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『クラウス・フォンタナーの話③』
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結論として。カトリーヌ・エルノーも俺の復讐に手伝わせることに成功した。つまり、俺は協力仲間を手に入れた!これがあるのとないとは大違いだしなぁ。
カトリーヌ・エルノーには、俺の復讐を手伝ってもらうことにした。だって、復讐を手伝わなきゃ自分は退学させられるのだから協力するしかねぇよな?と、言うと素直にうなずいた。
どうやら退学処分になるのは不都合らしい。まあ、当たり前か。もう少しで卒業なのに退学とかマジで最悪だもんな……本当、マリーには感謝しかない。カトリーヌ・エルノーがその気になるように、うまく話してくれたからな。……本人にその気は一切ないみたいだが、それでもナイスアシストだぜ。
それで自分達が破滅する未来になるとも知らずに……アホだよなぁ。レオナルド殿下もマリーも……本当にバカすぎて笑えるわ。まぁ、そんなマヌケどものおかげで、こうして協力相手ができるんだから感謝しないとな。……そしてもう一つ。あの二人を破滅させるためには浮気させる必要があるんだよなぁ……と思っていたらカトリーヌ・エルノーが提案してきたのだ。
マリーの浮気相手にはジール・カンタレラがいいのではないか、と。俺もそれを考えていて、ちょうど良いと思ったのでそうすることにした。
ちなみにジール・カンタレラとは成績良し顔よし家柄よし性格は……あまり親しくないから知らんが、おそらく悪くはないんじゃないかと思う。
そしてなにより、演技が上手い。それに、女慣れしている。あと、女性に対して紳士的な態度をとる。そういうところは評価に値するだろう。しかし、ジール・カンタレラが協力するのか。それが心配だったのだが、意外にもあっさりと了承した。
てっきり断られると思っていたのだが……どうしてなのか理由を聞いてみると、〝別件〟でストレスが溜まってるから発散したいと思っていたらしく、ちょうど良かったと言っていた。
〝別件〟というのは何かは知らないが、ストレス解消に協力してもらえるならありがたいことだ。これで、浮気作戦はバッチリだし。あー、楽しみだなぁ……マリーの絶望顔を想像するとゾクゾクするし、それに――、
「私、ジール様のこと愛していますわ」
もうマリーはジール・カンタレラに夢中だ。それはもう……見ていられないほどに。
「あほくさ。くだらないこと言ってんじゃねーよ」
俺はマリーとジールの会話を聞きながら思わず鼻で笑いながらそう言ってしまった。前ならきっと嫉妬していた光景なのに、今では全くなんとも思わない。むしろ、ざまあみろという気持ちの方が強かった。
今はただ甘い蜜を吸っていろ。その先にあるのは……
「(絶望だけだ)」
俺は心の中でそう呟くとニヤッと口角を上げた瞬間、カメラのシャッターを切る音がした。
カメラの音が鳴った方に目を向けてみると、そこにはカトリーヌ・エルノーが無表情であの二人のことを撮っていた。
カトリーヌ・エルノーはカメラであの二人を撮るのが仕事である。俺の復讐の手伝いをしつつ、撮れ高の良い写真を撮影していく。……そんな面倒な仕事を押し付けているのに、文句も言わずにこなしていくカトリーヌ・エルノーは意外と真面目なのかもしれない。
「(……しかし、無表情だな)」
カトリーヌ・エルノーはマリーとジールの二人が写った写真を見ながらいつも無表情で写真を撮っている。その姿は……なんというかとてもシュールだ。しかも、全く喋らない。ただシャッターを切るだけである。
まぁ、あんな茶番じみたことをしている現場なんて見ていたくもないのに、写真撮ってるワケだし無理もねぇよな。……もし俺がカトリーヌ・エルノーの立場だったら、絶対に写真なんて撮りたくねぇもん。
