、どれだけ激しく攻めようと、決して落ちなかった城。
それを、わずか二百騎で。戦経験のない自分に。
(これまでか)
諦めに近い念が、心を占める。
戦を命じた父は、俺が死ぬことを望んでいる。
跡継ぎには、父のご寵姫、菊花の方が産んだ異母弟がいる。父を生涯「東夷」と蔑んでいた、公家の姫の産んだ子など不要。しかし、ただ不要というだけで、落ち度のない息子を切腹には追い込めない。だから、自殺に等しい出陣を命じた。不要な息子の最期に花を添える、武士らしく死ねる戦を用意した。
(すまない)
揃えられた二百の人馬。伴う足軽。攻撃される真野康隆。巻き込まれる千栄津の民。
父の好悪の感情に、その運命が弄ばれる。
「――御命に従い、必ずや千栄津の地を手に入れてみせまする」
父に「死」を望まれても、俺はまだ生きていたい。誰を「死」に向かわせようと、俺はまだ生きていたい。
「生」にすがり、あがき、もがく。
自分に刃を向けることは出来そうにないから。己に向けるべき刃を、見知らぬ誰かに差し向ける。
(すまない)
誰かの未来に、悲しみに。
深くふかくわびて、頭を垂れる。
* * * *
(――まただ)
朝。スマホのアラームに、強制的に覚醒させられた意識。
同時に、スッと遠ざかっていく夢の記憶。
追いかけたいのに、追いかけられなくて。
取り戻したいのに、取り戻せなくて。
どうして追いかけたいのか、取り戻したいのかもわからなくて。そのうちすべての感情が俺のなかから消えていく。
(なんだよ、まったく!)
残るのは、わけのわかんない焦燥。
寝グセまみれの髪をさらに掻き乱す。
*
「いいか~、今日は日頃の感謝を込めて、校内の清掃を執り行う!」
「うぇ~い」
「適当にやって済まそうとするなよ! 清掃とは、その場をキレイにするのではなく、己の心を整えるために行うものだのだ!」
「うぇぇ~い」
テンションの高い先生の「!」に対して、どこか投げやり半眼視な俺たち。
心を整えるって言われてもなあ……ってのが本音。ハッキリいって「タルい」。
清掃箇所は一応の区分けがあって、一年は、校内のトイレなどを中心とした水回り。二年は校舎周り。三年は教室廊下を中心とした校内。学年が上がるごとに、楽な清掃になるよう設定されている。
で。
俺たち二年二組に当てられたのは……。
「ウゴッ! ナンダコレ!」
思わず後退りしたくなるほど、大量の落ち葉にまみれた、武道場裏。武道場の裏はそのまま背後の山に繋がってる。そこから降り積もった落ち葉が、モッソリ積み上がってる。
「これを集めて捨てろ……って」
「マジかよ」
「どうせまた積もるんだろうからって、サボるんじゃないぞ!」
ウゲゲと一歩下がる俺たちに、先生が釘を刺す。
「うぇ~い」
仕方なく、落ち葉をそれぞれが手にした土のう袋に入れていくけど、それは、アッサリとすぐに一杯になってしまい。
「これって、袋を運ぶ係と、袋に葉っぱを詰める係と分けたほうが良いんじゃね?」
ってことになった。
それぞれが詰めて、それぞれに指定の場所に運んでいくのはヒドく非効率。なんとなくだけど、運ぶ係、詰める係が決まり、俺や川成、五木は運ぶ係のほうに回った。
落ち葉の入った土のう袋はさほど重くないけど、投棄場所まで少し距離がある。何度も往復するのは、運動部、それもいっぱい走る系の経験者のがいいだろうって算段。そういう意味で、俺は陸上だったし、川成はテニス、五木はバスケ。適任だと思って立候補した。
かわりに、あまり動かない系の部活(経験者含む)が、落ち葉を集めることになった。てみでザバッと落ち葉をすくい上げ、残った落ち葉を竹箒でかき集める。
