72 / 122
第五章:第二次ノンケ狩り戦争
第七二話:唸れフィヨルドの烈風! 炸裂スカンジナビア拳法
しおりを挟む
金色の光を集めて細く作り上げたような金髪。
その金髪を束ねたツインテールが揺れている。
流麗な肢体である。
空気抵抗を最小限に絞り込んだような、ツルペタボディ。
ある種の憂い、心の色を映し出しているかのような碧く大きな瞳。
その瞳に影をつくるほどの長いまつ毛。
北欧の雪を思わせる白い肌――
肩を露出させている黒い服がその白さを際立たせていた。
それは、凄まじい美少女というか、幼女である。
「ぐおぉぉぉぉ!! 美しい! 美しすぎるぞぉぉ! エロリィちゃん! あああ、これぞ、美の極致、ああ、人類が到達しうる美の頂点ではないか! 感動だ。感動しかない。完ぺきな美の前に、我々凡愚は、それを表現する言葉を持たない。ああ、ただ『北欧美少女紀行の表紙』というしかないのではないか? なあ、アイン」
「なあ、アインじゃねーよ。千葉! もう、お前の世界観は特殊すぎて、俺でも追従できねーよ」
「それは、私の完全勝利ということだな――」
旭日の鉢巻をしめたエルフがふっと微笑みながら言った。
なにと闘っているの? 君は――
「ふッ、ホモ・リンゴの魔剣の冴え、久しぶりのことよ……」
デンマと掃除機を握りしめ、アナギワ・テイソウタイが言った。
「全く、あの魔剣、敵でなくてよかったと思います」
ふんどしの隙間からホースを生やした変態野郎が言った。
アナール・ドゥーンだ。
「ああ、世界のどこかで…… 誰かが救いを求めているのかもしれない―― この私になにが出来るのだろうか?」
木冬木風は澄みきった目で、その言葉を風のそよぎに乗せていた。
体育座りはそのままだった。
「殺しやるぜぇぇ! この『魔剣アナル・ビーズ』の前に立って生きのこった者はいない」
トローンとした顔のまま、言葉だけは獰猛。
話すたびに、プリプリした尻の方から、空気が抜けるような音がする。
なんか、同じ空間にいるのが、嫌になってくるんだけど。
「きゃはははははははッ!! もうね、アンタは死ぬのよ。スカンジナビア拳法は無敵なのよ! 10兆1847千年無敗の拳法なのよぉぉ!」
精神の安全装置が完全に弾け跳んだような爆笑とともに、エロリィが叫んだ。
すっと両手を前にあげ拳を握りこむ。
その碧い双眸が鋭い光を放っていた。ある種の狂気を孕んだ光だった。
「いいのかい? 素手で、魔法も禁呪もなしで、この俺に…… この『魔剣アナル・ビーズ』に立ち向かうのかい?」
野球のボールくらいの大きさの玉が数珠のようにつながっている。
すっと、ホモ・リンゴが間合いを詰めた。同時にブンと右手を振った。
魔剣アナル・ビーズが唸りを上げて、エロリィに迫る。横から薙ぎ払うように吹っ飛んできた。
「ちぃッ!」
エロリィが後ろに飛んだ。
金髪ツインテールが前方に流れる。
その金色の髪の何本かが、魔剣アナル・ビーズの剣風に巻き込まれ、千切れていく。
エロリィのツンと尖った鼻先数ミリの空間を魔剣アナル・ビーズが通過していった。
以前から思っていたのだが、禁呪だけではなく、エロリィは身体能力がかなり高い。
なんせ、シャラートやライサとの接近戦をこなせるくらいだ。
そのベースが、スカンジナビア拳法というヤツなのかもしれん。
なんとも、胡散くさい名前であるが……
後方に跳んだエロリィに今度は真上から魔剣が襲ってくる。
辛うじてそれをかわす。
右――
左――
下――
