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2.人造魔女・メアリー・バルクラフト
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沖田総司は呼気を吐いていた。
肺腑からは擦れたような音が聞こえる。
(面白い。面白い。面白い――)
異人女の黒い血が炎となり獣となった。
闇が燃えているかのような黒い焔。
獣の形を成している。巨大な狼のようであった。
大量の羽虫が奏でるかのような耳障りな音を立てている。
(斬れるか?)
総司は己に問うた。
まさしく魔物、怪異、物の怪とも言うべき物であり、この世の理の外にあるものであろう。
その様な物に自分の剣が通ずるのか試したくなってくる。たまらなく試したくなってくる。
牙を鳴らすかのように、ギチギチと歯を食いしばる。
総司の身の内にいる獣が黒い焔の獣に反応していた。
剣を握る手に幾分かの力を込める。
メアリーは口の中で異国の呪を唱えた。
黒い焔の獣は溶けるように崩れ落ち、墨汁のような液体となった。
まるで、時を遡行させたかのように、黒い液体―黒い血―は、メアリーの手首の傷へ戻っていく。
総司の身体から徐々に緊張が抜けていく。
肉の震えを残しながら。
「ふ…… ふはははははっ」
総司は唐突に笑い出した。心底可笑しいという笑い声だ。
「面白い! ああ、魔女? 魔女とはそのようなことが出来るのですか? あははは。斬りたい。斬ってみたいですね」
ふらふらとした歩みで間合いを詰めていく。
脚が震えていた。歓喜のせいかもしれない。
「斬って欲しいのは父です」
メアリーは言った。
「錬金術師とやらのですか」
「そうです。ウィリアム・バルクラフト――」
メアリーはその名を口にした。
「魔女といい、錬金術師といい、何者ですか?」
錬金術師とは、大雑把に言ってしまえば卑金属を金に練成することを目的とする者たちだ。
ただ、それだけではなく生命の神秘―― 不老長寿を目的に研究をする者もいた。
その起源は紀元前のヘレニズム文化の中に見ることができる。
「風火地水」の四元素説を唱えたプラトン、アリストテレスの理論を根拠としている。
キリスト教による異端としての弾圧。
偽造金貨による経済の混乱を招いたことによる焚書令。
錬金術は一時ヨーロッパを離れ、イスラム文化圏で繁栄を迎えた。
そして、近世に入り、重商主義の流れとともにヨーロッパでも錬金術は再興するのであった――
しかし、十九世紀中盤においては、その役割を終え、滅び行く運命にある者たちだった。
最後の錬金術師と言われたアイザックニュートン。
彼が古典物理学の父と呼ばれるように、錬金術は近代科学に取って代わられいてた。
メアリーは多少抑揚はおかしくはあるが、流暢な日本語でそのことを説明する。
「しかし、錬金術師が完全に消えたわけではありません」
「――」
「私は父に身体を作り変えられた『人造魔女』です」
「――」
「私は失敗作です」
「失敗作?」
「本来であれば、血に刻まれた魔法式により私自身が、そのまま力を行使できるはずでした」
「できたはず……」
「私にはできません。血を媒介に多少のことができるだけです」
総司は黙って言葉の続きを待った。
「私は血を媒介としなければ、魔力の行使はできません。無より有を生み出し、生命なき物から魂を練成することもできません」
訛りがあっても明瞭な日本語ではあった。
しかし、その意味するところが総司には分かりかねた。
ただ、分かっていることがある。
これが面白いということだ。
「私の父の成しえることに比べれば、児戯のようなもの」
「その、父を斬れというのですか?」
「そうです」
「錬金術師と言いましたね」
「はい」
「アナタ以上の奇妙な術を使う者ですか」
「そうです。私など足元にも及びません。そして――」
「そして?」
「父の創造した怪物は更に恐ろしいかもしれません」
「怪物ですか」
総司は沸き立つ気持ちを抑え、異人女の話を頭の中で整理していく。
要は、錬金術師と怪物を斬るということだと理解する。
「面白そうな話です。斬りたいものですね」
沖田総司はそう言って、手に持った愛刀「菊一文字則宗」を鞘に納めた。
澄んだ鍔鳴りの音が響いた。
「しかし、できそうにありません。ボクはそろそろ死にますから」
一切の無念さを感じさせずあっさりと総司は言った。
己の死を受けれた諦観ともまた違った印象を与える言葉だった。
メアリーは無機的な印象すら与える視線で総司を見つめていた。
「死ぬのですか」
メアリーがポツリと訊いた。
「死病に罹《かか》っています」
「もし私と行動を共にしてくれるなら、アナタの死病を治すことができます」
「治す? 労咳ですよ」
労咳、いわゆる結核はこの時代を含め長く日本人の死神でありつづけた病だ。
総司は喀血を繰り返し、もう長くは無いことを自覚していた。
「血の流れを私と繋げれば生きることができます」
「血の流れ?」
この異人女は先ほどから途方も無いことを言っている。
もし、血で創り上げられた獣を見ていなければ、信じることなどできなかっただろう。
「治せるのですか?」
総司は探るような声音で尋ねた。
メアリーは黙って頷く。
そして、先ほどの短刀で己が手のひらを切り裂いた。
闇のような色をした漆黒の血が流れ出す。
異人の血とは黒い物であるのか?と、総司は思った。
面白いと思った。
異人女が自分の病を治せるかどうかは分からない。
ただ、この世は死ぬには勿体無いほどに、面白いことが多いと思う。
「どうするのですか?」
「左手を出してください」
右手のひらから黒蛇のような血を流しながらメアリーは言った。
総司は左手を差し出す。言われるままに。
メアリーは短刀で総司の手のひらを切った。総司は避けようともしなかった。
スッと一直線に切り開かれた皮膚の裂け目から、一呼吸置いて血が吹き出す。
「ほぉ」
総司は己が傷を興味深そうに見つめる。
「その手を私の手に重ねてください」
総司は言われた通りにする。この先なにが起きるのか、それに興味があった。
総司はメアリーと手を重ね、指を絡めあう。手が握られた。
ふたりの血が混ざり合う。深紅と漆黒の血が混ざり、溶けていく。
「おぉ、これは……」
流れていたふたり血がまるで生き物のような動きだした。
毒蛇のような色彩をもった血がウネウネと意思をもったかのようにだ
縄のようにグルグルと結んだ手に絡みつき、縛るかのような動きを見せていた。
「血の流れを繋げています」
息を飲み黙って見つめていた総司にメアリーは言った。
赤味を帯びたどす黒い縄がグルグルと総司とメアリーの手を結びつけ、一体にしていた。
総司はそのとき、熱を感じていた。
左手が灼熱に晒されているようであった。
やがて、脈動を感じる。
まるで、左手に心の臓ができたかのような感覚だった。
(なんですか、これは……)
総司は「血の流れを繋げる」という言葉の意味を実感していた。
何かが左手から全身に流れ込んできている感覚が確かにあった。
(これが…… そういう意味か?)
異人女の血が己の肉の内に流れ込んできているのか――
総司は思う。
そして、呼吸が楽になっていることに気づく。
ここ最近では、感じたことの無いほどに呼吸が楽になっている。
沖田総司は己の死病が治っていることを、少なくとも身体に大きな変化が起きたことを感じていた。
◇◇◇◇◇◇
「あらためて、確認したいのですが」
「はい」
「この手は離れないということですね」
「そうです。総司様と私が生きている限りは」
「それは、片方が死ねば離れると言うことですか?」
「そうです」
ふぅ~っと総司は俯き息を吐く。
吐く息に引っかかりを感じない身体になっているのは分かる。
しかし、その代償として、異人女と手をつなぎ続けてなければいけなくなった。
「この程度は離れることができます」
下を向いている総司にメアリーは言った。
するすると血縄が解けていく。
メアリーは総司から離れていく。
歩みを止めたとき、その間は2間(約3.6メートル)ほどである。
総司であれば、一瞬で詰められるほどの間合いだった。
「剣を振るうには十分な距離だと思います」
「まあ、できないことはないでしょう」
離れたといっても血縄でつながったままである。
「戦うとなると――」
総司はメアリーを見つめながら言葉をいったん止めた。
「アナタも死ぬかもしれませんね」
「無事でいようとは思っていません」
何の感情も表情に表すことなく、メアリーは言った。
「いいでしょう。斬ります。アナタの父、錬金術師とやらを斬ることは分かりました」
「ありがとうございます」
「ただ……」
沖田は思案気な様子で言葉を続ける。
「目立ちすぎます」
「はい」
「異人のアナタと手を繋いだままではどこにも行けませんよ」
殺すべき錬金術師がどこにいるのかは知らない。
そして、沖田総司自身も敵が多いのだ。
とにかく、目立たず行動をしなければならない。
男と女が手を繋ぎ、それも女が異人となれば、目立つことこの上ないであろう。
「女と、それも異人の貴女と手を繋ぎながらでは、目立つなと言う方が無理でしょうね」
総司は思っていることを口にした。
言外に「どうする気なのだ」と、尋ねたのだ。
「そうですね」
先ほどからメアリーは感情を一切表に出すことが無い。
そもそも、感情というものがあるのかどうか怪しいくらいだった。
異人女とはそういうものかと総司は思う。
メアリーは口の中で呪を唱えた。
しゅるしゅると血縄がうねり、メアリーの歩に合わせ、ふたりの手のひらに巻き付いていく。
「総司様――」
碧い瞳が真正面から総司を見つめる。
「どうする?」
「総司様に女になってもらえれば、目立たぬのではないでしょうか?」
緋色の髪の人造魔女、メアリー・バルクラフトは淡々とその言葉を口にしていた。
肺腑からは擦れたような音が聞こえる。
(面白い。面白い。面白い――)
異人女の黒い血が炎となり獣となった。
闇が燃えているかのような黒い焔。
獣の形を成している。巨大な狼のようであった。
大量の羽虫が奏でるかのような耳障りな音を立てている。
(斬れるか?)
総司は己に問うた。
まさしく魔物、怪異、物の怪とも言うべき物であり、この世の理の外にあるものであろう。
その様な物に自分の剣が通ずるのか試したくなってくる。たまらなく試したくなってくる。
牙を鳴らすかのように、ギチギチと歯を食いしばる。
総司の身の内にいる獣が黒い焔の獣に反応していた。
剣を握る手に幾分かの力を込める。
メアリーは口の中で異国の呪を唱えた。
黒い焔の獣は溶けるように崩れ落ち、墨汁のような液体となった。
まるで、時を遡行させたかのように、黒い液体―黒い血―は、メアリーの手首の傷へ戻っていく。
総司の身体から徐々に緊張が抜けていく。
肉の震えを残しながら。
「ふ…… ふはははははっ」
総司は唐突に笑い出した。心底可笑しいという笑い声だ。
「面白い! ああ、魔女? 魔女とはそのようなことが出来るのですか? あははは。斬りたい。斬ってみたいですね」
ふらふらとした歩みで間合いを詰めていく。
脚が震えていた。歓喜のせいかもしれない。
「斬って欲しいのは父です」
メアリーは言った。
「錬金術師とやらのですか」
「そうです。ウィリアム・バルクラフト――」
メアリーはその名を口にした。
「魔女といい、錬金術師といい、何者ですか?」
錬金術師とは、大雑把に言ってしまえば卑金属を金に練成することを目的とする者たちだ。
ただ、それだけではなく生命の神秘―― 不老長寿を目的に研究をする者もいた。
その起源は紀元前のヘレニズム文化の中に見ることができる。
「風火地水」の四元素説を唱えたプラトン、アリストテレスの理論を根拠としている。
キリスト教による異端としての弾圧。
偽造金貨による経済の混乱を招いたことによる焚書令。
錬金術は一時ヨーロッパを離れ、イスラム文化圏で繁栄を迎えた。
そして、近世に入り、重商主義の流れとともにヨーロッパでも錬金術は再興するのであった――
しかし、十九世紀中盤においては、その役割を終え、滅び行く運命にある者たちだった。
最後の錬金術師と言われたアイザックニュートン。
彼が古典物理学の父と呼ばれるように、錬金術は近代科学に取って代わられいてた。
メアリーは多少抑揚はおかしくはあるが、流暢な日本語でそのことを説明する。
「しかし、錬金術師が完全に消えたわけではありません」
「――」
「私は父に身体を作り変えられた『人造魔女』です」
「――」
「私は失敗作です」
「失敗作?」
「本来であれば、血に刻まれた魔法式により私自身が、そのまま力を行使できるはずでした」
「できたはず……」
「私にはできません。血を媒介に多少のことができるだけです」
総司は黙って言葉の続きを待った。
「私は血を媒介としなければ、魔力の行使はできません。無より有を生み出し、生命なき物から魂を練成することもできません」
訛りがあっても明瞭な日本語ではあった。
しかし、その意味するところが総司には分かりかねた。
ただ、分かっていることがある。
これが面白いということだ。
「私の父の成しえることに比べれば、児戯のようなもの」
「その、父を斬れというのですか?」
「そうです」
「錬金術師と言いましたね」
「はい」
「アナタ以上の奇妙な術を使う者ですか」
「そうです。私など足元にも及びません。そして――」
「そして?」
「父の創造した怪物は更に恐ろしいかもしれません」
「怪物ですか」
総司は沸き立つ気持ちを抑え、異人女の話を頭の中で整理していく。
要は、錬金術師と怪物を斬るということだと理解する。
「面白そうな話です。斬りたいものですね」
沖田総司はそう言って、手に持った愛刀「菊一文字則宗」を鞘に納めた。
澄んだ鍔鳴りの音が響いた。
「しかし、できそうにありません。ボクはそろそろ死にますから」
一切の無念さを感じさせずあっさりと総司は言った。
己の死を受けれた諦観ともまた違った印象を与える言葉だった。
メアリーは無機的な印象すら与える視線で総司を見つめていた。
「死ぬのですか」
メアリーがポツリと訊いた。
「死病に罹《かか》っています」
「もし私と行動を共にしてくれるなら、アナタの死病を治すことができます」
「治す? 労咳ですよ」
労咳、いわゆる結核はこの時代を含め長く日本人の死神でありつづけた病だ。
総司は喀血を繰り返し、もう長くは無いことを自覚していた。
「血の流れを私と繋げれば生きることができます」
「血の流れ?」
この異人女は先ほどから途方も無いことを言っている。
もし、血で創り上げられた獣を見ていなければ、信じることなどできなかっただろう。
「治せるのですか?」
総司は探るような声音で尋ねた。
メアリーは黙って頷く。
そして、先ほどの短刀で己が手のひらを切り裂いた。
闇のような色をした漆黒の血が流れ出す。
異人の血とは黒い物であるのか?と、総司は思った。
面白いと思った。
異人女が自分の病を治せるかどうかは分からない。
ただ、この世は死ぬには勿体無いほどに、面白いことが多いと思う。
「どうするのですか?」
「左手を出してください」
右手のひらから黒蛇のような血を流しながらメアリーは言った。
総司は左手を差し出す。言われるままに。
メアリーは短刀で総司の手のひらを切った。総司は避けようともしなかった。
スッと一直線に切り開かれた皮膚の裂け目から、一呼吸置いて血が吹き出す。
「ほぉ」
総司は己が傷を興味深そうに見つめる。
「その手を私の手に重ねてください」
総司は言われた通りにする。この先なにが起きるのか、それに興味があった。
総司はメアリーと手を重ね、指を絡めあう。手が握られた。
ふたりの血が混ざり合う。深紅と漆黒の血が混ざり、溶けていく。
「おぉ、これは……」
流れていたふたり血がまるで生き物のような動きだした。
毒蛇のような色彩をもった血がウネウネと意思をもったかのようにだ
縄のようにグルグルと結んだ手に絡みつき、縛るかのような動きを見せていた。
「血の流れを繋げています」
息を飲み黙って見つめていた総司にメアリーは言った。
赤味を帯びたどす黒い縄がグルグルと総司とメアリーの手を結びつけ、一体にしていた。
総司はそのとき、熱を感じていた。
左手が灼熱に晒されているようであった。
やがて、脈動を感じる。
まるで、左手に心の臓ができたかのような感覚だった。
(なんですか、これは……)
総司は「血の流れを繋げる」という言葉の意味を実感していた。
何かが左手から全身に流れ込んできている感覚が確かにあった。
(これが…… そういう意味か?)
異人女の血が己の肉の内に流れ込んできているのか――
総司は思う。
そして、呼吸が楽になっていることに気づく。
ここ最近では、感じたことの無いほどに呼吸が楽になっている。
沖田総司は己の死病が治っていることを、少なくとも身体に大きな変化が起きたことを感じていた。
◇◇◇◇◇◇
「あらためて、確認したいのですが」
「はい」
「この手は離れないということですね」
「そうです。総司様と私が生きている限りは」
「それは、片方が死ねば離れると言うことですか?」
「そうです」
ふぅ~っと総司は俯き息を吐く。
吐く息に引っかかりを感じない身体になっているのは分かる。
しかし、その代償として、異人女と手をつなぎ続けてなければいけなくなった。
「この程度は離れることができます」
下を向いている総司にメアリーは言った。
するすると血縄が解けていく。
メアリーは総司から離れていく。
歩みを止めたとき、その間は2間(約3.6メートル)ほどである。
総司であれば、一瞬で詰められるほどの間合いだった。
「剣を振るうには十分な距離だと思います」
「まあ、できないことはないでしょう」
離れたといっても血縄でつながったままである。
「戦うとなると――」
総司はメアリーを見つめながら言葉をいったん止めた。
「アナタも死ぬかもしれませんね」
「無事でいようとは思っていません」
何の感情も表情に表すことなく、メアリーは言った。
「いいでしょう。斬ります。アナタの父、錬金術師とやらを斬ることは分かりました」
「ありがとうございます」
「ただ……」
沖田は思案気な様子で言葉を続ける。
「目立ちすぎます」
「はい」
「異人のアナタと手を繋いだままではどこにも行けませんよ」
殺すべき錬金術師がどこにいるのかは知らない。
そして、沖田総司自身も敵が多いのだ。
とにかく、目立たず行動をしなければならない。
男と女が手を繋ぎ、それも女が異人となれば、目立つことこの上ないであろう。
「女と、それも異人の貴女と手を繋ぎながらでは、目立つなと言う方が無理でしょうね」
総司は思っていることを口にした。
言外に「どうする気なのだ」と、尋ねたのだ。
「そうですね」
先ほどからメアリーは感情を一切表に出すことが無い。
そもそも、感情というものがあるのかどうか怪しいくらいだった。
異人女とはそういうものかと総司は思う。
メアリーは口の中で呪を唱えた。
しゅるしゅると血縄がうねり、メアリーの歩に合わせ、ふたりの手のひらに巻き付いていく。
「総司様――」
碧い瞳が真正面から総司を見つめる。
「どうする?」
「総司様に女になってもらえれば、目立たぬのではないでしょうか?」
緋色の髪の人造魔女、メアリー・バルクラフトは淡々とその言葉を口にしていた。
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