「カトリーヌ・エルノー。撮れてる?」
俺はカトリーヌ・エルノーにそう問いかけた。すると、彼女は無表情でこくりとうなずいて写真を見せてくれた。……うん、撮れてるっぽいな。まあ、良い写真かどうかはわからないけどさ。
しかし……やはりというか、なんというか。マリーのやつ、めちゃくちゃ幸せそうな顔してんなぁ。ジール・カンタレラに愛の言葉を囁かれると顔赤らめたりときめいてたりするし……
それは写真からもよくわかる。ジール・カンタレラに愛の言葉を囁かれて恥ずかしそうなマリーと、そんなマリーを愛おしそうに見つめるジール・カンタレラの写真など、まさにお似合いのカップルって感じだ。
ジール・カンタレラに関しては演技上手かったし、さすがはモテる男ってところか。
「これでよろしいのですか?クラウス様。マリー様のこと……好きではないのですか?」
「は?いつの話をしてるんだ?俺はもうマリーのことなんてなんとも思ってねーよ」
「そう、ですか。わかりました」
俺がそう言うと、カトリーヌ・エルノーは無表情のまままたカメラでの撮影を再開した。……というか、なんでアイツは俺にそんなことを聞いてきたんだ?もう俺にはマリーに対する気持ちは一切ないのに。
「……何で、そんなことを聞いてきたんだよ?」
「いえ。特に深い意味はございません」
カトリーヌ・エルノーに問いかけると、そう返された。……本当かよ。コイツ……いまいち感情が読めねぇんだよなぁ……普段は無表情ではないのに、何を考えているのかよくわからんし。
「クラウス様」
そんなこと考えていると、カトリーヌ・エルノーが無表情で俺の名前を呼んだ。
……たぶん、何か言いたいことがあるのだろう。そう思った俺は、黙って聞くことにした。
「どうした?カトリーヌ・エルノー」
「……クラウス様は……この復讐が終わったらどうしますか?」
「あん?この復讐が終わったら……?うーん、そうだなぁ……」
俺はカトリーヌ・エルノーの問いかけに、腕を組んでしばらく考える。復讐が終わったら……か。特に何も考えてなかったなぁ。まぁ、でも慰謝料を貰えるの確定だし、金には困らないよな。
「うーん……慰謝料貰った後のことねぇ。あんまり考えてなかったわ」
「では……やりたいこととか、行きたい場所などはございませんか?」
カトリーヌ・エルノーはそう問いかけてきた。なぜそんなことを聞いてくるのかは知らないが……正直、今は全く思いつかないな。別に欲しいものもないし、会いたい人も特にいないしなぁ……
「特には。お前は?やりたいこととかあるの?」
「私ですか?私は……そうですね……海、に行ってみたいです」
カトリーヌ・エルノーは珍しく口角を上げて微笑みながらそう言った。海かぁ……そういや最近行ってねぇな。俺も久々に行きたいなぁ。
「へぇー、いいじゃん。俺と一緒に行く?」
俺は冗談でそんなことを言ってみた。カトリーヌ・エルノーの反応が気になったからだ。恐らく、真顔で却下されるんだろうなとは思った。
でも、俺の予想は外れてしまった。何故なら……彼女は驚いた顔をしていたからだ。いつも無表情なのに、今だけは目を見開いて俺を見つめているのだ。
「え?何。本気にした?」
「あ、いえ。申し訳ございませんでした」
カトリーヌ・エルノーは慌てた様子でそう言った。そんなに動揺するとは思わなかったので少し驚いたが……
「(……何ちょっとかわいいと思ってんだよ。俺は……)」
そんなことを思ってしまった自分が恥ずかしくなり、俺は心の中で頭を掻き毟った。
「どうされましたか?クラウス様」
俺の様子を不審に思ったのか、カトリーヌ・エルノーが俺に問いかけてきた。俺は慌てて首を横に振ると、平静を装って彼女に問いかけた。
「いや、何でも。それより、明日もよろしく」
そう言って俺は自室に戻った。カトリーヌ・エルノーはいつも通り無表情だったが、どこか満足げな様子にも見えた。
カトリーヌ・エルノーには、俺の復讐を手伝ってもらうことにした。だって、復讐を手伝わなきゃ自分は退学させられるのだから協力するしかねぇよな?と、言うと素直にうなずいた。
どうやら退学処分になるのは不都合らしい。まあ、当たり前か。もう少しで卒業なのに退学とかマジで最悪だもんな……本当、マリーには感謝しかない。カトリーヌ・エルノーがその気になるように、うまく話してくれたからな。……本人にその気は一切ないみたいだが、それでもナイスアシストだぜ。
それで自分達が破滅する未来になるとも知らずに……アホだよなぁ。レオナルド殿下もマリーも……本当にバカすぎて笑えるわ。まぁ、そんなマヌケどものおかげで、こうして協力相手ができるんだから感謝しないとな。……そしてもう一つ。あの二人を破滅させるためには浮気させる必要があるんだよなぁ……と思っていたらカトリーヌ・エルノーが提案してきたのだ。
マリーの浮気相手にはジール・カンタレラがいいのではないか、と。俺もそれを考えていて、ちょうど良いと思ったのでそうすることにした。
ちなみにジール・カンタレラとは成績良し顔よし家柄よし性格は……あまり親しくないから知らんが、おそらく悪くはないんじゃないかと思う。
そしてなにより、演技が上手い。それに、女慣れしている。あと、女性に対して紳士的な態度をとる。そういうところは評価に値するだろう。しかし、ジール・カンタレラが協力するのか。それが心配だったのだが、意外にもあっさりと了承した。
てっきり断られると思っていたのだが……どうしてなのか理由を聞いてみると、〝別件〟でストレスが溜まってるから発散したいと思っていたらしく、ちょうど良かったと言っていた。
〝別件〟というのは何かは知らないが、ストレス解消に協力してもらえるならありがたいことだ。これで、浮気作戦はバッチリだし。あー、楽しみだなぁ……マリーの絶望顔を想像するとゾクゾクするし、それに――、
「私、ジール様のこと愛していますわ」
もうマリーはジール・カンタレラに夢中だ。それはもう……見ていられないほどに。
「あほくさ。くだらないこと言ってんじゃねーよ」
俺はマリーとジールの会話を聞きながら思わず鼻で笑いながらそう言ってしまった。前ならきっと嫉妬していた光景なのに、今では全くなんとも思わない。むしろ、ざまあみろという気持ちの方が強かった。
今はただ甘い蜜を吸っていろ。その先にあるのは……
「(絶望だけだ)」
俺は心の中でそう呟くとニヤッと口角を上げた瞬間、カメラのシャッターを切る音がした。
カメラの音が鳴った方に目を向けてみると、そこにはカトリーヌ・エルノーが無表情であの二人のことを撮っていた。
カトリーヌ・エルノーはカメラであの二人を撮るのが仕事である。俺の復讐の手伝いをしつつ、撮れ高の良い写真を撮影していく。……そんな面倒な仕事を押し付けているのに、文句も言わずにこなしていくカトリーヌ・エルノーは意外と真面目なのかもしれない。
「(……しかし、無表情だな)」
カトリーヌ・エルノーはマリーとジールの二人が写った写真を見ながらいつも無表情で写真を撮っている。その姿は……なんというかとてもシュールだ。しかも、全く喋らない。ただシャッターを切るだけである。
まぁ、あんな茶番じみたことをしている現場なんて見ていたくもないのに、写真撮ってるワケだし無理もねぇよな。……もし俺がカトリーヌ・エルノーの立場だったら、絶対に写真なんて撮りたくねぇもん。
「カトリーヌ・エルノー。撮れてる?」
俺はカトリーヌ・エルノーにそう問いかけた。すると、彼女は無表情でこくりとうなずいて写真を見せてくれた。……うん、撮れてるっぽいな。まあ、良い写真かどうかはわからないけどさ。
