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一章 〜全ての始まり〜
十一話 『鈴木春香』
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「(……春人)」
春香はため息を吐きながら双子の弟のことを考えていた。鈴木春人。春香の自慢の弟だ。春人はスポーツ万能、成績優秀、容姿端麗と自慢したくなるようなそんな弟だった。
そんな弟だった故、春香はその背中を追いかけることしか出来なかった。学力もスポーツも何もかも上で。
だから春香は別の観点から春人に勝とう、とそう思っていた。何もかも弟に劣られてはいけない、と思ってクラスでは明るく、そしてめげない女の子を演じてみせた。それはうまくいった。いち早く、春香はクラスの人気者になりクラスのムードメーカーになった。
初めは嬉しかった。こんな自分でもみんな人気者になれたのだ。嬉しくないわけがない。だけど…それは偽の『鈴木春香』だ。偽の自分は素の自分より好かれる。そしてやはり、みんな春人の方へと向く。自分なんかより春人がいいと。そう言ってくる気がした。
そんなとき、励ましてくれたのは和馬だった。和馬はどんな時も春香の味方をしてくれた。それが嬉しかったし、同時にそんな和馬をどんどん好きになっていくのを感じていた。
思い切って告白したら和馬は嬉しそうにうん、と首を縦にふってくれるものだからとても嬉しかった。
でも、その頃からだろうか?完全に春人と話さなくなったのは……正確に言えば春人が春香のことを避けたのだ。
初めは思春期だとそう思っていた。だけど、思春期という言葉は片付けられない程に春人は春香のことを嫌っていた。
そう気づいたときにはもうすでに遅く、春人は春香の距離を離し、完全に話さなくなった。
「…春香ちゃん!」
そんなことを思っていると、先生の声が聞こえてきた。
「茜先生。どうかしたんですか?」
成宮茜。春人と和馬の担任の先生だ。美人で頼り甲斐のある先生で春香も度々茜に相談するぐらいには頼りにしている先生だ。
「春香ちゃんの親が呼んでるわよ?春香はどこだって」
そんなことを思っていると、茜は酷くめんどくさそうにそういった。だが、それは春香も同じであった。
……春香が和馬と付き合って以来父親は学校に頻繁に電話をして来るのだ。これがまだ春香だけの問題なら全然いいのだが、今では学校全体の問題になる程だ。
「……春香ちゃんの親、過保護がやばすぎじゃない?いくら娘だからといって……」
「……私もそう思います」
春香がそう言うと、茜は深いため息を吐く。学校問題になったのも父親が授業中に電話を掛けてしまって、今は対応出来ないと春香が断ったところヘリコプターで学校に乗り込んでくる始末だったから。
あのときの春人の表情は呆れていたし、何処かほっとした表情をしていた気がする。
「(……まるで、あんな父親に執着されなくて本当によかったって思っているみたいに…)」
わかってしまうのは春香も同じ気持ちだからだ。仮に春香が春人の立場ならあんな表情をしていたと思うし。
「で、どうする?断ったら春香ちゃんのお父様……またヘリコプターで乗り込んでくるかもよ?」
脅迫じみた言葉だが嘘ではないし、春香もそれを危惧していた。だから春香はため息混じりに茜にこう言った。
「……今日は出ますよ。また学校に乗り込んできたらたまらないですから!」
そう言って春香は意を決して父親の電話へと出たが、出てすぐに後悔した。なにせ、父親の話はどうでも良い話が多く、今すぐ切ってしまおうか、とすら思った。しかし、父親は不意に春香にこう言った。
『……春人と変わってくれないか』と、そう言った。春香は一瞬自分の耳を疑った。あの父親が春人に変わってくれないか、と言う日が来るとは思ってもみなかったからだ。
「わ、わかった!探してくる!」
そう言って春香は春人を探し始めた。ーーこんな日が来るとは思っていなかった、と心の中で呟きながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「春人!」
大嫌いな人の声が聞こえて来る。また、か。とうんざりした。学校では春人から話しかけることはほとんどない。あったとするなら和馬関連だけだ。
「お父様が!あんたに用があるんだって!」
思わず、足を止めて春人の方を見る。…嘘をついているようには見えない。元々、嘘をつく奴ではなかったが。だけど……
「はは。それで信じられるとでも?」
あの父親が。こんな自分に用があるだなんて信じられない。父親は電話に断られたぐらいで学校にヘリコプターで乗り込んでくるぐらい春香を溺愛しているのだ。
「(それにあのときは安心したし)」
『あんな父親に執着されなくて本当に良かった』と、心の底からそう思ったし、父親が大嫌いな人から憐れな人に変わったのもそれからだ。
「と、とにかく!本当だから……!信じて!私嘘言えるタイプの人間ではないて春人なら分かってるでしょ!?」
必死に春香は懇願してきた。頭を下げて。何故、そこまでして自分に電話に出てほしいのだろう?怒られるのも自分だというのに。
「俺が電話に出なくても春香は叱られるわけではねーだろ?叱られるのは俺だけだ。なのに……何で……そんなに必死になってるんだ?」
「そ、それは……」
春人の疑問に春香は視線を彷徨わせていたが、やがて観念したようにポツリと春人にこう言った。
「か、和馬が春人とお父さんのこと心配していたし、私も心配だったから……」
………和馬が?春人は思わず春香の方に視線を向けるが、春香は視線を春人の方に決して合わせなかった。
「……そう。和馬が……」
…幼馴染である彼を傷つけてしまうのは癪だし、何より和馬と春香が自分のせいで心配になっているのはとてつもなく嫌だ。特に春香に関しては。
心配されるぐらいなら嘲笑ってくれた方が心も体も楽だ。春人はそう思いながら春香に向かってこう言った。
「……分かった。職員室だろ?」
「うん!そう!」
途端に春香の顔は輝いたが、春人は見ないふりをしてながら職員室に向かった。職員室に向かうと、茜と目が合う。まるで早く出ろ、とでも言いたげに。
「…そんな表情しなくたってちゃんと電話に出ますよ」
春人はそう言って職員室前にあった受話器を持ち父親に向かってこう言った。
「何か用ですか?」
父親は春香といるときには想像がつかないような声で春人にこう言った。
『春人。お前に婚約者が出来た』
「は?」
春人はこの男が言っていることが全く分からなかった。この男は急に何を言っているのだろう?婚約者?
「な、何で……」
もう少し遊びたかったというのに。何故今なのだろうか?
『何でかって……?お前は、女と遊びにばかり行っているだろ?そろそろ婚約者の一人ぐらいないとその行為も収まらないと思ってな』
……その答えに春人は心の中で笑った。どうせ、婚約者の一人や二人いようが関係ないというのに。
『婚約パーティーには来てもらうぞ!』
そう言って父親は電話を切った。……初めから春人の返事なんぞ聞くつもりはなかったのだろう。昔からそうだ。
春香のことを溺愛していても春香にはうざがられているし(自業自得と言えばそうなのだが)春人は放置気味で育てた癖に婚約者だとかそんなことを言ってくるし。そんな父親の身勝手さに笑えてくる。元々、春香に嫌気がさしたのも父親が原因だったし。
「はっ。本当に笑えない。あんな父親に期待した俺って馬鹿だな……」
少しだけ期待していた。父親が春香と同じように春人のことを少しだけでも見てくれるのではないか、と。しかし、蓋を開けてみたら春人が望んでもいない婚約者のことを言われたのだ。笑うしかないに決まっている。
「婚約パーティーねぇ」
めんどくさい、と思いつつ春人は教室へと戻っていった。
春香はため息を吐きながら双子の弟のことを考えていた。鈴木春人。春香の自慢の弟だ。春人はスポーツ万能、成績優秀、容姿端麗と自慢したくなるようなそんな弟だった。
そんな弟だった故、春香はその背中を追いかけることしか出来なかった。学力もスポーツも何もかも上で。
だから春香は別の観点から春人に勝とう、とそう思っていた。何もかも弟に劣られてはいけない、と思ってクラスでは明るく、そしてめげない女の子を演じてみせた。それはうまくいった。いち早く、春香はクラスの人気者になりクラスのムードメーカーになった。
初めは嬉しかった。こんな自分でもみんな人気者になれたのだ。嬉しくないわけがない。だけど…それは偽の『鈴木春香』だ。偽の自分は素の自分より好かれる。そしてやはり、みんな春人の方へと向く。自分なんかより春人がいいと。そう言ってくる気がした。
そんなとき、励ましてくれたのは和馬だった。和馬はどんな時も春香の味方をしてくれた。それが嬉しかったし、同時にそんな和馬をどんどん好きになっていくのを感じていた。
思い切って告白したら和馬は嬉しそうにうん、と首を縦にふってくれるものだからとても嬉しかった。
でも、その頃からだろうか?完全に春人と話さなくなったのは……正確に言えば春人が春香のことを避けたのだ。
初めは思春期だとそう思っていた。だけど、思春期という言葉は片付けられない程に春人は春香のことを嫌っていた。
そう気づいたときにはもうすでに遅く、春人は春香の距離を離し、完全に話さなくなった。
「…春香ちゃん!」
そんなことを思っていると、先生の声が聞こえてきた。
「茜先生。どうかしたんですか?」
成宮茜。春人と和馬の担任の先生だ。美人で頼り甲斐のある先生で春香も度々茜に相談するぐらいには頼りにしている先生だ。
「春香ちゃんの親が呼んでるわよ?春香はどこだって」
そんなことを思っていると、茜は酷くめんどくさそうにそういった。だが、それは春香も同じであった。
……春香が和馬と付き合って以来父親は学校に頻繁に電話をして来るのだ。これがまだ春香だけの問題なら全然いいのだが、今では学校全体の問題になる程だ。
「……春香ちゃんの親、過保護がやばすぎじゃない?いくら娘だからといって……」
「……私もそう思います」
春香がそう言うと、茜は深いため息を吐く。学校問題になったのも父親が授業中に電話を掛けてしまって、今は対応出来ないと春香が断ったところヘリコプターで学校に乗り込んでくる始末だったから。
あのときの春人の表情は呆れていたし、何処かほっとした表情をしていた気がする。
「(……まるで、あんな父親に執着されなくて本当によかったって思っているみたいに…)」
わかってしまうのは春香も同じ気持ちだからだ。仮に春香が春人の立場ならあんな表情をしていたと思うし。
「で、どうする?断ったら春香ちゃんのお父様……またヘリコプターで乗り込んでくるかもよ?」
脅迫じみた言葉だが嘘ではないし、春香もそれを危惧していた。だから春香はため息混じりに茜にこう言った。
「……今日は出ますよ。また学校に乗り込んできたらたまらないですから!」
そう言って春香は意を決して父親の電話へと出たが、出てすぐに後悔した。なにせ、父親の話はどうでも良い話が多く、今すぐ切ってしまおうか、とすら思った。しかし、父親は不意に春香にこう言った。
『……春人と変わってくれないか』と、そう言った。春香は一瞬自分の耳を疑った。あの父親が春人に変わってくれないか、と言う日が来るとは思ってもみなかったからだ。
「わ、わかった!探してくる!」
そう言って春香は春人を探し始めた。ーーこんな日が来るとは思っていなかった、と心の中で呟きながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「春人!」
大嫌いな人の声が聞こえて来る。また、か。とうんざりした。学校では春人から話しかけることはほとんどない。あったとするなら和馬関連だけだ。
「お父様が!あんたに用があるんだって!」
思わず、足を止めて春人の方を見る。…嘘をついているようには見えない。元々、嘘をつく奴ではなかったが。だけど……
「はは。それで信じられるとでも?」
あの父親が。こんな自分に用があるだなんて信じられない。父親は電話に断られたぐらいで学校にヘリコプターで乗り込んでくるぐらい春香を溺愛しているのだ。
「(それにあのときは安心したし)」
『あんな父親に執着されなくて本当に良かった』と、心の底からそう思ったし、父親が大嫌いな人から憐れな人に変わったのもそれからだ。
「と、とにかく!本当だから……!信じて!私嘘言えるタイプの人間ではないて春人なら分かってるでしょ!?」
必死に春香は懇願してきた。頭を下げて。何故、そこまでして自分に電話に出てほしいのだろう?怒られるのも自分だというのに。
「俺が電話に出なくても春香は叱られるわけではねーだろ?叱られるのは俺だけだ。なのに……何で……そんなに必死になってるんだ?」
「そ、それは……」
春人の疑問に春香は視線を彷徨わせていたが、やがて観念したようにポツリと春人にこう言った。
「か、和馬が春人とお父さんのこと心配していたし、私も心配だったから……」
………和馬が?春人は思わず春香の方に視線を向けるが、春香は視線を春人の方に決して合わせなかった。
「……そう。和馬が……」
…幼馴染である彼を傷つけてしまうのは癪だし、何より和馬と春香が自分のせいで心配になっているのはとてつもなく嫌だ。特に春香に関しては。
心配されるぐらいなら嘲笑ってくれた方が心も体も楽だ。春人はそう思いながら春香に向かってこう言った。
「……分かった。職員室だろ?」
「うん!そう!」
途端に春香の顔は輝いたが、春人は見ないふりをしてながら職員室に向かった。職員室に向かうと、茜と目が合う。まるで早く出ろ、とでも言いたげに。
「…そんな表情しなくたってちゃんと電話に出ますよ」
春人はそう言って職員室前にあった受話器を持ち父親に向かってこう言った。
「何か用ですか?」
父親は春香といるときには想像がつかないような声で春人にこう言った。
『春人。お前に婚約者が出来た』
「は?」
春人はこの男が言っていることが全く分からなかった。この男は急に何を言っているのだろう?婚約者?
「な、何で……」
もう少し遊びたかったというのに。何故今なのだろうか?
『何でかって……?お前は、女と遊びにばかり行っているだろ?そろそろ婚約者の一人ぐらいないとその行為も収まらないと思ってな』
……その答えに春人は心の中で笑った。どうせ、婚約者の一人や二人いようが関係ないというのに。
『婚約パーティーには来てもらうぞ!』
そう言って父親は電話を切った。……初めから春人の返事なんぞ聞くつもりはなかったのだろう。昔からそうだ。
春香のことを溺愛していても春香にはうざがられているし(自業自得と言えばそうなのだが)春人は放置気味で育てた癖に婚約者だとかそんなことを言ってくるし。そんな父親の身勝手さに笑えてくる。元々、春香に嫌気がさしたのも父親が原因だったし。
「はっ。本当に笑えない。あんな父親に期待した俺って馬鹿だな……」
少しだけ期待していた。父親が春香と同じように春人のことを少しだけでも見てくれるのではないか、と。しかし、蓋を開けてみたら春人が望んでもいない婚約者のことを言われたのだ。笑うしかないに決まっている。
「婚約パーティーねぇ」
めんどくさい、と思いつつ春人は教室へと戻っていった。
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