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第五章:第二次ノンケ狩り戦争
第五六話:リアル「黒ひ〇危機一髪」ただし樽なし
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「あのぉ~ お母…… あ、ママ」
ママと呼ばされることを強制され続けているので、さすがに俺も学習する。
俺は、ルサーナに話しかけた。「ママ」と呼ぶことも忘れない。
「ああああん~ 天才で可愛い私のアインちゃんが、私をママって呼ぶのね! 可愛くって、スリスリしたいの!」
伝説の武器のはずの槍を投げ捨て、両手を広げ俺に突撃するルサーナ。
骨髄まで溺愛でできている俺の母親である。
「いや、スリスリは後で、ね! ママ、いいから。つーか、ほらガチホモ! ガチホモを滅ぼさないと!」
俺はルサーナを制した。珍しくそれが成功した。
ピタッと立ち止まると、真面目な顔に戻った。そう「銀髪の竜槍姫」の顔だった。
「そうですね。確かに、今はスリスリよりも、ガチホモ殲滅が最優先―― 一瞬、大義を見失うところでした。あまりにも、アインちゃんが可愛すぎるので」
そんな簡単に見失わないでくれ。頼むよママ。
つーか、あれだ。こいつらをぶち殺すなら、一瞬なんだよな。
俺は、邪悪で淫猥な造形の城を見た。城というか塔だ。
ここに、俺の魔法をぶち込めば、全ては終了だ。いっそ、セバスチャンだけ突入させて、それから魔法攻撃というのもありだ。
「あの城を、俺の魔法で攻撃すれば、一気にガチホモを滅ぼせるんだけど?」
『なに言ってのよ! アイン! つまんないわよ! 敵艦隊出現と同時に波動砲ぶち込むようなものだわ!』
『黙れ! アンビリカルケーブルをぶち切るぞ!』
『ああああ! やめて! それはだめ!』
『分かったら、やれ! 強烈な魔法で、ガチホモの拠点を滅ぼす』
『もう…… 分かったわ。やればいいんでしょ。でも、終わったら、アニメ見るからね!』
『おう! 好きなだけ見ろ!』
俺の頭の中でサラームとの打ち合わせ終了。快く、ガチホモ殲滅の魔法を使うことに同意してもらった。
これで、何の問題もない。
「アイン、それはダメです。アナタの強力な魔法は使えません」
「なんで?」
「あの中には、囚われし王族がいます。ガチホモの毒牙に犯されたとはいえ、生きているのです。救出せねばなりません」
なにそれ? ホモに凌辱されて、蹂躙された王族がいるの? まあ、確かそんなこと言っていたような気がするけど。
でも、そんなのは、もうダメでしょ。一緒に処分した方がいいと思うけど。ほら、腐ったみかんの方程式みたいなもんで。
「そうだ、アイン。ガチホモの毒牙にかかり、凌辱の限りを尽くされ、ガチホモ転生していたとしても、それは王族だ。俺たちは助け出す義務がある」
精悍な横顔を見せ、俺のオヤジが言った。
もはや出てくるたびに、ルサーナにボコられるだけの存在だったオヤジが久しぶりにきちんとしたセリフを言った。
「そうでございます。王族を助け出さねば。この戦、本当の勝利とはいえませぬ」
セバスチャンが淡々と勝利条件のハードルを上げる。
「とうことで――」
ルサーナが、へたり込んでいるガチホモをビシッと指さした。
「この、ガチホモを拷問して、王族の情報やら、知っていることを洗いざらい吐かせるのです!」
ルサーナが、高らかに宣言したのであった。
「お義母様!」
待ってましたとばかりに、シャラートが声を上げる。
「フーフー」と鼻息が荒くなっている。もう、明らかに興奮しているし。
メガネの向こうの黒曜石のような黒い瞳から、邪な喜びの期待がこぼれ落ちそうだ。
「私にお任せください――」
シャラートがその大きなおっぱいをプルンと揺らしながら言った。
その顔は、まさしく美しきサイコパスのものだった。
◇◇◇◇◇◇
「え~ では、これからルールを発表します」
クイッとメガネを持ち上げ、シャラートが言った。
どこから持ちだしたのか、彼女は全員に、尖がった鉄の棒を配った。
あれだよ。棒手裏剣とか、五寸釘の親玉みたいなの。
『知ってるわ! これ〇塾で、〇燕が投げていたやつね』
『ああ、そうだな』
サラームの感想が極めて端的。まさにそれだ。
現実世界でつーか、異世界か。それにしても実際にお目にかかる代物とは思ってもいなかった。
「くそぉぉ!! 殺せ! 殺せ! 俺は絶対になにも言わん! ガチ※ホモ王国! シルバーリング保持者を舐めるなよ!」
銀色のふんどしのガチホモは縛り上げられ、地面に突き刺した丸太に体を縛られている。
首の筋を伸ばして、絶叫。
「あはッ! うるせぇんだよ! 必要なこと以外言うことないんだよ」
ライサが、ガチホモのあご関節をギュッと握った。
「あがががあああああああああ!!」
パワーで口がガクンと開き閉じなくなる。
「あはッ! 少しおとなしくさせるか」
ライサは「ニィィー」とルビーの瞳の目を細める。
顎を掴んでいない片方の手をガチホモの口の中に突っ込んだ。
メギャ――
硬い物が肉を突き破る音がした。
「あはッ! 親知らず! 歯を抜いてやったから!」
ライサの人差し指と中指の間に血まみれの奥歯が挟まれている。
ガチホモの奥歯をぶち抜いたのだ。
「あばばばあああああああ~」
口からダラダラと血を流しながら、意味のない言葉を垂れ流すガチホモ。
「ダメです。ライサさん。ちゃんと順番を守って下さい――」
「ああ、悪いなぁ。コイツがうるさいからな。じゃ、私は、順番最後でいいから――」
ライサが緋色の長い髪の毛に手を突っ込んで頭をかいた。
シャラートは再び説明を開始する。クイッとメガネを持ち上げ、おっぱいを揺らす。
「では、皆さんに配った棒手裏剣を、順番にガチホモに刺していきます。禁止エリアは、一発で死ぬところです。それ以外はOKです!」
凄くうれしそうに説明するシャラート。
「もうね、目玉はどうなのよ! 目玉は死なないのよ!」
金髪ツインテールを揺らし、エロリィが言った。小さな可愛らしい手には凶悪な棒手裏剣が握られている。
碧い瞳でガチホモを見つめて言った。
「あ~、目玉は脳に直結してますので、死ぬかもしれません。それはダメですね」
「じゃあ、どこに刺せばいいのよ! 私は天才のプリンセスの禁呪使いだけど、そんなの分からないのよ!」
コイツもエゲツネー。真っ先に目玉に突き刺す気だったのかよ……
「うむッ! エロリィちゃんの言うことも、もっともだと思う。シャラート姉様、ここは、まず腕から初めては、いかがかと?」
エルフの千葉が言った。俺がドン引きする中、とんでもない適応力で馴染んでやがる。
「うーん、そうですね…… では最初は腕から行きましょう」
シャラートは人差し指を頬に当て、思案気にしつつ、千葉の提案を受け入れた。
「では、私から、開始です。順番に一本ずつ刺していきましょう!」
シャラートはにっり笑うと、棒手裏剣を、ガチホモの人差し指の爪の間に捻じ込んだ。
人が上げたと思えない高い悲鳴が響く。
「ああ、ガチホモもいい声で啼きますね…… さあ、王族はどこにいるのですか? 言ってください――」
フーフーと鼻息を荒くして、シャラートが尋問する。
「あがががが!! クソがぁぁぁ! 舐めるな! 誰が言うかぁぁ!」
「あら、強情ですね」
シャラートはぐりっと棒手裏剣をねじり込んだ。更に肉を突き破り深く侵入する。
ガチホモの絶叫が高らかと響く。
こうして、生身の人間を使った「黒ひ〇危機一髪ゲーム」が開始された。
樽が無い。生身に直接、尖った刃を突き立てる凄惨なゲームなんだけど。
◇◇◇◇◇◇
「あが…… あば…… あがが……」
サボテンのようになっているガチホモが意味不明なことを言っていた。
全身に鋼のトゲを生やした人間サボテン。つーか、世界びっくり人間に出てくるヨガの修行者だよこれ。
「なるほど、急所を外すと、人間は意外に死なないものだな。凄いね人体ということか……」
勉強になりましたと言う感じで、エルフの千葉が言った。
幻想的なコバルトブルーの瞳が、ハリセンボンになったガチホモを見つめる。
「ああん、こんなにいっぱい…… 体の中に、何度も、何度も入れられて…… ああん、凄いわ。とってもスゴイのね、こんなの見せられたら、私はどうかなってしまいそう、うふ(ああ、いつか天内君も私に、いっぱい突き立ててくれないかしら、うふ。そうしたら、私はなんでもしてあげちゃうのに、うふふ)」
相変わらずの内面描写を垂れ流しにしながら、真央先生が、ブスッと棒手裏剣を突き刺した。右の頬から入って左の頬に突き抜ける。
ほっぺたにも、舌にも何本もの棒手裏剣が突き刺さっていた。
口を閉じることができず、血と唾液の混じった粘液をダラダラと垂らすガチホモだった。
「なあ、コイツ、このまましゃべらねーんじゃないか? 結構根性あるぞ」
ライサは、そう言うと淡々と、下顎から棒手裏剣を突き入れる。
ベロを貫いて、鋭い切っ先が口の中に出現した。
しゃべらないのは根性以外に原因があるような気がするが、俺は黙っている。余計なこと言って、メンドクサイことになりたくない。
ガチホモがガクガクと震えながら、白目をむいた。
ガックリと頭を落とす。
「おらぁ! 気絶してるんじゃねーよ! 殺すぞ! 起きろ! ド畜生がぁぁ!」
ライサのボディブローが突き刺さる。
「ガハァァァ!!!」
大量の血を吐いて、悶絶するガチホモ。
「ああ! もう! 殺してはダメです! なにをするんですか!」
「あはッ! 悪い! つい、かっとなって、殴ちゃった……」
アハハハと爽やかな超絶美少女の笑みで笑うライサ。
ちょっと、怒ったような顔でそれを見つめるクールビューティのシャラート。
コイツら、敵に嗜虐の限りをつくしているときは、かなり仲がいいな……
「アイン、すいませんが、回復させてください。回復させて、もう一度です――」
悪魔でも思いつかないような残虐な行為をサラッと言ってしまう俺の姉にして婚約者。
口を割るまで、永遠と続くぞこれ……
ただ、俺はこのお姉様に逆らうことはしないと誓っているので、回復させる。
サラームが下僕の水の精霊を呼び出す。下請けみたいなものだ。
その精霊が回復の水を作り出す。
空中に大きな水球が出来あがる。
「アイン。待って下さい。棒手裏剣を抜きますので」
いそいそとシャラートが手裏剣を抜いていく。
ガクガクと痙攣しているガチホモ。完全に意識が無いように見える。
バシャァァァ――
棒手裏剣を抜いてから、回復の水をかける。
「おおお!! あががが…… お、お前ら、悪魔か! 地獄の悪鬼かぁぁ!!」
ガチホモ絶叫。ブルブルと体を震わせ、渾身の絶叫だった。
「あら、元気になったようですね―― では、私からですね」
シャラートはそう言うと、まぶたを摘み上げ、横から棒手裏剣を貫通させる。
眼球に棒手裏剣が当る。
さすが、お姉様、えげつないです。
「いいですよ。言わなくても、死にそうになったら、私の天才の弟で、良人になるアインが回復させます。永遠にです――」
ガチホモの耳元で、低い声でつぶやく。その声音の温度が絶対零度だった。
「ひぎひぎぃぃぃ!! 話す! 話す! 全部話す! だから、殺してくれ! いっそ、殺してくれぇぇ!!」
ガチホモの屈服の叫びが異世界の空に響いた。どこまでも高く――
ママと呼ばされることを強制され続けているので、さすがに俺も学習する。
俺は、ルサーナに話しかけた。「ママ」と呼ぶことも忘れない。
「ああああん~ 天才で可愛い私のアインちゃんが、私をママって呼ぶのね! 可愛くって、スリスリしたいの!」
伝説の武器のはずの槍を投げ捨て、両手を広げ俺に突撃するルサーナ。
骨髄まで溺愛でできている俺の母親である。
「いや、スリスリは後で、ね! ママ、いいから。つーか、ほらガチホモ! ガチホモを滅ぼさないと!」
俺はルサーナを制した。珍しくそれが成功した。
ピタッと立ち止まると、真面目な顔に戻った。そう「銀髪の竜槍姫」の顔だった。
「そうですね。確かに、今はスリスリよりも、ガチホモ殲滅が最優先―― 一瞬、大義を見失うところでした。あまりにも、アインちゃんが可愛すぎるので」
そんな簡単に見失わないでくれ。頼むよママ。
つーか、あれだ。こいつらをぶち殺すなら、一瞬なんだよな。
俺は、邪悪で淫猥な造形の城を見た。城というか塔だ。
ここに、俺の魔法をぶち込めば、全ては終了だ。いっそ、セバスチャンだけ突入させて、それから魔法攻撃というのもありだ。
「あの城を、俺の魔法で攻撃すれば、一気にガチホモを滅ぼせるんだけど?」
『なに言ってのよ! アイン! つまんないわよ! 敵艦隊出現と同時に波動砲ぶち込むようなものだわ!』
『黙れ! アンビリカルケーブルをぶち切るぞ!』
『ああああ! やめて! それはだめ!』
『分かったら、やれ! 強烈な魔法で、ガチホモの拠点を滅ぼす』
『もう…… 分かったわ。やればいいんでしょ。でも、終わったら、アニメ見るからね!』
『おう! 好きなだけ見ろ!』
俺の頭の中でサラームとの打ち合わせ終了。快く、ガチホモ殲滅の魔法を使うことに同意してもらった。
これで、何の問題もない。
「アイン、それはダメです。アナタの強力な魔法は使えません」
「なんで?」
「あの中には、囚われし王族がいます。ガチホモの毒牙に犯されたとはいえ、生きているのです。救出せねばなりません」
なにそれ? ホモに凌辱されて、蹂躙された王族がいるの? まあ、確かそんなこと言っていたような気がするけど。
でも、そんなのは、もうダメでしょ。一緒に処分した方がいいと思うけど。ほら、腐ったみかんの方程式みたいなもんで。
「そうだ、アイン。ガチホモの毒牙にかかり、凌辱の限りを尽くされ、ガチホモ転生していたとしても、それは王族だ。俺たちは助け出す義務がある」
精悍な横顔を見せ、俺のオヤジが言った。
もはや出てくるたびに、ルサーナにボコられるだけの存在だったオヤジが久しぶりにきちんとしたセリフを言った。
「そうでございます。王族を助け出さねば。この戦、本当の勝利とはいえませぬ」
セバスチャンが淡々と勝利条件のハードルを上げる。
「とうことで――」
ルサーナが、へたり込んでいるガチホモをビシッと指さした。
「この、ガチホモを拷問して、王族の情報やら、知っていることを洗いざらい吐かせるのです!」
ルサーナが、高らかに宣言したのであった。
「お義母様!」
待ってましたとばかりに、シャラートが声を上げる。
「フーフー」と鼻息が荒くなっている。もう、明らかに興奮しているし。
メガネの向こうの黒曜石のような黒い瞳から、邪な喜びの期待がこぼれ落ちそうだ。
「私にお任せください――」
シャラートがその大きなおっぱいをプルンと揺らしながら言った。
その顔は、まさしく美しきサイコパスのものだった。
◇◇◇◇◇◇
「え~ では、これからルールを発表します」
クイッとメガネを持ち上げ、シャラートが言った。
どこから持ちだしたのか、彼女は全員に、尖がった鉄の棒を配った。
あれだよ。棒手裏剣とか、五寸釘の親玉みたいなの。
『知ってるわ! これ〇塾で、〇燕が投げていたやつね』
『ああ、そうだな』
サラームの感想が極めて端的。まさにそれだ。
現実世界でつーか、異世界か。それにしても実際にお目にかかる代物とは思ってもいなかった。
「くそぉぉ!! 殺せ! 殺せ! 俺は絶対になにも言わん! ガチ※ホモ王国! シルバーリング保持者を舐めるなよ!」
銀色のふんどしのガチホモは縛り上げられ、地面に突き刺した丸太に体を縛られている。
首の筋を伸ばして、絶叫。
「あはッ! うるせぇんだよ! 必要なこと以外言うことないんだよ」
ライサが、ガチホモのあご関節をギュッと握った。
「あがががあああああああああ!!」
パワーで口がガクンと開き閉じなくなる。
「あはッ! 少しおとなしくさせるか」
ライサは「ニィィー」とルビーの瞳の目を細める。
顎を掴んでいない片方の手をガチホモの口の中に突っ込んだ。
メギャ――
硬い物が肉を突き破る音がした。
「あはッ! 親知らず! 歯を抜いてやったから!」
ライサの人差し指と中指の間に血まみれの奥歯が挟まれている。
ガチホモの奥歯をぶち抜いたのだ。
「あばばばあああああああ~」
口からダラダラと血を流しながら、意味のない言葉を垂れ流すガチホモ。
「ダメです。ライサさん。ちゃんと順番を守って下さい――」
「ああ、悪いなぁ。コイツがうるさいからな。じゃ、私は、順番最後でいいから――」
ライサが緋色の長い髪の毛に手を突っ込んで頭をかいた。
シャラートは再び説明を開始する。クイッとメガネを持ち上げ、おっぱいを揺らす。
「では、皆さんに配った棒手裏剣を、順番にガチホモに刺していきます。禁止エリアは、一発で死ぬところです。それ以外はOKです!」
凄くうれしそうに説明するシャラート。
「もうね、目玉はどうなのよ! 目玉は死なないのよ!」
金髪ツインテールを揺らし、エロリィが言った。小さな可愛らしい手には凶悪な棒手裏剣が握られている。
碧い瞳でガチホモを見つめて言った。
「あ~、目玉は脳に直結してますので、死ぬかもしれません。それはダメですね」
「じゃあ、どこに刺せばいいのよ! 私は天才のプリンセスの禁呪使いだけど、そんなの分からないのよ!」
コイツもエゲツネー。真っ先に目玉に突き刺す気だったのかよ……
「うむッ! エロリィちゃんの言うことも、もっともだと思う。シャラート姉様、ここは、まず腕から初めては、いかがかと?」
エルフの千葉が言った。俺がドン引きする中、とんでもない適応力で馴染んでやがる。
「うーん、そうですね…… では最初は腕から行きましょう」
シャラートは人差し指を頬に当て、思案気にしつつ、千葉の提案を受け入れた。
「では、私から、開始です。順番に一本ずつ刺していきましょう!」
シャラートはにっり笑うと、棒手裏剣を、ガチホモの人差し指の爪の間に捻じ込んだ。
人が上げたと思えない高い悲鳴が響く。
「ああ、ガチホモもいい声で啼きますね…… さあ、王族はどこにいるのですか? 言ってください――」
フーフーと鼻息を荒くして、シャラートが尋問する。
「あがががが!! クソがぁぁぁ! 舐めるな! 誰が言うかぁぁ!」
「あら、強情ですね」
シャラートはぐりっと棒手裏剣をねじり込んだ。更に肉を突き破り深く侵入する。
ガチホモの絶叫が高らかと響く。
こうして、生身の人間を使った「黒ひ〇危機一髪ゲーム」が開始された。
樽が無い。生身に直接、尖った刃を突き立てる凄惨なゲームなんだけど。
◇◇◇◇◇◇
「あが…… あば…… あがが……」
サボテンのようになっているガチホモが意味不明なことを言っていた。
全身に鋼のトゲを生やした人間サボテン。つーか、世界びっくり人間に出てくるヨガの修行者だよこれ。
「なるほど、急所を外すと、人間は意外に死なないものだな。凄いね人体ということか……」
勉強になりましたと言う感じで、エルフの千葉が言った。
幻想的なコバルトブルーの瞳が、ハリセンボンになったガチホモを見つめる。
「ああん、こんなにいっぱい…… 体の中に、何度も、何度も入れられて…… ああん、凄いわ。とってもスゴイのね、こんなの見せられたら、私はどうかなってしまいそう、うふ(ああ、いつか天内君も私に、いっぱい突き立ててくれないかしら、うふ。そうしたら、私はなんでもしてあげちゃうのに、うふふ)」
相変わらずの内面描写を垂れ流しにしながら、真央先生が、ブスッと棒手裏剣を突き刺した。右の頬から入って左の頬に突き抜ける。
ほっぺたにも、舌にも何本もの棒手裏剣が突き刺さっていた。
口を閉じることができず、血と唾液の混じった粘液をダラダラと垂らすガチホモだった。
「なあ、コイツ、このまましゃべらねーんじゃないか? 結構根性あるぞ」
ライサは、そう言うと淡々と、下顎から棒手裏剣を突き入れる。
ベロを貫いて、鋭い切っ先が口の中に出現した。
しゃべらないのは根性以外に原因があるような気がするが、俺は黙っている。余計なこと言って、メンドクサイことになりたくない。
ガチホモがガクガクと震えながら、白目をむいた。
ガックリと頭を落とす。
「おらぁ! 気絶してるんじゃねーよ! 殺すぞ! 起きろ! ド畜生がぁぁ!」
ライサのボディブローが突き刺さる。
「ガハァァァ!!!」
大量の血を吐いて、悶絶するガチホモ。
「ああ! もう! 殺してはダメです! なにをするんですか!」
「あはッ! 悪い! つい、かっとなって、殴ちゃった……」
アハハハと爽やかな超絶美少女の笑みで笑うライサ。
ちょっと、怒ったような顔でそれを見つめるクールビューティのシャラート。
コイツら、敵に嗜虐の限りをつくしているときは、かなり仲がいいな……
「アイン、すいませんが、回復させてください。回復させて、もう一度です――」
悪魔でも思いつかないような残虐な行為をサラッと言ってしまう俺の姉にして婚約者。
口を割るまで、永遠と続くぞこれ……
ただ、俺はこのお姉様に逆らうことはしないと誓っているので、回復させる。
サラームが下僕の水の精霊を呼び出す。下請けみたいなものだ。
その精霊が回復の水を作り出す。
空中に大きな水球が出来あがる。
「アイン。待って下さい。棒手裏剣を抜きますので」
いそいそとシャラートが手裏剣を抜いていく。
ガクガクと痙攣しているガチホモ。完全に意識が無いように見える。
バシャァァァ――
棒手裏剣を抜いてから、回復の水をかける。
「おおお!! あががが…… お、お前ら、悪魔か! 地獄の悪鬼かぁぁ!!」
ガチホモ絶叫。ブルブルと体を震わせ、渾身の絶叫だった。
「あら、元気になったようですね―― では、私からですね」
シャラートはそう言うと、まぶたを摘み上げ、横から棒手裏剣を貫通させる。
眼球に棒手裏剣が当る。
さすが、お姉様、えげつないです。
「いいですよ。言わなくても、死にそうになったら、私の天才の弟で、良人になるアインが回復させます。永遠にです――」
ガチホモの耳元で、低い声でつぶやく。その声音の温度が絶対零度だった。
「ひぎひぎぃぃぃ!! 話す! 話す! 全部話す! だから、殺してくれ! いっそ、殺してくれぇぇ!!」
ガチホモの屈服の叫びが異世界の空に響いた。どこまでも高く――
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しまうま弁当
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魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
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