素手ゴロエルフ! 最強喧嘩師が異世界に転生したら最強の超絶美少女エルフになった

中七七三

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44話:オチンチンにアイスピックが刺さる教室

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「ボクとお姉さまの愛を邪魔するのですか?」

 ふわりと、フルチンのまま、男の背中方向に着地したシコルノガスキー。
 首だけを背の方に向け、いい放った。
 いい感じで、白濁液が出そうなところで、不純物が混じったのだ。
 
 そのとき、男は自分の手の中にアイスピックがないことに気づいていた。

(どこに? 弾かれた?)
 
 気取られない様に、間合いを空け、周囲を探す。それらしいモノはなかった。

「不純なものを、ボクの――」

 いつものシコルノガスキーからは考えられない様な凍てつく様な声音だった。

 己の五本の指――
 お姉さまの肉――
 お姉さまの肌――
 お姉さまの唇――

 そして、お姉さまが孕んでくれる大事なところ――
 それ以外は許せない。
 シコルノガスキ-のアサガオの蕾に触れていいのはそれだけだ。
 白濁液発射器官として、彼の大切なモノ。
 その中に、不純な刺激を与える物があってはいけなかった。
 
 それは、異世界において、フル勃起全裸で、常に過ごしてきた者の矜持だったかもしれない。
 それは、異世界において、常にオナニオーを止めない男の意地であったかもしれない。

 それを他人がどう思おうが、シコルノガスキーにとってはどうでもいいことだ。
 ただ、この行為は許されざることだった。

「てめぇ、学級委員長の…… あ……」

 男は言いかけた言葉を、止めていた。
 振り返ったシコルノガスキーの股間を見たからだった。

 そこには、さっきまで自分が握っていた、アイスピックが突き刺さっていたのだ。
 まるで、ソーセージをバーベキューの串に刺したように、横から完全に貫いていたのだった。

 その状態で、シコルノガスキーはパンパンにフル勃起しているのだ。
 あり得ない――
 そのようなモノが突き刺さった状態で、人間はエレクチオンすることが可能なのか?
 可能である。目の前にいるのだ。
 
 しかしである――
 その問いの答えが目の前に出現しているとしても、問わずにはいられない。
 
(こんなことは、あり得ない。馬鹿な……)

 アイスピックを持っていた男の顔色が変わった。一気に血の気の引いた顔色となった。

「てめぇ、人間かよ……」

 やっとのことで、のどの奥から、絞り出すような声を出していた。

「エルフです。この世界ではエルフなのですよ。ボクは」

 シコルノガスキーが答えた。
 全裸、フル勃起でだ。
 しかも、アイスピックをオチンチンに横刺しにされ、平然としているのだった。
 すっと、その男に歩み寄る。
 全身に今までにない禍々しい気をまとっていた。

 射精を寸止めされた怒り――
 姉に捧げるべき、白濁液の噴出を遮られた憤怒――

 そのようなものが、力となり、気となっていたのかもしれない。
 それは対峙する男の言葉を止めさせるに十分な迫力を持っていた。

「まて、抜け! まずは、その武器をそこから抜くんだ」 
「僕の大切な姉を孕ませるための器官をこうしてしまった罪は重い」

 バーベーキューの肉のようになってしまったシコルノガスキーのアサガオの蕾器官が震える。
 その光景を、クラスの全員がただ見つめていた。
 うかつには近寄れない空気がそこにあった。
 空気が固形化し、そのまま硬質のガラスになったかのような空間が教室に出現していた。

 その中心にはシコルノガスキーがいた。

 ミーナコロシチャルは、今までにない迫力をもった弟をみやって、美麗の唇を開いた。

「ぬぅ…… シコルノガスキーの身体を貫きやがったぜ」
「ミーナ様、ゲドゥ学園に合格しただけあって、あの男もそこそこやりますね」
 
 シコルノガスキーの身体は、いつもミーナコロシチャルに粉砕されるので、弱いイメージがある。
 しかし、違う。固いのだ。カチカチ、パンパンである。

 エレクチオンしている間は不死身であり、その肉体は超高密度の流体骨格となっている。
 生半な攻撃で貫けるものではなかった。

 つまり、フル勃起中の、シコルノガスキーに傷を負わせるだけでも、超一級の戦士であるといえた。
 このクラスの中にはそのような者がいるということだ。
 アイスピックをぶち込んだ、その奴だけということはないであろう。
 それだけの手練れを集めたクラスなのだ。このゲドゥ学園の新入生は。

「負けだ…… 俺の負けでいい。オチンチンをそんなにされて、まだ勃起している奴に勝てる気がしねぇ」
「そうかい」

 男は降伏を認めた。真っ当な判断だと言えた。
 シコルノガスキーは、アイスピックを抜こうとする。 
 しかし、結構固く突き刺さり、抜けないのだった。
 しかも、グリグリ動かすたびに、海綿体を内部から刺激するので気持ちよかったのである。

 それは未知の快感であった。
 不死身のシコルノガスキーであるからこそ、感じることのできる快感だ。

「あああああ、これはぁぁぁ! この感覚はぁぁぁ! お姉さまぁぁぁ!」

 静まっていた射精感覚が急に盛り返す。
 
 ぶしゃぁぁぁぁぁああああ!!!!
 
 激しい音とともに、シコルノガスキーは射精していた。
 突き刺さったアイスピックの両方の穴の箇所からも、激しく白濁液を噴き出していた。
 更に、通常砲門からも濃厚な一撃が出てきた。
 
 十文字に発射された、シコルノガスキーの白濁液は、クラスメートの数人を流血せさ、教室の壁をぶち抜き、ヌルヌルにする。
 そして、先っちょの砲口からの一撃は、己の姉である、ミーナコロシチャルに一直線に飛んで行った。

 シコルノガスキーは腰が蕩けるような快感の中で、己がオチンチンに突き立ったアイスピックを握っていた。
 
 オチンチンの角度調整――
 それが、手軽にできるのである。  
 クイクイっとシコルノガスキーはオチンチンの仰角を滑らかに変更していく。
 それは、元からその器官がそうであったかのような違和感のない光景になっていた。

 そして、アイスピックで貫かれるという今までにない感覚は、生涯最高の速度で、白濁液を発射していた。
 
「むおぉぉぉぉ!!」

 ミーナコロシチャルが吼えた。
 そして、拳を突きだす。
 プランク空間が零点振動の中で揺らぎ、空間がひずむ。ピッグスバの素粒子が励起し膨大な真空エネルギーをその場に生成していく。ひとつの膜宇宙が裂けるほどのエネルギー量だった。
 速度という概念を超えた速度で、撃ちだされるミーナコロシチャル拳。
 美麗な指が堕ちたたまれた、兇悪際間ない最終兵器だった。

 パーン――

 乾いた音がして、その拳が止まった。
 手ぬぐい。布――
 なにかそういったもので、拳が止められていた。

「教室で暴力はいけないねぇ。先生が教えないとだめかなぁ~ 体にねッ?」
「てめぇ、いつの間に……」

 ミーナコロシチャルの拳を止めた男。
 それは、このクラスの担任。

 エルフへの凌辱に異常な執着を見せる男。
 担任のジオウであった。

「職員室呼び出しかなぁ~」

 彼は、片手でエルフ奴隷のおっぱいを揉みながら、そう言ったのであった。
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