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第25話 かりそめは泡沫となりて。
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「ン~、フッフ~、フ、フフ~ン……」
自然とこぼれる鼻歌。
「フ~、フンフ~ン、フフ~ン……」
乾燥機から出した洗濯物をたたみたたみ。
「ン~、ンン~」
小さめガーゼは、世那くんのお口拭き。ヨダレはかなり出なくなったので、スタイは必要なくなったけど、それでも口元を拭くのにガーゼタオルは必須。
それから小さな靴下。14センチ。ペアにして丸めるとコロンとしたサイズ。かわいい。
肩にスナップボタンのついた服。90センチ。世那くんのお気に入り、電車のワンポイントつき。この春、世那くんの成長に合わせて、新しく買い求めたもの。
それから、三人分のバスタオル。一緒に洗ったので、当然ながら、三枚とも同じ香りがフンワリ広がる。
そして……下着。私の。一条くんの。
以前は別々に洗ってたんだけど、今は一緒に洗う。洗って乾かしてたたんでしまうまでが私の仕事。彼がボクサーブリーフ派で、プリントのない無地を好むことを私は知っている。
「デッチャ!! デッチャッ!!」
大人しくオモチャで遊んでいた世那くんが、BGM代わりに流していたテレビを指さした。
「おんなじだね、電車」
小さな手に握られてたオモチャと一緒の電車が走る映像。白く流線型の顔に青のライン。それは、――N700系新幹線ですな。さんざん観せられたDVDの知識からの推測。なんとなく、形と色から当てることが出来るようになった。
テレビが流していた情報は、「新幹線、カッコいいよね」ではなく、「ゴールデンウィークのお出かけ特集」だった。
(お出かけ……かあ)
世那くんも1歳8ヶ月になった。
先日のお出かけ水族館も楽しんでくれたみたいだし。ちょっとぐらい遠出すること、できるかなあ。
一条くんの休暇次第だけど、実家のほうに帰省するのもいいかも。一条くんのお母さんたちも世那くんに会いたいだろうし。あっちにある、リニア博物館。連れて行ってあげたら、世那くん喜ぶだろうな。動物園もいいな。世那くん、人生初のコアラ見学。思い出のぬいぐるみをもう一つ増やしてあげたい。
それか、三人でどこかお泊り。水族館に行って以来、海が見たいなって思ってるのよね。海の見える露天風呂。それが無理なら、どこか近場の温泉。あ、この旅館、家族風呂もあって、小さい子も一緒に楽しめるのかあ――って、私、何考えてるのよ、キャーッ!!
「アァイ……?」
「あ、ごめん、世那くん。なんでもないよ。なんでも」
不思議そうにこちらを見上げる世那くん。
今は、世那くんのお世話をしなきゃなんだから、変なこと考えないの!! 一人遊びしてくれてる間に家事をとっとと済ませて、いっぱい遊んであげなきゃ。
テレビの画面から、無理やり思考を引き剥がす。
でも――。
少しぐらいそういうこと、考えてもいいよね?
洗濯物をたたむ合間、銀色の光を放つ指に自然と目が行く。クルンと指に巻き付くようなデザイン。
彼がくれた、イルカの指輪。ドルフィンリング。
ギリシャ神話で、海の神ポセイドンが後に妻となる娘、アンフィトリテに愛を伝えるため贈ったという生き物、イルカ。
イルカは愛の象徴。(らしい。漫画で読んだ)
一条くんが知ってるかどうかわからないけど、それでも心ときめくプレゼントだった。頬ずりしたくなるほど愛おしい宝物。
「アァイ!!」
ヌッと身を乗り出してきた世那くん。そうだね。キミも大事な宝物だよ。大事な大事な宝物。その愛おしさに、ムギュッと抱きしめ頬ずりする。腕の中で世那くんがキャーッと声を上げた。
――ガチャ。
「あ、ほら世那くん、パパ、帰ってきたよ」
玄関ドアの鍵が開けられる音に反応する。部屋はまだ明るく、見上げた時計の針は5時前を指してるけど――珍しいな。早退でもしてきたの? 具合悪かったりする?
その場合、ゆっくり休んでもらえるように、世那くんの世話は私一人でやらなきゃいけないけど。
「おかえり、いちじょ……う、くん」
世那くんを抱き、玄関に向かった声が小さくなっていく。
ドアを開け、入ってきた人物。
明るく染められた柔らかそうな髪。紺色のリブ地ミニ丈カーディガン。淡いピンクのフワッとボリュームのあるロングスカート。今年のトレンドを集めたようなファッションスタイルだけど――誰?
「ただいま、世那。いい子にしてた?」
キレイに掃かれたスモーキーピンクの唇が微笑む。
「あの……」
世那くんを知ってる人?
「ああ、新しいシッターさんね?」
世那くんに向けられていた視線が私に移る。
「あたし、世那の母親、一条 薫子よ」
「かおるこ……さん?」
「ええ、そうよ。なに? 律から何も聞いてないの?」
その唇から漏れた「律」という名に、胸がキュッと締め上げられた。知らず、世那くんを抱く手に力がこもる。耳の奥、血流がドクドクとうるさいほど早く流れ始める。
母子手帳で名前しか知らなかった存在。一条 薫子さん。
彼の奥さん。世那くんのお母さん。
その彼女が目の前にいる。
帰ってきた? 戻ってきた? どうして?
世那くんを置いて出ていったって聞いてたけど。
「お帰りになるご予定があったんですか?」
別れたとは聞いてない。だけど、戻ってくるとも聞いてない。
「そうよ~。だって、かわいい息子と大切な夫を放って置けないじゃない」
息子と夫。
心が立ちすくんだ。
「初めての育児で耐えきれなくて、衝動的に飛び出しちゃったけど、やっぱりあたしには律しかいない、あたしの戻るべき場所はここだって思ったのよ」
「そう……なんですね」
血流が足元で滞ってるような感覚。発した声も、遠くから響いたように思える。見える景色は、別の誰かが見ているもののよう。
ここは「一条家」。
一条 律と一条 世那と一条 薫子が暮らす場所。彼女が戻ってきたって、別におかしくない。
「さあ世那、おいで~」
薫子さんが手を伸ばし、私の腕のなかから世那くんを引き抜く。
「せーな」
柔らかく呼ばれる名前。だけど。
「フェッ、エッ……」
世那くんの淡い眉が不安げに下がった。目が潤み声を震わせる。
「どうしたの、世那。ほぉらママだよ? 忘れたの?」
体を揺すり、あやす薫子さん。
けど、世那くんは泣き続ける。それどころか声はドンドン大きくなり、響き渡るように泣き叫びはじめた。見る見る間に、真っ赤になっていく世那くんの体。
「ほら、世那、泣かないの‼ ちょっ、暴れないでって!!」
薫子さんが顔をしかめる。世那くんがこちらに伸ばす小さな手を薫子さんが握って遮る。暴れる世那くんを薫子さんが押し留める。いくら薫子さんが体を揺すっても、声をかけても世那くんは泣くことをやめない。薫子さんを見ようとしない。
「アァイ……ッ、アァイィィ……ッ!!」
「――――ッ!!」
弾かれたように動いた私の手。薫子さんからひったくるように世那くんを奪い取った。
「ちょっ、何するのよ!!」
「出ていってください!!」
世那くんを守るようにギュッと抱きしめる。私の胸の中でしがみつき、くぐもった泣き声を上げ続ける世那くん。
「私は、奥さんが帰ってくるともなんともうかがってません!! なので、今日のところは一旦お引取りください!!」
ドアを開け、グイグイと彼女を体当りして部屋から追い出す。
「ちょっと!! シッターのクセに母親を追い出すなんてっ、ちょっと!!」
喚く薫子さん。
最後は彼女を廊下に突き飛ばし、乱暴に鍵とドアガードをかける。
「アンタ、どういうつもりよ!! 覚えてなさい!! タダじゃおかないから!!」
ダンダンとドアを叩く音。その罵声にドアノブを持つ手に力がこもる。
「アァイ……、アァイ……」
涙にまみれた世那くんの顔。私を求めてしがみついた小さな手。
「世那……」
この子の母親であっても、この子を泣かせる奴は許さない。
ドアの外、遠ざかっていくヒールの音。やがて静寂を取り戻した玄関で、崩れるように座り込み、愛しい子を抱きしめ続けた。
自然とこぼれる鼻歌。
「フ~、フンフ~ン、フフ~ン……」
乾燥機から出した洗濯物をたたみたたみ。
「ン~、ンン~」
小さめガーゼは、世那くんのお口拭き。ヨダレはかなり出なくなったので、スタイは必要なくなったけど、それでも口元を拭くのにガーゼタオルは必須。
それから小さな靴下。14センチ。ペアにして丸めるとコロンとしたサイズ。かわいい。
肩にスナップボタンのついた服。90センチ。世那くんのお気に入り、電車のワンポイントつき。この春、世那くんの成長に合わせて、新しく買い求めたもの。
それから、三人分のバスタオル。一緒に洗ったので、当然ながら、三枚とも同じ香りがフンワリ広がる。
そして……下着。私の。一条くんの。
以前は別々に洗ってたんだけど、今は一緒に洗う。洗って乾かしてたたんでしまうまでが私の仕事。彼がボクサーブリーフ派で、プリントのない無地を好むことを私は知っている。
「デッチャ!! デッチャッ!!」
大人しくオモチャで遊んでいた世那くんが、BGM代わりに流していたテレビを指さした。
「おんなじだね、電車」
小さな手に握られてたオモチャと一緒の電車が走る映像。白く流線型の顔に青のライン。それは、――N700系新幹線ですな。さんざん観せられたDVDの知識からの推測。なんとなく、形と色から当てることが出来るようになった。
テレビが流していた情報は、「新幹線、カッコいいよね」ではなく、「ゴールデンウィークのお出かけ特集」だった。
(お出かけ……かあ)
世那くんも1歳8ヶ月になった。
先日のお出かけ水族館も楽しんでくれたみたいだし。ちょっとぐらい遠出すること、できるかなあ。
一条くんの休暇次第だけど、実家のほうに帰省するのもいいかも。一条くんのお母さんたちも世那くんに会いたいだろうし。あっちにある、リニア博物館。連れて行ってあげたら、世那くん喜ぶだろうな。動物園もいいな。世那くん、人生初のコアラ見学。思い出のぬいぐるみをもう一つ増やしてあげたい。
それか、三人でどこかお泊り。水族館に行って以来、海が見たいなって思ってるのよね。海の見える露天風呂。それが無理なら、どこか近場の温泉。あ、この旅館、家族風呂もあって、小さい子も一緒に楽しめるのかあ――って、私、何考えてるのよ、キャーッ!!
「アァイ……?」
「あ、ごめん、世那くん。なんでもないよ。なんでも」
不思議そうにこちらを見上げる世那くん。
今は、世那くんのお世話をしなきゃなんだから、変なこと考えないの!! 一人遊びしてくれてる間に家事をとっとと済ませて、いっぱい遊んであげなきゃ。
テレビの画面から、無理やり思考を引き剥がす。
でも――。
少しぐらいそういうこと、考えてもいいよね?
洗濯物をたたむ合間、銀色の光を放つ指に自然と目が行く。クルンと指に巻き付くようなデザイン。
彼がくれた、イルカの指輪。ドルフィンリング。
ギリシャ神話で、海の神ポセイドンが後に妻となる娘、アンフィトリテに愛を伝えるため贈ったという生き物、イルカ。
イルカは愛の象徴。(らしい。漫画で読んだ)
一条くんが知ってるかどうかわからないけど、それでも心ときめくプレゼントだった。頬ずりしたくなるほど愛おしい宝物。
「アァイ!!」
ヌッと身を乗り出してきた世那くん。そうだね。キミも大事な宝物だよ。大事な大事な宝物。その愛おしさに、ムギュッと抱きしめ頬ずりする。腕の中で世那くんがキャーッと声を上げた。
――ガチャ。
「あ、ほら世那くん、パパ、帰ってきたよ」
玄関ドアの鍵が開けられる音に反応する。部屋はまだ明るく、見上げた時計の針は5時前を指してるけど――珍しいな。早退でもしてきたの? 具合悪かったりする?
その場合、ゆっくり休んでもらえるように、世那くんの世話は私一人でやらなきゃいけないけど。
「おかえり、いちじょ……う、くん」
世那くんを抱き、玄関に向かった声が小さくなっていく。
ドアを開け、入ってきた人物。
明るく染められた柔らかそうな髪。紺色のリブ地ミニ丈カーディガン。淡いピンクのフワッとボリュームのあるロングスカート。今年のトレンドを集めたようなファッションスタイルだけど――誰?
「ただいま、世那。いい子にしてた?」
キレイに掃かれたスモーキーピンクの唇が微笑む。
「あの……」
世那くんを知ってる人?
「ああ、新しいシッターさんね?」
世那くんに向けられていた視線が私に移る。
「あたし、世那の母親、一条 薫子よ」
「かおるこ……さん?」
「ええ、そうよ。なに? 律から何も聞いてないの?」
その唇から漏れた「律」という名に、胸がキュッと締め上げられた。知らず、世那くんを抱く手に力がこもる。耳の奥、血流がドクドクとうるさいほど早く流れ始める。
母子手帳で名前しか知らなかった存在。一条 薫子さん。
彼の奥さん。世那くんのお母さん。
その彼女が目の前にいる。
帰ってきた? 戻ってきた? どうして?
世那くんを置いて出ていったって聞いてたけど。
「お帰りになるご予定があったんですか?」
別れたとは聞いてない。だけど、戻ってくるとも聞いてない。
「そうよ~。だって、かわいい息子と大切な夫を放って置けないじゃない」
息子と夫。
心が立ちすくんだ。
「初めての育児で耐えきれなくて、衝動的に飛び出しちゃったけど、やっぱりあたしには律しかいない、あたしの戻るべき場所はここだって思ったのよ」
「そう……なんですね」
血流が足元で滞ってるような感覚。発した声も、遠くから響いたように思える。見える景色は、別の誰かが見ているもののよう。
ここは「一条家」。
一条 律と一条 世那と一条 薫子が暮らす場所。彼女が戻ってきたって、別におかしくない。
「さあ世那、おいで~」
薫子さんが手を伸ばし、私の腕のなかから世那くんを引き抜く。
「せーな」
柔らかく呼ばれる名前。だけど。
「フェッ、エッ……」
世那くんの淡い眉が不安げに下がった。目が潤み声を震わせる。
「どうしたの、世那。ほぉらママだよ? 忘れたの?」
体を揺すり、あやす薫子さん。
けど、世那くんは泣き続ける。それどころか声はドンドン大きくなり、響き渡るように泣き叫びはじめた。見る見る間に、真っ赤になっていく世那くんの体。
「ほら、世那、泣かないの‼ ちょっ、暴れないでって!!」
薫子さんが顔をしかめる。世那くんがこちらに伸ばす小さな手を薫子さんが握って遮る。暴れる世那くんを薫子さんが押し留める。いくら薫子さんが体を揺すっても、声をかけても世那くんは泣くことをやめない。薫子さんを見ようとしない。
「アァイ……ッ、アァイィィ……ッ!!」
「――――ッ!!」
弾かれたように動いた私の手。薫子さんからひったくるように世那くんを奪い取った。
「ちょっ、何するのよ!!」
「出ていってください!!」
世那くんを守るようにギュッと抱きしめる。私の胸の中でしがみつき、くぐもった泣き声を上げ続ける世那くん。
「私は、奥さんが帰ってくるともなんともうかがってません!! なので、今日のところは一旦お引取りください!!」
ドアを開け、グイグイと彼女を体当りして部屋から追い出す。
「ちょっと!! シッターのクセに母親を追い出すなんてっ、ちょっと!!」
喚く薫子さん。
最後は彼女を廊下に突き飛ばし、乱暴に鍵とドアガードをかける。
「アンタ、どういうつもりよ!! 覚えてなさい!! タダじゃおかないから!!」
ダンダンとドアを叩く音。その罵声にドアノブを持つ手に力がこもる。
「アァイ……、アァイ……」
涙にまみれた世那くんの顔。私を求めてしがみついた小さな手。
「世那……」
この子の母親であっても、この子を泣かせる奴は許さない。
ドアの外、遠ざかっていくヒールの音。やがて静寂を取り戻した玄関で、崩れるように座り込み、愛しい子を抱きしめ続けた。
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