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『私と貴方の恋物語①』
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私――カトリーヌ・ファンタナーは、恋愛という事柄に興味がなかった。
婚約者のレオナルド様が浮気をしようと、他の女性と遊ぼうと気にもとめなかった。
だって分かっていたから。レオナルド様が私を向いてなくて。……その瞳に映るのは、私ではなくて別の人だってことを。別にそれ自体は嫌ではなかった。
だって私も愛してはいなかったから。婚約者として、愛する努力なんてしてこなかったから。とゆうか、レオナルド様のことを好きになるのが面倒くさかった。
だからレオナルド様が誰と何をしようが気にならなかったし、むしろ関係を持たないでくれて良かった、とさえ思っていた。
形だけの婚約者だからレオナルド様の浮気を私は気にもとめなかった。
……それがいけなかったのだろう。
レオナルド様に直々に婚約破棄を言い渡された。
正直、予感はしていた。レオナルド様は私を見限ったんだろうって。
婚約破棄を言い渡された瞬間、別にショックは受けなかった。むしろ、やっとか、とも思ったほどだ。
だけども、心の奥底でガッカリしたのは事実だ。…それは…レオナルド様が女に騙される人だと思いたくなかったからだろう。でも、まぁ、レオナルド様が決めたことだ。
私は素直に従った。
だって反論したところで意味がないから。だから、私は了承した。そしてこれからどうしよう、と思ったところで、クラウス様が私に話しかけてきた。
クラウス様は私に協力してくれないか?と、そう言った。
そして私はクラウス様に協力することにした。……正確に言えば、協力させられた、というべきか。
というのも、最初は断ったのだ。私はレオナルド様の浮気をなんとも思ってないし、レオナルド様と婚約破棄をしてもなんとも思わない。
だから協力する理由がない、と。
だけどもクラウス様は引かなかった。
協力しないと後々大変なことになるぞ?と脅された。クラウス様は有無を言わせない凄みがあったし、断ったら面倒くさそうだと感じた。
私は断った。
だって私はレオナルド様の浮気に何も思ってない。……だから協力する理由がないのだ。だから断った。
だけども、クラウス様は諦めなかった。
しつこく、何度も私に言った。勧誘される度にうざいなぁ、という感情が強まっていった。私が折れないと分かったのか。クラウス様は、何も言ってこなくなった。
やっと、諦めたたのか、と安心し。私は今まで通りの生活を送った。
何も変わらない、以前と変わらない日々を日々を過ごし、私の平穏が訪れた――と思っていたら。
「やっぱりか」
クラウス様が女装して私の目の前までやってきた。
……いや、本当になんで女装?と思ったけど特に追求はせずに、クラウス様の話を聞いていた。
…いや、だって面倒くさいでしょ?女装してる理由なんて追及しても。……まぁ、とりあえず私はクラウス様の話を聞いた。
私の答えを変わらないし、協力する気はない――と思っていた。クラウス様に協力する気はない。だけど、話を聞くとその意見は覆した。だって私がこの学院に退学することになった、と言われたら協力しないわけにはいかないでしょ? だって退学になったら私の平穏な生活が奪われるじゃない。……そんなのはごめんだ。
だから私は協力することにした。だってそうしないと……私が退学になるのだから。
協力することにした私はクラウス様に協力する旨を伝えると、クラウス様は嬉しそうに笑った。……女装を解き、いつもの姿に戻ったクラウス様は……上手く言えないけど……
「(様になってたな)」
ムカつくことだが、少しだけトキメキを覚えたのは癪だった。
婚約者のレオナルド様が浮気をしようと、他の女性と遊ぼうと気にもとめなかった。
だって分かっていたから。レオナルド様が私を向いてなくて。……その瞳に映るのは、私ではなくて別の人だってことを。別にそれ自体は嫌ではなかった。
だって私も愛してはいなかったから。婚約者として、愛する努力なんてしてこなかったから。とゆうか、レオナルド様のことを好きになるのが面倒くさかった。
だからレオナルド様が誰と何をしようが気にならなかったし、むしろ関係を持たないでくれて良かった、とさえ思っていた。
形だけの婚約者だからレオナルド様の浮気を私は気にもとめなかった。
……それがいけなかったのだろう。
レオナルド様に直々に婚約破棄を言い渡された。
正直、予感はしていた。レオナルド様は私を見限ったんだろうって。
婚約破棄を言い渡された瞬間、別にショックは受けなかった。むしろ、やっとか、とも思ったほどだ。
だけども、心の奥底でガッカリしたのは事実だ。…それは…レオナルド様が女に騙される人だと思いたくなかったからだろう。でも、まぁ、レオナルド様が決めたことだ。
私は素直に従った。
だって反論したところで意味がないから。だから、私は了承した。そしてこれからどうしよう、と思ったところで、クラウス様が私に話しかけてきた。
クラウス様は私に協力してくれないか?と、そう言った。
そして私はクラウス様に協力することにした。……正確に言えば、協力させられた、というべきか。
というのも、最初は断ったのだ。私はレオナルド様の浮気をなんとも思ってないし、レオナルド様と婚約破棄をしてもなんとも思わない。
だから協力する理由がない、と。
だけどもクラウス様は引かなかった。
協力しないと後々大変なことになるぞ?と脅された。クラウス様は有無を言わせない凄みがあったし、断ったら面倒くさそうだと感じた。
私は断った。
だって私はレオナルド様の浮気に何も思ってない。……だから協力する理由がないのだ。だから断った。
だけども、クラウス様は諦めなかった。
しつこく、何度も私に言った。勧誘される度にうざいなぁ、という感情が強まっていった。私が折れないと分かったのか。クラウス様は、何も言ってこなくなった。
やっと、諦めたたのか、と安心し。私は今まで通りの生活を送った。
何も変わらない、以前と変わらない日々を日々を過ごし、私の平穏が訪れた――と思っていたら。
「やっぱりか」
クラウス様が女装して私の目の前までやってきた。
……いや、本当になんで女装?と思ったけど特に追求はせずに、クラウス様の話を聞いていた。
…いや、だって面倒くさいでしょ?女装してる理由なんて追及しても。……まぁ、とりあえず私はクラウス様の話を聞いた。
私の答えを変わらないし、協力する気はない――と思っていた。クラウス様に協力する気はない。だけど、話を聞くとその意見は覆した。だって私がこの学院に退学することになった、と言われたら協力しないわけにはいかないでしょ? だって退学になったら私の平穏な生活が奪われるじゃない。……そんなのはごめんだ。
だから私は協力することにした。だってそうしないと……私が退学になるのだから。
協力することにした私はクラウス様に協力する旨を伝えると、クラウス様は嬉しそうに笑った。……女装を解き、いつもの姿に戻ったクラウス様は……上手く言えないけど……
「(様になってたな)」
ムカつくことだが、少しだけトキメキを覚えたのは癪だった。
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