少しでも早く済ませたら教室に戻ることができる。
俺たち二年二組は、意外と連携プレーが得意なクラスだったらしい。クラスの中心、音頭を取ってくヤツが、野球部やラグビー部だったりするからかもしれない。
「にしても、クッソ多いよなぁ」
並んで運ぶ川成が愚痴った。
「これさ、干し草のベッドみたいにできねえのかな」
「無理じゃね?」
「無理だろ」
川成のファンタジー思考に、五木と二人で水をぶっかける。
「干し草ベッドは、フッカフカでおひさまのニオイとかしそうだけど、この落ち葉じゃなあ……」
「葉っぱのニオイはしそうだけど、ベッタベタに濡れてるし」
「ついでに、ダンゴムシとかノソノソ出てくるぞ、これ」
「うわあ、夢を壊すなよお~」
空いてた手をニョロニョロ虫っぽく動かすと、川成が顔をしかめて嘆いた。テニスもそれなりに走るだろうけど、川成が運ぶ係に立候補したのは、中に含まれる虫のせいでもある。川成、虫が大の苦手なんだってさ。
「まあ、あの干し草ベッドもさ、草が布越しにチクチク刺さってきそうだけどな」
「多分な~」
夢とかロマンは詰まってそうだけど、実際は、きっと痛くて寝れないと思う。
「そんなことよりさ、サッサと終わらせて、教室に戻ろうぜ」
係を分けたおかげか、あれほど山盛りにあった落ち葉は、その下にあった地表を見せ始めている。運ぶ係の俺たちもヘトヘトになるまで運んだし、集める係のほうも、てみですくってザパ! ではなく、シャカシャカと竹箒で集めてザパ! に行動が変化し始めてる。
「俺、あっちの方から集めてくるわ」
校舎の裏……というより、裏山ののり面に近い場所から竹箒の音がする。
フェンスとかの区切りも何もない裏山。掃除してるクラスの連中からは見えない山のなか。
誰か、集める係のヤツが掃除に熱中しすぎて、山に入っちまったのか? そんなとこまで掃除しなくてもいい、適当にやればいいのによ――って。
(――――っ!)
下草をかき分けできた、細い道筋。
その先で、少しだけ開けた場所。
右に岩壁、左に崖。
上から覆いかぶさるように茂った木々から、ハラハラと葉っぱが舞い落ちる。
そこに一人。
舞い散る木の葉を見上げ、竹箒を持つ手を止めて立つ誰かの後ろ姿。背を真っ直ぐに伸ばした、凛としたたたずまい。
(なんだ、コレ――)
耳の奥からキィィンと響く音。
目の前を見ているはずなのに、遠くの景色を見ているような感覚。
(俺、この景色を知ってる?)
なにを。どこで。なにが。どうして。
わからないのに、心臓がドクンと大きく跳ねた。
あれは、――ダレダ?
「あ、新里くん。どうしたの?」
無意識に手で右目を覆った俺。
「桜町……か?」
「うん、そうだけど。どうかした?」
俺を現実に連れ戻した声。竹箒を片手に、近づいてくる人物。銀縁眼鏡、俺と同じ緑のジャージの桜町。
「いや、なんでもない。なんでもねえ……」
言って、何度も深く呼吸をくり返す。
「それより、お前、なんでこんなとこまで掃除してんだよ」
「なんでって。落ち葉があったから」
「貴方はどうして山に登るの? それはそこに山があったから」的理論を展開した桜町。
「こんな山んなかまで掃除してたらキリねえだろ。もうほかの連中は、あらかた掃除すませてっぞ」
「うん、そうだね。ゴメン。掃除に夢中になってたら、つい」
素直に謝る桜町。どちらからともなく、その場を離れる。
「――新里くん?」
立ち止まりふり返った俺に、桜町が声をかけた。
木の枝に隠れて見えなくなったその場所。砂色の岩肌。細い轍のような道の先。
――俺、ここに何を見た?
