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その1:2年B組サキュバス先生
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「あ~ メガネで巨乳の女教師に個人教授を受けたいなぁ~」
通学中に、男子高校生らしい夢を口にしているのは、この物語の主人公の間具合弥太郎というものである。
高校二年生。ピチピチの十六歳の男子であった。その性欲の強さは最高潮。
授業中でもフル勃起は当たり前のナイスガイである。
彼の言葉を見ると、一見「年上のお姉さまに教えほしい」「性のレッスンで導いてほしい」というフェチ傾向が見える。
しかし、それは彼の一面を見せているにすぎなかった。
彼のストライクゾーンは広い。
同級生の母親の肉体を思う。「もう、こんなおばさんを相手にして……」「ああ、若い子はすごいわ。おばさんの身体がダメになってしまいそう♡」このような言葉を聞いてみたいと思うことも多い。
そして、もし児童ポルノ法、青少年保護条例なるものが、この世に存在しないならば――
「こんな小さな女の子に欲情するなんて、お兄ちゃん、変態だね」とか、年端もいかぬ少女に罵倒され、マウントを決められたいとも思う。
当然、同年齢の女子高生も大歓迎だった。
しかし、彼には窓から部屋に入ってくる「UMA」のような幼馴染などいない。
その上、彼の通っている学校は「男子校」なのである。
いくらストライクゾーンが広大な彼であっても「同性愛」は範疇に入らなかった。
可愛い女の子に、オチンチンが生えているなら許容できた。
「ねえ、ボクのオチンチンを舐めて――」
強引に頭を押さえつけられ、美少女の股間に生えたオチンチンを咥え込まされる。
そのようなシチュエーションであれば、十分以上。
しかし、思春期の牡の匂いを発散させる男子高校生を性の対象とすることは彼には出来なかったのである。
要するに「異性愛者」と言う意味においては彼は生物として正常であるといえた。
「シノ先生が担任だったら、いいのになぁ~ もう、最高だけどなぁ。そうなったら一番前の席になってガン見したいよなぁ~ ひひひひひひぃ。あの、おっぱいを」
間具合弥太郎が脳裏に浮かべるのは、新任教師だった。
着任の挨拶はすでに終わっている。
体育館で遠くから見ただけで、彼はその姿に魅了されていた。
メガネに巨乳だった。
前に突き出したそのおっぱいは、神の創りだした至高の芸術のようなラインを描いているのだろう。
服の上からでもそれが分かったのだ。
メガネの奥。そこには男を挑発し、魅了する瞳が存在していた。
当然、その先生の存在は、男子高校生にどよめきを与えた。
突然、トイレに向かって走り出す者もいた。
弥太郎も走って行こうとしたのだが、教師に止められた。
目的の行為を果たしたのは帰宅してからだった。
その日は学校のトイレの大の方が満員で行列ができていたからだ。
「キレイな先生だったよなぁ……」
弥太郎はその姿を思い浮かべるのだ。
その女教師の魅力は巨乳だけではなかった。
まるで、純銀で生成されたような超ロングの髪の毛。
アニメの世界にしか存在しないレベルの色と長さだと思っていた。
そして、褐色の肌。小麦色ではなく、明らかに「褐色」といっていい色をその肌は持っていた。
メガネとその奥の瞳――
美乳にして巨乳――
輝く超ロングの銀髪――
滑るような褐色の肌――
「志野 瑠璃」という漢字であれば日本人としか思えぬ名前である。
しかし、口にしたときの「シノルリ」という響きには異国的な感じもある。
とにかく、人種的には純粋な日本人ではないだろう。
教師が銀髪に染め、肌の色を褐色になるまで、焼くようなことはあり得ないと思うからだ。
背も高い。
遠くからだったので正確には分からないが、おそらくは170センチ以上。
弥太郎の165センチを超えることは間違いないだろう。
むしろその方がいい。
『先生が、弥太郎君に色々教えてあげる。オトナの女のことを――』
顎の先に嫋やかな指を這わせ、そのように言われたい。ああ、言われたい。そして教えてほしい。