ブンブンと唸りを上げ、鋼のムチが空間を切り裂き迫ってくるようなものだった。
ホモ・リンゴの周囲に鋼鉄の制空権が出来あがっているようなものだ。
もはや、視認するのが不可能な速度で、魔剣が空を切り裂いていた。
「男の純粋な遺伝子に不純物を混ぜる雌豚がぁぁ、この世の女は皆殺しにする!」
「アンタね! 男同士で孕めるわけないのよッ! もうね、頭おかしいのよぉぉ!」
「愛と王の力があれば、可能となるのだあぁぁぁ! 男同士の孕み孕ませ! もはや夢ではない!」
「もうね、気持ち悪い事いってんじゃないわよ! 殺すわよ!」
交差する叫びに唸りを上げる魔剣。
確かに、エロリィは上手くよけているが、攻撃に転ずることが出来ない。
ヒュンヒュンと風を切る音が鋭くなってきている気がした。
速度が増しているのかもしれない。
「むぅ、これでは、エロリィちゃんが、禁呪を唱えることもできない! 不肖・エルフの千葉、この状況を打開する策が浮かばぬ!」
ギリギリと歯を食いしばり、拳を握りしめエルフの千葉が血を吐くような言葉をつぶやく。
確かにその通りだ。
エロリィが一撃でも喰らえば、一気に形勢は傾いて勝負が決まってしまう可能性がある。
「そこの、可愛い男の子は、王のハーレムに入り、王の子を孕んでもらいうのだぁぁ! 我々には男も孕ませる技術があるのだ!」
そこの可愛い男の子?
誰?
男が孕む?
なにそれ?
シャラートがジッと俺を見つめる。
ライサがジッと俺を見つめる。
ルサーナがジッと俺を見つめる。
「ああん、どうなの? 男の子同士って…… 大人の女よりいいのかしら。ダメ…… 天成君、そんなの教師として、ううん、アナタを愛する大人の女として許せないの、うふ(どうしましょう、男同士の愛を知ってしまった天成君を、私は、変わらず愛することができるの? ちゃんと正しい道に導くことが出来るのかしら? ああ、私も天成君を激しく責めてあげないといけないのかしら、うふ)」
俺をじっとりとした淫靡な瞳で見つめる池内先生。
なんで、俺が男同士の愛に目覚めることが前提なんですか?
「アインよ。オマエ、孕む覚悟はできているか? ちなみに、俺はいつでもお前の子を……」
「できねーよ! お前とちげーよ! なんで、俺が孕むのが前提で話しているんだよ! 千葉ぁぁ!!」
俺は細いエルフの肩をぎゅと掴んでブンブン振ってやった。
エメラルドグリーンの髪の毛が揺れる。
『すごいわ。まるで、夢のホモ王国ね…… やっぱり滅ぼすのは惜しいわ』
人の生命を糞とも思ってない精霊様が、初めて命の大切さを感じたようだ。
相手はガチホモ。
いい加減にしろよ。腐れ精霊がぁぁぁ!!
ふわりと黒髪が俺の頬に当たった。
シャラートだ。
シャラートが俺に身を寄せてきた。
相変わらず大きなおっぱい。そして、いい匂いがする。
ふっと、耳元に唇をよせてきた。
「ああ、アインが私の子を孕んでくれる…… それもまた、アリかもしれません」
あああ、頭のおかしい俺のお姉様の痴女スイッチがなんでか入ちゃったよ。
「アインを孕ませるのは、私だけです。他は許しません―― 二人に同時に孕む…… ああ、夢のようです。だから、ガチホモは邪魔です。アインを孕ます方法だけ奪って、皆殺しにしましょう」
愛をささやくように俺の耳元で言葉を紡ぎだすシャラート。
どうにかしてくれ。このお姉様。
まあ、俺を守るってのはいいけど、俺は孕むのは嫌だからな。
つーか、男が孕むとかそんなこと可能なのかよ?
そんなアホウみないな技術があるのかよ?
