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第21話 このキッチンの片隅で。
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(プッハ~。あ~、ウンメェ~)
おっさんみたいな声を心のなかであげつつ、ペットボトルから口を離す。う~ん。冷たい水が五臓六腑にしみわたるぜ。
世那くん、寝てくれたはいいけど、それまでの間、ずっと子守唄を要求!! だったもんねえ。
日中、公園でさんざん体を動かしたから寝てくれるかと思ったら、睡眠スイッチはなかなか入らず、代わりに遊びたいスイッチがONのままだった。「まだまだぼくは遊ぶぜ、夜は長いんだぜ!!」みたいな。
久々に一条くんといっぱい遊んだからかもしれない。珍しく今日は、彼、早く帰ってきてくれた。仕事にケリがついたとか、そういうのかな。やけにスッキリした顔の、一条くん。楽しそうに世那くんとの時間を過ごしてた。
で、その結果が、世那くん、元気爆発!! 寝そうにありません、軍曹殿、再び!!(←誰?)
まあ、親子のスキンシップは大事だし? 一条くんも笑ってたから何よりだし? 世那くんたちが喜びゃ、私もうれしい。
仕方なしに、布団に入ってからずーっと歌い続けてたんだけど。おかげで、喉、ガッラガラ。まあ、子守唄なんて、言ってしまえば一人カラオケ状態みたいなもの。水分ナシでは喉が嗄れる。
ペットボトルは命の水。あ~、生き返る~、喉が。
――カチャ。
「起きてたの?」
廊下に通じるドアが開き、一条くんがダイニングへとやってきた。
「あー、うん。ちょっと喉が乾いちゃったから」
「たくさん歌ってたもんね」
「え? 聞こえてた?」
「少しだけ」
うわ。それはさすがに……。寝かしつけのためとはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。
「一条くんも夜更かし?」
話題を切り替える。
「夜更かしって。まだ11時だけど?」
「あ、ホントだ」
正確には11時23分。大人ならまだ起きててもおかしくない時間。
「また眠気覚ましのコーヒー? あんまり夜更かしばっかすると体に悪いよ」
コーヒーも夜更かしも体によくない。
「私はもう寝るけど。ほどほどにね」
手にしてた飲みかけペットボトルを、そそくさと冷蔵庫に戻す。キッチンの手元灯と開けっ放してるドアから差し込む廊下の明かりしかない空間。少し居心地が悪い。
以前ならここで一緒にコーヒーでもってなるんだけど、今はやめておく。
「世那くんとお風呂に入る時は、洗面所の内鍵をしめる」、「お酒を飲んだ後の一条くんには近づかない」。それともう一つ、「単独行動はしない。世那くんと一緒にいる」
一条くんをケダモノとは思ってないし、思いたくないけど、それでも用心を重ねておくに越したことはない。「男は狼なのよ~」と、よく知らない歌詞が意味もなくリフレインする。この人は大丈夫って油断したらダメ。シラフであっても油断大敵アメアラレ。
「――就活、進んでる?」
「え? いや、まだ全然……」
なに? また訊かれるの? この質問。
対面式キッチンのこちら側。横に長いこの空間は、ちょっとした自分エリア、自分のテリトリーみたいに感じてたのに。
そのキッチンに入ってきた一条くん。ここで会話をしないのは不自然? 一緒にコーヒーを飲むことはしなくても、会話ぐらいはしておくべき? 逃げたりして、警戒してるなんて気づかれたら、また彼を傷つけちゃう?
少し悩んで、「会話」を選択。シンクにもたれ、何気ないフリする。跳ねかけた心臓は――落ち着け、コノヤロ。
「でも少しは調べたりしてるんだよ? 持ってる資格を活かせるヤツとかないかな~って」
戸棚からコーヒーの瓶を取り出す彼の所作を眺めながら話し続ける。平穏を保つだけの距離はキープ。
「前に取った登販の資格を活かせないかなって思ってるんだけど、なかなか好条件ってのがなくってねぇ」
「トーハン?」
「登録販売者。市販の薬とか販売する際に必要な資格。ドラッグストアに勤めてた時、必要だから頑張って取得した」
第二類医薬品、第三類医薬品。いわゆる市販薬を患者さんに販売する際、薬の成分や効能、注意点を説明する仕事。持ってなくても働けるけど、持ってれば資格手当がついてお得。
この資格さえあれば再就職は楽勝!!って思ってたんだけど、現実はそう甘くなかった。
パートぐらいしか求人ないんだよ。正社員となると、そこに「店長候補」なんて条件も付与される。パートだと東京で暮らしていくのはちょっと厳しいし、かと言って店長になって誰かを動かす自信もないし。
ちょっとした八方塞がり。資格関係ない仕事を探したほうがいいのか模索中。
「あ、もしかして、早くここから自立していった方がいい?」
進捗ゼロだとなんか叱られる? 「お前、いつまでも甘えてないで自立しろよ」って。なんか妙に緊張するような空気、漂ってるんだけど。
「いや、そういうわけじゃない。むしろ助けてもらってるのはこっちだから、気長にやってもらって――いや」
一条くんが、手にした瓶をコトリと置いた。
「このままずっとここにいてほしいって言ったら……迷惑?」
「え? う? あ? え?」
それ、どういう……。
「僕がキミを好きだって言ったら……迷惑?」
「うええええっ!?」
「シーッ。静かに。世那が起きる」
「あ、うん。ゴメン」
謝るけど、ドキドキと混乱は収まらない。
一条くんが? 私を? 好き? 好きぃっ!?
あまりのビックリさに、目ん玉零れ落ちそうなほど目を見開く。
「え、でも、だって、私達、ただの幼なじみで」
「うん」
「最近までずっと疎遠だったし、子供の頃もそういうことはなかったし」
「うん」
「今だって、自分の都合でこうして押しかけシッターやってるだけだし。それだって満足にできてるとは思えないし」
「うん」
「全然かわいくないし、モテたことないし、カレシいたことないし、その……、あの……」
「言いたいことは、それだけ?」
「う、うん……」
「高階は、僕のこと、嫌い?」
「ううんっ!! そんなことないっ!!」
そこは即答。
「一条くん、世那くんのことで頑張っててすごいなって思うし、優しいし、気配りできるしっ!! それに、カッコいいな、素敵だなって……思って……る」
語尾がしぼんで消えてく。いや、私、面と向かって何言ってんのよ。人間、パニックになると何を口走るかわかったもんじゃないわ。
「ありがと」
一瞬目を丸くした一条くん。クスッと相好を崩す。
「そう言う高階もかわいいよ」
どこが。
「一条くん、目ぇ悪いの?」
「真面目で一生懸命で。世那のことも頑張ってくれて。底抜けのお人好しで、優しくて。僕のことも気づかってくれる。子どもの頃もかわいかったけど、見違えるほどキレイな女性になってた」
「いや、その、えっと……」
それはお世辞がすぎる。昔も今もかわいくもキレイでもない平凡顔。
間近で、そんな美辞麗句を並べ立てられると、壁にぶつかった背中がむず痒いっていうのか――って、あれ? 間近? 私、いつの間にか壁際に追い詰められてる? ソーシャルディスタンス、どこいった?
これって、いわゆる「壁ドン」状態? 逃げ場ナシ?
「――明里」
スッと伸びてきた両手。長くキレイな指先が私の髪に触れ、そのまま熱くなった耳や頬まで手のひらで包み込まれる。
「逃げないの?」
え? 逃げてもいいの?
けど、するりと動いた手が耳から顎への輪郭をなぞり、指が顎を持ち上げる。
「ンッ……」
柔らかく重ねられた唇。前みたいに強引に押しつけるわけじゃない。あくまで、そっと優しく、ついばむように何度も何度も角度を変えて。
「明里……」
口づけの合間に名前を呼ばれた。優しい、熱い呼び声。
私、いったい何やってんの?
こんな暗いキッチンの片隅で。
ただの幼なじみ、利害が一致しただけの同居人だったはずなのに。なんでこんなふうにキスしちゃってんの?
こんなの急展開すぎるでしょ、おかしいでしょって思うのに――。
軽く背伸びして口づけを受けとめる。すると頬を包んでいた手が消え、代わりにグイッと腰を抱き寄せられた。
「アッ、ウン……フッ……」
驚き開いた唇に彼の舌が滑り込む。後頭部にも手を回され、逃げることも出来ない。
「ハッ……、ア……」
頭がクラクラする。抱き寄せられたことで伝わる、彼の熱、匂い。
「明里……」
唇を離した一条くん。
「――ちょっと買い物」
買い物?
「イヤだったら、僕が戻ってくる前に逃げて。そしたら、もう何もしない」
へ?
「そうじゃなければ――覚悟しておいて」
「か、覚悟って?」
潤ってるはずの喉。なのに声がかすれた。
「帰ってきても、世那のところに逃げてなければ、――抱くよ?」
チュッと私の額にキスを落とした一条くん。スッと立ち上がると、そのまま出かけてしまった。
――けど。
(えええええっ!? かかか、覚悟ぉぉっ!?)
何をどう覚悟して、何をどう準備したらいいのよぉっ!!
それでなくても、あんな、キキキッ、キスされて、脳内いっぱいいっぱいなのに、これ以上、何を考えろっていうのよっ!!
ペタンと座り込んだキッチンの床。ヒンヤリした床でも、体の奥に灯った火照りは冷めそうになかった。
おっさんみたいな声を心のなかであげつつ、ペットボトルから口を離す。う~ん。冷たい水が五臓六腑にしみわたるぜ。
世那くん、寝てくれたはいいけど、それまでの間、ずっと子守唄を要求!! だったもんねえ。
日中、公園でさんざん体を動かしたから寝てくれるかと思ったら、睡眠スイッチはなかなか入らず、代わりに遊びたいスイッチがONのままだった。「まだまだぼくは遊ぶぜ、夜は長いんだぜ!!」みたいな。
久々に一条くんといっぱい遊んだからかもしれない。珍しく今日は、彼、早く帰ってきてくれた。仕事にケリがついたとか、そういうのかな。やけにスッキリした顔の、一条くん。楽しそうに世那くんとの時間を過ごしてた。
で、その結果が、世那くん、元気爆発!! 寝そうにありません、軍曹殿、再び!!(←誰?)
まあ、親子のスキンシップは大事だし? 一条くんも笑ってたから何よりだし? 世那くんたちが喜びゃ、私もうれしい。
仕方なしに、布団に入ってからずーっと歌い続けてたんだけど。おかげで、喉、ガッラガラ。まあ、子守唄なんて、言ってしまえば一人カラオケ状態みたいなもの。水分ナシでは喉が嗄れる。
ペットボトルは命の水。あ~、生き返る~、喉が。
――カチャ。
「起きてたの?」
廊下に通じるドアが開き、一条くんがダイニングへとやってきた。
「あー、うん。ちょっと喉が乾いちゃったから」
「たくさん歌ってたもんね」
「え? 聞こえてた?」
「少しだけ」
うわ。それはさすがに……。寝かしつけのためとはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。
「一条くんも夜更かし?」
話題を切り替える。
「夜更かしって。まだ11時だけど?」
「あ、ホントだ」
正確には11時23分。大人ならまだ起きててもおかしくない時間。
「また眠気覚ましのコーヒー? あんまり夜更かしばっかすると体に悪いよ」
コーヒーも夜更かしも体によくない。
「私はもう寝るけど。ほどほどにね」
手にしてた飲みかけペットボトルを、そそくさと冷蔵庫に戻す。キッチンの手元灯と開けっ放してるドアから差し込む廊下の明かりしかない空間。少し居心地が悪い。
以前ならここで一緒にコーヒーでもってなるんだけど、今はやめておく。
「世那くんとお風呂に入る時は、洗面所の内鍵をしめる」、「お酒を飲んだ後の一条くんには近づかない」。それともう一つ、「単独行動はしない。世那くんと一緒にいる」
一条くんをケダモノとは思ってないし、思いたくないけど、それでも用心を重ねておくに越したことはない。「男は狼なのよ~」と、よく知らない歌詞が意味もなくリフレインする。この人は大丈夫って油断したらダメ。シラフであっても油断大敵アメアラレ。
「――就活、進んでる?」
「え? いや、まだ全然……」
なに? また訊かれるの? この質問。
対面式キッチンのこちら側。横に長いこの空間は、ちょっとした自分エリア、自分のテリトリーみたいに感じてたのに。
そのキッチンに入ってきた一条くん。ここで会話をしないのは不自然? 一緒にコーヒーを飲むことはしなくても、会話ぐらいはしておくべき? 逃げたりして、警戒してるなんて気づかれたら、また彼を傷つけちゃう?
少し悩んで、「会話」を選択。シンクにもたれ、何気ないフリする。跳ねかけた心臓は――落ち着け、コノヤロ。
「でも少しは調べたりしてるんだよ? 持ってる資格を活かせるヤツとかないかな~って」
戸棚からコーヒーの瓶を取り出す彼の所作を眺めながら話し続ける。平穏を保つだけの距離はキープ。
「前に取った登販の資格を活かせないかなって思ってるんだけど、なかなか好条件ってのがなくってねぇ」
「トーハン?」
「登録販売者。市販の薬とか販売する際に必要な資格。ドラッグストアに勤めてた時、必要だから頑張って取得した」
第二類医薬品、第三類医薬品。いわゆる市販薬を患者さんに販売する際、薬の成分や効能、注意点を説明する仕事。持ってなくても働けるけど、持ってれば資格手当がついてお得。
この資格さえあれば再就職は楽勝!!って思ってたんだけど、現実はそう甘くなかった。
パートぐらいしか求人ないんだよ。正社員となると、そこに「店長候補」なんて条件も付与される。パートだと東京で暮らしていくのはちょっと厳しいし、かと言って店長になって誰かを動かす自信もないし。
ちょっとした八方塞がり。資格関係ない仕事を探したほうがいいのか模索中。
「あ、もしかして、早くここから自立していった方がいい?」
進捗ゼロだとなんか叱られる? 「お前、いつまでも甘えてないで自立しろよ」って。なんか妙に緊張するような空気、漂ってるんだけど。
「いや、そういうわけじゃない。むしろ助けてもらってるのはこっちだから、気長にやってもらって――いや」
一条くんが、手にした瓶をコトリと置いた。
「このままずっとここにいてほしいって言ったら……迷惑?」
「え? う? あ? え?」
それ、どういう……。
「僕がキミを好きだって言ったら……迷惑?」
「うええええっ!?」
「シーッ。静かに。世那が起きる」
「あ、うん。ゴメン」
謝るけど、ドキドキと混乱は収まらない。
一条くんが? 私を? 好き? 好きぃっ!?
あまりのビックリさに、目ん玉零れ落ちそうなほど目を見開く。
「え、でも、だって、私達、ただの幼なじみで」
「うん」
「最近までずっと疎遠だったし、子供の頃もそういうことはなかったし」
「うん」
「今だって、自分の都合でこうして押しかけシッターやってるだけだし。それだって満足にできてるとは思えないし」
「うん」
「全然かわいくないし、モテたことないし、カレシいたことないし、その……、あの……」
「言いたいことは、それだけ?」
「う、うん……」
「高階は、僕のこと、嫌い?」
「ううんっ!! そんなことないっ!!」
そこは即答。
「一条くん、世那くんのことで頑張っててすごいなって思うし、優しいし、気配りできるしっ!! それに、カッコいいな、素敵だなって……思って……る」
語尾がしぼんで消えてく。いや、私、面と向かって何言ってんのよ。人間、パニックになると何を口走るかわかったもんじゃないわ。
「ありがと」
一瞬目を丸くした一条くん。クスッと相好を崩す。
「そう言う高階もかわいいよ」
どこが。
「一条くん、目ぇ悪いの?」
「真面目で一生懸命で。世那のことも頑張ってくれて。底抜けのお人好しで、優しくて。僕のことも気づかってくれる。子どもの頃もかわいかったけど、見違えるほどキレイな女性になってた」
「いや、その、えっと……」
それはお世辞がすぎる。昔も今もかわいくもキレイでもない平凡顔。
間近で、そんな美辞麗句を並べ立てられると、壁にぶつかった背中がむず痒いっていうのか――って、あれ? 間近? 私、いつの間にか壁際に追い詰められてる? ソーシャルディスタンス、どこいった?
これって、いわゆる「壁ドン」状態? 逃げ場ナシ?
「――明里」
スッと伸びてきた両手。長くキレイな指先が私の髪に触れ、そのまま熱くなった耳や頬まで手のひらで包み込まれる。
「逃げないの?」
え? 逃げてもいいの?
けど、するりと動いた手が耳から顎への輪郭をなぞり、指が顎を持ち上げる。
「ンッ……」
柔らかく重ねられた唇。前みたいに強引に押しつけるわけじゃない。あくまで、そっと優しく、ついばむように何度も何度も角度を変えて。
「明里……」
口づけの合間に名前を呼ばれた。優しい、熱い呼び声。
私、いったい何やってんの?
こんな暗いキッチンの片隅で。
ただの幼なじみ、利害が一致しただけの同居人だったはずなのに。なんでこんなふうにキスしちゃってんの?
こんなの急展開すぎるでしょ、おかしいでしょって思うのに――。
軽く背伸びして口づけを受けとめる。すると頬を包んでいた手が消え、代わりにグイッと腰を抱き寄せられた。
「アッ、ウン……フッ……」
驚き開いた唇に彼の舌が滑り込む。後頭部にも手を回され、逃げることも出来ない。
「ハッ……、ア……」
頭がクラクラする。抱き寄せられたことで伝わる、彼の熱、匂い。
「明里……」
唇を離した一条くん。
「――ちょっと買い物」
買い物?
「イヤだったら、僕が戻ってくる前に逃げて。そしたら、もう何もしない」
へ?
「そうじゃなければ――覚悟しておいて」
「か、覚悟って?」
潤ってるはずの喉。なのに声がかすれた。
「帰ってきても、世那のところに逃げてなければ、――抱くよ?」
チュッと私の額にキスを落とした一条くん。スッと立ち上がると、そのまま出かけてしまった。
――けど。
(えええええっ!? かかか、覚悟ぉぉっ!?)
何をどう覚悟して、何をどう準備したらいいのよぉっ!!
それでなくても、あんな、キキキッ、キスされて、脳内いっぱいいっぱいなのに、これ以上、何を考えろっていうのよっ!!
ペタンと座り込んだキッチンの床。ヒンヤリした床でも、体の奥に灯った火照りは冷めそうになかった。
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