個人教授を超熱望である。
「でも、先生はどこの人なんだろう。純粋な日本人じゃないだろうし」
外国人の血――
いやちょっと違う。まるで、この世界ではない別の世界からやってきたようなミステリアスな雰囲気。
弥太郎はそのような雰囲気にも惹かれていたのであった。
◇◇◇◇◇◇
2年B組の教室はざわめいていた。
このクラスの担任教師。それは「シノルリ」先生であることが決定した。
始業式で発表されたのだ。
始業式の最中にも関わらず、トイレに走っていった者の中に弥太郎がいたのは言うまでもない。
同じ失敗は二度はしない男であった。
「座席は出席番号順―― これほど、己の名を呪ったことがあろうか? いやない」
股間を期待と欲望でパンパンにさせながらも、幾分の失望を混ぜながら、弥太郎は反語形式でつぶやく。
クラスは四十人。
間具合弥太郎の出席番号は35番だった。
出席番号は苗字の五十音順だった。
「まぐあい」の「ま」は五十音では後ろの方になる。
新学期ということで、座席は出席番号順。そして彼の座席は最高尾であったのだ。
(ああ、シノ先生のおっぱいをガン見したい。俺はあの巨乳を間近で見たい。その布の透けるくらいの眼力をもって、見たいのだ)
拳を握りしめ、歯を食いしばる。
口の中に、生暖かい鉄の味が広がっていく。
血だ――
歯を食いしばりすぎ口の中から出血していた。
(すぐに、席替えを提案せねばなるまい―― 即時だ)
彼は周囲を見た。おそらく彼と同じ考えを持つ男子生徒は多いだろう。
席替えは即行わなければならない。
でなければ、凄惨な場面が、この教室に出現する可能性すらあった。
「ガラリ」と音がして、教室の前の扉が開く。
(あああああ……)
その姿。間違いなくシノルリ先生だった。
優雅な所作の中に、男を誘うような淫靡な色香を感じさせ、教室の中に歩を進めた女教師。
その空間が沈黙に支配され、男子高校生の視線全てが彼女に集中する。
銀色の長い髪が、陽光を受けキラキラと輝く。歩みのリズムに合わせふわりと舞う。
黒く知的なデザインのメガネ。その奥の瞳は濡れた黒曜石のような色だった。
まつ毛も髪と同じ銀色をしていた。最後尾の座席からでもその長さが分かる。
黒いスーツは、おっぱいの圧力で今にもはじけ飛びそうだった。
布地がパンパンになっているのだった。
普通のスーツがまるでエロさを極めたボンテージのように見える。
丈の短いタイトスカートからは褐色の長い脚が伸びる。
手に持った生徒名簿を教壇におくと、シノルリ先生は、くるりとこちらを見た。
「このクラスの担任となった、シノルリです」
その声は、セイレーンの歌声のように教室の中に流れ込む。
声だけで痙攣し、その場で倒れる男子生徒がいた。
ポケットに手を突っ込みそれを通し、己のジョイスティックを操作していたのであろう。
弥太郎も当然、そうしていたが、声だけで吐精するのは、あまりにももったいなかった。
それに、すでに弥太郎はトイレで二十六回ほどイメトレをしてきたのである。
「ふふ、いきなりいい匂いだわ。牝を狂わせる香り―― いいのがいるのかしら?」
シノルリ先生がバラ色をした唇から言葉を紡ぎ出す。
その言葉は、決して学び舎で発せられる種類の物ではなかった。
ただ、ほとんどの生徒はアホウのように、先生を見つめるだけだった。
「あれ? 私の『チャーム』と『吸精』が効かない男の子がいるのかしら? ふふ、すごいわ――」
その視線がすっと動き、弥太郎のことろで止まった。
「アナタね。いいわ―― 極上の匂い。ああ、ここは当たりだったわ」
シノルリ先生は、ふわりと銀髪をかきあげ、弥太郎の方へと進んできた。
他の男子生徒は呆けたようにしている。時折痙攣して、倒れる生徒もいた。
「アナタね…… キミの名は?」
「ま、まぐあいやたろうです」
弥太郎の顔にぐっとシノルリの顔が近づいた。
その呼気が混じり合うほどの距離だった。
「サキュバスの魔力を跳ね返す―― アナタいったい何なの?」
「先生はサキュバス……」
「そうよ。サキュバス。で、アナタは?」
