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『馬鹿な俺の考え①』
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――選べた人間と、言われたままに行動してきた人間。
どっちが優れ、そして必要とされるか――と聞かれたら。人は恐らく、前者を優秀だと答えるだろう。
そして俺――レオナルド・オルコットは、前者の人間だとそう思っていた。とゆうか。そう思っていたし、疑ったことだってなかった。
だから、人を見下してもいいと思っていた。王族で時期国王候補というだけで擦り寄ってくる奴らも。自分一人では何も出来ない婚約者もそして自分の後ろをついていくだけの弟も。何もかも見下していた。
弟に関しては、昔は可愛げがあったのだが……しかし、中学生にもなると、そういう可愛げも薄くなり、心の中で見下す存在に成り下がってしまった。
そして、見下していたからこそ、優しくできる。心の中でどれだけボロクソに言ってはいても、優しくするのは忘れなかった。
心に余裕があると、人は優しく出来るというのはあながち間違いではない。俺の心にも、そんな余裕が生まれてきたし。まぁ、心の中じゃ見下してたけど……
婚約者も、俺の周りにいる奴らも、そして弟も。皆、俺の背中を見てついていっている。
――それが快感だった。
△▼△▼
――調子に乗っていた時期もある。俺に敵うやつなんていないと。
今考えるとバカみたいである。しかし、その時は本気でそう思ってしまっていたのだ。
しかし、マリーという女に出会ってから俺の人生は大きく変わり始めた。
――マリー・アルメイダ。マリーは優しく、そして強かった。
マリーのことはこの俺ですら見下せない。それどころか、尊敬までしている。だって、その美貌に、行動力。俺はマリーに勝てるとこなんて1つも見つからなかった。
それに、俺に気があると思っていた。
俺の周りをチョロチョロと動くマリーを見ていたらそう思うのも無理はなかった。それに実際、俺が何かアクションを掛けたらあっちもその気だったし。
正に、俺とマリーは、相思相愛。そう、思っていた。実際、婚約者に婚約破棄をされた時も、マリーの為にと、そう思っていたし、マリーも嬉しがってくれた。
そう思っていた。
しかし、マリーの性格は一変。束縛し、俺の行動を制限するようになった。
最初は嬉しかった。しかし、次第に俺は窮屈さを感じ始めた。そして、マリーの束縛が鬱陶しくなっていた。
そしてそんな中で出会ったのはエリー。エリーは美しく、気高い女性だった。そして初めて出会ったときのマリーと同じく、俺を束縛することもなかった。
俺はマリーの束縛から解放されたかったし、エリーと一緒になりたかった。
が、最初は束縛しなかったのはマリーも同じ。故に、彼女も付き合ったら束縛をするのでは、と俺はそう思っていた。しかし、付き合ってもエリーは俺の束縛をしないし、俺の行動を制限することもなかった。
だから、俺はマリーを婚約破棄しよう……と思ったところで、
「よぉ。レオナルド様よ」
クラウス・ファンタナーに呼び出されたのだった。
どっちが優れ、そして必要とされるか――と聞かれたら。人は恐らく、前者を優秀だと答えるだろう。
そして俺――レオナルド・オルコットは、前者の人間だとそう思っていた。とゆうか。そう思っていたし、疑ったことだってなかった。
だから、人を見下してもいいと思っていた。王族で時期国王候補というだけで擦り寄ってくる奴らも。自分一人では何も出来ない婚約者もそして自分の後ろをついていくだけの弟も。何もかも見下していた。
弟に関しては、昔は可愛げがあったのだが……しかし、中学生にもなると、そういう可愛げも薄くなり、心の中で見下す存在に成り下がってしまった。
そして、見下していたからこそ、優しくできる。心の中でどれだけボロクソに言ってはいても、優しくするのは忘れなかった。
心に余裕があると、人は優しく出来るというのはあながち間違いではない。俺の心にも、そんな余裕が生まれてきたし。まぁ、心の中じゃ見下してたけど……
婚約者も、俺の周りにいる奴らも、そして弟も。皆、俺の背中を見てついていっている。
――それが快感だった。
△▼△▼
――調子に乗っていた時期もある。俺に敵うやつなんていないと。
今考えるとバカみたいである。しかし、その時は本気でそう思ってしまっていたのだ。
しかし、マリーという女に出会ってから俺の人生は大きく変わり始めた。
――マリー・アルメイダ。マリーは優しく、そして強かった。
マリーのことはこの俺ですら見下せない。それどころか、尊敬までしている。だって、その美貌に、行動力。俺はマリーに勝てるとこなんて1つも見つからなかった。
それに、俺に気があると思っていた。
俺の周りをチョロチョロと動くマリーを見ていたらそう思うのも無理はなかった。それに実際、俺が何かアクションを掛けたらあっちもその気だったし。
正に、俺とマリーは、相思相愛。そう、思っていた。実際、婚約者に婚約破棄をされた時も、マリーの為にと、そう思っていたし、マリーも嬉しがってくれた。
そう思っていた。
しかし、マリーの性格は一変。束縛し、俺の行動を制限するようになった。
最初は嬉しかった。しかし、次第に俺は窮屈さを感じ始めた。そして、マリーの束縛が鬱陶しくなっていた。
そしてそんな中で出会ったのはエリー。エリーは美しく、気高い女性だった。そして初めて出会ったときのマリーと同じく、俺を束縛することもなかった。
俺はマリーの束縛から解放されたかったし、エリーと一緒になりたかった。
が、最初は束縛しなかったのはマリーも同じ。故に、彼女も付き合ったら束縛をするのでは、と俺はそう思っていた。しかし、付き合ってもエリーは俺の束縛をしないし、俺の行動を制限することもなかった。
だから、俺はマリーを婚約破棄しよう……と思ったところで、
「よぉ。レオナルド様よ」
クラウス・ファンタナーに呼び出されたのだった。
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