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41話:夜の便所で姉弟二人きり……好きにしていいんだぜ
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すでに夜の帳がおりかかってる。薄暗いトイレ。便所――
そのような場所に、ミーナコロシチャルと弟のシコルノガスキーがふたりきりだった。
狭い場所だ。
異世界のトイレも元の世界と変わらない広さだ。
ただ、便器の奥には転移魔法陣の描かれたキャンパスのようなものが展開されている。
そこから発する、青白い魔力光が、薄闇のそこを仄かに照らす。
転移魔法陣が排出されたものを、どこかに転移させるのだ。
ミーナコロシチャルが、赤ちゃん時代に身に着けていた「聖衣・カエアン」とはまた違う方法で処理を行ってた。
「いいのかい? 暗くなってくるぜ」
ぽつりと、ミーナコロシチャルが言った。
それは、言外に「暗くなれば、俺の美しい身体が見れなくなるぜ」という意味を含ませたものだった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、あぁ…… お、お姉さまぁぁぁ、ひひひひぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃ」
目を血走らせ、全裸で、股間のアサガオの蕾を握りしめるシコルノガスキー。
「夜の便所で姉弟二人きり…… さあ、好きにしていいんだぜ――」
ミーナコロシチャルが大きく両腕を広げる。
それは、巨大な猛禽類が翼を広げたかのようなポーズであった。
エロ漫画でよくある、両手を前に突き出し広げる「男を誘うポーズ」とはかけ離れていた。
「美しき、エルフの姉が…… ボクを、ボクを誘って…… ご褒美をくれるって。だからボクは、あああああ、異世界最高ぉぉぉ! 姉がエルフで、ボクはエルフが好きで、お姉さまが好きでぇぇ! お姉さまは最強で、ボクを蹂躙してくれる存在。ああ、その美しい暴力がボクを魅了するのであります! ほぉぉぉ、気もちいい。自分でやっているだけで達しそうであります! お姉さまぁ!!」
シコルノガスキーはそこで固まっていた。
姉の本気の構えに、一歩も動けず、ただ、自分のアサガオの蕾を扱くだけだった。
(く…… 俺をみて、こんなに興奮してやがるのか…… 可愛い弟だぜ――)
ミーナコロシチャルの中にその思いがあった。
この肉体が男を知っているわけではない。
転生前も、女を知らずに死んだ。童貞のヤクザであった。
そして今は処女のエルフ―― 7歳だ。
かつては、二次元に全てをかけ、アニメキャラにその思いを捧げた最強素手ゴロヤクザだった。
決して、その精神の中に「ホモセクシャル的」なものは無かったはずだ。
しかしだ――
(ポチルオか…… ポチルオの愛撫が…… 俺を変えたのか)
行きがかりで助けたイヌ獣人の少年、ポチルオ。
彼はミーナコロシチャルに懐いていた。そして、夜は一緒のベッドで寝るのだ。
ポチルオはご恩返しのために、ミーナコロシチャルの身体をペロペロするのだ。
イヌ獣人として、忠誠を誓った相手、主人と思った相手をペロペロするのは当然だった。
そのペロペロは場所を選ばない。特に、ご主人様が喜ぶ反応を見て、場所が決まってくる。
そのような行為を繰り返されるうちに、ミーナコロシチャルの肉の内に「牝の本能」が育っていったのだった。
それを「牝堕ち」というならば、牝堕ちさせたのは、ポチルオであった。
あどけない、かわいい顔をしたイヌ耳獣人の少年が、ミーナコロシチャルの身体に牝の快楽を刻みこんでいたのだった。
(ふふん、いいぜ―― そもそも体はエルフの女。女の快楽に身をまかせるのも悪くねェ。だが、俺は俺であることには、変わりはねぇ)
たとえ、牝堕ちしても、本質的な部分で、ミーナコロシチャルが変わることない。
彼。いや彼女の本質である、過剰な戦闘能力と殺傷本能が変化するわけではなかった。
その身。この世界で生まれ持った肉体の「理(ことわり)」に身を任せるだけだった。
エルフの美少女としてだ――
ピューーー―ッ!!
いきなりだった。シコルノガスキーのアサガオの蕾が一瞬膨れ上がった。
そして、噴き出す白濁した体液。それは、彼の遺伝子を含んだ、生命の迸りであった。
ビームのように一直線に、ミーナコロシチャルの顔面めがけ吹っ飛んでくる。
「ぬぅッ!!」
かつて、これほど鋭い攻撃をうけたのは、数えるほどしかない。
それほど、弟の迸りは凄まじいものだった。
顔のど真ん中。右にも左にも、上下にもかわすことのできない。白いビームだ。
思考しているわけではなかった。
ミーナコロシチャルは、右の拳で虚空を切り裂く。
空間が削れるような一撃に、白いビームの軌道がズレだ。
それは、彼女の右ほほを、掠め後方にすっ飛んでいった。
便所の屋根を突き破り、虚空高くどこまでも伸びて言った。
つーーっと、ミーナコロシチャルの頬が切れた。
血だ――
浅くではあったが、シコルノガスキー射出したものが、ミーナコロシチャルの頬を切っていた。
そこでは、姉弟の鮮血と白濁液が混じり合う。ピンク色の流れが頬をつたわっていく。
「血がでちまったぜ―― 久しぶりか?」
「初めて! お姉さま、初めだったのですかぁ!」
頬から流れる血をみて、シコルノガスキーが鼻息を荒くする。
流血が彼のボルテージを更に一段高いところにもってきたようであった。
「違うぜ。気にするな…… まだ、続けるんだろう?」
「あばははは、お姉さまぁぁぁ、ボクので、ボクので…… お姉さまが出血ぅぅぅ~」
「血が出たからって、終わりじゃねぇんだぜ。いいかい? 血が出てからが本番だ」
滅多に血を流すことのないミーナコロシチャルだった。
しかし、血を流してからが本番。その言葉は喧嘩師として当然のものであっただろう。
転生前では重機関銃の連射などで血を出している。
転生後も、何度か敵の攻撃で血を流したことがないではない。
しかし、多くは赤ん坊の時の話だった。それですら数えるほどだ。
「ご褒美だ。シコルノガスキーよ。なんでも好きにしていいんだぜ」
全裸フルチンのシコルノガスキーを見やって、ミーナコロシチャルは言った。
母から高貴なる「母乳継承の儀」を行うことなく育った弟。
見た目は、どう見ても日本人であり、エルフには見えない。
しかも高校生か―― いや、アサガオの蕾みると、中学生か小学生かもしれない。
そのような弟だった。
「ああああああ、これで、お姉さまを突き刺したい! 貫きたいです! ああああ、ボクの、ボクの遺伝子汁をお姉さまの中にぃぃぃ!!」
シコルノガスキーのアサガオのツボミ器官は、硬度を増し、パンパンになっている。
それはまさに、高圧の水銀のつまった流体骨格のようなものである。
皮膚の表面張力が限界を迎えそうだった。血管がくっきりと浮き上がり、その脈動すら見える。
「あああ、お姉さまが好き。大好きなのであります。この世界に生まれて、ボクは、お姉さまの弟で最高に幸せであります。だから、その思いを、このひと突きにかけるのであります。ひと突き、先っちょだけでも、お姉さまの中に…… それさえできれば――」
声に詰まるシコルノガスキーだった。
アサガオの蕾は、もはやそのように、形容するには、あまりにも禍々しくなっていた。
その硬さは触れなくとも分かりそうだった。カチンカチンであろう。
今なら、それで釘すら撃ちこむことが可能―― ミーナコロシチャルはそう思った。
「いいぜ、来な。どこでもいい。いつでもいい。俺がどこで、なにをしていようが、かまわまねぇ。いつで突いてこい」
そして、すっと手を下ろした。
ミーナコロシチャルは自然体で、弟であるシコルノガスキーをみやる。
ブルーの瞳。キラキラを輝く銀色の髪。闇の中、便器の奥から放たれる魔力光を反射し、青白い光に染まっていた。
ぶひぃぃぃぃ――
べひぃぃぃぃ――
シコルノガスキーが荒い呼気を繰り返す。
前傾姿勢。そしてそのまま、己の器官をギュッと握りしめる。
「お姉さまの中に挿したら、即出てしまうかもしれないのであります」
「かまわねぇ、出したきゃ、出せばいい」
それは、「ワスプナイフ」と呼ばれる武器と同等のものだ。
刃を突き立てると、切っ先から高圧のガスを内部向け噴出する武器。
その高圧ガスが内部組織を破壊する。
元々は、ダイバーが鮫を仕留めるために造られたナイフである。
シコルノガスキーのアサガオのツボミ器官は、今やそのような凶器となっているのだ。
便所で姉弟二人きり――
硬質の緊張感がその空間を支配していく。
「お姉さまぁっぁぁ!!!!」
絶叫しながら、アサガオのツボミ器官を突き立てて来たシコルノガスキー。
「ふんッ!!」
ノーモーションでミーナコロシチャルのパンチがどってぱらに風穴を開けた。
血と肉と内臓が飛び散り、断面がブスブスと焼け焦げる。
「ああああががががが!」
それでも、シコルノガスキーは止まらない。
もも――
太ももだった。
シコルノガスキーの一撃が、ミーナコロシチャルの露出した太ももの肌に触れた。
わずかに、先っちょが沈み込む。
「そんなんじゃ、俺の身体は貫らぬけねぇぜ」
「あばぁぁぁぁ!! お姉さまの太ももの感触がぁががががががが!!」
ぶぴゅぅぅぅぅぅーー!!
爆発のような音をたて、シコルノガスキーの先端が爆ぜた。
白濁した奔流が、ミーナコロシチャルの太ももに当たる。
「ふんッ!」
ミーナコロシチャルは筋肉を締めた。
弟の、射出する体液の力は生半ではない。
その圧力に耐えるためだった。
ぶぴゅ、ぶぴゅ、ぶぴゅ――
脈撃ちながら、白濁液を撃ちだすシコルノガスキー。
しかし、その体液は、ミーナコロシチャルを貫くことはできなかった。
ただ、空しく太ももを白く汚すだけだった――
しかしである。
「ああああ、お姉さまの太ももに…… お姉さまの…… エルフのお姉さまの太ももに、ボクのが……」
ドクドクトその残滓を放出しながらも、シコルノガスキーは声を絞り出していた。
感動していたのだった。
露出している姉の白い太もも。
そして、己の白濁液が、そこをダラダラと流れていく光景を目にして涙していたのだった。
それは、ある種神々しい、姉と弟の絆の象徴であったかもしれない。
「ふふん、良い突きだったぜ。もう少し―― 紙一重で、俺も貫かれたかもしれねぇ」
「あああああ、お姉さま…… ボクは、ボクは……」
「いいぜ、いつでもいい。俺に隙があれば、いつでも襲って来い」
ミーナコロシチャルは優しげな声で、ポンと弟の肩を叩いた。
(もし、俺が貫かれるとしたら、最初はコイツかもしれねェな……)
ミーナコロシチャルはその思いを浮かべ、獰猛で美しい笑みを浮かべていた。
そのような場所に、ミーナコロシチャルと弟のシコルノガスキーがふたりきりだった。
狭い場所だ。
異世界のトイレも元の世界と変わらない広さだ。
ただ、便器の奥には転移魔法陣の描かれたキャンパスのようなものが展開されている。
そこから発する、青白い魔力光が、薄闇のそこを仄かに照らす。
転移魔法陣が排出されたものを、どこかに転移させるのだ。
ミーナコロシチャルが、赤ちゃん時代に身に着けていた「聖衣・カエアン」とはまた違う方法で処理を行ってた。
「いいのかい? 暗くなってくるぜ」
ぽつりと、ミーナコロシチャルが言った。
それは、言外に「暗くなれば、俺の美しい身体が見れなくなるぜ」という意味を含ませたものだった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、あぁ…… お、お姉さまぁぁぁ、ひひひひぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃ」
目を血走らせ、全裸で、股間のアサガオの蕾を握りしめるシコルノガスキー。
「夜の便所で姉弟二人きり…… さあ、好きにしていいんだぜ――」
ミーナコロシチャルが大きく両腕を広げる。
それは、巨大な猛禽類が翼を広げたかのようなポーズであった。
エロ漫画でよくある、両手を前に突き出し広げる「男を誘うポーズ」とはかけ離れていた。
「美しき、エルフの姉が…… ボクを、ボクを誘って…… ご褒美をくれるって。だからボクは、あああああ、異世界最高ぉぉぉ! 姉がエルフで、ボクはエルフが好きで、お姉さまが好きでぇぇ! お姉さまは最強で、ボクを蹂躙してくれる存在。ああ、その美しい暴力がボクを魅了するのであります! ほぉぉぉ、気もちいい。自分でやっているだけで達しそうであります! お姉さまぁ!!」
シコルノガスキーはそこで固まっていた。
姉の本気の構えに、一歩も動けず、ただ、自分のアサガオの蕾を扱くだけだった。
(く…… 俺をみて、こんなに興奮してやがるのか…… 可愛い弟だぜ――)
ミーナコロシチャルの中にその思いがあった。
この肉体が男を知っているわけではない。
転生前も、女を知らずに死んだ。童貞のヤクザであった。
そして今は処女のエルフ―― 7歳だ。
かつては、二次元に全てをかけ、アニメキャラにその思いを捧げた最強素手ゴロヤクザだった。
決して、その精神の中に「ホモセクシャル的」なものは無かったはずだ。
しかしだ――
(ポチルオか…… ポチルオの愛撫が…… 俺を変えたのか)
行きがかりで助けたイヌ獣人の少年、ポチルオ。
彼はミーナコロシチャルに懐いていた。そして、夜は一緒のベッドで寝るのだ。
ポチルオはご恩返しのために、ミーナコロシチャルの身体をペロペロするのだ。
イヌ獣人として、忠誠を誓った相手、主人と思った相手をペロペロするのは当然だった。
そのペロペロは場所を選ばない。特に、ご主人様が喜ぶ反応を見て、場所が決まってくる。
そのような行為を繰り返されるうちに、ミーナコロシチャルの肉の内に「牝の本能」が育っていったのだった。
それを「牝堕ち」というならば、牝堕ちさせたのは、ポチルオであった。
あどけない、かわいい顔をしたイヌ耳獣人の少年が、ミーナコロシチャルの身体に牝の快楽を刻みこんでいたのだった。
(ふふん、いいぜ―― そもそも体はエルフの女。女の快楽に身をまかせるのも悪くねェ。だが、俺は俺であることには、変わりはねぇ)
たとえ、牝堕ちしても、本質的な部分で、ミーナコロシチャルが変わることない。
彼。いや彼女の本質である、過剰な戦闘能力と殺傷本能が変化するわけではなかった。
その身。この世界で生まれ持った肉体の「理(ことわり)」に身を任せるだけだった。
エルフの美少女としてだ――
ピューーー―ッ!!
いきなりだった。シコルノガスキーのアサガオの蕾が一瞬膨れ上がった。
そして、噴き出す白濁した体液。それは、彼の遺伝子を含んだ、生命の迸りであった。
ビームのように一直線に、ミーナコロシチャルの顔面めがけ吹っ飛んでくる。
「ぬぅッ!!」
かつて、これほど鋭い攻撃をうけたのは、数えるほどしかない。
それほど、弟の迸りは凄まじいものだった。
顔のど真ん中。右にも左にも、上下にもかわすことのできない。白いビームだ。
思考しているわけではなかった。
ミーナコロシチャルは、右の拳で虚空を切り裂く。
空間が削れるような一撃に、白いビームの軌道がズレだ。
それは、彼女の右ほほを、掠め後方にすっ飛んでいった。
便所の屋根を突き破り、虚空高くどこまでも伸びて言った。
つーーっと、ミーナコロシチャルの頬が切れた。
血だ――
浅くではあったが、シコルノガスキー射出したものが、ミーナコロシチャルの頬を切っていた。
そこでは、姉弟の鮮血と白濁液が混じり合う。ピンク色の流れが頬をつたわっていく。
「血がでちまったぜ―― 久しぶりか?」
「初めて! お姉さま、初めだったのですかぁ!」
頬から流れる血をみて、シコルノガスキーが鼻息を荒くする。
流血が彼のボルテージを更に一段高いところにもってきたようであった。
「違うぜ。気にするな…… まだ、続けるんだろう?」
「あばははは、お姉さまぁぁぁ、ボクので、ボクので…… お姉さまが出血ぅぅぅ~」
「血が出たからって、終わりじゃねぇんだぜ。いいかい? 血が出てからが本番だ」
滅多に血を流すことのないミーナコロシチャルだった。
しかし、血を流してからが本番。その言葉は喧嘩師として当然のものであっただろう。
転生前では重機関銃の連射などで血を出している。
転生後も、何度か敵の攻撃で血を流したことがないではない。
しかし、多くは赤ん坊の時の話だった。それですら数えるほどだ。
「ご褒美だ。シコルノガスキーよ。なんでも好きにしていいんだぜ」
全裸フルチンのシコルノガスキーを見やって、ミーナコロシチャルは言った。
母から高貴なる「母乳継承の儀」を行うことなく育った弟。
見た目は、どう見ても日本人であり、エルフには見えない。
しかも高校生か―― いや、アサガオの蕾みると、中学生か小学生かもしれない。
そのような弟だった。
「ああああああ、これで、お姉さまを突き刺したい! 貫きたいです! ああああ、ボクの、ボクの遺伝子汁をお姉さまの中にぃぃぃ!!」
シコルノガスキーのアサガオのツボミ器官は、硬度を増し、パンパンになっている。
それはまさに、高圧の水銀のつまった流体骨格のようなものである。
皮膚の表面張力が限界を迎えそうだった。血管がくっきりと浮き上がり、その脈動すら見える。
「あああ、お姉さまが好き。大好きなのであります。この世界に生まれて、ボクは、お姉さまの弟で最高に幸せであります。だから、その思いを、このひと突きにかけるのであります。ひと突き、先っちょだけでも、お姉さまの中に…… それさえできれば――」
声に詰まるシコルノガスキーだった。
アサガオの蕾は、もはやそのように、形容するには、あまりにも禍々しくなっていた。
その硬さは触れなくとも分かりそうだった。カチンカチンであろう。
今なら、それで釘すら撃ちこむことが可能―― ミーナコロシチャルはそう思った。
「いいぜ、来な。どこでもいい。いつでもいい。俺がどこで、なにをしていようが、かまわまねぇ。いつで突いてこい」
そして、すっと手を下ろした。
ミーナコロシチャルは自然体で、弟であるシコルノガスキーをみやる。
ブルーの瞳。キラキラを輝く銀色の髪。闇の中、便器の奥から放たれる魔力光を反射し、青白い光に染まっていた。
ぶひぃぃぃぃ――
べひぃぃぃぃ――
シコルノガスキーが荒い呼気を繰り返す。
前傾姿勢。そしてそのまま、己の器官をギュッと握りしめる。
「お姉さまの中に挿したら、即出てしまうかもしれないのであります」
「かまわねぇ、出したきゃ、出せばいい」
それは、「ワスプナイフ」と呼ばれる武器と同等のものだ。
刃を突き立てると、切っ先から高圧のガスを内部向け噴出する武器。
その高圧ガスが内部組織を破壊する。
元々は、ダイバーが鮫を仕留めるために造られたナイフである。
シコルノガスキーのアサガオのツボミ器官は、今やそのような凶器となっているのだ。
便所で姉弟二人きり――
硬質の緊張感がその空間を支配していく。
「お姉さまぁっぁぁ!!!!」
絶叫しながら、アサガオのツボミ器官を突き立てて来たシコルノガスキー。
「ふんッ!!」
ノーモーションでミーナコロシチャルのパンチがどってぱらに風穴を開けた。
血と肉と内臓が飛び散り、断面がブスブスと焼け焦げる。
「ああああががががが!」
それでも、シコルノガスキーは止まらない。
もも――
太ももだった。
シコルノガスキーの一撃が、ミーナコロシチャルの露出した太ももの肌に触れた。
わずかに、先っちょが沈み込む。
「そんなんじゃ、俺の身体は貫らぬけねぇぜ」
「あばぁぁぁぁ!! お姉さまの太ももの感触がぁががががががが!!」
ぶぴゅぅぅぅぅぅーー!!
爆発のような音をたて、シコルノガスキーの先端が爆ぜた。
白濁した奔流が、ミーナコロシチャルの太ももに当たる。
「ふんッ!」
ミーナコロシチャルは筋肉を締めた。
弟の、射出する体液の力は生半ではない。
その圧力に耐えるためだった。
ぶぴゅ、ぶぴゅ、ぶぴゅ――
脈撃ちながら、白濁液を撃ちだすシコルノガスキー。
しかし、その体液は、ミーナコロシチャルを貫くことはできなかった。
ただ、空しく太ももを白く汚すだけだった――
しかしである。
「ああああ、お姉さまの太ももに…… お姉さまの…… エルフのお姉さまの太ももに、ボクのが……」
ドクドクトその残滓を放出しながらも、シコルノガスキーは声を絞り出していた。
感動していたのだった。
露出している姉の白い太もも。
そして、己の白濁液が、そこをダラダラと流れていく光景を目にして涙していたのだった。
それは、ある種神々しい、姉と弟の絆の象徴であったかもしれない。
「ふふん、良い突きだったぜ。もう少し―― 紙一重で、俺も貫かれたかもしれねぇ」
「あああああ、お姉さま…… ボクは、ボクは……」
「いいぜ、いつでもいい。俺に隙があれば、いつでも襲って来い」
ミーナコロシチャルは優しげな声で、ポンと弟の肩を叩いた。
(もし、俺が貫かれるとしたら、最初はコイツかもしれねェな……)
ミーナコロシチャルはその思いを浮かべ、獰猛で美しい笑みを浮かべていた。
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