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10.師匠襲来
しおりを挟む 常軌を逸した狂気の修業は続く。
それは、無敵無双の勇者を作り上げるためだった。
世間の子どもがまだ「ママー抱っこぉ~」とか言っている歳だ。
そんな幼児であったウェルガーは、連日、投げられ、蹴られ、ダース単位の拳と蹴りの直撃を味わった。
一発一発が的確に急所を狙い。重く鋭い一撃だった。
この世界に「児童虐待の防止等に関する法律」などと言うモノは無いのであった。人権すらない。
幼いウェルガーは毎日ボロボロになり、虚ろな瞳で「ブツブツ」と口の中で何かを呟くような日々を送った。
そして、ゲロすら許されぬ大量の食事。
味は二の次の高カロリー、高たんぱくの濃厚な食事が胃の中に流し込まれるのだ。
食えなくなると、全てをドロドロに煮込んでとかして、灼熱の状態のまま、注射器で胃の中にダイレクトに注ぎ込まれた。
彼は最強無双の勇者になるために、そんな幼少期を送っていた。
(それだけじゃねぇ…… あの冬山……)
彼は記憶を掘り返す。
二歳の時に、極寒の冬山に放置された。
酸素濃度が低くなる高度四〇〇〇メートルを超える山脈だった。
『一月後、迎えに来ます。食料はあります。水はそこらにある雪でも口にいれなさい』
そう言って、ニュウリーンに置き去りにされた。
低濃度の酸素と、餓え、渇きが二歳児の彼を襲ったのだ。
そもそも、水分を雪で摂取するのは危険なのだ。
雪を解かすために体内のエネルギーを使用し、衰弱を早める。
元日本人のおっさんで、意外に高学歴だった彼はそう言った知識も持っていた。
しかし、ここでは転生前の知識とか一切役にたたない。
そんな生ぬるい異世界ではなかったのだ。
(そして俺は、気が付くと、餓えの中で、クマをぶち殺して喰らっていた。その血を啜っていた――)
四〇〇〇メートル級の高山に生息する巨大なクマ。
現世でいえば北極グマかグリズリーを二倍くらいにして、兇悪性を五倍くらいにしたようなクマだった。
ハイランドホワイトベア――
現地では「白い悪魔」と呼ばれるケモノだったらしい。
(俺は、その生息地で、クマを殺し、それを喰らい、血を啜り、生き延びたんだ)
途中途中、記憶が飛んでいるが、クマと激闘した記憶は薄っすらと残っている。
体内に有る一〇〇〇魔力核が覚醒し、その起動を開始しだしたのは、このころからだったかもしれない。
(それで、終わりじゃなかった―― 毎日が地獄だった……)
『師匠これは?』
その言葉に鉄拳が吹っ飛んできて、頬に食いこむ。
頭の芯まで痺れるような一撃だ。
『師匠でなく、「お姉さま」と呼びなさいといいましたよね』
ニュウリーンは、ウェルガーに対し「お姉さま」と自分を呼ばせることに拘っていた。
しかし、年齢不詳の美女だった。
そのとき、ウェルガーは六歳になっていたが、出会った時と全く容姿に変化がなかった。
『ピクリン酸という物質です。五〇キログラムあります。錬金術師より仕入れたものです』
彼女は殴ったあとに、彼の質問に答えた。
彼の背中には、五〇キログラムのピクリン酸がしばりつけられていた。
(ピ、ピクリン酸? あれか、まさか『下瀬火薬』か?)
現世のときのうろ覚えの知識を漁って、彼はそれを思った。
ちょっとした刺激で爆発する高性能炸薬。
日露戦争で、ロシアの戦艦を焼き尽くした恐るべき火薬だった。
『ここは、ファイヤードラゴンの生息地です。これより「ファイヤードラゴン一〇〇匹組手の業』を行います』
『えーー!! なんですかそれはぁぁ!!』
『一日で一〇〇匹のファイヤードラゴンを狩るまで、終わりません。狩ったドラゴンの両目を抉り、この袋に詰めて持ってきなさい』
そして彼に分厚い麻袋が渡されたのだった。
『ちなみにファイヤードラゴンは火を噴きます。また、怒ると全身が炎に包まれます』
『そ、それは熱そうですね……』
彼は、もはやその程度の突っ込みしかできぬほど、精神的に追い詰められていた。
『油断していると、ピクリン酸が炎に反応し、爆発します。そうすると、死にます』
冷たい氷の刃のような目で彼を見つめ、彼女は言った。
ただ口元だけは、楽しげに笑みの形になっていたのだ。
楽しんでいるのだ――
彼女は、ウェルガーを鍛えること、苛め抜くことに、至上の喜びを感じつつあったのだった。
それは、勇者を育てるという目的よりも優先されているのだ。
だから、死んでもいいような修行さえ、平気で行うのである。
完全なサイコだった。
それでも彼は、一〇〇匹のファイヤードラゴンを殺し、目玉を抉り、布袋に詰めて行った。
二〇〇個の目玉が袋につまったとき、もはや彼の意識は茫漠とし、精神は混沌の中にあった。
『ひひひひひひひ―― お姉さまぁぁ、殺しましたぁぁ、一〇〇匹殺しましたぁ。ああああ、殺すのは楽しいなぁ―― ひひひひひ。生き物の命を奪うこと、ああ、なんて楽しいんだぁぁぁ。けけけけけけ』
彼は別次元に瞳の焦点を合わせ、布袋をニュゥリーンに渡したのだった。
一〇〇〇の魔力核は高速回転し、彼の脳と筋肉に膨大な魔力を送り込んでいた。
ただ、彼の脳や肉体はまだその負荷に耐えることはできなかった。
『ほう…… 確かに二〇〇あります。ふふふ、いいです―― ふふふふふふふふふ、ひゃはははははははは――!!」
彼女は狂的に笑いだし、ウェルガーの獲ってきたファイヤードラゴンの目玉をその場で喰らった。
完全に常軌を逸し、狂った師弟がそこに存在していた。
師弟はそろって、狂気の哄笑を上げながら、ファイヤードラゴンの目玉を喰らい続けたのだった。
◇◇◇◇◇◇
「なんかこう、恐ろしい修行をやらされて―― 所々、記憶がすっ飛んでいるけど、恐怖だけはある。恐ろしんだよ。師匠は――」
テーブルに座って、彼の話を聞いているエルフふたりには、実感の湧かない話だった。
「本当なんですか。勇者様」
ラシャーラはどうにも理解できないという感じで言った。
まあ、常識を持った人間(エルフでも)には分からないことだろう。
「本当だ。そうだ。俺のベッドの上の天井には、細い糸で吊された剣が何本もあった。何回か糸が切れて剣が落ちてきた――」
「でも、そんな凄い修行をしたから、アナタの様な素敵な人ができたんですわ♡ 素晴らしいお師匠様です」
ウェルガーの愛と恋、そして、アマアマでドロドロの新婚生活で脳が蕩けかけているのか、リルリルは、その話を悲劇として捉えない。完全に「いい話だわ♡」と思っていた。
「食事もだ―― 食事にも三回に一回は、毒が入っていた。そしてそれを喰わされた無理やりだ。吐くことも許されなかった」
その他にも言いたいことは山ほどあった。
あの女――
彼の師匠であるニュウリーンのサイコ、変態っぷりを語りだしたら三年はかかるだろう。
それほどの恐ろしい女なのである。
彼が精通してからの所業については、さすがにリルリルに話すことなどできなかったが――
サイコの上に変態なのだ……
「近い!! 来てる!! もうすぐそこだぁぁ!! まずい! クソ――」
ウェルガーは叫んだ。
今の彼は勇者ではない。
いや、仮に勇者だったとしても、精神的トラウマを深く刻まれた相手なのだ会いたくはない。
無断で、勇者を引退し、修行で獲た能力を彼は全て封印しているのだ。
どんな目に遭うのか分かったモノでは無かった。
実際、勇者を引退したとはいえ、現在の実力であれば彼はニュウリーンより強いはずだった。
しかし、本能と精神が彼女に屈服しているのだ。
(隠れるしかないか――)
「リルリル、後は頼む。俺は隠れてやり過ごす―― 頼む。頼れるのはキミしかない。リルリル」
「アナタ―― いえ、ウェルガー…‥」
「リルリル」
(夫を助けるのも妻の役目―― 助けたいです。アナタ―― 弱っているあなたも、なぜかキュンとします)
新婚カップルが熱く見つめ合うのを所在なさげに褐色エルフ娘は見つめていた。
そして、ドアを叩く音が響いた。
ノックというには、あまりにも荒々しい叩きかただった。
「来た――」
「ウェルガー。いますね…… ここにいるのですね――」
刃のような声音が家の中まで聞こえてきた。
「すまん!!」
ウェルガーは窓から逃げた。
そしてドアが激しく開けられ、その女は家に侵入してきたのだった――
長い黒髪を揺らし、巨大な胸を前に突きだし、全身から凶器のような気を発していた。
鋭い視線と気を周囲に送り込む。
「ウェルガー… ふふふふふ、いますね。この家のどこかに…… 近くにいますね――」
口の端を吊り上げ、鋭い双眸の女――
元勇者ウェルガーを育てた暴力とサイコの変態女がやってきたのだった。
それは、無敵無双の勇者を作り上げるためだった。
世間の子どもがまだ「ママー抱っこぉ~」とか言っている歳だ。
そんな幼児であったウェルガーは、連日、投げられ、蹴られ、ダース単位の拳と蹴りの直撃を味わった。
一発一発が的確に急所を狙い。重く鋭い一撃だった。
この世界に「児童虐待の防止等に関する法律」などと言うモノは無いのであった。人権すらない。
幼いウェルガーは毎日ボロボロになり、虚ろな瞳で「ブツブツ」と口の中で何かを呟くような日々を送った。
そして、ゲロすら許されぬ大量の食事。
味は二の次の高カロリー、高たんぱくの濃厚な食事が胃の中に流し込まれるのだ。
食えなくなると、全てをドロドロに煮込んでとかして、灼熱の状態のまま、注射器で胃の中にダイレクトに注ぎ込まれた。
彼は最強無双の勇者になるために、そんな幼少期を送っていた。
(それだけじゃねぇ…… あの冬山……)
彼は記憶を掘り返す。
二歳の時に、極寒の冬山に放置された。
酸素濃度が低くなる高度四〇〇〇メートルを超える山脈だった。
『一月後、迎えに来ます。食料はあります。水はそこらにある雪でも口にいれなさい』
そう言って、ニュウリーンに置き去りにされた。
低濃度の酸素と、餓え、渇きが二歳児の彼を襲ったのだ。
そもそも、水分を雪で摂取するのは危険なのだ。
雪を解かすために体内のエネルギーを使用し、衰弱を早める。
元日本人のおっさんで、意外に高学歴だった彼はそう言った知識も持っていた。
しかし、ここでは転生前の知識とか一切役にたたない。
そんな生ぬるい異世界ではなかったのだ。
(そして俺は、気が付くと、餓えの中で、クマをぶち殺して喰らっていた。その血を啜っていた――)
四〇〇〇メートル級の高山に生息する巨大なクマ。
現世でいえば北極グマかグリズリーを二倍くらいにして、兇悪性を五倍くらいにしたようなクマだった。
ハイランドホワイトベア――
現地では「白い悪魔」と呼ばれるケモノだったらしい。
(俺は、その生息地で、クマを殺し、それを喰らい、血を啜り、生き延びたんだ)
途中途中、記憶が飛んでいるが、クマと激闘した記憶は薄っすらと残っている。
体内に有る一〇〇〇魔力核が覚醒し、その起動を開始しだしたのは、このころからだったかもしれない。
(それで、終わりじゃなかった―― 毎日が地獄だった……)
『師匠これは?』
その言葉に鉄拳が吹っ飛んできて、頬に食いこむ。
頭の芯まで痺れるような一撃だ。
『師匠でなく、「お姉さま」と呼びなさいといいましたよね』
ニュウリーンは、ウェルガーに対し「お姉さま」と自分を呼ばせることに拘っていた。
しかし、年齢不詳の美女だった。
そのとき、ウェルガーは六歳になっていたが、出会った時と全く容姿に変化がなかった。
『ピクリン酸という物質です。五〇キログラムあります。錬金術師より仕入れたものです』
彼女は殴ったあとに、彼の質問に答えた。
彼の背中には、五〇キログラムのピクリン酸がしばりつけられていた。
(ピ、ピクリン酸? あれか、まさか『下瀬火薬』か?)
現世のときのうろ覚えの知識を漁って、彼はそれを思った。
ちょっとした刺激で爆発する高性能炸薬。
日露戦争で、ロシアの戦艦を焼き尽くした恐るべき火薬だった。
『ここは、ファイヤードラゴンの生息地です。これより「ファイヤードラゴン一〇〇匹組手の業』を行います』
『えーー!! なんですかそれはぁぁ!!』
『一日で一〇〇匹のファイヤードラゴンを狩るまで、終わりません。狩ったドラゴンの両目を抉り、この袋に詰めて持ってきなさい』
そして彼に分厚い麻袋が渡されたのだった。
『ちなみにファイヤードラゴンは火を噴きます。また、怒ると全身が炎に包まれます』
『そ、それは熱そうですね……』
彼は、もはやその程度の突っ込みしかできぬほど、精神的に追い詰められていた。
『油断していると、ピクリン酸が炎に反応し、爆発します。そうすると、死にます』
冷たい氷の刃のような目で彼を見つめ、彼女は言った。
ただ口元だけは、楽しげに笑みの形になっていたのだ。
楽しんでいるのだ――
彼女は、ウェルガーを鍛えること、苛め抜くことに、至上の喜びを感じつつあったのだった。
それは、勇者を育てるという目的よりも優先されているのだ。
だから、死んでもいいような修行さえ、平気で行うのである。
完全なサイコだった。
それでも彼は、一〇〇匹のファイヤードラゴンを殺し、目玉を抉り、布袋に詰めて行った。
二〇〇個の目玉が袋につまったとき、もはや彼の意識は茫漠とし、精神は混沌の中にあった。
『ひひひひひひひ―― お姉さまぁぁ、殺しましたぁぁ、一〇〇匹殺しましたぁ。ああああ、殺すのは楽しいなぁ―― ひひひひひ。生き物の命を奪うこと、ああ、なんて楽しいんだぁぁぁ。けけけけけけ』
彼は別次元に瞳の焦点を合わせ、布袋をニュゥリーンに渡したのだった。
一〇〇〇の魔力核は高速回転し、彼の脳と筋肉に膨大な魔力を送り込んでいた。
ただ、彼の脳や肉体はまだその負荷に耐えることはできなかった。
『ほう…… 確かに二〇〇あります。ふふふ、いいです―― ふふふふふふふふふ、ひゃはははははははは――!!」
彼女は狂的に笑いだし、ウェルガーの獲ってきたファイヤードラゴンの目玉をその場で喰らった。
完全に常軌を逸し、狂った師弟がそこに存在していた。
師弟はそろって、狂気の哄笑を上げながら、ファイヤードラゴンの目玉を喰らい続けたのだった。
◇◇◇◇◇◇
「なんかこう、恐ろしい修行をやらされて―― 所々、記憶がすっ飛んでいるけど、恐怖だけはある。恐ろしんだよ。師匠は――」
テーブルに座って、彼の話を聞いているエルフふたりには、実感の湧かない話だった。
「本当なんですか。勇者様」
ラシャーラはどうにも理解できないという感じで言った。
まあ、常識を持った人間(エルフでも)には分からないことだろう。
「本当だ。そうだ。俺のベッドの上の天井には、細い糸で吊された剣が何本もあった。何回か糸が切れて剣が落ちてきた――」
「でも、そんな凄い修行をしたから、アナタの様な素敵な人ができたんですわ♡ 素晴らしいお師匠様です」
ウェルガーの愛と恋、そして、アマアマでドロドロの新婚生活で脳が蕩けかけているのか、リルリルは、その話を悲劇として捉えない。完全に「いい話だわ♡」と思っていた。
「食事もだ―― 食事にも三回に一回は、毒が入っていた。そしてそれを喰わされた無理やりだ。吐くことも許されなかった」
その他にも言いたいことは山ほどあった。
あの女――
彼の師匠であるニュウリーンのサイコ、変態っぷりを語りだしたら三年はかかるだろう。
それほどの恐ろしい女なのである。
彼が精通してからの所業については、さすがにリルリルに話すことなどできなかったが――
サイコの上に変態なのだ……
「近い!! 来てる!! もうすぐそこだぁぁ!! まずい! クソ――」
ウェルガーは叫んだ。
今の彼は勇者ではない。
いや、仮に勇者だったとしても、精神的トラウマを深く刻まれた相手なのだ会いたくはない。
無断で、勇者を引退し、修行で獲た能力を彼は全て封印しているのだ。
どんな目に遭うのか分かったモノでは無かった。
実際、勇者を引退したとはいえ、現在の実力であれば彼はニュウリーンより強いはずだった。
しかし、本能と精神が彼女に屈服しているのだ。
(隠れるしかないか――)
「リルリル、後は頼む。俺は隠れてやり過ごす―― 頼む。頼れるのはキミしかない。リルリル」
「アナタ―― いえ、ウェルガー…‥」
「リルリル」
(夫を助けるのも妻の役目―― 助けたいです。アナタ―― 弱っているあなたも、なぜかキュンとします)
新婚カップルが熱く見つめ合うのを所在なさげに褐色エルフ娘は見つめていた。
そして、ドアを叩く音が響いた。
ノックというには、あまりにも荒々しい叩きかただった。
「来た――」
「ウェルガー。いますね…… ここにいるのですね――」
刃のような声音が家の中まで聞こえてきた。
「すまん!!」
ウェルガーは窓から逃げた。
そしてドアが激しく開けられ、その女は家に侵入してきたのだった――
長い黒髪を揺らし、巨大な胸を前に突きだし、全身から凶器のような気を発していた。
鋭い視線と気を周囲に送り込む。
「ウェルガー… ふふふふふ、いますね。この家のどこかに…… 近くにいますね――」
口の端を吊り上げ、鋭い双眸の女――
元勇者ウェルガーを育てた暴力とサイコの変態女がやってきたのだった。
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第11回恋愛小説大賞にノミネート中です
ドン引きするくらいエッチなわたしに年下の彼ができました
面白いと思ったら、投票してくれるとうれしいです!こっちのお話も頑張ります!
↓ツギクルさんへのリンクです

WEB小説執筆や書評(小説、漫画、一般書)などあれこれ書いています
ネット小説書きの戯言
よろしければどうぞ。
ドン引きするくらいエッチなわたしに年下の彼ができました
面白いと思ったら、投票してくれるとうれしいです!こっちのお話も頑張ります!
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ネット小説書きの戯言
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