つかめないなにかに、俺は何も答えられなかった。
呼び出され、頭を下げて座る俺にのしかかった声。
――狙うは、印南の所領、千栄津。この城を落とすに、二百騎与える。心してかかれ。
「はっ」
ついに来たか。
さらに深く頭を下げ、言葉を受け止める。
とうとう、ここまで来てしまった。
――千栄津は難攻不落の城。なのに二百騎とは。
――若君はまだ十七。これが初の戦だというのに。
――お館様は何をお考えなのだ。
居並ぶ臣たちに動揺が走る。
我が領地と隣接する印南氏。その北端、領地の境に一番近い地にある城、千栄津。交易盛んな港を抱えたその地は、外敵に備え、知将と名高い印南氏配下の真野康隆が治めている。
これまで、港の利を求めて何度も戦を仕掛けてきた地。どれだけ兵を用いようと、どれだけ激しく攻めようと、決して落ちなかった城。
それを、わずか二百騎で。戦経験のない自分に。
(これまでか)
諦めに近い念が、心を占める。
戦を命じた父は、俺が死ぬことを望んでいる。
跡継ぎには、父のご寵姫、菊花の方が産んだ異母弟がいる。父を生涯「東夷」と蔑んでいた、公家の姫の産んだ子など不要。しかし、ただ不要というだけで、落ち度のない息子を切腹には追い込めない。だから、自殺に等しい出陣を命じた。不要な息子の最期に花を添える、武士らしく死ねる戦を用意した。
(すまない)
揃えられた二百の人馬。伴う足軽。攻撃される真野康隆。巻き込まれる千栄津の民。
父の好悪の感情に、その運命が弄ばれる。
「――御命に従い、必ずや千栄津の地を手に入れてみせまする」
父に「死」を望まれても、俺はまだ生きていたい。誰を「死」に向かわせようと、俺はまだ生きていたい。
「生」にすがり、あがき、もがく。
自分に刃を向けることは出来そうにないから。己に向けるべき刃を、見知らぬ誰かに差し向ける。
(すまない)
誰かの未来に、悲しみに。
深くふかくわびて、頭を垂れる。
* * * *
(――まただ)
朝。スマホのアラームに、強制的に覚醒させられた意識。
同時に、スッと遠ざかっていく夢の記憶。
追いかけたいのに、追いかけられなくて。
取り戻したいのに、取り戻せなくて。
どうして追いかけたいのか、取り戻したいのかもわからなくて。そのうちすべての感情が俺のなかから消えていく。
(なんだよ、まったく!)
残るのは、わけのわかんない焦燥。
寝グセまみれの髪をさらに掻き乱す。
*
「いいか~、今日は日頃の感謝を込めて、校内の清掃を執り行う!」
「うぇ~い」
「適当にやって済まそうとするなよ! 清掃とは、その場をキレイにするのではなく、己の心を整えるために行うものだのだ!」
「うぇぇ~い」
テンションの高い先生の「!」に対して、どこか投げやり半眼視な俺たち。
心を整えるって言われてもなあ……ってのが本音。ハッキリいって「タルい」。
清掃箇所は一応の区分けがあって、一年は、校内のトイレなどを中心とした水回り。二年は校舎周り。三年は教室廊下を中心とした校内。学年が上がるごとに、楽な清掃になるよう設定されている。
で。
俺たち二年二組に当てられたのは……。
「ウゴッ! ナンダコレ!」
思わず後退りしたくなるほど、大量の落ち葉にまみれた、武道場裏。武道場の裏はそのまま背後の山に繋がってる。そこから降り積もった落ち葉が、モッソリ積み上がってる。
「これを集めて捨てろ……って」
「マジかよ」
「どうせまた積もるんだろうからって、サボるんじゃないぞ!」
ウゲゲと一歩下がる俺たちに、先生が釘を刺す。
「うぇ~い」
仕方なく、落ち葉をそれぞれが手にした土のう袋に入れていくけど、それは、アッサリとすぐに一杯になってしまい。
「これって、袋を運ぶ係と、袋に葉っぱを詰める係と分けたほうが良いんじゃね?」
ってことになった。
それぞれが詰めて、それぞれに指定の場所に運んでいくのはヒドく非効率。なんとなくだけど、運ぶ係、詰める係が決まり、俺や川成、五木は運ぶ係のほうに回った。
落ち葉の入った土のう袋はさほど重くないけど、投棄場所まで少し距離がある。何度も往復するのは、運動部、それもいっぱい走る系の経験者のがいいだろうって算段。そういう意味で、俺は陸上だったし、川成はテニス、五木はバスケ。適任だと思って立候補した。
かわりに、あまり動かない系の部活(経験者含む)が、落ち葉を集めることになった。てみでザバッと落ち葉をすくい上げ、残った落ち葉を竹箒でかき集める。
少しでも早く済ませたら教室に戻ることができる。
俺たち二年二組は、意外と連携プレーが得意なクラスだったらしい。クラスの中心、音頭を取ってくヤツが、野球部やラグビー部だったりするからかもしれない。
「にしても、クッソ多いよなぁ」
並んで運ぶ川成が愚痴った。
「これさ、干し草のベッドみたいにできねえのかな」
「無理じゃね?」
「無理だろ」
川成のファンタジー思考に、五木と二人で水をぶっかける。
「干し草ベッドは、フッカフカでおひさまのニオイとかしそうだけど、この落ち葉じゃなあ……」
「葉っぱのニオイはしそうだけど、ベッタベタに濡れてるし」
「ついでに、ダンゴムシとかノソノソ出てくるぞ、これ」
「うわあ、夢を壊すなよお~」
空いてた手をニョロニョロ虫っぽく動かすと、川成が顔をしかめて嘆いた。テニスもそれなりに走るだろうけど、川成が運ぶ係に立候補したのは、中に含まれる虫のせいでもある。川成、虫が大の苦手なんだってさ。
「まあ、あの干し草ベッドもさ、草が布越しにチクチク刺さってきそうだけどな」
「多分な~」
夢とかロマンは詰まってそうだけど、実際は、きっと痛くて寝れないと思う。
「そんなことよりさ、サッサと終わらせて、教室に戻ろうぜ」
係を分けたおかげか、あれほど山盛りにあった落ち葉は、その下にあった地表を見せ始めている。運ぶ係の俺たちもヘトヘトになるまで運んだし、集める係のほうも、てみですくってザパ! ではなく、シャカシャカと竹箒で集めてザパ! に行動が変化し始めてる。
「俺、あっちの方から集めてくるわ」
校舎の裏……というより、裏山ののり面に近い場所から竹箒の音がする。
フェンスとかの区切りも何もない裏山。掃除してるクラスの連中からは見えない山のなか。
誰か、集める係のヤツが掃除に熱中しすぎて、山に入っちまったのか? そんなとこまで掃除しなくてもいい、適当にやればいいのによ――って。
(――――っ!)