「ガチ※ホモ王国では、男同士の孕み、孕ませを研究しております。最近では実用の域に達したという噂もありますな」
セバスチャンの平坦な言葉が響く。
「なんで、そんなろくでもない技術だけが突出して高いんだよ! この世界は!!」
外野が騒然となっている中、エロリィとホモ・リンゴのバトルは続いていた。
といっても、一方的に、ホモ・リンゴが攻めたてているだけだ。
トローンとしていた顔は徐々に平常に戻って生きている。
それに従い、魔剣の速度も上がってきているようだった。
「あああ!! 早く殺して、この魔剣アナル・ビーズを元の鞘に収めたい! チョロチョロ逃げくさりやがって!」
もはや魔剣の唸りは軽い風切音ではなく、衝撃波のような轟音になっていた。
床がえぐれ、壁に深く傷が刻まれていく。
それでも、エロリィはかわす。しかし、その白い肌の上には滴ような汗の玉ができつつあった。
トンとエロリィが大きく間合いを空けた。
そして、すっと右手を上げたのだ。
『なに? あの女? ロケットパンチ撃つの? すごいわ!』
サラームが興奮して声を上げた。
しかし、人間はロケットパンチを撃つことなんてできない。
エロリィの取った奇妙な構えに、一瞬警戒の色をみせるホモ・リンゴ。
尻をプリプリさせながらも、魔剣をその場で回転させていく。
一気に攻撃には出ず、様子を見ている。
「どうしたのよ? 私の腕を狙うこともできないのぉ? もうね、バカなのぉ? 天才の禁呪のプリンセスに隙はないのよぉぉ!」
右腕を突き出し、エロリィが言い放った。
ホモ・リンゴとしても、こうなれば、右腕を攻撃せざるを得ない。
前に突き出されているのだから、どうしてもまずは、魔剣はそこに当たる。
下手によけて、変な軌道を取れば、隙が生まれてくる。
「むッ! さすがエロリィちゃん。狙う場所が分かっていれば、かわせるという自信――」
クイッとエアメガネを持ち上げエルフの千葉が言った。
さっき、俺が振り回したので、エメラルドグリーンの髪が乱れている。
「ふん、そういうことかい? 俺の魔剣をかわして、カウンター狙いか……」
にぃぃっと口の端を釣り上げ、ホモリンゴが言った。
「ふん、やってみれば分かるのよぉ!」
キッと強い光を放つ双眸がホモ・リンゴを見つめる。
「死ねぇぇ!! 右腕もらったぁぁ!!」
ブオンと唸りを上げる魔剣アナル・ビーズ。衝撃波をまとい空を切り裂く。
バシャァァァアアアアーー!!
「エロリィィィィ!!」
叫ぶ俺。白目むいてひっくり返るエルフの千葉。
クルクルとエロリィの右腕は宙を舞っていた。
エロリィの芸術品ともいえる右腕が切断されていた。
真っ赤な血をたなびかせ、小さく嫋やかな指のある腕が吹っ飛んでいた。
「殺すのよぉぉぉ!! スカンジナビア拳法! 右拳切断飛翔拳!!」
エロリィは跳んだ。
クルクルと回っていいる自分の右腕を掴んだ。
「きゃはははははッ! もうね、殺してやるのよ!」
精神のタガの外れた絶叫とともに、掴んだ右手をぶん投げていた。
魔剣は腕を切り落としたことで、運動エネルギーを消失。
速度が落ちていた。
凄まじい速度で迫るエロリィの右拳。
かわすことができなかった。
右拳は、血飛沫の尾を引いて、一直線に、ホモリンゴのテンプルを撃ちぬいていた。
切断された右手をキャッチして、相手に投げつける……
一体どんな拳法なんだよ。スカンジナビア拳法。
「ぐぉぉ!! なんだとぉぉ!」
テンプルをぶち抜かれ、ぐらつくホモリンゴ。
脚にきていた。ガクガクと震える。プリプリした尻も震えている。
次の瞬間、すでにエロリィはホモ・リンゴの間合いに入っていた。
ドーン!!
激しく肉が肉を撃つ音が響いた。
エロリィの左正拳がガチホモの腹筋をぶち抜いていた。
「あがががががあああああ~」
前のめりに崩れ落ちるガチホモ四天王の1人、ホモリンゴ。
ニィィ、っと獰猛な笑みを浮かべるエロリィ。
右手からの出血は、そこに展開された魔法陣が、止めているようだった。
転がっていた自分の右手を拾うと、それを傷口に合わせた。
魔法陣が回転する。青い魔力光の中で、徐々に傷口が塞がり、腕がくっついていく。
「アインから、魔素をパンパンにもらってるから、腕くらいすぐくっつくのよぉ!」
エロリィは床で「うがうが」と苦しんでいるホモ・リンゴを嗜虐心が溢れそうな瞳で見つめる。
「もうね、そんなに魔剣が好きなら、アンタが味わえばいいのよぉぉぉ!!」
すっと床に転がっていた魔剣を拾った。
そして、ヒュンヒュンと振り回し始めた。
「きゃはははははは!! こんな武器で私に勝とうなんて、100兆年速いのよぉぉ!!」
「あああ、返せぇぇ…… 俺の魔剣を返してくれぇ……」
床に崩れ落ち、武器を奪われた、ホモ・リンゴが涙を流して懇願していた。
「そんなに言うなら、返してやるのよ!」
そういうと、エロリィはふんどしの隙間から魔剣を突っ込む。
ズブズブと魔剣がガチホモの体の中に沈み込んでいく。
「ほら、ありがたく受け取りなさいよ! ガチホモがぁぁ!!」
エロリィが獰猛な笑みを浮かべ、魔剣をぐいぐいと捻じ込んでいく。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ~ もっと! もっとぉお!! 激しくぅぅ!! しゅごいぃぃぃぃ! らめぇぇぇ!! 直腸がぁぁぁ、ガンガンくるぅぅ! ひぎぃっ! あああ、白くなるぅぅ! ぎぼぢい゛い゛い゛い゛い゛ッッッ!! ひっぎいいいいいいいいっ!! んほぉぉぉぉぉぉっ! あばばばばっばばぁ!!」
ガチホモのけがらわしい絶叫が響く。
絶叫に合わせ、プリプリした尻がプルンプルンと震える。
おぞましい光景だった。
「もうね、全部しまいなさいよ!」
エロリィは、普段は外に出ている魔剣の柄の部分を思い切り踏みつけた。
「あぎぃぃぃ~ あひぃ、あひぃぃぃ~!! あがががががぁぁぁ~」
魔剣が柄の部分も含め、完全にその体内に沈み込んでいった。
ホモ・リンゴはガクガクと痙攣してもはや戦闘不能の状態になっていた。
「クッ…… あのような幼女ごときに、不覚を取るとは、四天王の面汚しよ!」
ガチホモ四天王のリーダーらしき、アナギワ・テイソウタイが言い放った。
「まあ、あの人は、四天王中では一番の小者ですからね」
ふんどしの隙間から伸びるホースを握り締めアナール・ドゥーンが言った。
『リアルで、この四天王定番のやりとりがきけるなんて、やっぱりガチホモ最高だわ』
サラームが俺の中で喜んでやがる。つーか、ホモ・リンゴってずっと立ち位置が、No.2的な感じだったんだけど?
「真理とはなんでしょうか…… ああ、真理とはどこにでもあり、全てに含まれそして、誰にとっても正しい物ではなければならないのでは…… ああ、この宇宙の真理、それはいったいなんでしょうか」
体育座りをした木冬木風は相変わらず賢者モードだった。
「じゃ、次は私が、軽く殺してきますよ」
すっとアナール・ドゥーンが前に出た。
直腸内に弾丸を装填した、究極の変態。
そして、それをアナルガンというホースから自由自在に発射する。
戦う以前に、同じ空間にいること自体を避けたいような存在だった。
「アナタは、残念ですが、簡単には殺してあげません」
シャラートがふわりと前に出て、ガチホモ見つめる。
そして、氷のような言葉を吐いた。
「はい? なんだそれ?」
「死より辛い、恐ろしい目に合せてあげることにしました―― 殺してくれと懇願した後で、殺してあげます」
全身からどす黒い暗黒のようなオーラーを身にまとうシャラート。
メガネで巨乳で黒髪の暗殺マシーンが静かに起動していた。
その金髪を束ねたツインテールが揺れている。
流麗な肢体である。
空気抵抗を最小限に絞り込んだような、ツルペタボディ。
ある種の憂い、心の色を映し出しているかのような碧く大きな瞳。
その瞳に影をつくるほどの長いまつ毛。
北欧の雪を思わせる白い肌――
肩を露出させている黒い服がその白さを際立たせていた。
それは、凄まじい美少女というか、幼女である。
「ぐおぉぉぉぉ!! 美しい! 美しすぎるぞぉぉ! エロリィちゃん! あああ、これぞ、美の極致、ああ、人類が到達しうる美の頂点ではないか! 感動だ。感動しかない。完ぺきな美の前に、我々凡愚は、それを表現する言葉を持たない。ああ、ただ『北欧美少女紀行の表紙』というしかないのではないか? なあ、アイン」
「なあ、アインじゃねーよ。千葉! もう、お前の世界観は特殊すぎて、俺でも追従できねーよ」
「それは、私の完全勝利ということだな――」
旭日の鉢巻をしめたエルフがふっと微笑みながら言った。
なにと闘っているの? 君は――
「ふッ、ホモ・リンゴの魔剣の冴え、久しぶりのことよ……」
デンマと掃除機を握りしめ、アナギワ・テイソウタイが言った。
「全く、あの魔剣、敵でなくてよかったと思います」
ふんどしの隙間からホースを生やした変態野郎が言った。
アナール・ドゥーンだ。
「ああ、世界のどこかで…… 誰かが救いを求めているのかもしれない―― この私になにが出来るのだろうか?」
木冬木風は澄みきった目で、その言葉を風のそよぎに乗せていた。
体育座りはそのままだった。
「殺しやるぜぇぇ! この『魔剣アナル・ビーズ』の前に立って生きのこった者はいない」
トローンとした顔のまま、言葉だけは獰猛。
話すたびに、プリプリした尻の方から、空気が抜けるような音がする。
なんか、同じ空間にいるのが、嫌になってくるんだけど。
「きゃはははははははッ!! もうね、アンタは死ぬのよ。スカンジナビア拳法は無敵なのよ! 10兆1847千年無敗の拳法なのよぉぉ!」
精神の安全装置が完全に弾け跳んだような爆笑とともに、エロリィが叫んだ。
すっと両手を前にあげ拳を握りこむ。
その碧い双眸が鋭い光を放っていた。ある種の狂気を孕んだ光だった。
「いいのかい? 素手で、魔法も禁呪もなしで、この俺に…… この『魔剣アナル・ビーズ』に立ち向かうのかい?」
野球のボールくらいの大きさの玉が数珠のようにつながっている。
すっと、ホモ・リンゴが間合いを詰めた。同時にブンと右手を振った。
魔剣アナル・ビーズが唸りを上げて、エロリィに迫る。横から薙ぎ払うように吹っ飛んできた。
「ちぃッ!」
エロリィが後ろに飛んだ。
金髪ツインテールが前方に流れる。
その金色の髪の何本かが、魔剣アナル・ビーズの剣風に巻き込まれ、千切れていく。
エロリィのツンと尖った鼻先数ミリの空間を魔剣アナル・ビーズが通過していった。
以前から思っていたのだが、禁呪だけではなく、エロリィは身体能力がかなり高い。
なんせ、シャラートやライサとの接近戦をこなせるくらいだ。
そのベースが、スカンジナビア拳法というヤツなのかもしれん。
なんとも、胡散くさい名前であるが……
後方に跳んだエロリィに今度は真上から魔剣が襲ってくる。
辛うじてそれをかわす。
右――
左――
下――
ブンブンと唸りを上げ、鋼のムチが空間を切り裂き迫ってくるようなものだった。
ホモ・リンゴの周囲に鋼鉄の制空権が出来あがっているようなものだ。
もはや、視認するのが不可能な速度で、魔剣が空を切り裂いていた。
「男の純粋な遺伝子に不純物を混ぜる雌豚がぁぁ、この世の女は皆殺しにする!」
「アンタね! 男同士で孕めるわけないのよッ! もうね、頭おかしいのよぉぉ!」
「愛と王の力があれば、可能となるのだあぁぁぁ! 男同士の孕み孕ませ! もはや夢ではない!」
「もうね、気持ち悪い事いってんじゃないわよ! 殺すわよ!」
交差する叫びに唸りを上げる魔剣。
確かに、エロリィは上手くよけているが、攻撃に転ずることが出来ない。
ヒュンヒュンと風を切る音が鋭くなってきている気がした。
速度が増しているのかもしれない。
「むぅ、これでは、エロリィちゃんが、禁呪を唱えることもできない! 不肖・エルフの千葉、この状況を打開する策が浮かばぬ!」
ギリギリと歯を食いしばり、拳を握りしめエルフの千葉が血を吐くような言葉をつぶやく。
確かにその通りだ。
エロリィが一撃でも喰らえば、一気に形勢は傾いて勝負が決まってしまう可能性がある。
「そこの、可愛い男の子は、王のハーレムに入り、王の子を孕んでもらいうのだぁぁ! 我々には男も孕ませる技術があるのだ!」
そこの可愛い男の子?
誰?
男が孕む?
なにそれ?
シャラートがジッと俺を見つめる。
ライサがジッと俺を見つめる。
ルサーナがジッと俺を見つめる。
「ああん、どうなの? 男の子同士って…… 大人の女よりいいのかしら。ダメ…… 天成君、そんなの教師として、ううん、アナタを愛する大人の女として許せないの、うふ(どうしましょう、男同士の愛を知ってしまった天成君を、私は、変わらず愛することができるの? ちゃんと正しい道に導くことが出来るのかしら? ああ、私も天成君を激しく責めてあげないといけないのかしら、うふ)」
俺をじっとりとした淫靡な瞳で見つめる池内先生。
なんで、俺が男同士の愛に目覚めることが前提なんですか?
「アインよ。オマエ、孕む覚悟はできているか? ちなみに、俺はいつでもお前の子を……」
「できねーよ! お前とちげーよ! なんで、俺が孕むのが前提で話しているんだよ! 千葉ぁぁ!!」
俺は細いエルフの肩をぎゅと掴んでブンブン振ってやった。
エメラルドグリーンの髪の毛が揺れる。
『すごいわ。まるで、夢のホモ王国ね…… やっぱり滅ぼすのは惜しいわ』
人の生命を糞とも思ってない精霊様が、初めて命の大切さを感じたようだ。
相手はガチホモ。
いい加減にしろよ。腐れ精霊がぁぁぁ!!
ふわりと黒髪が俺の頬に当たった。
シャラートだ。
シャラートが俺に身を寄せてきた。
相変わらず大きなおっぱい。そして、いい匂いがする。
ふっと、耳元に唇をよせてきた。
「ああ、アインが私の子を孕んでくれる…… それもまた、アリかもしれません」
あああ、頭のおかしい俺のお姉様の痴女スイッチがなんでか入ちゃったよ。
「アインを孕ませるのは、私だけです。他は許しません―― 二人に同時に孕む…… ああ、夢のようです。だから、ガチホモは邪魔です。アインを孕ます方法だけ奪って、皆殺しにしましょう」
愛をささやくように俺の耳元で言葉を紡ぎだすシャラート。
どうにかしてくれ。このお姉様。
まあ、俺を守るってのはいいけど、俺は孕むのは嫌だからな。
つーか、男が孕むとかそんなこと可能なのかよ?
そんなアホウみないな技術があるのかよ?
「ガチ※ホモ王国では、男同士の孕み、孕ませを研究しております。最近では実用の域に達したという噂もありますな」
セバスチャンの平坦な言葉が響く。
「なんで、そんなろくでもない技術だけが突出して高いんだよ! この世界は!!」
外野が騒然となっている中、エロリィとホモ・リンゴのバトルは続いていた。
といっても、一方的に、ホモ・リンゴが攻めたてているだけだ。
トローンとしていた顔は徐々に平常に戻って生きている。
それに従い、魔剣の速度も上がってきているようだった。
「あああ!! 早く殺して、この魔剣アナル・ビーズを元の鞘に収めたい! チョロチョロ逃げくさりやがって!」
もはや魔剣の唸りは軽い風切音ではなく、衝撃波のような轟音になっていた。
床がえぐれ、壁に深く傷が刻まれていく。
それでも、エロリィはかわす。しかし、その白い肌の上には滴ような汗の玉ができつつあった。
トンとエロリィが大きく間合いを空けた。
そして、すっと右手を上げたのだ。
『なに? あの女? ロケットパンチ撃つの? すごいわ!』
サラームが興奮して声を上げた。
しかし、人間はロケットパンチを撃つことなんてできない。
エロリィの取った奇妙な構えに、一瞬警戒の色をみせるホモ・リンゴ。
尻をプリプリさせながらも、魔剣をその場で回転させていく。
一気に攻撃には出ず、様子を見ている。
「どうしたのよ? 私の腕を狙うこともできないのぉ? もうね、バカなのぉ? 天才の禁呪のプリンセスに隙はないのよぉぉ!」
右腕を突き出し、エロリィが言い放った。
ホモ・リンゴとしても、こうなれば、右腕を攻撃せざるを得ない。
前に突き出されているのだから、どうしてもまずは、魔剣はそこに当たる。
下手によけて、変な軌道を取れば、隙が生まれてくる。
「むッ! さすがエロリィちゃん。狙う場所が分かっていれば、かわせるという自信――」
クイッとエアメガネを持ち上げエルフの千葉が言った。
さっき、俺が振り回したので、エメラルドグリーンの髪が乱れている。
「ふん、そういうことかい? 俺の魔剣をかわして、カウンター狙いか……」
にぃぃっと口の端を釣り上げ、ホモリンゴが言った。
「ふん、やってみれば分かるのよぉ!」
キッと強い光を放つ双眸がホモ・リンゴを見つめる。
「死ねぇぇ!! 右腕もらったぁぁ!!」
ブオンと唸りを上げる魔剣アナル・ビーズ。衝撃波をまとい空を切り裂く。
バシャァァァアアアアーー!!
「エロリィィィィ!!」
叫ぶ俺。白目むいてひっくり返るエルフの千葉。
クルクルとエロリィの右腕は宙を舞っていた。
エロリィの芸術品ともいえる右腕が切断されていた。
真っ赤な血をたなびかせ、小さく嫋やかな指のある腕が吹っ飛んでいた。
「殺すのよぉぉぉ!! スカンジナビア拳法! 右拳切断飛翔拳!!」
エロリィは跳んだ。
クルクルと回っていいる自分の右腕を掴んだ。
「きゃはははははッ! もうね、殺してやるのよ!」
精神のタガの外れた絶叫とともに、掴んだ右手をぶん投げていた。
魔剣は腕を切り落としたことで、運動エネルギーを消失。
速度が落ちていた。
凄まじい速度で迫るエロリィの右拳。
かわすことができなかった。
右拳は、血飛沫の尾を引いて、一直線に、ホモリンゴのテンプルを撃ちぬいていた。
切断された右手をキャッチして、相手に投げつける……
一体どんな拳法なんだよ。スカンジナビア拳法。
「ぐぉぉ!! なんだとぉぉ!」
テンプルをぶち抜かれ、ぐらつくホモリンゴ。
脚にきていた。ガクガクと震える。プリプリした尻も震えている。
次の瞬間、すでにエロリィはホモ・リンゴの間合いに入っていた。
ドーン!!
激しく肉が肉を撃つ音が響いた。
エロリィの左正拳がガチホモの腹筋をぶち抜いていた。
「あがががががあああああ~」
前のめりに崩れ落ちるガチホモ四天王の1人、ホモリンゴ。
ニィィ、っと獰猛な笑みを浮かべるエロリィ。
右手からの出血は、そこに展開された魔法陣が、止めているようだった。
転がっていた自分の右手を拾うと、それを傷口に合わせた。
魔法陣が回転する。青い魔力光の中で、徐々に傷口が塞がり、腕がくっついていく。
「アインから、魔素をパンパンにもらってるから、腕くらいすぐくっつくのよぉ!」
エロリィは床で「うがうが」と苦しんでいるホモ・リンゴを嗜虐心が溢れそうな瞳で見つめる。
「もうね、そんなに魔剣が好きなら、アンタが味わえばいいのよぉぉぉ!!」
すっと床に転がっていた魔剣を拾った。
そして、ヒュンヒュンと振り回し始めた。
「きゃはははははは!! こんな武器で私に勝とうなんて、100兆年速いのよぉぉ!!」
「あああ、返せぇぇ…… 俺の魔剣を返してくれぇ……」
床に崩れ落ち、武器を奪われた、ホモ・リンゴが涙を流して懇願していた。
「そんなに言うなら、返してやるのよ!」
そういうと、エロリィはふんどしの隙間から魔剣を突っ込む。
ズブズブと魔剣がガチホモの体の中に沈み込んでいく。
「ほら、ありがたく受け取りなさいよ! ガチホモがぁぁ!!」
エロリィが獰猛な笑みを浮かべ、魔剣をぐいぐいと捻じ込んでいく。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ~ もっと! もっとぉお!! 激しくぅぅ!! しゅごいぃぃぃぃ! らめぇぇぇ!! 直腸がぁぁぁ、ガンガンくるぅぅ! ひぎぃっ! あああ、白くなるぅぅ! ぎぼぢい゛い゛い゛い゛い゛ッッッ!! ひっぎいいいいいいいいっ!! んほぉぉぉぉぉぉっ! あばばばばっばばぁ!!」
ガチホモのけがらわしい絶叫が響く。
絶叫に合わせ、プリプリした尻がプルンプルンと震える。
おぞましい光景だった。
「もうね、全部しまいなさいよ!」
エロリィは、普段は外に出ている魔剣の柄の部分を思い切り踏みつけた。
「あぎぃぃぃ~ あひぃ、あひぃぃぃ~!! あがががががぁぁぁ~」
魔剣が柄の部分も含め、完全にその体内に沈み込んでいった。
ホモ・リンゴはガクガクと痙攣してもはや戦闘不能の状態になっていた。
「クッ…… あのような幼女ごときに、不覚を取るとは、四天王の面汚しよ!」
ガチホモ四天王のリーダーらしき、アナギワ・テイソウタイが言い放った。
「まあ、あの人は、四天王中では一番の小者ですからね」
ふんどしの隙間から伸びるホースを握り締めアナール・ドゥーンが言った。
『リアルで、この四天王定番のやりとりがきけるなんて、やっぱりガチホモ最高だわ』
サラームが俺の中で喜んでやがる。つーか、ホモ・リンゴってずっと立ち位置が、No.2的な感じだったんだけど?
「真理とはなんでしょうか…… ああ、真理とはどこにでもあり、全てに含まれそして、誰にとっても正しい物ではなければならないのでは…… ああ、この宇宙の真理、それはいったいなんでしょうか」
体育座りをした木冬木風は相変わらず賢者モードだった。
「じゃ、次は私が、軽く殺してきますよ」
すっとアナール・ドゥーンが前に出た。
直腸内に弾丸を装填した、究極の変態。
そして、それをアナルガンというホースから自由自在に発射する。
戦う以前に、同じ空間にいること自体を避けたいような存在だった。
「アナタは、残念ですが、簡単には殺してあげません」
シャラートがふわりと前に出て、ガチホモ見つめる。
そして、氷のような言葉を吐いた。
「はい? なんだそれ?」
「死より辛い、恐ろしい目に合せてあげることにしました―― 殺してくれと懇願した後で、殺してあげます」
全身からどす黒い暗黒のようなオーラーを身にまとうシャラート。
メガネで巨乳で黒髪の暗殺マシーンが静かに起動していた。
0
お気に入りに追加
684
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる