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6話:母乳の唸りに地獄が見えた!
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その少女はミルフィーナと名乗った。
ミーナコロシチャルはジッとその少女を見つめた。
敵ではないという言葉を信じたわけではない。
ただ、その姿に目を奪われていた。
ミーナコロシチャルは、ズリズリとイモムシのように這いずって彼女に接近していく。
金属的な光沢を放つ赤い髪が揺れていた。
緩やかなウェイブのかかった長い髪。
腰のあたりまで伸びていそうだった。
ルビーのような色をした大きな瞳。
チョンとした可愛らしく筋の通った鼻。
「あばぶばぁば―― あぶばばぶぅふぅ(似ている―― エロビッチーナちゃんにソックリだぜ)」
「あ―― ボクは、あれです。護衛的な…… そんな感じなんですけど」
「あぶぅぅ……(おまけに、ボク娘(こ)だと……)」
深夜アニメヒロインが具現化したかのような容姿。
そして、声もまた深夜アニメ、ヒロイン役声優の響きを持っていた。
おまけにボク娘――
ミーナの本来は座っていない首が固まった。
ジッと彼女を見つめているだけだった。
ミルフィーナがスッとしゃがみこんだ。
視線の位置を低くしたのだ。
這いつくばっている赤ん坊のミーナに視線を合わせた。
「かわいいですね―― ボク、赤ちゃん好きです」
敵意が無いことを見せるかのように笑った。
微笑だ。
まるで春の陽ざしのような暖かな笑みだ。
すっと、細く白い手が伸びてきた。
子猫に手を差し伸べるような仕草だった。
ミーナコロシチャルは、間合いを空けた。
彼の身体には「聖衣の衣(カエアン)」が二重三重に巻かれている。
それで、手脚の自由は全く無い。
今は、イモムシのように這いずるしかなかった。
「あぶばぶぶぶぅ(敵じゃないだと…… 簡単には信じられねぇ)」
彼は歯の生えてない歯茎を見せながら「ニッぃ」と笑った。
「あの――」
「あぶばあ(なんだい)」
「赤ちゃんの言葉は分かりませんけど、なんか警戒してますね?」
「あぶばばぁぶぅ(悪いな、ただ、喧嘩ならいつでも買ってやるぜ)」
「うーん、困りました。赤ちゃん言葉は分かりません」
人差し指を柔らかそうな頬に当てながら考えるミルフィーナ。
「あぶぅ……(ぬぅッ……)」
それだけで、身悶えしそうなほどの愛くるしさだった。
ミーナコロシチャルは息を飲む。
二次元のヒロイン生き写しの三次元。
ミルフィーナはスッと立ち上がった。
そして、ピンク色の唇が動く。
「赤ちゃんには、やっぱりおっぱいでしょうか」
そう言うと彼女は、するりとその服を脱いだ。
衣擦れの音ともに、服が足もとに落ちた。
フラットで流麗な胸が露わとなった。
さすがに下の方は下着をつけていた。
しかし、上半身はマッパだった。
ミーナコロシチャルは「ゴクリ」と唾を飲み込んだ。
それは、ちっぱいというのも憚(はばか)られるような胸だった。
流麗で、薄く―― そしてピンクのポッチだけがそこにあった。
神の作った精緻な、芸術品のような肢体だった。
「とりあえず、ボクのおっぱい飲みます?」
(でるのか? その胸で? 母乳が出るのか――)
それは、たとえ渾身の力で吸い付いたとしても母乳が出るとは思えないおっぱいだ。
いや「おっぱい」というより「胸」なのだ。
「えっと―― 『母乳噴出魔法』を実装(インスト)して、起動すればいいのか……」
彼女はそう言うと目をつぶり、息を吸い込んだ。
目をつぶったことで、そのまつ毛が信じられないほど長いことが分かった。
彼女が両手で地面を押し付けるような動作をした。
同時に魔法陣が地面に展開される。
青白い光が立ち上り、ゆっくりと魔法陣が回転していく。
「うん、ボクでも起動できる――」
魔力光の圧力中で赤く長い髪が舞っていた。
彼女は一気に詠唱を開始した。
それは「母乳噴出魔法」の起動呪文であった。
「遥かなる白き神秘の泉に遍在する豊穣の女神よ――
神の光りたる母乳の力を我に招来せしめん――
血は水よりも濃く血と魂の根源よりきたりし、おっぱいの白き流れよ――
乳腺を活性化させ、乳首より止まることなき白き流れを噴出せよ
眼前に存在する全ての者におっぱいの福音を与えんがために―――」
ピューーーーーー!!
ちっぱいと表現するのも無理があるようなおっぱい。
その小さな胸から白いミルクが水鉄砲の様に吹きだした。
緩やかな放物線を描き、飛んでいく。
美しい曲線で構成される肢体。
まだ、小さな少女といっていい肉体。
その身体から、今勢いよくミルクが噴出していた。
それはある種の幻想―― 夢の世界の中にしか存在しない光景だった。
美しかった。
ミーナはその美に対し発する言葉がなった。
赤ちゃんなので元々意味ある言葉は出せないが。
「ああああ…… なんなのボク、ボクがぁ、ボク変に…… なんか来る……」
母乳を噴き出しながら、ガクガク震えだす、ミルフィーナだった。
その大きな瞳に霞がかかる。白い喉を伸ばし、喘ぐように呼吸していた。
ぴゅッ、ぴゅっ、ぴゅッ……
脈動するかのように、ミルクの噴出が断続的なってきた。
そして、勢いを失い、それが止まった。
母乳の残滓がタラタラと白い肌の上を流れていく。
「あ、あ、あ、あ、ああ~ はぁ…… はぁ…… あれ? 魔法…… 詠唱間違えた?…… 使用環境?……」
トローンとした顔で吐息に混ざった声を出すミルフィーナ。
ドピュゥゥゥゥゥゥゥーーーー!!
2発目だった。止まったと思った母乳が再度吹きだした。
最初の物とは比べものにならない勢いだった。
「きゃぁーーー!! ボクのおっぱい!」
ミルフィーナが叫んだ。
その瞬間彼女は回転していた。
母乳の噴出力があまりに強すぎ、反作用のパワーでクルクルと体が回転する。
そのまま、後方に吹っ飛んでいく。
母乳を噴き出す「パンジャドラム」だ。
ドガァァァァァ!!
そのまま回転しながら壁に叩きつけられた。
「ボクのおっぱいが――、母乳が止まらないです」
ズンッ!!
重い音が響いた。
母乳の噴出する勢いでミルフィーナの身体が壁にめり込む。
小さな体がメリメリと壁に食い込んでいった。
一世を風靡したSF漫画、大友克洋の「童夢」のワンシーンのようであった。
しかしだ――
母乳の噴出は止まらないどころか、更に激しくなっていた。
ブシャァァァァァァァ――
母乳の吹きだす音が甲高くなってきた。
そして、破壊音が響く。
彼女の身体が壁を破壊する音だけでは無かった。
噴出された母乳が反対側の壁を削っていた。
それは、母乳のジェノサイドカッターだった。
ミーナコロシチャルはジッとその少女を見つめた。
敵ではないという言葉を信じたわけではない。
ただ、その姿に目を奪われていた。
ミーナコロシチャルは、ズリズリとイモムシのように這いずって彼女に接近していく。
金属的な光沢を放つ赤い髪が揺れていた。
緩やかなウェイブのかかった長い髪。
腰のあたりまで伸びていそうだった。
ルビーのような色をした大きな瞳。
チョンとした可愛らしく筋の通った鼻。
「あばぶばぁば―― あぶばばぶぅふぅ(似ている―― エロビッチーナちゃんにソックリだぜ)」
「あ―― ボクは、あれです。護衛的な…… そんな感じなんですけど」
「あぶぅぅ……(おまけに、ボク娘(こ)だと……)」
深夜アニメヒロインが具現化したかのような容姿。
そして、声もまた深夜アニメ、ヒロイン役声優の響きを持っていた。
おまけにボク娘――
ミーナの本来は座っていない首が固まった。
ジッと彼女を見つめているだけだった。
ミルフィーナがスッとしゃがみこんだ。
視線の位置を低くしたのだ。
這いつくばっている赤ん坊のミーナに視線を合わせた。
「かわいいですね―― ボク、赤ちゃん好きです」
敵意が無いことを見せるかのように笑った。
微笑だ。
まるで春の陽ざしのような暖かな笑みだ。
すっと、細く白い手が伸びてきた。
子猫に手を差し伸べるような仕草だった。
ミーナコロシチャルは、間合いを空けた。
彼の身体には「聖衣の衣(カエアン)」が二重三重に巻かれている。
それで、手脚の自由は全く無い。
今は、イモムシのように這いずるしかなかった。
「あぶばぶぶぶぅ(敵じゃないだと…… 簡単には信じられねぇ)」
彼は歯の生えてない歯茎を見せながら「ニッぃ」と笑った。
「あの――」
「あぶばあ(なんだい)」
「赤ちゃんの言葉は分かりませんけど、なんか警戒してますね?」
「あぶばばぁぶぅ(悪いな、ただ、喧嘩ならいつでも買ってやるぜ)」
「うーん、困りました。赤ちゃん言葉は分かりません」
人差し指を柔らかそうな頬に当てながら考えるミルフィーナ。
「あぶぅ……(ぬぅッ……)」
それだけで、身悶えしそうなほどの愛くるしさだった。
ミーナコロシチャルは息を飲む。
二次元のヒロイン生き写しの三次元。
ミルフィーナはスッと立ち上がった。
そして、ピンク色の唇が動く。
「赤ちゃんには、やっぱりおっぱいでしょうか」
そう言うと彼女は、するりとその服を脱いだ。
衣擦れの音ともに、服が足もとに落ちた。
フラットで流麗な胸が露わとなった。
さすがに下の方は下着をつけていた。
しかし、上半身はマッパだった。
ミーナコロシチャルは「ゴクリ」と唾を飲み込んだ。
それは、ちっぱいというのも憚(はばか)られるような胸だった。
流麗で、薄く―― そしてピンクのポッチだけがそこにあった。
神の作った精緻な、芸術品のような肢体だった。
「とりあえず、ボクのおっぱい飲みます?」
(でるのか? その胸で? 母乳が出るのか――)
それは、たとえ渾身の力で吸い付いたとしても母乳が出るとは思えないおっぱいだ。
いや「おっぱい」というより「胸」なのだ。
「えっと―― 『母乳噴出魔法』を実装(インスト)して、起動すればいいのか……」
彼女はそう言うと目をつぶり、息を吸い込んだ。
目をつぶったことで、そのまつ毛が信じられないほど長いことが分かった。
彼女が両手で地面を押し付けるような動作をした。
同時に魔法陣が地面に展開される。
青白い光が立ち上り、ゆっくりと魔法陣が回転していく。
「うん、ボクでも起動できる――」
魔力光の圧力中で赤く長い髪が舞っていた。
彼女は一気に詠唱を開始した。
それは「母乳噴出魔法」の起動呪文であった。
「遥かなる白き神秘の泉に遍在する豊穣の女神よ――
神の光りたる母乳の力を我に招来せしめん――
血は水よりも濃く血と魂の根源よりきたりし、おっぱいの白き流れよ――
乳腺を活性化させ、乳首より止まることなき白き流れを噴出せよ
眼前に存在する全ての者におっぱいの福音を与えんがために―――」
ピューーーーーー!!
ちっぱいと表現するのも無理があるようなおっぱい。
その小さな胸から白いミルクが水鉄砲の様に吹きだした。
緩やかな放物線を描き、飛んでいく。
美しい曲線で構成される肢体。
まだ、小さな少女といっていい肉体。
その身体から、今勢いよくミルクが噴出していた。
それはある種の幻想―― 夢の世界の中にしか存在しない光景だった。
美しかった。
ミーナはその美に対し発する言葉がなった。
赤ちゃんなので元々意味ある言葉は出せないが。
「ああああ…… なんなのボク、ボクがぁ、ボク変に…… なんか来る……」
母乳を噴き出しながら、ガクガク震えだす、ミルフィーナだった。
その大きな瞳に霞がかかる。白い喉を伸ばし、喘ぐように呼吸していた。
ぴゅッ、ぴゅっ、ぴゅッ……
脈動するかのように、ミルクの噴出が断続的なってきた。
そして、勢いを失い、それが止まった。
母乳の残滓がタラタラと白い肌の上を流れていく。
「あ、あ、あ、あ、ああ~ はぁ…… はぁ…… あれ? 魔法…… 詠唱間違えた?…… 使用環境?……」
トローンとした顔で吐息に混ざった声を出すミルフィーナ。
ドピュゥゥゥゥゥゥゥーーーー!!
2発目だった。止まったと思った母乳が再度吹きだした。
最初の物とは比べものにならない勢いだった。
「きゃぁーーー!! ボクのおっぱい!」
ミルフィーナが叫んだ。
その瞬間彼女は回転していた。
母乳の噴出力があまりに強すぎ、反作用のパワーでクルクルと体が回転する。
そのまま、後方に吹っ飛んでいく。
母乳を噴き出す「パンジャドラム」だ。
ドガァァァァァ!!
そのまま回転しながら壁に叩きつけられた。
「ボクのおっぱいが――、母乳が止まらないです」
ズンッ!!
重い音が響いた。
母乳の噴出する勢いでミルフィーナの身体が壁にめり込む。
小さな体がメリメリと壁に食い込んでいった。
一世を風靡したSF漫画、大友克洋の「童夢」のワンシーンのようであった。
しかしだ――
母乳の噴出は止まらないどころか、更に激しくなっていた。
ブシャァァァァァァァ――
母乳の吹きだす音が甲高くなってきた。
そして、破壊音が響く。
彼女の身体が壁を破壊する音だけでは無かった。
噴出された母乳が反対側の壁を削っていた。
それは、母乳のジェノサイドカッターだった。
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