下草をかき分けできた、細い道筋。
その先で、少しだけ開けた場所。
右に岩壁、左に崖。
上から覆いかぶさるように茂った木々から、ハラハラと葉っぱが舞い落ちる。
そこに一人。
舞い散る木の葉を見上げ、竹箒を持つ手を止めて立つ誰かの後ろ姿。背を真っ直ぐに伸ばした、凛としたたたずまい。
(なんだ、コレ――)
耳の奥からキィィンと響く音。
目の前を見ているはずなのに、遠くの景色を見ているような感覚。
(俺、この景色を知ってる?)
なにを。どこで。なにが。どうして。
わからないのに、心臓がドクンと大きく跳ねた。
あれは、――ダレダ?
「あ、新里くん。どうしたの?」
無意識に手で右目を覆った俺。
「桜町……か?」
「うん、そうだけど。どうかした?」
俺を現実に連れ戻した声。竹箒を片手に、近づいてくる人物。銀縁眼鏡、俺と同じ緑のジャージの桜町。
「いや、なんでもない。なんでもねえ……」
言って、何度も深く呼吸をくり返す。
「それより、お前、なんでこんなとこまで掃除してんだよ」
「なんでって。落ち葉があったから」
「貴方はどうして山に登るの? それはそこに山があったから」的理論を展開した桜町。
「こんな山んなかまで掃除してたらキリねえだろ。もうほかの連中は、あらかた掃除すませてっぞ」
「うん、そうだね。ゴメン。掃除に夢中になってたら、つい」
素直に謝る桜町。どちらからともなく、その場を離れる。
「――新里くん?」
立ち止まりふり返った俺に、桜町が声をかけた。
木の枝に隠れて見えなくなったその場所。砂色の岩肌。細い轍のような道の先。
――俺、ここに何を見た?
つかめないなにかに、俺は何も答えられなかった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件
水野七緒
BL
一見チャラそうだけど、根はマジメな男子高校生・星井夏樹。
そんな彼が、ある日、現代とよく似た「別の世界(パラレルワールド)」の夏樹と入れ替わることに。
この世界の夏樹は、浮気性な上に「妹の彼氏」とお付き合いしているようで…?
