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7.7月のキミに伝えたいこと
(二)
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「ねえ。ちょっと寄り道していかない?」
下校途中。
自転車の後ろに座った山野が言った。
「寄り道?」
遠回りってこと?
「ちょっとね。お腹空いた」
そっちか。
「わかった」
言われるままに、目的地へと向かう。
この町で買い食いするには、美浜屋しかない。
「オジさーん。ごめんくださいーい」
僕が自転車を止めてる間、先に店に入った山野が奥に声をかける。
続いて入った僕。少しひんやりした、商品が所狭しと置かれた店内。なにがあるのか、ひっくり返ってすし詰めにされた宝箱のような店内には、あるべきものが欠けてる気がした。
「おーう。未瑛ちゃんか。いらっしゃい。陽坊も」
「おじゃまします」
ノシノシと奥から現れたこの店のオジさん。欠けたことろを埋めるように立つけど、埋まってない。違和感だけがそこにある。
角の丸い框。そこに座る人はもういない。
「オジさん、これください」
白い筺体に赤字で「アイスクリーム」と書かれた冷凍ケースから、手早く山野が目的のものを取り出す。
「あいよ」
レジなんてない。手から手へ、お金を受け渡す。まさしく「金銭授受」。
「いっしょに食べよ」
アイスを買うなら僕もと、ガラス戸を開けようとしてた僕を、山野が引っ張って店の外に出る。
いっしょにって。どういうこと?
「これさ、この間明音ちゃんと食べて美味しかったんだよね~」
パキっと割って、その片割れを渡してくれた。パキコの――マスカット味?
「期間限定らしいから。売り切れる前に食べちゃわないとね」
言って軽くパキコをもみ始めた。ムニムニと柔らかくなったのを確認すると、いつもの青いベンチに腰掛け、チュチュっと吸い上げる。
「うん、やっぱり美味しい。この酸味と甘味、クセになりそう。ほら、大里くんも食べてみて。絶対美味しいから」
「あ、ああ」
言われるままに、誘われるままに、並んでベンチに腰掛け、片割れパキコを咥える。
「――美味い」
「でしょ?」
冷たくてシャリッとして。甘くて少しだけ酸っぱい。
「ここ、気持ちいいね」
山野が、海から吹く風に髪をなぶらせて言った。
日陰になったベンチ。そこに吹く風が、自転車を漕いでかいた汗にヒヤリと触れていく。
「すっごく気持ちいい」
目を閉じた山野。ほほえみ、五感で心地よさを味わっている。
美浜屋のお婆さんの死を、嘆き悲しんでいた山野。あれ以来、ここを訪れようなんて一度も言わなかったのに。
少しは悲しみが癒やされたんだろうか。それならいいんだけど。
「このまま梅雨、明けちゃうのかなあ」
最近、ほとんど雨降ってないけど。山野が言った。
「どうだろな。梅雨明けはまだじゃないかな」
僕も返事をかえす。
「そっか。梅雨明けはまだか」
「うん。よく梅雨明け前には、大雨降るし。降りすぎて災害も困るけど、降らなくて夏の渇水も困る」
「そうだね。雨って、降らなくても困るし、降りすぎても歓迎されない。困ったものだね」
なんだこれ。
天気の話なんて、診療所の待合にいる患者さんの会話か?
「今日は、ええ天気やねえ」「そうやねえ、雨降らんでよかったわ」みたいな。
僕も山野も、それ以上は何も言わない。
ただ、並んでベンチに座って、目の前の景色を見て、聞こえる音に耳をすまし、届く匂いに、そよぐ風に身体を任せていた。
なにか喋ろうとは思わない。喋らなくていいと思う。
珍しく晴れた梅雨の合間。
空は青に黄色を混ぜ始め、海は青に鈍色を溶け込ませる。
太陽に焼かれたアスファルトは、蒸れた匂いを発するけど、海から訪れた風が霧散させる。シュッとした葉の、「これ草抜きさせられたら面倒なヤツだ」って草は、その間から穂を出して、面倒くささを倍増させながら風に揺れる。
海風に、「磯の香り、潮の香り」は混じらない。あれは、港で味わうもの。美浜屋の先にあるのは、砂浜に面した海。ザザンと砂浜に打ちつける波の音だけが風に乗る。
ホーホケキョ。ケキョケキョケキョ。
「え? なに?」
驚き、後ろをふり返る。
「ウグイスだよ。ホーホケキョ」
「いや、うん。それは知ってるけど」
僕が言いたいのは、どうしてこんなところにウグイスが?
「ここは海も近いけど山も近いからねえ。ウグイスだってメジロだって、ハトだってカラスだってスズメだって。なんならトンビだっているよ」
「トンビ? そんなのまでいるの?」
せいぜい、海の鳥ぐらいしかいないと思ってたのに。
「いるよ。ちょっと山の方になるけど。大里くん、知らなかったの?」
「うん。知らなかった」
ここがそんな野鳥天国(?)だったなんて。
仁木島町に来て三年。いろんなものを見たつもりだったけど、まだまだ知らないことも多かったようだ。
「じゃあ、ここで覚えていきなさーい」
へへーん。なぜか山野が得意げに胸を反らす。
「なんだよそれ。誰のマネ?」
おかしくなって、僕は笑い出す。
笑いすぎて、パキコが食べにくい。
「そんなに笑わなくてもいいじゃない」
山野がプクッと頬を膨らます。
「ごっ、ゴメンっ、でもっ……」
笑いが止まらない。どうやらツボに入ったみたいだ。抑えようとすると肩が震える。
「もうっ! そんなに笑ったら、こっちも……! ぱっ、パキコ、食べられな……っ!」
言い切る前に山野も笑い出す。僕の笑いにつられたらしい。
クスクス。アハハ。
笑い声が重なる。
(――いいな)
唐突に思った。
(こういうのって、いいな)
内容はとってもくだらない。はたから見れば、「なに笑ってんだ、コイツ」みたいな他愛のない内容。
でも、楽しくって、愉快で。お腹を抱えて、肩を震わせて。笑い死にしそうなぐらい、頬が痛くなるぐらいに笑って。
(好きだ)
まるで一目惚れのような感情が心に落ちてくる。
山野が笑ってるのが好きだ。
山野と笑ってるのが好きだ。
なんでもない日常のなかで。
どうでもいいような、些細なことで笑う。
山野が泣いてるなら、笑えるようにしてやりたい。それはもちろん僕の手で。
この先もずっと、こんな風に笑いあえたらいい。こんな風にそばにいたい。
急激に。唐突に。脈絡もなく。
(山野のことが好きだ)
感情が、まるでジグソーパズルのピースのように、正解に向けてパチパチと当てはまっていく。
そうだ。
僕は、ずっと山野が好きだったんだ。
――は~る~くん。お~はぁよ!
それはきっと、あの中学の時から。不登校だった僕を根気強く迎えに来てたあの日から。
ちょっとだけくたびれた夏服を着ていた山野。家から出てきた僕を見て、パアッと明るくなった。
あの時から。あの時、山野を見た時から。山野の声を聴いた時から。
僕は山野に恋をしてたんだ。
最後のピースが当てはまる。
下校途中。
自転車の後ろに座った山野が言った。
「寄り道?」
遠回りってこと?
「ちょっとね。お腹空いた」
そっちか。
「わかった」
言われるままに、目的地へと向かう。
この町で買い食いするには、美浜屋しかない。
「オジさーん。ごめんくださいーい」
僕が自転車を止めてる間、先に店に入った山野が奥に声をかける。
続いて入った僕。少しひんやりした、商品が所狭しと置かれた店内。なにがあるのか、ひっくり返ってすし詰めにされた宝箱のような店内には、あるべきものが欠けてる気がした。
「おーう。未瑛ちゃんか。いらっしゃい。陽坊も」
「おじゃまします」
ノシノシと奥から現れたこの店のオジさん。欠けたことろを埋めるように立つけど、埋まってない。違和感だけがそこにある。
角の丸い框。そこに座る人はもういない。
「オジさん、これください」
白い筺体に赤字で「アイスクリーム」と書かれた冷凍ケースから、手早く山野が目的のものを取り出す。
「あいよ」
レジなんてない。手から手へ、お金を受け渡す。まさしく「金銭授受」。
「いっしょに食べよ」
アイスを買うなら僕もと、ガラス戸を開けようとしてた僕を、山野が引っ張って店の外に出る。
いっしょにって。どういうこと?
「これさ、この間明音ちゃんと食べて美味しかったんだよね~」
パキっと割って、その片割れを渡してくれた。パキコの――マスカット味?
「期間限定らしいから。売り切れる前に食べちゃわないとね」
言って軽くパキコをもみ始めた。ムニムニと柔らかくなったのを確認すると、いつもの青いベンチに腰掛け、チュチュっと吸い上げる。
「うん、やっぱり美味しい。この酸味と甘味、クセになりそう。ほら、大里くんも食べてみて。絶対美味しいから」
「あ、ああ」
言われるままに、誘われるままに、並んでベンチに腰掛け、片割れパキコを咥える。
「――美味い」
「でしょ?」
冷たくてシャリッとして。甘くて少しだけ酸っぱい。
「ここ、気持ちいいね」
山野が、海から吹く風に髪をなぶらせて言った。
日陰になったベンチ。そこに吹く風が、自転車を漕いでかいた汗にヒヤリと触れていく。
「すっごく気持ちいい」
目を閉じた山野。ほほえみ、五感で心地よさを味わっている。
美浜屋のお婆さんの死を、嘆き悲しんでいた山野。あれ以来、ここを訪れようなんて一度も言わなかったのに。
少しは悲しみが癒やされたんだろうか。それならいいんだけど。
「このまま梅雨、明けちゃうのかなあ」
最近、ほとんど雨降ってないけど。山野が言った。
「どうだろな。梅雨明けはまだじゃないかな」
僕も返事をかえす。
「そっか。梅雨明けはまだか」
「うん。よく梅雨明け前には、大雨降るし。降りすぎて災害も困るけど、降らなくて夏の渇水も困る」
「そうだね。雨って、降らなくても困るし、降りすぎても歓迎されない。困ったものだね」
なんだこれ。
天気の話なんて、診療所の待合にいる患者さんの会話か?
「今日は、ええ天気やねえ」「そうやねえ、雨降らんでよかったわ」みたいな。
僕も山野も、それ以上は何も言わない。
ただ、並んでベンチに座って、目の前の景色を見て、聞こえる音に耳をすまし、届く匂いに、そよぐ風に身体を任せていた。
なにか喋ろうとは思わない。喋らなくていいと思う。
珍しく晴れた梅雨の合間。
空は青に黄色を混ぜ始め、海は青に鈍色を溶け込ませる。
太陽に焼かれたアスファルトは、蒸れた匂いを発するけど、海から訪れた風が霧散させる。シュッとした葉の、「これ草抜きさせられたら面倒なヤツだ」って草は、その間から穂を出して、面倒くささを倍増させながら風に揺れる。
海風に、「磯の香り、潮の香り」は混じらない。あれは、港で味わうもの。美浜屋の先にあるのは、砂浜に面した海。ザザンと砂浜に打ちつける波の音だけが風に乗る。
ホーホケキョ。ケキョケキョケキョ。
「え? なに?」
驚き、後ろをふり返る。
「ウグイスだよ。ホーホケキョ」
「いや、うん。それは知ってるけど」
僕が言いたいのは、どうしてこんなところにウグイスが?
「ここは海も近いけど山も近いからねえ。ウグイスだってメジロだって、ハトだってカラスだってスズメだって。なんならトンビだっているよ」
「トンビ? そんなのまでいるの?」
せいぜい、海の鳥ぐらいしかいないと思ってたのに。
「いるよ。ちょっと山の方になるけど。大里くん、知らなかったの?」
「うん。知らなかった」
ここがそんな野鳥天国(?)だったなんて。
仁木島町に来て三年。いろんなものを見たつもりだったけど、まだまだ知らないことも多かったようだ。
「じゃあ、ここで覚えていきなさーい」
へへーん。なぜか山野が得意げに胸を反らす。
「なんだよそれ。誰のマネ?」
おかしくなって、僕は笑い出す。
笑いすぎて、パキコが食べにくい。
「そんなに笑わなくてもいいじゃない」
山野がプクッと頬を膨らます。
「ごっ、ゴメンっ、でもっ……」
笑いが止まらない。どうやらツボに入ったみたいだ。抑えようとすると肩が震える。
「もうっ! そんなに笑ったら、こっちも……! ぱっ、パキコ、食べられな……っ!」
言い切る前に山野も笑い出す。僕の笑いにつられたらしい。
クスクス。アハハ。
笑い声が重なる。
(――いいな)
唐突に思った。
(こういうのって、いいな)
内容はとってもくだらない。はたから見れば、「なに笑ってんだ、コイツ」みたいな他愛のない内容。
でも、楽しくって、愉快で。お腹を抱えて、肩を震わせて。笑い死にしそうなぐらい、頬が痛くなるぐらいに笑って。
(好きだ)
まるで一目惚れのような感情が心に落ちてくる。
山野が笑ってるのが好きだ。
山野と笑ってるのが好きだ。
なんでもない日常のなかで。
どうでもいいような、些細なことで笑う。
山野が泣いてるなら、笑えるようにしてやりたい。それはもちろん僕の手で。
この先もずっと、こんな風に笑いあえたらいい。こんな風にそばにいたい。
急激に。唐突に。脈絡もなく。
(山野のことが好きだ)
感情が、まるでジグソーパズルのピースのように、正解に向けてパチパチと当てはまっていく。
そうだ。
僕は、ずっと山野が好きだったんだ。
――は~る~くん。お~はぁよ!
それはきっと、あの中学の時から。不登校だった僕を根気強く迎えに来てたあの日から。
ちょっとだけくたびれた夏服を着ていた山野。家から出てきた僕を見て、パアッと明るくなった。
あの時から。あの時、山野を見た時から。山野の声を聴いた時から。
僕は山野に恋をしてたんだ。
最後のピースが当てはまる。
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