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最終章 〜その後〜
二十八話 『新しい扉』
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和馬編。今回の話もR18描写がありますが、これぐらいなら多分タグ付けしなくても大丈夫だよね……?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
氷室和馬という人間は春香に一途だった。それは変わることはないと思っていたし、これから先も春香と幸せな道を歩むつもりだった。
だというのに。
「俺はお前のことが好きだ!和馬!」
親友である春人にそう言われ、キスを何十回も溺れるようにされた後から記憶がなくなっていた。
ただ、その後は春人の思いがマジだ……と、それだけは理解できたし、その後は三人で話し合った。
思いも、感情も全てさらけ出した話し合いになった。
その中で一つだけわかったことがあった。
「俺は和馬が好きだ。和馬がどんなことを言おうと、俺はお前のことが好きだ」
「私も和馬が好き。大好き。付き合ってるんだから当たり前だけど」
二人の告白。そしてその言葉を聞いてから。
「………俺は、春香のこと……」
「知ってる。だから俺が春香のことなんて忘れさせてやる。俺色に染まるくらいにな」
「私は和馬のこと絶対離さないし、逃がさないよ?春人色に染められるんだったら私も和馬のこと染める。もう私しか見れないようにね」
二人はそう言い切った。それには迷いも躊躇も無い。ただ、自分の思いを口にしただけだった。なら、自分は――。
「俺は春人の気持ちには………いや、嬉しいよ?嬉しいけど……春人とはそういう感情を抱いたことはないというか……」
それが正直なところだった。今まで一緒にいた時間は楽しかったし、嬉しかった。でも、それは親友としてだ。それ以上になる気は一切ない。
「そう……いや、分かってたけどさ。……でもさ、これからならチャンスは有るんだよな?」
「そうね……私は別に春人ならいいよ?」
「…………え?」
今、春人と春香は何と言ったのか。自分の中で処理しきれなくて、意味が分からなくて。頭が真っ白になった。だって和馬にとっては今の春人の告白は断ったつもりなのだが。
「断った?んなもん知らねー。俺は和馬のことが好き。和馬が俺の告白を断ろうが受け入れようが、関係ねえよ。俺は和馬のことが好きだからこれからもずっと好きって言い続ける。てゆうか、もうキスしちまったんだから責任取る……って決めてるからな」
「私もー!春人と色々話して決めたの。和馬のことも。私は和馬のこと大好きだし、取られたくないけどさー……春人の話聞いてたらさ?私と同じぐらい好きなんだ……って、分かったかだから……」
ジリジリと近づいてくる二人。それは獲物を狙う肉食獣の目をしていた。
本能的に危険を感じた。このままでは喰われると。
だが、逃げることはできない。体が動かないのだ。まるで金縛りにあったかのように指一本動かせなかった。
「俺、女沢山抱いたことはあるけど男を抱くのは和馬が初めだから、優しくするぜ?」
「私は処女だけど。でもね、こういうのはちゃんと勉強して来たんだよ?和馬に満足してもらうためにね!」
そう言って二人はベッドに和馬を押し倒し、服を脱がしていき、ベッドの中で和馬は何十回と鳴いた。
△▼△▼
――ここら先は覚えてなかった。何度
果てたか分からないほどイキ狂ったからだ。
ただ、二人がとても優しかったことだけは記憶している。そして……
「(……気持ち、よかった……)」
たった一回で初めてなのに。二人のテクニックが凄かっただけかもしれない。それでも気持ち良かった。初めてだったからこそ分かる快感があった。
「………三人でやるの……いいかも……」
この日、氷室和馬は新しい性癖の扉を開いた。
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氷室和馬という人間は春香に一途だった。それは変わることはないと思っていたし、これから先も春香と幸せな道を歩むつもりだった。
だというのに。
「俺はお前のことが好きだ!和馬!」
親友である春人にそう言われ、キスを何十回も溺れるようにされた後から記憶がなくなっていた。
ただ、その後は春人の思いがマジだ……と、それだけは理解できたし、その後は三人で話し合った。
思いも、感情も全てさらけ出した話し合いになった。
その中で一つだけわかったことがあった。
「俺は和馬が好きだ。和馬がどんなことを言おうと、俺はお前のことが好きだ」
「私も和馬が好き。大好き。付き合ってるんだから当たり前だけど」
二人の告白。そしてその言葉を聞いてから。
「………俺は、春香のこと……」
「知ってる。だから俺が春香のことなんて忘れさせてやる。俺色に染まるくらいにな」
「私は和馬のこと絶対離さないし、逃がさないよ?春人色に染められるんだったら私も和馬のこと染める。もう私しか見れないようにね」
二人はそう言い切った。それには迷いも躊躇も無い。ただ、自分の思いを口にしただけだった。なら、自分は――。
「俺は春人の気持ちには………いや、嬉しいよ?嬉しいけど……春人とはそういう感情を抱いたことはないというか……」
それが正直なところだった。今まで一緒にいた時間は楽しかったし、嬉しかった。でも、それは親友としてだ。それ以上になる気は一切ない。
「そう……いや、分かってたけどさ。……でもさ、これからならチャンスは有るんだよな?」
「そうね……私は別に春人ならいいよ?」
「…………え?」
今、春人と春香は何と言ったのか。自分の中で処理しきれなくて、意味が分からなくて。頭が真っ白になった。だって和馬にとっては今の春人の告白は断ったつもりなのだが。
「断った?んなもん知らねー。俺は和馬のことが好き。和馬が俺の告白を断ろうが受け入れようが、関係ねえよ。俺は和馬のことが好きだからこれからもずっと好きって言い続ける。てゆうか、もうキスしちまったんだから責任取る……って決めてるからな」
「私もー!春人と色々話して決めたの。和馬のことも。私は和馬のこと大好きだし、取られたくないけどさー……春人の話聞いてたらさ?私と同じぐらい好きなんだ……って、分かったかだから……」
ジリジリと近づいてくる二人。それは獲物を狙う肉食獣の目をしていた。
本能的に危険を感じた。このままでは喰われると。
だが、逃げることはできない。体が動かないのだ。まるで金縛りにあったかのように指一本動かせなかった。
「俺、女沢山抱いたことはあるけど男を抱くのは和馬が初めだから、優しくするぜ?」
「私は処女だけど。でもね、こういうのはちゃんと勉強して来たんだよ?和馬に満足してもらうためにね!」
そう言って二人はベッドに和馬を押し倒し、服を脱がしていき、ベッドの中で和馬は何十回と鳴いた。
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――ここら先は覚えてなかった。何度
果てたか分からないほどイキ狂ったからだ。
ただ、二人がとても優しかったことだけは記憶している。そして……
「(……気持ち、よかった……)」
たった一回で初めてなのに。二人のテクニックが凄かっただけかもしれない。それでも気持ち良かった。初めてだったからこそ分かる快感があった。
「………三人でやるの……いいかも……」
この日、氷室和馬は新しい性癖の扉を開いた。
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