2年B組の担任教師はサキュバスだった。
そして、弥太郎は平凡な高校生のはずであった。
このときまでは――
通学中に、男子高校生らしい夢を口にしているのは、この物語の主人公の間具合弥太郎というものである。
高校二年生。ピチピチの十六歳の男子であった。その性欲の強さは最高潮。
授業中でもフル勃起は当たり前のナイスガイである。
彼の言葉を見ると、一見「年上のお姉さまに教えほしい」「性のレッスンで導いてほしい」というフェチ傾向が見える。
しかし、それは彼の一面を見せているにすぎなかった。
彼のストライクゾーンは広い。
同級生の母親の肉体を思う。「もう、こんなおばさんを相手にして……」「ああ、若い子はすごいわ。おばさんの身体がダメになってしまいそう♡」このような言葉を聞いてみたいと思うことも多い。
そして、もし児童ポルノ法、青少年保護条例なるものが、この世に存在しないならば――
「こんな小さな女の子に欲情するなんて、お兄ちゃん、変態だね」とか、年端もいかぬ少女に罵倒され、マウントを決められたいとも思う。
当然、同年齢の女子高生も大歓迎だった。
しかし、彼には窓から部屋に入ってくる「UMA」のような幼馴染などいない。
その上、彼の通っている学校は「男子校」なのである。
いくらストライクゾーンが広大な彼であっても「同性愛」は範疇に入らなかった。
可愛い女の子に、オチンチンが生えているなら許容できた。
「ねえ、ボクのオチンチンを舐めて――」
強引に頭を押さえつけられ、美少女の股間に生えたオチンチンを咥え込まされる。
そのようなシチュエーションであれば、十分以上。
しかし、思春期の牡の匂いを発散させる男子高校生を性の対象とすることは彼には出来なかったのである。
要するに「異性愛者」と言う意味においては彼は生物として正常であるといえた。
「シノ先生が担任だったら、いいのになぁ~ もう、最高だけどなぁ。そうなったら一番前の席になってガン見したいよなぁ~ ひひひひひひぃ。あの、おっぱいを」
間具合弥太郎が脳裏に浮かべるのは、新任教師だった。
着任の挨拶はすでに終わっている。
体育館で遠くから見ただけで、彼はその姿に魅了されていた。
メガネに巨乳だった。
前に突き出したそのおっぱいは、神の創りだした至高の芸術のようなラインを描いているのだろう。
服の上からでもそれが分かったのだ。
メガネの奥。そこには男を挑発し、魅了する瞳が存在していた。
当然、その先生の存在は、男子高校生にどよめきを与えた。
突然、トイレに向かって走り出す者もいた。
弥太郎も走って行こうとしたのだが、教師に止められた。
目的の行為を果たしたのは帰宅してからだった。
その日は学校のトイレの大の方が満員で行列ができていたからだ。
「キレイな先生だったよなぁ……」
弥太郎はその姿を思い浮かべるのだ。
その女教師の魅力は巨乳だけではなかった。
まるで、純銀で生成されたような超ロングの髪の毛。
アニメの世界にしか存在しないレベルの色と長さだと思っていた。
そして、褐色の肌。小麦色ではなく、明らかに「褐色」といっていい色をその肌は持っていた。
メガネとその奥の瞳――
美乳にして巨乳――
輝く超ロングの銀髪――
滑るような褐色の肌――
「志野 瑠璃」という漢字であれば日本人としか思えぬ名前である。
しかし、口にしたときの「シノルリ」という響きには異国的な感じもある。
とにかく、人種的には純粋な日本人ではないだろう。
教師が銀髪に染め、肌の色を褐色になるまで、焼くようなことはあり得ないと思うからだ。
背も高い。
遠くからだったので正確には分からないが、おそらくは170センチ以上。
弥太郎の165センチを超えることは間違いないだろう。
むしろその方がいい。
『先生が、弥太郎君に色々教えてあげる。オトナの女のことを――』
顎の先に嫋やかな指を這わせ、そのように言われたい。ああ、言われたい。そして教えてほしい。
個人教授を超熱望である。
「でも、先生はどこの人なんだろう。純粋な日本人じゃないだろうし」
外国人の血――
いやちょっと違う。まるで、この世界ではない別の世界からやってきたようなミステリアスな雰囲気。
弥太郎はそのような雰囲気にも惹かれていたのであった。
◇◇◇◇◇◇
2年B組の教室はざわめいていた。
このクラスの担任教師。それは「シノルリ」先生であることが決定した。
始業式で発表されたのだ。
始業式の最中にも関わらず、トイレに走っていった者の中に弥太郎がいたのは言うまでもない。
同じ失敗は二度はしない男であった。
「座席は出席番号順―― これほど、己の名を呪ったことがあろうか? いやない」
股間を期待と欲望でパンパンにさせながらも、幾分の失望を混ぜながら、弥太郎は反語形式でつぶやく。
クラスは四十人。
間具合弥太郎の出席番号は35番だった。
出席番号は苗字の五十音順だった。
「まぐあい」の「ま」は五十音では後ろの方になる。
新学期ということで、座席は出席番号順。そして彼の座席は最高尾であったのだ。
(ああ、シノ先生のおっぱいをガン見したい。俺はあの巨乳を間近で見たい。その布の透けるくらいの眼力をもって、見たいのだ)
拳を握りしめ、歯を食いしばる。
口の中に、生暖かい鉄の味が広がっていく。
血だ――
歯を食いしばりすぎ口の中から出血していた。
(すぐに、席替えを提案せねばなるまい―― 即時だ)
彼は周囲を見た。おそらく彼と同じ考えを持つ男子生徒は多いだろう。
席替えは即行わなければならない。
でなければ、凄惨な場面が、この教室に出現する可能性すらあった。
「ガラリ」と音がして、教室の前の扉が開く。
(あああああ……)
その姿。間違いなくシノルリ先生だった。
優雅な所作の中に、男を誘うような淫靡な色香を感じさせ、教室の中に歩を進めた女教師。
その空間が沈黙に支配され、男子高校生の視線全てが彼女に集中する。
銀色の長い髪が、陽光を受けキラキラと輝く。歩みのリズムに合わせふわりと舞う。
黒く知的なデザインのメガネ。その奥の瞳は濡れた黒曜石のような色だった。
まつ毛も髪と同じ銀色をしていた。最後尾の座席からでもその長さが分かる。
黒いスーツは、おっぱいの圧力で今にもはじけ飛びそうだった。
布地がパンパンになっているのだった。
普通のスーツがまるでエロさを極めたボンテージのように見える。
丈の短いタイトスカートからは褐色の長い脚が伸びる。
手に持った生徒名簿を教壇におくと、シノルリ先生は、くるりとこちらを見た。
「このクラスの担任となった、シノルリです」
その声は、セイレーンの歌声のように教室の中に流れ込む。
声だけで痙攣し、その場で倒れる男子生徒がいた。
ポケットに手を突っ込みそれを通し、己のジョイスティックを操作していたのであろう。
弥太郎も当然、そうしていたが、声だけで吐精するのは、あまりにももったいなかった。
それに、すでに弥太郎はトイレで二十六回ほどイメトレをしてきたのである。
「ふふ、いきなりいい匂いだわ。牝を狂わせる香り―― いいのがいるのかしら?」
シノルリ先生がバラ色をした唇から言葉を紡ぎ出す。
その言葉は、決して学び舎で発せられる種類の物ではなかった。
ただ、ほとんどの生徒はアホウのように、先生を見つめるだけだった。
「あれ? 私の『チャーム』と『吸精』が効かない男の子がいるのかしら? ふふ、すごいわ――」
その視線がすっと動き、弥太郎のことろで止まった。
「アナタね。いいわ―― 極上の匂い。ああ、ここは当たりだったわ」
シノルリ先生は、ふわりと銀髪をかきあげ、弥太郎の方へと進んできた。
他の男子生徒は呆けたようにしている。時折痙攣して、倒れる生徒もいた。
「アナタね…… キミの名は?」
「ま、まぐあいやたろうです」
弥太郎の顔にぐっとシノルリの顔が近づいた。
その呼気が混じり合うほどの距離だった。
「サキュバスの魔力を跳ね返す―― アナタいったい何なの?」
「先生はサキュバス……」
「そうよ。サキュバス。で、アナタは?」
2年B組の担任教師はサキュバスだった。
そして、弥太郎は平凡な高校生のはずであった。
このときまでは――
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