※終わり方が2種類あります。9話目から分岐します。※続編「目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件」連載中です(2022.8.14)
僕のために、忘れていて
ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────
王様のナミダ
白雨あめ
BL
全寮制男子高校、箱夢学園。 そこで風紀副委員長を努める桜庭篠は、ある夜久しぶりの夢をみた。
端正に整った顔を歪め、大粒の涙を流す綺麗な男。俺様生徒会長が泣いていたのだ。
驚くまもなく、学園に転入してくる王道転校生。彼のはた迷惑な行動から、俺様会長と風紀副委員長の距離は近づいていく。
※会長受けです。
駄文でも大丈夫と言ってくれる方、楽しんでいただけたら嬉しいです。
【完結】イケメン騎士が僕に救いを求めてきたので呪いをかけてあげました
及川奈津生
BL
気づいたら十四世紀のフランスに居た。百年戦争の真っ只中、どうやら僕は密偵と疑われているらしい。そんなわけない!と誤解をとこうと思ったら、僕を尋問する騎士が現代にいるはずの恋人にそっくりだった。全3話。
※pome村さんがXで投稿された「#イラストを投げたら文字書きさんが引用rtでssを勝手に添えてくれる」向けに書いたものです。元イラストを表紙に設定しています。投稿元はこちら→https://x.com/pomemura_/status/1792159557269303476?t=pgeU3dApwW0DEeHzsGiHRg&s=19
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
皆と仲良くしたい美青年の話
ねこりんご
BL
歩けば十人中十人が振り向く、集団生活をすれば彼を巡って必ず諍いが起きる、騒動の中心にはいつも彼がいる、そんな美貌を持って生まれた紫川鈴(しかわすず)。
しかし彼はある事情から極道の家で育てられている。そのような環境で身についた可憐な見た目とは相反した度胸は、地方トップと評される恐ろしい不良校でも発揮されるのだった。
高校になって再会した幼なじみ、中学の時の元いじめっ子、過保護すぎるお爺様、人外とまで呼ばれる恐怖の裏番…、個性的な人達に囲まれ、トラブルしか起きようが無い不良校で過ごす美青年の、ある恋物語。
中央柳高校一年生 紫川鈴、頑張ります!
━━━━━━━━━━━━━━━
いじめ、暴力表現あり。
R-18も予定しています。
決まり次第、別の話にまとめて投稿したいと思います。
この話自体はR-15で最後まで進んでいきます。
━━━━━━━━━━━━━━━
登場人物たちの別視点の話がいくつかあります。
黒の帳の話のタイトルをつけているので、読む際の参考にしていただければと思います。
黒の帳とあまり交わらない話は、個別のタイトルをつけています。
━━━━━━━━━━━━━━━
〜注意〜
失恋する人物が何人か居ます。
複数カプ、複数相手のカプが登場します。
主人公がかなり酷い目に遭います。
エンドが決まっていないので、タグがあやふやです。
恋愛感情以上のクソデカ感情表現があります。
総受けとの表記がありますが、一部振られます。
━━━━━━━━━━━━━━━
追記
登場人物紹介載せました。
ネタバレにならない程度に書いてみましたが、どうでしょうか。
この小説自体初投稿な上、初めて書いたので死ぬほど読みづらいと思います。
もっとここの紹介書いて!みたいなご意見をくださると、改善に繋がるのでありがたいです。
イラスト載せました。
デジタルに手が出せず、モノクロですが、楽しんで頂けたらと思います。
苦手な人は絶対見ないでください、自衛大事です!
別視点の人物の話を黒の帳に集合させました。
これで読みやすくなれば…と思います。
俺のソフレは最強らしい。
深川根墨
BL
極度の不眠症である主人公、照国京は誰かに添い寝をしてもらわなければ充分な睡眠を得ることができない身体だった。京は質の良い睡眠を求め、マッチングサイトで出会った女の子と添い寝フレンド契約を結び、暮らしていた。
そんなある日ソフレを失い困り果てる京だったが、ガタイの良い泥棒──ゼロが部屋に侵入してきた!
え⁉︎ 何でベランダから⁉︎ この部屋六階なんやけど⁉︎
紆余曲折あり、ゼロとソフレ関係になった京。生活力無しのゼロとの生活は意外に順調だったが、どうやらゼロには大きな秘密があるようで……。
ノンケ素直な関西弁 × 寡黙で屈強な泥棒(?)
※処女作です。拙い点が多いかと思いますが、よろしくお願いします。
※エロ少しあります……ちょびっとです。
※流血、暴力シーン有りです。お気をつけください。
2022/02/25 本編完結しました。ありがとうございました。あと番外編SS数話投稿します。
2022/03/01 完結しました。皆さんありがとうございました。
俺の親友のことが好きだったんじゃなかったのかよ
雨宮里玖
BL
《あらすじ》放課後、三倉は浅宮に呼び出された。浅宮は三倉の親友・有栖のことを訊ねてくる。三倉はまたこのパターンかとすぐに合点がいく。きっと浅宮も有栖のことが好きで、三倉から有栖の情報を聞き出そうとしているんだなと思い、浅宮の恋を応援すべく協力を申し出る。
浅宮は三倉に「協力して欲しい。だからデートの練習に付き合ってくれ」と言い——。
攻め:浅宮(16)
高校二年生。ビジュアル最強男。
どんな口実でもいいから三倉と一緒にいたいと思っている。
受け:三倉(16)
高校二年生。平凡。
自分じゃなくて俺の親友のことが好きなんだと勘違いしている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる