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一章 〜全ての始まり〜
十話『テストの順位』
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白鷺学園にはテストの順位を掲示板に貼り付けるという習慣がある。それは中間と期末テストだけに限らず、小テストでさえ掲示板に貼り付ける。しかも、小テストに関しては一位から最下位まで見られる鬼畜仕様だ。だからみんな必死に勉強する。自分が頭悪いと思われたくないから。
それは私もそうだ。私だって頭悪いと思われたくないし。
「透華様。中間テストの順位が貼り付けられましたよ」
そう思っていると、美月さんに声をかけられて私は頷きながら、美月さんと共に掲示板の前までいく。中等部で張り出されるのは50位までだ。その中に私がいるとも思えない。テストの結果が微妙すぎたし。そう思いながら名前を探しても……案の定私の名前はなかった。だけど……その代わり……
「美月さん、凄いわ!45位じゃない…!凄いわ!」
「……!ほ、本当だ……!」
白鷺学園の生徒数はザッと数えただけでも1000人はいる。この名前に乗れるだけでも充分凄いのだ。
「でも……トップ層を見ていると、私なんてまだまだ……って感じはしますけどね……」
トップ層には王子に西園寺に華鈴様がいる。三人とも頭良いしなぁ……小テストでも必ずこの三人が一位を同時に取ってる。そう思っていると誰かが『あ!伊集院様よ!』という声が聞こえた。王子は誰を見ることなく、掲示板だけを見つめ、
「……いつも通りか。つまらん」
と言って去っていった。……何だ。あの台詞。人によっては反感を買いそうなセリフだが相手は王子だし、イケメンだ。つまり……
「はぁ……伊集院様…カッコ良すぎ……!」
「流石白鷺学園の王子様ですわ……!」
と、こうなる。まぁ、結果に見合う発言なので文句言う人がいるわけないんだけどね?だけどこれが外部生の女子なら総攻撃されてそうだな……やはりイケメンとは得である。
「(………本当羨ましい……)」
私はそう思いながら、教室へと戻っていった。因みに、個別で配られた成績表の順位は53位という微妙な結果になってしまった
「……次はもう少し頑張ってみようかなぁ……」
と呟きながら私は天井を見上げた。
放課後。
王子と香織様が一緒に下校している姿が見えた。2人が並ぶと、絵画を見ているみたいで美しい。
今のところ王子と全く繋がりはないし、あっちも私を認識してないだろうしかなりいい感じだ。このまま美穂ちゃんとの恋愛模様を見せてくれ。遠くでモブ達と見てるから。私はそう思いながら携帯でカレンダーを見つめて、とあることに気付いた。
「…そろそろお兄様のお誕生日なんだよなぁ……」
お兄様には本当に良いお兄様だと思うし自慢だ。今年も盛大に誕生日パーティーするし今年もプレゼント買おうと。いつもは使用人に買わせてたけど……今回は私一人で選びたい。……お兄様に日頃の感謝を伝えたいし。そう思っていると、ピロンとLINEがなる。
「あ……車来た」
そう言いながら私は帰る準備を始めた。
それは私もそうだ。私だって頭悪いと思われたくないし。
「透華様。中間テストの順位が貼り付けられましたよ」
そう思っていると、美月さんに声をかけられて私は頷きながら、美月さんと共に掲示板の前までいく。中等部で張り出されるのは50位までだ。その中に私がいるとも思えない。テストの結果が微妙すぎたし。そう思いながら名前を探しても……案の定私の名前はなかった。だけど……その代わり……
「美月さん、凄いわ!45位じゃない…!凄いわ!」
「……!ほ、本当だ……!」
白鷺学園の生徒数はザッと数えただけでも1000人はいる。この名前に乗れるだけでも充分凄いのだ。
「でも……トップ層を見ていると、私なんてまだまだ……って感じはしますけどね……」
トップ層には王子に西園寺に華鈴様がいる。三人とも頭良いしなぁ……小テストでも必ずこの三人が一位を同時に取ってる。そう思っていると誰かが『あ!伊集院様よ!』という声が聞こえた。王子は誰を見ることなく、掲示板だけを見つめ、
「……いつも通りか。つまらん」
と言って去っていった。……何だ。あの台詞。人によっては反感を買いそうなセリフだが相手は王子だし、イケメンだ。つまり……
「はぁ……伊集院様…カッコ良すぎ……!」
「流石白鷺学園の王子様ですわ……!」
と、こうなる。まぁ、結果に見合う発言なので文句言う人がいるわけないんだけどね?だけどこれが外部生の女子なら総攻撃されてそうだな……やはりイケメンとは得である。
「(………本当羨ましい……)」
私はそう思いながら、教室へと戻っていった。因みに、個別で配られた成績表の順位は53位という微妙な結果になってしまった
「……次はもう少し頑張ってみようかなぁ……」
と呟きながら私は天井を見上げた。
放課後。
王子と香織様が一緒に下校している姿が見えた。2人が並ぶと、絵画を見ているみたいで美しい。
今のところ王子と全く繋がりはないし、あっちも私を認識してないだろうしかなりいい感じだ。このまま美穂ちゃんとの恋愛模様を見せてくれ。遠くでモブ達と見てるから。私はそう思いながら携帯でカレンダーを見つめて、とあることに気付いた。
「…そろそろお兄様のお誕生日なんだよなぁ……」
お兄様には本当に良いお兄様だと思うし自慢だ。今年も盛大に誕生日パーティーするし今年もプレゼント買おうと。いつもは使用人に買わせてたけど……今回は私一人で選びたい。……お兄様に日頃の感謝を伝えたいし。そう思っていると、ピロンとLINEがなる。
「あ……車来た」
そう言いながら私は帰る準備を始めた。
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