しかし……やはりというか、なんというか。マリーのやつ、めちゃくちゃ幸せそうな顔してんなぁ。ジール・カンタレラに愛の言葉を囁かれると顔赤らめたりときめいてたりするし……
それは写真からもよくわかる。ジール・カンタレラに愛の言葉を囁かれて恥ずかしそうなマリーと、そんなマリーを愛おしそうに見つめるジール・カンタレラの写真など、まさにお似合いのカップルって感じだ。
ジール・カンタレラに関しては演技上手かったし、さすがはモテる男ってところか。
「これでよろしいのですか?クラウス様。マリー様のこと……好きではないのですか?」
「は?いつの話をしてるんだ?俺はもうマリーのことなんてなんとも思ってねーよ」
「そう、ですか。わかりました」
俺がそう言うと、カトリーヌ・エルノーは無表情のまままたカメラでの撮影を再開した。……というか、なんでアイツは俺にそんなことを聞いてきたんだ?もう俺にはマリーに対する気持ちは一切ないのに。
「……何で、そんなことを聞いてきたんだよ?」
「いえ。特に深い意味はございません」
カトリーヌ・エルノーに問いかけると、そう返された。……本当かよ。コイツ……いまいち感情が読めねぇんだよなぁ……普段は無表情ではないのに、何を考えているのかよくわからんし。
「クラウス様」
そんなこと考えていると、カトリーヌ・エルノーが無表情で俺の名前を呼んだ。
……たぶん、何か言いたいことがあるのだろう。そう思った俺は、黙って聞くことにした。
「どうした?カトリーヌ・エルノー」
「……クラウス様は……この復讐が終わったらどうしますか?」
「あん?この復讐が終わったら……?うーん、そうだなぁ……」
俺はカトリーヌ・エルノーの問いかけに、腕を組んでしばらく考える。復讐が終わったら……か。特に何も考えてなかったなぁ。まぁ、でも慰謝料を貰えるの確定だし、金には困らないよな。
「うーん……慰謝料貰った後のことねぇ。あんまり考えてなかったわ」
「では……やりたいこととか、行きたい場所などはございませんか?」
カトリーヌ・エルノーはそう問いかけてきた。なぜそんなことを聞いてくるのかは知らないが……正直、今は全く思いつかないな。別に欲しいものもないし、会いたい人も特にいないしなぁ……
「特には。お前は?やりたいこととかあるの?」
「私ですか?私は……そうですね……海、に行ってみたいです」
カトリーヌ・エルノーは珍しく口角を上げて微笑みながらそう言った。海かぁ……そういや最近行ってねぇな。俺も久々に行きたいなぁ。
「へぇー、いいじゃん。俺と一緒に行く?」
俺は冗談でそんなことを言ってみた。カトリーヌ・エルノーの反応が気になったからだ。恐らく、真顔で却下されるんだろうなとは思った。
でも、俺の予想は外れてしまった。何故なら……彼女は驚いた顔をしていたからだ。いつも無表情なのに、今だけは目を見開いて俺を見つめているのだ。
「え?何。本気にした?」
「あ、いえ。申し訳ございませんでした」
カトリーヌ・エルノーは慌てた様子でそう言った。そんなに動揺するとは思わなかったので少し驚いたが……
「(……何ちょっとかわいいと思ってんだよ。俺は……)」
そんなことを思ってしまった自分が恥ずかしくなり、俺は心の中で頭を掻き毟った。
「どうされましたか?クラウス様」
俺の様子を不審に思ったのか、カトリーヌ・エルノーが俺に問いかけてきた。俺は慌てて首を横に振ると、平静を装って彼女に問いかけた。
「いや、何でも。それより、明日もよろしく」
そう言って俺は自室に戻った。カトリーヌ・エルノーはいつも通り無表情だったが、どこか満足げな様子にも見えた。
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