18 / 35
四、妖狐、遊びをせんとや戯れるの語
(三)
しおりを挟む
「明日、都に戻るよ」
その日の夜、桜花さまの元を訪れた安積さまが言った。
「中将どのは、このまま予定通り居てもいいとおっしゃってくださったけど、ご厚情に甘え続けるわけにはいかないからね」
日中、お母さまがお呼びだとかで、都に戻られた中将さま。
安積さまと桜花さまには、このまま予定通り宇治に滞在していいとおっしゃってくださったけど、安積さまはそれを良しとしなかった。
「わかりましたわ、兄さま」
ガッカリするでもなく、桜花さまが受け入れた。
代わりにガッカリしてるのは、先輩女房方。中将さまがお帰りになったことでも残念がってたのに、さらに宇治旅行が短縮されるとなると。
「そういうことだから、命婦。支度を頼むよ」
「承知いたしました」
ガックリ肩を落としながら、先輩方が立ち上がる。「帰る」と言われたら、それに従うしかないのが宮勤め。「支度を頼む」と言われたら、そのように整えるのが女房というもの。
まあ、本音は、「まだ見ぬわたくしの公達さまはどこぉっ!」「来るなら今夜しかないのよぉっ!」ってところかな? 支度なんてサッサと終えて、「公達、いらっしゃい」の準備を始めるのかもしれない。
室に残ったのは、安積さまと桜花さまと。それと「女房が全く居ないのはダメ」ってことで置いていかれたわたし。
「その代わりと言ってはなんだけど。――真成」
先輩たちが去って、静かになった頃。安積さまが、簀子の縁で控えてた帯刀を身近に呼び寄せた。
「……まあ、猫?」
その帯刀の懐からモゾモゾと這い出してきたもの。白い猫。
「〝コノハナ〟でごさいます、宮さま」
「この子が?」
「はい。安積さまより、コハクに会わせるよい機会だと伺いまして、こちらに連れてまいりました」
かしこまる帯刀の懐から飛び出したコノハナ。そのまま桜花さまの膝の上にいたコハクに近づいていく。
二匹の白い猫。互いに匂いを嗅いだり、体をこすりつけたり。コハクもコノハナも同じ毛並み、同じ目の色だから、そのうちどっちがどっちかわからなくなりそう。体格も似てるし。
「コノハナはね、コハクとともに生まれた妹なんだよ。真成の里、木幡はここの近くだから、今日だけ特別に連れてきてもらったんだ」
安積さまが教えてくれた。
「二匹とも、真成の家で生まれた兄妹なんだけどね。その話を聞いた桜花がどうしてもってグズって、一匹貰い受けたんだ」
「グズってって。ヒドいですわ、兄さま」
プンッと怒った桜花さま。
「でも、本当のことだろう? 真成の家の猫が欲しいってダダをこねたじゃないか」
え? それは具体的にどんな風に?
桜花さまが「ダダをこねる」「グズる」って想像できない。でも、きっと愛らしいダダこねなんだろうな。今だって、怒ってらしてもかわいらしいし。
コハクとコノハナ。
二匹は互いが兄妹であるとわかったのか、そのままじゃれ合い続けて、桜花さまの膝から転げ落ちる。興奮してるのか、上になり下になり、手を出し足を出し、じゃれ合いなのかケンカなのかわからに様相になってくる。
「こら、コノハナ」
「だめよ、コハク」
それぞれの紐を持つ、桜花さまと帯刀がクイッと引っ張って呼び戻す。でも、二匹はそんなのお構いなしにじゃれついて離れない。
「仲いいよね、あの二匹」
「そうですね」
安積さまの言葉に頷く。
わたし、都に来て初めて猫ってものを見たけど、複数いるとこんなに面白い、微笑ましものなんだって思った。猫を欲しがった桜花さまのお気持ち、わかる気がするなあ。見てて飽きないもん。
そして、じゃれ合う猫と困ってる桜花さま。なぜか桜花さまの頬がいつもより桜色で、愛らしさが加増されてる。困ってるけど楽しいってとこなのかな。
「そういえば、菫野は、コハクの名前の意味は知ってる?」
「え? あ、いえっ!」
蝙蝠で顔を隠した安積さまに、コッソリ囁かれた。ってか、いつの間にこんな近くに座ってらしたのっ!? 距離近すぎて、心臓バクバク。
「あ、でも目の色から名付けられたのでは?」
少しだけ心臓を落ち着けて答える。
コハクの目の色は、透き通ったべっ甲のような琥珀色。だから〝コハク〟なんだと思ったんだけど。
「うーん。それは表向きかな」
軽く上目遣いした安積さま。
「表向き?」
「あの真成の幼名はね、〝王虎丸〟って言うんだよ」
「オウコマル?」
「寅年の始めに生まれたからだって」
「へえ……」
それはまたなんて強そうな幼名。
だけど、なぜ帯刀の幼名を? 猫の名前の裏の意味を教えてくれるんじゃあ――って、ん? オウコマル?
オウコマルって、文字にすると「王」と「虎」に「丸」、「王虎丸」よね。
コハクは文字にすると「琥珀」。偏とかバラバラにすると、「王」と「虎」と「王」と「白」って――え? ええっ!?
「あの、まさか、そういう由来だったりするんですか?」
コハクの本当の名前の由来。コハクは、王虎丸からもじったもの? 桜花さまは、あの帯刀の幼名からコハクの名前をつけたの?
まあ、帯刀がくれた猫なんだから、そこにあやかって名前をつけることはあるだろうけど。
「それと、真成の猫の名前も、桜花がつけたんだ。コハクを大事にするから、コノハナも大事にしてくれってね」
「ってことはコノハナにも意味が?」
「桜の女神」
桜の、――女神?
「あっ!」
木花咲耶姫命。
桜をご神木とされた女神さまで、天孫である皇祖さまのお后さま。
桜は、桜花さまご自身。その名をつけた猫を大事にしてくれって、それは、えっと、だとしたら――。
よくわからないドキドキに、思わず胸を押さえる。
「真成は、まったく気づいてないけどね」
二匹の兄妹猫とその飼い主たち。
兄猫に相手の名を、妹猫に自分の名を。それぞれがそれぞれの猫を大事にする。
帯刀は気づいてないっていうけど、桜花さまは、そういうつもりで、そういう名をおつけになったのよね。
(うわあ……)
まさか、そんなところに胸ときめくような出来事が隠されていたなんて。
――女二の宮と、帯刀の恋。
「あの、宮さまはそれでよろしいのですか?」
片や帝の娘。片や兄宮の乳兄弟。
親しく育ったとしても、その先の人生をともに歩むことはできない。恋を叶えるにも身分が違いすぎる。どれだけ帯刀が出世したとしても、生まれの差は埋められるもんじゃない。
こういうのは、真っ先に親兄弟が反対するものだろう。頭ごなしに反対しなくても、それとなく諌めたり、諭したりする。
「僕は、それでいいと思ってるんだ。桜花の想いが通じたらいいってね」
真っ先に反対するべき人が賛成してた。
「竹芝の男みたいにね、攫っていけばいいって思ってる。瀬田の橋を壊して、遠く東の武蔵国まで。そうしたら、誰にも追いかけさせたりしないよ」
かつて、皇女さまが、内裏で召し使ってた身分の低い東男と出会い、都から二人で逃げたという伝説がある。武蔵にたどり着いた皇女は、追いかけてきた者たちに「いみじくここありよくおぼゆ」、ここってすっごく住心地がいいから、帰りたくないの――みたいなことを言って、追い返したんだとか。皇女さまと男の間には子も生まれて、幸せいっぱいメデタシめでたしな伝説。それが「竹芝」。
「まあ、真成に竹芝の男みたいな度胸があるかどうか。そもそも、桜花の想いに気づいてないのだから、どうにもならないけどね」
実直、朴念仁ってかんじの帯刀。今だって、猫たちを見て笑ってる桜花さまを前に、表情一つ崩さずに、真っ直ぐに猫だけを見て座ってる。
「桜花には、幸せになって欲しいんだ」
その光景を眺めながら、ポツリとつぶやかれた安積さま。
――桜花には。
その言葉に、「安積さまご自身は?」って疑問が頭をもたげる。幸せになるのは、桜花さまだけでいいの?
「だから、菫野。桜花のこと、よろしく頼むよ。妹は、きみのこともとても気に入ってるんだ」
そう言って笑ってくださった安積さま。優しげな、妹思いな笑み。
だけど。
なぜだろう。とても心がざわつく。
その日の夜、桜花さまの元を訪れた安積さまが言った。
「中将どのは、このまま予定通り居てもいいとおっしゃってくださったけど、ご厚情に甘え続けるわけにはいかないからね」
日中、お母さまがお呼びだとかで、都に戻られた中将さま。
安積さまと桜花さまには、このまま予定通り宇治に滞在していいとおっしゃってくださったけど、安積さまはそれを良しとしなかった。
「わかりましたわ、兄さま」
ガッカリするでもなく、桜花さまが受け入れた。
代わりにガッカリしてるのは、先輩女房方。中将さまがお帰りになったことでも残念がってたのに、さらに宇治旅行が短縮されるとなると。
「そういうことだから、命婦。支度を頼むよ」
「承知いたしました」
ガックリ肩を落としながら、先輩方が立ち上がる。「帰る」と言われたら、それに従うしかないのが宮勤め。「支度を頼む」と言われたら、そのように整えるのが女房というもの。
まあ、本音は、「まだ見ぬわたくしの公達さまはどこぉっ!」「来るなら今夜しかないのよぉっ!」ってところかな? 支度なんてサッサと終えて、「公達、いらっしゃい」の準備を始めるのかもしれない。
室に残ったのは、安積さまと桜花さまと。それと「女房が全く居ないのはダメ」ってことで置いていかれたわたし。
「その代わりと言ってはなんだけど。――真成」
先輩たちが去って、静かになった頃。安積さまが、簀子の縁で控えてた帯刀を身近に呼び寄せた。
「……まあ、猫?」
その帯刀の懐からモゾモゾと這い出してきたもの。白い猫。
「〝コノハナ〟でごさいます、宮さま」
「この子が?」
「はい。安積さまより、コハクに会わせるよい機会だと伺いまして、こちらに連れてまいりました」
かしこまる帯刀の懐から飛び出したコノハナ。そのまま桜花さまの膝の上にいたコハクに近づいていく。
二匹の白い猫。互いに匂いを嗅いだり、体をこすりつけたり。コハクもコノハナも同じ毛並み、同じ目の色だから、そのうちどっちがどっちかわからなくなりそう。体格も似てるし。
「コノハナはね、コハクとともに生まれた妹なんだよ。真成の里、木幡はここの近くだから、今日だけ特別に連れてきてもらったんだ」
安積さまが教えてくれた。
「二匹とも、真成の家で生まれた兄妹なんだけどね。その話を聞いた桜花がどうしてもってグズって、一匹貰い受けたんだ」
「グズってって。ヒドいですわ、兄さま」
プンッと怒った桜花さま。
「でも、本当のことだろう? 真成の家の猫が欲しいってダダをこねたじゃないか」
え? それは具体的にどんな風に?
桜花さまが「ダダをこねる」「グズる」って想像できない。でも、きっと愛らしいダダこねなんだろうな。今だって、怒ってらしてもかわいらしいし。
コハクとコノハナ。
二匹は互いが兄妹であるとわかったのか、そのままじゃれ合い続けて、桜花さまの膝から転げ落ちる。興奮してるのか、上になり下になり、手を出し足を出し、じゃれ合いなのかケンカなのかわからに様相になってくる。
「こら、コノハナ」
「だめよ、コハク」
それぞれの紐を持つ、桜花さまと帯刀がクイッと引っ張って呼び戻す。でも、二匹はそんなのお構いなしにじゃれついて離れない。
「仲いいよね、あの二匹」
「そうですね」
安積さまの言葉に頷く。
わたし、都に来て初めて猫ってものを見たけど、複数いるとこんなに面白い、微笑ましものなんだって思った。猫を欲しがった桜花さまのお気持ち、わかる気がするなあ。見てて飽きないもん。
そして、じゃれ合う猫と困ってる桜花さま。なぜか桜花さまの頬がいつもより桜色で、愛らしさが加増されてる。困ってるけど楽しいってとこなのかな。
「そういえば、菫野は、コハクの名前の意味は知ってる?」
「え? あ、いえっ!」
蝙蝠で顔を隠した安積さまに、コッソリ囁かれた。ってか、いつの間にこんな近くに座ってらしたのっ!? 距離近すぎて、心臓バクバク。
「あ、でも目の色から名付けられたのでは?」
少しだけ心臓を落ち着けて答える。
コハクの目の色は、透き通ったべっ甲のような琥珀色。だから〝コハク〟なんだと思ったんだけど。
「うーん。それは表向きかな」
軽く上目遣いした安積さま。
「表向き?」
「あの真成の幼名はね、〝王虎丸〟って言うんだよ」
「オウコマル?」
「寅年の始めに生まれたからだって」
「へえ……」
それはまたなんて強そうな幼名。
だけど、なぜ帯刀の幼名を? 猫の名前の裏の意味を教えてくれるんじゃあ――って、ん? オウコマル?
オウコマルって、文字にすると「王」と「虎」に「丸」、「王虎丸」よね。
コハクは文字にすると「琥珀」。偏とかバラバラにすると、「王」と「虎」と「王」と「白」って――え? ええっ!?
「あの、まさか、そういう由来だったりするんですか?」
コハクの本当の名前の由来。コハクは、王虎丸からもじったもの? 桜花さまは、あの帯刀の幼名からコハクの名前をつけたの?
まあ、帯刀がくれた猫なんだから、そこにあやかって名前をつけることはあるだろうけど。
「それと、真成の猫の名前も、桜花がつけたんだ。コハクを大事にするから、コノハナも大事にしてくれってね」
「ってことはコノハナにも意味が?」
「桜の女神」
桜の、――女神?
「あっ!」
木花咲耶姫命。
桜をご神木とされた女神さまで、天孫である皇祖さまのお后さま。
桜は、桜花さまご自身。その名をつけた猫を大事にしてくれって、それは、えっと、だとしたら――。
よくわからないドキドキに、思わず胸を押さえる。
「真成は、まったく気づいてないけどね」
二匹の兄妹猫とその飼い主たち。
兄猫に相手の名を、妹猫に自分の名を。それぞれがそれぞれの猫を大事にする。
帯刀は気づいてないっていうけど、桜花さまは、そういうつもりで、そういう名をおつけになったのよね。
(うわあ……)
まさか、そんなところに胸ときめくような出来事が隠されていたなんて。
――女二の宮と、帯刀の恋。
「あの、宮さまはそれでよろしいのですか?」
片や帝の娘。片や兄宮の乳兄弟。
親しく育ったとしても、その先の人生をともに歩むことはできない。恋を叶えるにも身分が違いすぎる。どれだけ帯刀が出世したとしても、生まれの差は埋められるもんじゃない。
こういうのは、真っ先に親兄弟が反対するものだろう。頭ごなしに反対しなくても、それとなく諌めたり、諭したりする。
「僕は、それでいいと思ってるんだ。桜花の想いが通じたらいいってね」
真っ先に反対するべき人が賛成してた。
「竹芝の男みたいにね、攫っていけばいいって思ってる。瀬田の橋を壊して、遠く東の武蔵国まで。そうしたら、誰にも追いかけさせたりしないよ」
かつて、皇女さまが、内裏で召し使ってた身分の低い東男と出会い、都から二人で逃げたという伝説がある。武蔵にたどり着いた皇女は、追いかけてきた者たちに「いみじくここありよくおぼゆ」、ここってすっごく住心地がいいから、帰りたくないの――みたいなことを言って、追い返したんだとか。皇女さまと男の間には子も生まれて、幸せいっぱいメデタシめでたしな伝説。それが「竹芝」。
「まあ、真成に竹芝の男みたいな度胸があるかどうか。そもそも、桜花の想いに気づいてないのだから、どうにもならないけどね」
実直、朴念仁ってかんじの帯刀。今だって、猫たちを見て笑ってる桜花さまを前に、表情一つ崩さずに、真っ直ぐに猫だけを見て座ってる。
「桜花には、幸せになって欲しいんだ」
その光景を眺めながら、ポツリとつぶやかれた安積さま。
――桜花には。
その言葉に、「安積さまご自身は?」って疑問が頭をもたげる。幸せになるのは、桜花さまだけでいいの?
「だから、菫野。桜花のこと、よろしく頼むよ。妹は、きみのこともとても気に入ってるんだ」
そう言って笑ってくださった安積さま。優しげな、妹思いな笑み。
だけど。
なぜだろう。とても心がざわつく。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
WEAK SELF.
若松だんご
歴史・時代
かつて、一人の年若い皇子がいた。
時の帝の第三子。
容姿に優れ、文武に秀でた才ある人物。
自由闊達で、何事にも縛られない性格。
誰からも慕われ、将来を嘱望されていた。
皇子の母方の祖父は天智天皇。皇子の父は天武天皇。
皇子の名を、「大津」という。
かつて祖父が造った都、淡海大津宮。祖父は孫皇子の資質に期待し、宮号を名として授けた。
壬申の乱後、帝位に就いた父親からは、その能力故に政の扶けとなることを命じられた。
父の皇后で、実の叔母からは、その人望を異母兄の皇位継承を阻む障害として疎んじられた。
皇子は願う。自分と周りの者の平穏を。
争いたくない。普通に暮らしたいだけなんだ。幸せになりたいだけなんだ。
幼い頃に母を亡くし、父と疎遠なまま育った皇子。長じてからは、姉とも引き離され、冷たい父の元で暮らした。
愛してほしかった。愛されたかった。愛したかった。
愛を求めて、周囲から期待される「皇子」を演じた青年。
だが、彼に流れる血は、彼を望まぬ未来へと押しやっていく。
ーー父についていくとはどういうことか、覚えておけ。
壬申の乱で散った叔父、大友皇子の残した言葉。その言葉が二十歳になった大津に重く、深く突き刺さる。
遠い昔、強く弱く生きた一人の青年の物語。
―――――――
weak self=弱い自分。
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※毎日18時更新予定です。
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
あやかし狐の京都裏町案内人
狭間夕
キャラ文芸
「今日からわたくし玉藻薫は、人間をやめて、キツネに戻らせていただくことになりました!」京都でOLとして働いていた玉藻薫は、恋人との別れをきっかけに人間世界に別れを告げ、アヤカシ世界に舞い戻ることに。実家に戻ったものの、仕事をせずにゴロゴロ出来るわけでもなく……。薫は『アヤカシらしい仕事』を探しに、祖母が住む裏京都を訪ねることに。早速、裏町への入り口「土御門屋」を訪れた薫だが、案内人である安倍晴彦から「祖母の家は封鎖されている」と告げられて――?
隣の家に住むイクメンの正体は龍神様でした~社無しの神とちびっ子神使候補たち
鳴澤うた
キャラ文芸
失恋にストーカー。
心身ともにボロボロになった姉崎菜緒は、とうとう道端で倒れるように寝てしまって……。
悪夢にうなされる菜緒を夢の中で救ってくれたのはなんとお隣のイクメン、藤村辰巳だった。
辰巳と辰巳が世話する子供たちとなんだかんだと交流を深めていくけれど、子供たちはどこか不可思議だ。
それもそのはず、人の姿をとっているけれど辰巳も子供たちも人じゃない。
社を持たない龍神様とこれから神使となるため勉強中の動物たちだったのだ!
食に対し、こだわりの強い辰巳に神使候補の子供たちや見守っている神様たちはご不満で、今の現状を打破しようと菜緒を仲間に入れようと画策していて……
神様と作る二十四節気ごはんを召し上がれ!
炎華繚乱 ~偽妃は後宮に咲く~
悠井すみれ
キャラ文芸
昊耀国は、天より賜った《力》を持つ者たちが統べる国。後宮である天遊林では名家から選りすぐった姫たちが競い合い、皇子に選ばれるのを待っている。
強い《遠見》の力を持つ朱華は、とある家の姫の身代わりとして天遊林に入る。そしてめでたく第四皇子・炎俊の妃に選ばれるが、皇子は彼女が偽物だと見抜いていた。しかし炎俊は咎めることなく、自身の秘密を打ち明けてきた。「皇子」を名乗って帝位を狙う「彼」は、実は「女」なのだと。
お互いに秘密を握り合う仮初の「夫婦」は、次第に信頼を深めながら陰謀渦巻く後宮を生き抜いていく。
表紙は同人誌表紙メーカーで作成しました。
第6回キャラ文芸大賞応募作品です。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる