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その7:牝イキ快感に溺れる女体化少年

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「ふふん、まあ、ギリギリ及第点というとこか」

「お、おねがいします―― 抜いて、抜いてください……」

 アバロウニは目に涙を浮かべ懇願した。
 苦しすぎた――
 少年の脳が受けとめることができる快感の限界を超えていた。
 荒い呼気の中、大きな瞳に涙をためたアバをキリシャガは見つめた。
 潤んだ瞳の中の光が誘うかのような淫靡な色を感じさせている。

 男でもない――
 女でもない――

 雄体から雌体にへと変わる途上の肢体――
 それは、まさに幻想的な美というものをもっていた。 

(ふふ、なんというだ…… コイツ――)

 明らかな、怯え、懇願の色をみせている瞳だ。
 それでいて、ジッと見ていると魂を吸い込まれるような色が見えてくる。
 
(俺の方が、この肉に溺れるか――)

 キリシャガはこの性別転化中の少年にキスをした。
 唇をこじ開け、強引に舌を捻じ込む。
 抵抗はしなかった。アバは、キリシャガの舌を受け入れていた。

 乳首をクリクリと摘まむ。その反応は、最初のころを変わらぬ初々しさだった。
 キリシャガは少年の口の中を味わいゆっくりと口を離した。

「は…… 外してください…… お願いです……」
「分かった―― 外してやる」

 キリシャガはどこからか鍵を取り出し、クリトリス化しているペニスを固縛しているベルトを外す。
 そして、ベルトで固定された尿道プラグに触れる。

「あ…… ああああ―― くふぅぅん~ あ、あ早く、お願いです――」
「分かっている。約束だからな」
 
 キリシャガは尿道プラグを抜いた。
 透明な液が、アバの尿道からタラタラと流れ出す。
 それは、精液ともメス汁ともつかぬものだった。
 穢れのない聖なる泉を思わせる滴――

「ふん――」
 
 キリシャガは、体を丸めその部分を隠そうとするアバをひっくり返した。
 
「四つん這いだ。尻を上げろ――」
「……はい…‥」

 アバはまた心を深い闇の中に沈めていく。
 体と心を切り離す。
 そして、言われた通にした。初めてではない。

「プラグを外してのメスファック―― さて、どっちがでるのか? 何もでないのか」

 口の中でつぶやくようにして、キリシャガは後ろから一気に、アバを貫く。
 性転化途上にある、未成熟な膣ではない。
 性別に関係のない、排泄器官――
 そこに、灼熱の温度をもった剛直をズブズブと捻じ込んでいった。

「あ、あ、あ、あ、あああああ熱いぃぃぃ―― あがはぁぁぁ――」

 痛みよりも焼けるような熱さを粘膜に感じる。
 その叫びなど関係なく、キリシャガは、更に奥深くまで己が牡器官を深く突き入れる。
 
 ズブズブと粘膜をこすり上げる音が聞こえる。
 
「がはぁっッ」

 未成熟な子宮と卵巣――
 いや、まだ前立腺と精巣なのかもしれない。
 そのような転化途上の器官が裏からこすり上げられ、持ちあがる。
 内臓が腹膜の中をせり上がっていく。
 
 胃が潰され、食べた物を吐きそうになる。
 
「が、が、が、が、が、が、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、ぁぁぁぁああああああああ――」
「ふふ、いい声で鳴くじゃないか―― 完全にメス声じゃないか。どっちなんだ? オマエは? んん?」

 キリシャガの激しいラッシュが、ふたりの結合部からジュボジュボと湿った音を響かせる。
 アバは両手で身体を支えることができず、上半身が崩れる。
 ベッドに広がった真紅の髪が、抽送に合わせ揺れていく。
 灯明皿に照らされた髪の色は、炎の色が交ざりこんでいるかのようであった。

「どうだぁ、ああ、いくか? 尻穴でいくか? ふふ――」
「あ、あ、あ、あ~ あがはぁぁ~」
「ふふ、どうれ、せっかくプラグを抜いたんだ。こっちもかわいがってやろうか」

 そう言うとキリシャガは、粗末なペニス―― いや、メス化の途上。クリトリス化したいる器官を指に挟んでしごききだした。
 
「ぎゃはあああああああああああああああ!! ああああ、あがはぁぁ!!!!」

 ぐったりとうつぶせになったいたアバの頭が跳ねあがった。
 真紅の髪が激しく宙を舞う。
 脳天に突き抜けるような快感がアバを襲っていた。

 肛虐とクリトリス刺激――

「あ、くるぅ、な、なにかぁっぁぁぁあああああ……」

 ブルブルとアバが身体を震わせた。
 その間も、キリシャガは、重く激しい腰の動きを止めない。
 少年の細い腰骨が折れるのではないかという力で、抽送を続ける。
 腹の中に、ハンマーの一撃を何度もくらうようなものだった。
 しかし、その痛みが甘美なものに変わっていくのだ――

 アバは自分の身体――
 この様な凌辱で快感を生み出す身体を憎む――
 一瞬。そして、その憎しみをまた、切り離した。
 快感、快感、憎悪、快感、苦痛、快感、愉悦、諦観、快感、憎悪、悲哀、快感――
 体と切り離した心の奥で、色々な感情が溶けあい、ドロドロになっていく。
 
 そして、肉体は快楽の臨界点を迎えた――

「あ、あ、あ、あ、あ――」
 
 アバの叫び。そしてアクメ快感――
 全身を貫き痺れさせる快感だった。
 ビクビクと、アバの酷寒の器官が脈動していた。
 そして、何かが吹き出ている――

「ははは、出てるぞ! なんだこれは? んん? 精液―― じゃないぞ…… メス汁でもないが…… ふふ、なんだ面白いものを噴き出すじゃないか」

 キリシャガは自分の物を抜いて、アバの股間の物を握り、噴き出した体液を手に取ったのだ。

「ははは、いいぞ。オマエは本当に良い」

 キリシャガはそう言って、アバの前に己の牡器官を突きだした。
 蕩けた瞳に、浅黒い剛直が映る。

「さあ、どうすればいいか分かるな」

 キリシャガの言葉にアバは無言でそれを咥えた。
 それに舌を這わせていくのだった。

        ◇◇◇◇◇◇

 アバは雌体化が進み、尿道プラグを装着されることはなくなった。
 もはや、それは大ぶりなクリトリスになっていたから。

 膣道も子宮もまだ未成熟だった。
 ただ、それは外側からでは分からない。
 すでに外見だけは、どこから見ても少女だった。

 それも、幻想の中にしか存在しないような淡い存在感をもった美しい少女だ。
 肩より下まで伸びた真紅の髪。
 身なりもきちんと整えられている。
 
 最近は手枷も足枷されていなかった。
 逃げること――
 それは無理だと分かっていたからだ。

「ボクにはもう行く場所がないんだ……」

 故郷は奴隷狩りに襲われた。おそらく、もう存在しないだろう。
 では、どこに?
 女になったり男になったりする、変な存在――
 それを受け入れてくれる者がいるのだろうか?

 最近はそんなことを考える。

 自分は男だという思い――
 アバの中にはまだその思いはあった。そして、その思いが苦悩を作っていた。
 
 最近は、キリシャガとのセックスで、メスアクメを感じ、失神するようになった。
 この男を、殺してやりたいと思いながらも、この男を殺しても他に行く場所がないことを思う。
 この世界――
 もっと酷い境遇の者が多くいる。世界は楽園ではない。そんなことはとっくに知っていた。
 まだ、心のどこかに諦めきれない想い。希望といには、あまりにも儚い思いが胸の内にあった。

 窓辺によりかかり、夕暮れの空を見た。
 この空、同じ空を、アイツも見ているのか――
 ふと、そんなことを思う。

 ガチャリと音がして、ドアが開いた。
 キリシャガだった。
 いつもより早い時間だ。

 アバは、心と体を切離す。そして、己の主人――
 奴隷となった自分の主人を見つめる。
 ただ、その存在を確認するためだけの作業。

「脱いでみろ」

 キリシャガは言った。
 アバは従う。決して安くない仕立ての服。
 それを脱いでいく。サラサラと衣擦れの音が部屋に響いた。

 アバの白い肌を射抜くような視線で、キリシャガは見つめる。
 
「回れ」
 
 アバは言われたと通りにその場で身体をターンさせる。
 ふわりと真紅の髪が膨らんだ。

「ふーん、女にしか見えんな」
「そうですか」
「月のモノは?」
「知っているのではないですか?」

 アバの言いように、キリシャガの表情に怒りの色がでる。
 しかし、彼は暴力にでることはない。
 つまらぬことで、自分の財産である奴隷を傷つけることなどしない。
 
「俺が訊いているんだ、答えろ」
「来てません」
「そうか―― いつくる」
「わかりません」

 アバが女嫌いな理由のひとつこそが女特有の「月のモノ」だった。
 自分の身体が女であることを常に意識させられる。
 おまけに、体調も悪くなっていく。

 アバの「わかりません」という言葉は本当だ。
 キリシャガは黙っていた。何かを考えているようだった。
 そして、口を開いた。

「しばらく、オマエを抱くことはない」

 キリシャガが言った。
 アバは「ホッ」とする気もちと同時に「チクリ」とした微かな痛みを胸の奥に感じた。
 なぜだかわからない―― 

「な、なぜですか?」

 口に出す気の無かった、言葉が不意に漏れていた。

「んん、まあ、分かるさ。そのうちな――」

 キリシャガはそう言って、部屋を出て行った。
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