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第15話 来訪者。
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その日、屋敷は朝から慌ただしかった。
先日から、今日がどんな日であるかは知らされていた。けれど、だからといって仕事の忙しさが減るわけではない。
(まあ、急に知らされてあわてるよりはましだけれど)
その日の朝、屋敷に訪れた人物。
マルスリーヌ・イルゼンド。
リーナの以前の勤め先だった、イルゼンド伯爵家の令嬢が、朝早くからクラウドに会いに訪れていたのだ。
どうやら、マルスリーヌ嬢は、クラウドと乗馬に出かける約束をしていたらしい。
夜明けとともに、本家から馬丁が、クラウドの馬を連れてきていた。栗毛の、馬の良し悪しもわからないリーナでも「いい馬だ」と思える、そんなクラウドの馬。
クラウドの仕度が出来るまで、マルスリーヌを広間で対応するのは、ミセス・アマリエの仕事だった。
滅多に訪れることのない、数少ない来訪者に、アマリエをはじめエレンもジョージも、顔を合わせることもないハンスですらも、緊張と慌ただしさを感じている。
リーナは、そんなお屋敷のなかで、アマリエの手伝いとして、一緒にお茶の用意をする。
乗馬服に身を包んだマルスリーヌ嬢は、リーナの目から見ても完璧で、濃い金の髪をまとめ上げたその姿は、まぶしいぐらいにステキだった。
音を立てずに用意した紅茶を飲む。そのティーカップを持ち上げる仕草一つまで、令嬢としての彼女の素晴らしさを表していた。
(ホント、クラウドさまとお似合いだわ)
金の髪のマルスリーヌと、銀の髪のクラウド。華やかな二人の並ぶ姿は、きっと、絵物語の王子王女のように素晴らしいに違いない。
「お待たせしました、イルゼンド嬢」
リーナが想像していたより立派な風貌で、クラウドが広間サルーンにやってきた。乗馬服姿の彼は、いつもの何倍も素晴らしかった。思わず、動くのを止めて見とれてしまう。
「お誘いいただき、うれしく思いますよ」
「わたくしも、今日が楽しみで。昨夜はなかなか眠れませんでしたわ」
礼儀にのっとって、クラウドがマルスリーヌの手の甲に口づける。それを当たり前のように受けるマルスリーヌの姿に、リーナは軽く羨望の眼差しを送る。
夢のように素晴らしい、貴族の世界。
それを目の前で見ることが出来るなんて。町の劇役者の繰り広げる世界とは全く違う。
本物は、とても自然で優雅で、うっとりしてしまいそうなほど気品に満ち溢れていた。見ているこちらも、思わずため息を漏らしてしまう。
「では、参りましょうか」
クラウドの差し出した腕を、当然とばかりにマルスリーヌがとる。その二人の姿に、アマリエと二人、頭を下げて見送る。
「あー、やっと落ち着いた」
二人を送り出してから、ジョージがもらした。
「ああいうお嬢さまってやつが来ると、肩がこるから苦手だな」
言いながら、肩をグルグル回す。
「何言ってるのよ。肩がこるも何も、アンタは何もしてないじゃない」
呆れたように言うのはエレン。
「まあ、何もしてなくてもさ。空気が変わるからイヤなんだよ」
「それは、わからないではないけど」
エレンがジョージに理解を示す。リーナのように直接マルスリーヌに会ってはいないが、それでもエレンだって緊張はしていただろう。
「でも、こういうことも若様には必要だわ」
「まあな。いつまでも独身ってわけにはいかないからなあ」
そうなのだろうか。貴族の結婚というものがわかっていないリーナには、今クラウドがどういう状況なのか、理解できていない。
「でもさ。あのお嬢さまはハズレだぜ?」
ジョージが声をひそめる。
「ハズレ?」
エレンが顔を近づけて問いかける。ここだけの話、とばかりのウワサに、ついリーナも顔を寄せる。
「ああ、大ハズレ。若様は、あのご令嬢に興味持ってねえから」
「どういうこと?」
「いやな。以前は結構足繁く通ってたのによ、ある日突然、パッタリと伯爵家に行かなくなっちまったんだよな」
従僕のジョージは、クラウドがどこかを訪問するときには、必ずついていく。それが彼の仕事だ。その彼が言うのだから、間違いないのだろう。
「オレが思うによ。あのお嬢さまにすっげー欠点があるんだよ、絶対」
自分の導き出した答えに、勝手に頷く。
「あのお嬢さまに?」
エレンが驚いたような声を上げた。
リーナもエレンと同じだ。あのマルスリーヌ嬢のどこに、そのような欠点があるというのだろう。
どこから見ても完璧なまでの令嬢。クラウドと並んでも遜色ない容姿。
「たとえば、うーん、そうだなあ。とてつもなく悪食だとか」
「は?」
「ものすごぉぉく食い意地張っててさ、若様の分まで食っちまうとか」
「え?」
「それかとんでもねえ酒乱。陽気を通り越して、人に絡み続ける酒癖で底なしの酒豪」
「え、それって……」
ジョージの推論に、聞き役のリーナとエレンはキョトンとして、互いの目を合わせる。マルスリーヌ嬢がどうこう言うよりー―。
「ああ、近づいてみたら、とんでもなく屁が臭かったとか……ありえるな」
「――それって全部アンタのことでしょ、ジョージ」
持論に頷くジョージに、エレンがツッコむ。
「よけいな詮索は感心しませんよ、ジョージ」
三人のひそひそ話をアルフォードが聞きとがめる。リーナとエレンは、それ以上話すことをやめたが、ジョージはせっかくのネタをとめられて不満そうだ。
「だってさ、今日の遠乗りだって、あのお嬢さまの、どうしてもってお願いで実現したやつなんだろ? もうずっと若様があっちのお屋敷を訪れてないから、それで必死になって気を引こうって作戦で…、って、痛てててっ!!」
「まったく、おしゃべりが好きな口だね、この口は」
アマリエが自分より背の高い息子の頬を、つねるように引っ張る。
「クラウドさまには、なにかお考えがあるのだから、お前が勝手に面白おかしく話すんじゃありません」
「ふぁい……」
ジョージが情けない声を上げると、ようやくアマリエがその手を離した。
「さあ、リーナ、エレン。クラウドさまがお留守でも仕事はたくさんありますよ。早く準備に取り掛かりなさい」
パンパンと手を鳴らされ、リーナ達は、屋敷のなかに戻る。
「ねえ、ジョージ」
頬をさすりながら歩くジョージに声をかける。
「その、クラウドさまが、あちらのお屋敷に行かなくなったのって、いつぐらいのことなの!?」
あちらの屋敷では、クラウドとマルスリーヌの婚約は、時間の問題だと言われていた。しかし、本当はそうではなかったのだろうか。
「ああ、確か……、三か月ぐらい前、じゃなかったかな」
「三か月前……」
なぜだろう。その言葉が気にかかる。
三ヶ月前に何があったんだろう。
しかし、ジョージも言われていたように、主のことを詮索するのはいいことではない。
誰に訊ねることも出来ない好奇心を抱え、エレンのあとを追うように仕事に戻っていった。
先日から、今日がどんな日であるかは知らされていた。けれど、だからといって仕事の忙しさが減るわけではない。
(まあ、急に知らされてあわてるよりはましだけれど)
その日の朝、屋敷に訪れた人物。
マルスリーヌ・イルゼンド。
リーナの以前の勤め先だった、イルゼンド伯爵家の令嬢が、朝早くからクラウドに会いに訪れていたのだ。
どうやら、マルスリーヌ嬢は、クラウドと乗馬に出かける約束をしていたらしい。
夜明けとともに、本家から馬丁が、クラウドの馬を連れてきていた。栗毛の、馬の良し悪しもわからないリーナでも「いい馬だ」と思える、そんなクラウドの馬。
クラウドの仕度が出来るまで、マルスリーヌを広間で対応するのは、ミセス・アマリエの仕事だった。
滅多に訪れることのない、数少ない来訪者に、アマリエをはじめエレンもジョージも、顔を合わせることもないハンスですらも、緊張と慌ただしさを感じている。
リーナは、そんなお屋敷のなかで、アマリエの手伝いとして、一緒にお茶の用意をする。
乗馬服に身を包んだマルスリーヌ嬢は、リーナの目から見ても完璧で、濃い金の髪をまとめ上げたその姿は、まぶしいぐらいにステキだった。
音を立てずに用意した紅茶を飲む。そのティーカップを持ち上げる仕草一つまで、令嬢としての彼女の素晴らしさを表していた。
(ホント、クラウドさまとお似合いだわ)
金の髪のマルスリーヌと、銀の髪のクラウド。華やかな二人の並ぶ姿は、きっと、絵物語の王子王女のように素晴らしいに違いない。
「お待たせしました、イルゼンド嬢」
リーナが想像していたより立派な風貌で、クラウドが広間サルーンにやってきた。乗馬服姿の彼は、いつもの何倍も素晴らしかった。思わず、動くのを止めて見とれてしまう。
「お誘いいただき、うれしく思いますよ」
「わたくしも、今日が楽しみで。昨夜はなかなか眠れませんでしたわ」
礼儀にのっとって、クラウドがマルスリーヌの手の甲に口づける。それを当たり前のように受けるマルスリーヌの姿に、リーナは軽く羨望の眼差しを送る。
夢のように素晴らしい、貴族の世界。
それを目の前で見ることが出来るなんて。町の劇役者の繰り広げる世界とは全く違う。
本物は、とても自然で優雅で、うっとりしてしまいそうなほど気品に満ち溢れていた。見ているこちらも、思わずため息を漏らしてしまう。
「では、参りましょうか」
クラウドの差し出した腕を、当然とばかりにマルスリーヌがとる。その二人の姿に、アマリエと二人、頭を下げて見送る。
「あー、やっと落ち着いた」
二人を送り出してから、ジョージがもらした。
「ああいうお嬢さまってやつが来ると、肩がこるから苦手だな」
言いながら、肩をグルグル回す。
「何言ってるのよ。肩がこるも何も、アンタは何もしてないじゃない」
呆れたように言うのはエレン。
「まあ、何もしてなくてもさ。空気が変わるからイヤなんだよ」
「それは、わからないではないけど」
エレンがジョージに理解を示す。リーナのように直接マルスリーヌに会ってはいないが、それでもエレンだって緊張はしていただろう。
「でも、こういうことも若様には必要だわ」
「まあな。いつまでも独身ってわけにはいかないからなあ」
そうなのだろうか。貴族の結婚というものがわかっていないリーナには、今クラウドがどういう状況なのか、理解できていない。
「でもさ。あのお嬢さまはハズレだぜ?」
ジョージが声をひそめる。
「ハズレ?」
エレンが顔を近づけて問いかける。ここだけの話、とばかりのウワサに、ついリーナも顔を寄せる。
「ああ、大ハズレ。若様は、あのご令嬢に興味持ってねえから」
「どういうこと?」
「いやな。以前は結構足繁く通ってたのによ、ある日突然、パッタリと伯爵家に行かなくなっちまったんだよな」
従僕のジョージは、クラウドがどこかを訪問するときには、必ずついていく。それが彼の仕事だ。その彼が言うのだから、間違いないのだろう。
「オレが思うによ。あのお嬢さまにすっげー欠点があるんだよ、絶対」
自分の導き出した答えに、勝手に頷く。
「あのお嬢さまに?」
エレンが驚いたような声を上げた。
リーナもエレンと同じだ。あのマルスリーヌ嬢のどこに、そのような欠点があるというのだろう。
どこから見ても完璧なまでの令嬢。クラウドと並んでも遜色ない容姿。
「たとえば、うーん、そうだなあ。とてつもなく悪食だとか」
「は?」
「ものすごぉぉく食い意地張っててさ、若様の分まで食っちまうとか」
「え?」
「それかとんでもねえ酒乱。陽気を通り越して、人に絡み続ける酒癖で底なしの酒豪」
「え、それって……」
ジョージの推論に、聞き役のリーナとエレンはキョトンとして、互いの目を合わせる。マルスリーヌ嬢がどうこう言うよりー―。
「ああ、近づいてみたら、とんでもなく屁が臭かったとか……ありえるな」
「――それって全部アンタのことでしょ、ジョージ」
持論に頷くジョージに、エレンがツッコむ。
「よけいな詮索は感心しませんよ、ジョージ」
三人のひそひそ話をアルフォードが聞きとがめる。リーナとエレンは、それ以上話すことをやめたが、ジョージはせっかくのネタをとめられて不満そうだ。
「だってさ、今日の遠乗りだって、あのお嬢さまの、どうしてもってお願いで実現したやつなんだろ? もうずっと若様があっちのお屋敷を訪れてないから、それで必死になって気を引こうって作戦で…、って、痛てててっ!!」
「まったく、おしゃべりが好きな口だね、この口は」
アマリエが自分より背の高い息子の頬を、つねるように引っ張る。
「クラウドさまには、なにかお考えがあるのだから、お前が勝手に面白おかしく話すんじゃありません」
「ふぁい……」
ジョージが情けない声を上げると、ようやくアマリエがその手を離した。
「さあ、リーナ、エレン。クラウドさまがお留守でも仕事はたくさんありますよ。早く準備に取り掛かりなさい」
パンパンと手を鳴らされ、リーナ達は、屋敷のなかに戻る。
「ねえ、ジョージ」
頬をさすりながら歩くジョージに声をかける。
「その、クラウドさまが、あちらのお屋敷に行かなくなったのって、いつぐらいのことなの!?」
あちらの屋敷では、クラウドとマルスリーヌの婚約は、時間の問題だと言われていた。しかし、本当はそうではなかったのだろうか。
「ああ、確か……、三か月ぐらい前、じゃなかったかな」
「三か月前……」
なぜだろう。その言葉が気にかかる。
三ヶ月前に何があったんだろう。
しかし、ジョージも言われていたように、主のことを詮索するのはいいことではない。
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