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第三章:パンゲア王国の危機
第三二話:俺の可能性も重なり合っていた
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『おはようございます。ゆうべは おたのしみでしたね』
目を覚ますと、サラームの声が頭の中に響く。
超棒読み。
『なにがお楽し――』
俺は息をのんだ。
俺は右の方に首を傾ける。
特上抱き枕が俺に抱きついているのに気付いた。
その抱き枕の名前を俺は知っているよ。
これはシャラートというんだよ。
おっぱいの大きな、俺のお姉さんで、許嫁で黒髪、メガネのクールビューティだ。
超弾性力をもった二つの胸のふくらみが俺の二の腕に押し当てられていた。
「むにゅん」って擬音が聞こえてきそうなレベル。
そして、彼女の脚が俺の脚に絡み付いている。スベスベ。
全裸。全裸で俺に抱き着いている。
彼女はジッと俺を見つめていた。いつから見つめていたのか分からん。
息は荒くない。なんか、満ち足りた表情をしていた。
「アインの寝顔は可愛いです」
メガネの奥の切れ長の瞳が慈愛に満ちた感じで見つめる。
細い指先が俺の銀色の髪の毛を絡めて、もてあそぶ。
「あはッ! アイン、起きたの? お目覚めのキスしよう!」
朝の光の中、明るいヒロイン声。深夜アニメヒロイン級だ。
俺はギギギギという感じで、首を左に回した。
紅いルビーのような瞳。緋色の髪の超絶級の美少女。
俺に抱き着いて添い寝していた。その体温が俺の体の中に染み込んでくる。
「明るいとこで、じっと見られると照れるな……」
裸だった。完全に。
いつも強気な瞳が照れたように俺を見つめている。頬が染まる。
俺は、この抱き枕の名前もしっていた。抱き着かれ枕かもしれないけど。
これは、ライサというんだよ。
うん、すっごくスベスベで気持ちいいんだね。
俺の右手がギュッと握られた。温かく柔らかい、そして小さな手だった。
「もうね、アインは鬼畜なのよ――」
俺の胸の上で声がした。嬉しさと恥ずかしさとちょっと怒った感じが絶妙にブレンドされた声音。
金色のキラキラした可愛らしい物体だった。フォトンを集めたような金色の存在。ロロリィという可愛い生物だ。
いつもの金髪ツインテールではない。解いたままのサラサラの金髪は俺の胸に当たる。
スルスルと俺の胸の上を滑り上がる。高い体温と軽い体重が気持ちよかった。
「鬼畜過ぎて…… もうね、責任取って欲しいのよ……」
碧い瞳が伏し目がちに俺を見つめる。金色のまつ毛が影をつくっている。
「お目覚めのキスです―― アイン」
「あはッ、今日の一回目な」
「もうね、10回じゃ少ないのよ」
俺の許嫁たちが順番の俺にキスしてきた。
されるがまま、舌を絡め取られ、ベロチュウされる俺。
まて…… この状況。
なんだこれは……
朝っぱらから、頭の芯が痺れてきた。つま先までビリビリする。
『サラーム、いったいなにがあった?』
『もーどうでもいいわ。千葉×アインを期待していたのに……』
ふてくされた声が俺の頭に響く。
この様子からして、俺と千葉の掛け算は不成立になったようだ。
これは朗報だ。
だがなにがあったのか?
俺はもしかして……
俺は痺れた頭で昨晩の記憶を探る。
シャラートのお布団入って、エロいことして賢者になって……
この時点ではまだ清かったな。うん。キレイな体だ。
その後、3人の許嫁にもみくちゃにされたのは覚えている。
あまりに気持ち良すぎて、頭が真っ白になって、俺は意識を失ったんだ。
その先を、覚えていない……
「アインは、カワイイ顔して、逞しいのです。こっちも無敵でした――」
「なんかさ、布団の中でも、完敗だったなぁ~。アインは強すぎるよ。あはッ」
「もうね、鬼畜なのよぉ。アインは鬼畜なのぉぉ。小さな体にも容赦なしなのよッ! でも、ちょっといいかも……」
俺の体に密着してシャラート、ライサ、エロリィが言った。
なんだ、これ?
まて、俺は、全然覚えてないんだが。
オマエたちが俺を蹂躙したせいで、記憶が吹っ飛んでいるんだが。
俺、強いの? すごいの? 鬼畜なの?
なにそれ?
朝の濃厚なベロチュウが終了すると、俺の許嫁たちは布団から出た。
「なんか、お腹のあたりが…… まだ、熱いな……」
いつもへそ出しの格好のライサが、お腹をさすっている。
「ああ、私もです――」
「もうね、私もなのよ――」
シャラートも、エロリィも同じようなことを言った。
「では、私たちは朝食をとります。しっかり栄養をとりたいのです」
黒髪を朝の陽光の中、キラキラさせながら、シャラートが言った。
そして、3人は部屋を出て行った。
俺は、呆然とそれを見送った。
「千葉ぁぁぁぁぁッ!」
「んぁ~、なんだ? アイン」
眠そうな顔のエルフの美少女だった。
布団から顔だけ出してこっちを見た。そして、即座に口を開いた。
「知らん」
「知らんて、まだ質問もしてないぞ」
「いや、私はなにが起きたかはしらん。よーわからん」
「だって、オマエもこの部屋に……」
ああ、もしや、俺と千葉も一線を越えてしまったのか?
それで、千葉はショックを受けて……
ごましているのか? アーーーーーッツ!!
いや、待て。
それならば、サラームが大歓喜なはずだ。それはない。
「私は、波動関数が♀に収束したときは、実験を行う事にしているのだ。アイン」
「なにを言ってる?」
「私は男だったせいか、波動関数の収束が♂の結果に出る方が多いのだ。観測者の潜在意識が観測結果に影響するのかもしれんな」
「ほう」
「だから、私は、女の子の体をまだよく知らん」
「ああ、それはそうだろう」
「よって、女の子の体になったときの夜は、貴重な探求の時間なのだ―― 自分の体をよく知っておかねばならんのだ」
そして、千葉はろくでもないことを語りだした。
女の体を探求していると、最後は疲れて眠くなってしまうので、昨夜なにがあったかは、しらんというのである。
サラームの反応からしても、これは正しいだろう。
「スゴイね(はぁと)、人体だ―― 女の体は奥が深い……」
「人じゃないだろ。エルフだろ」
つまり、千葉はお風呂からソロプレイに夢中で全く外部のことを覚えていなかった。
俺が許嫁に蹂躙されている最中、同じ部屋で、コイツはソロプレイをしていたことになる。
ろくでもない。
『サラーム』
『なーに』
『俺は…… やってしまったのか?』
『なにを?』
『ラクロスとかセパタクローに語感が似ている、地球生命誕生40億年、生命の連続性に関わる重要な行為だ』
『しらなーい。地球出身じゃないし』
『いや、多分こっちの世界も同じだと思う』
『しらないわ』
『本当にしらない? なんで?』
『だって、千葉×アインを期待してたのに、全然ならないから、寝たわ』
『マジ?』
『うん』
「どうしたのだ? アイン」
こんどはエルフとなった千葉の方から聞いてきた。
「いや…… 俺、やっちゃたのかな」
「私はやられてないと思うな。まさか…… 私が寝ている間に! せ、責任とってもらうんだからね!」
尻を押さえて叫ぶエルフとなった千葉。
「いや、たぶん、オマエは無事だ。ソロプレイ中だったろ? 心配なら、あとで自分で確認しろ」
「そうしよう」
昨夜の記憶が途中からない。
いや、凄く気持ちいいことがあったのは確かだ。
しかし、やっちゃたのかどうかが分からない。
俺は、あまりの気持ちよさに頭が真っ白になって、途中から記憶が吹っんでいる。
そして、千葉は、自分の体の探求に忙しく、外部の状況が分からなかった。
サラームは期待に反した展開でふてくされて寝てしまったので、見ていない。
分かった。
外部から俺と許嫁の行為を観測していた存在がいない。
まさに、俺は「シュレディンガーの童貞」状態だった。
童貞と非童貞の可能性が同時に重なり合って存在している。
「あああん、ダメよ、天成君。もう、あああ、そんなとこに入れていいなんて、先生言ってないわよ。だめ! そんなとこ無理やりいれようとしないで! あああん、私…… 教師失格だわ…… 生徒が…… ああん、こんな適当な位置に不定詞をいれるなんて…… もっと、勉強して欲しいの、うふ」
池内先生は乱れた寝姿で、授業の寝言を言っていた。
こんどは、不定詞か……
観測「者」の「者」かどうかは微妙だが、この部屋には俺と千葉以外に池内先生がいたのだった。
先生の場合は「柱」と数えるべきだろうか?
池内先生は、ボンテージ姿でクネクネと布団を丸めて、抱きかかえていた。
時々、ビクンビクンと痙攣しながら、18禁的な内容に言葉を口にしていた。
金髪で角の生えている俺たちの担任教師で英語担当だ。
「千葉――」
「ん、なんだ?」
「池内先生を起こして聞けば分かるかな?」
「無理だろ。常識的に考えて」
「ああ、そうか」
「そうだな」
俺と千葉は布団の上で悶えているとしか思えない、魔族と混ざった英語教師を見つめていた。
大きなおっぱいがプルンプルと揺れる。
『ねえ! そんなことより、朝になったから、アニメ! アニメ見せてよ! アニメみれるんでしょ!』
サラームが脳内で騒ぎ出す。
『分かった、千葉に頼むから』
『ねえ! 「どう考えても俺の妹が陸軍軍医中将なのはおかしい」の第1期はあるかしら?』
『さあなぁ……』
「なあ、千葉、パンゲア王国に帰るのは2日後だ。ちと、ノーパソを見せてほしいんだが」
俺はエルフとなった千葉に言った。まあ、今回の件は、今晩だけの話ではない。次は気を失わないようにすればいいだけの話だ。
とにかく、こいつの持っているノートパソコンが重要だ。
日々、転移を想定し、異世界にいってチート能力発揮するために、満載された情報。千葉曰く「全方位対応」の情報満載とのこと。
それを整理しておきたいというのもあった。
「ああ、この天気なら、問題なく動くだろう。私としても、確認したい情報はある」
エアメガネをクイッと持ち上げ、エルフの千葉が言った。
朝の陽光の中、緑の髪が光を反射している。
ノートパソコン。
本体+10テラハードディスク×10個の情報チートの科学文明の箱が、いま起動しようとしていたのである。
目を覚ますと、サラームの声が頭の中に響く。
超棒読み。
『なにがお楽し――』
俺は息をのんだ。
俺は右の方に首を傾ける。
特上抱き枕が俺に抱きついているのに気付いた。
その抱き枕の名前を俺は知っているよ。
これはシャラートというんだよ。
おっぱいの大きな、俺のお姉さんで、許嫁で黒髪、メガネのクールビューティだ。
超弾性力をもった二つの胸のふくらみが俺の二の腕に押し当てられていた。
「むにゅん」って擬音が聞こえてきそうなレベル。
そして、彼女の脚が俺の脚に絡み付いている。スベスベ。
全裸。全裸で俺に抱き着いている。
彼女はジッと俺を見つめていた。いつから見つめていたのか分からん。
息は荒くない。なんか、満ち足りた表情をしていた。
「アインの寝顔は可愛いです」
メガネの奥の切れ長の瞳が慈愛に満ちた感じで見つめる。
細い指先が俺の銀色の髪の毛を絡めて、もてあそぶ。
「あはッ! アイン、起きたの? お目覚めのキスしよう!」
朝の光の中、明るいヒロイン声。深夜アニメヒロイン級だ。
俺はギギギギという感じで、首を左に回した。
紅いルビーのような瞳。緋色の髪の超絶級の美少女。
俺に抱き着いて添い寝していた。その体温が俺の体の中に染み込んでくる。
「明るいとこで、じっと見られると照れるな……」
裸だった。完全に。
いつも強気な瞳が照れたように俺を見つめている。頬が染まる。
俺は、この抱き枕の名前もしっていた。抱き着かれ枕かもしれないけど。
これは、ライサというんだよ。
うん、すっごくスベスベで気持ちいいんだね。
俺の右手がギュッと握られた。温かく柔らかい、そして小さな手だった。
「もうね、アインは鬼畜なのよ――」
俺の胸の上で声がした。嬉しさと恥ずかしさとちょっと怒った感じが絶妙にブレンドされた声音。
金色のキラキラした可愛らしい物体だった。フォトンを集めたような金色の存在。ロロリィという可愛い生物だ。
いつもの金髪ツインテールではない。解いたままのサラサラの金髪は俺の胸に当たる。
スルスルと俺の胸の上を滑り上がる。高い体温と軽い体重が気持ちよかった。
「鬼畜過ぎて…… もうね、責任取って欲しいのよ……」
碧い瞳が伏し目がちに俺を見つめる。金色のまつ毛が影をつくっている。
「お目覚めのキスです―― アイン」
「あはッ、今日の一回目な」
「もうね、10回じゃ少ないのよ」
俺の許嫁たちが順番の俺にキスしてきた。
されるがまま、舌を絡め取られ、ベロチュウされる俺。
まて…… この状況。
なんだこれは……
朝っぱらから、頭の芯が痺れてきた。つま先までビリビリする。
『サラーム、いったいなにがあった?』
『もーどうでもいいわ。千葉×アインを期待していたのに……』
ふてくされた声が俺の頭に響く。
この様子からして、俺と千葉の掛け算は不成立になったようだ。
これは朗報だ。
だがなにがあったのか?
俺はもしかして……
俺は痺れた頭で昨晩の記憶を探る。
シャラートのお布団入って、エロいことして賢者になって……
この時点ではまだ清かったな。うん。キレイな体だ。
その後、3人の許嫁にもみくちゃにされたのは覚えている。
あまりに気持ち良すぎて、頭が真っ白になって、俺は意識を失ったんだ。
その先を、覚えていない……
「アインは、カワイイ顔して、逞しいのです。こっちも無敵でした――」
「なんかさ、布団の中でも、完敗だったなぁ~。アインは強すぎるよ。あはッ」
「もうね、鬼畜なのよぉ。アインは鬼畜なのぉぉ。小さな体にも容赦なしなのよッ! でも、ちょっといいかも……」
俺の体に密着してシャラート、ライサ、エロリィが言った。
なんだ、これ?
まて、俺は、全然覚えてないんだが。
オマエたちが俺を蹂躙したせいで、記憶が吹っ飛んでいるんだが。
俺、強いの? すごいの? 鬼畜なの?
なにそれ?
朝の濃厚なベロチュウが終了すると、俺の許嫁たちは布団から出た。
「なんか、お腹のあたりが…… まだ、熱いな……」
いつもへそ出しの格好のライサが、お腹をさすっている。
「ああ、私もです――」
「もうね、私もなのよ――」
シャラートも、エロリィも同じようなことを言った。
「では、私たちは朝食をとります。しっかり栄養をとりたいのです」
黒髪を朝の陽光の中、キラキラさせながら、シャラートが言った。
そして、3人は部屋を出て行った。
俺は、呆然とそれを見送った。
「千葉ぁぁぁぁぁッ!」
「んぁ~、なんだ? アイン」
眠そうな顔のエルフの美少女だった。
布団から顔だけ出してこっちを見た。そして、即座に口を開いた。
「知らん」
「知らんて、まだ質問もしてないぞ」
「いや、私はなにが起きたかはしらん。よーわからん」
「だって、オマエもこの部屋に……」
ああ、もしや、俺と千葉も一線を越えてしまったのか?
それで、千葉はショックを受けて……
ごましているのか? アーーーーーッツ!!
いや、待て。
それならば、サラームが大歓喜なはずだ。それはない。
「私は、波動関数が♀に収束したときは、実験を行う事にしているのだ。アイン」
「なにを言ってる?」
「私は男だったせいか、波動関数の収束が♂の結果に出る方が多いのだ。観測者の潜在意識が観測結果に影響するのかもしれんな」
「ほう」
「だから、私は、女の子の体をまだよく知らん」
「ああ、それはそうだろう」
「よって、女の子の体になったときの夜は、貴重な探求の時間なのだ―― 自分の体をよく知っておかねばならんのだ」
そして、千葉はろくでもないことを語りだした。
女の体を探求していると、最後は疲れて眠くなってしまうので、昨夜なにがあったかは、しらんというのである。
サラームの反応からしても、これは正しいだろう。
「スゴイね(はぁと)、人体だ―― 女の体は奥が深い……」
「人じゃないだろ。エルフだろ」
つまり、千葉はお風呂からソロプレイに夢中で全く外部のことを覚えていなかった。
俺が許嫁に蹂躙されている最中、同じ部屋で、コイツはソロプレイをしていたことになる。
ろくでもない。
『サラーム』
『なーに』
『俺は…… やってしまったのか?』
『なにを?』
『ラクロスとかセパタクローに語感が似ている、地球生命誕生40億年、生命の連続性に関わる重要な行為だ』
『しらなーい。地球出身じゃないし』
『いや、多分こっちの世界も同じだと思う』
『しらないわ』
『本当にしらない? なんで?』
『だって、千葉×アインを期待してたのに、全然ならないから、寝たわ』
『マジ?』
『うん』
「どうしたのだ? アイン」
こんどはエルフとなった千葉の方から聞いてきた。
「いや…… 俺、やっちゃたのかな」
「私はやられてないと思うな。まさか…… 私が寝ている間に! せ、責任とってもらうんだからね!」
尻を押さえて叫ぶエルフとなった千葉。
「いや、たぶん、オマエは無事だ。ソロプレイ中だったろ? 心配なら、あとで自分で確認しろ」
「そうしよう」
昨夜の記憶が途中からない。
いや、凄く気持ちいいことがあったのは確かだ。
しかし、やっちゃたのかどうかが分からない。
俺は、あまりの気持ちよさに頭が真っ白になって、途中から記憶が吹っんでいる。
そして、千葉は、自分の体の探求に忙しく、外部の状況が分からなかった。
サラームは期待に反した展開でふてくされて寝てしまったので、見ていない。
分かった。
外部から俺と許嫁の行為を観測していた存在がいない。
まさに、俺は「シュレディンガーの童貞」状態だった。
童貞と非童貞の可能性が同時に重なり合って存在している。
「あああん、ダメよ、天成君。もう、あああ、そんなとこに入れていいなんて、先生言ってないわよ。だめ! そんなとこ無理やりいれようとしないで! あああん、私…… 教師失格だわ…… 生徒が…… ああん、こんな適当な位置に不定詞をいれるなんて…… もっと、勉強して欲しいの、うふ」
池内先生は乱れた寝姿で、授業の寝言を言っていた。
こんどは、不定詞か……
観測「者」の「者」かどうかは微妙だが、この部屋には俺と千葉以外に池内先生がいたのだった。
先生の場合は「柱」と数えるべきだろうか?
池内先生は、ボンテージ姿でクネクネと布団を丸めて、抱きかかえていた。
時々、ビクンビクンと痙攣しながら、18禁的な内容に言葉を口にしていた。
金髪で角の生えている俺たちの担任教師で英語担当だ。
「千葉――」
「ん、なんだ?」
「池内先生を起こして聞けば分かるかな?」
「無理だろ。常識的に考えて」
「ああ、そうか」
「そうだな」
俺と千葉は布団の上で悶えているとしか思えない、魔族と混ざった英語教師を見つめていた。
大きなおっぱいがプルンプルと揺れる。
『ねえ! そんなことより、朝になったから、アニメ! アニメ見せてよ! アニメみれるんでしょ!』
サラームが脳内で騒ぎ出す。
『分かった、千葉に頼むから』
『ねえ! 「どう考えても俺の妹が陸軍軍医中将なのはおかしい」の第1期はあるかしら?』
『さあなぁ……』
「なあ、千葉、パンゲア王国に帰るのは2日後だ。ちと、ノーパソを見せてほしいんだが」
俺はエルフとなった千葉に言った。まあ、今回の件は、今晩だけの話ではない。次は気を失わないようにすればいいだけの話だ。
とにかく、こいつの持っているノートパソコンが重要だ。
日々、転移を想定し、異世界にいってチート能力発揮するために、満載された情報。千葉曰く「全方位対応」の情報満載とのこと。
それを整理しておきたいというのもあった。
「ああ、この天気なら、問題なく動くだろう。私としても、確認したい情報はある」
エアメガネをクイッと持ち上げ、エルフの千葉が言った。
朝の陽光の中、緑の髪が光を反射している。
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