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二章 〜思惑〜
十八話 『私の心の中は迷子』
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――あれから、極力、私はローラと顔を合わせないようにした。
……いや、だって、どんな顔をして会えばいいのかわからないし!それに、私が嫉妬しているなんて知られたら恥ずかしいじゃないか!
こんなこと、誰にも相談できないし……リリィに相談なんて持っての他。だから、私は一人で悩んでいた。
ニコラス様やスティブーン様、レオン様にも相談できないし……!
だから監視はしなかった。……だって、見るのが怖かったから。
……でも、やっぱり気になるものは気になって。遠くからこっそり、ローラを見てしまう自分がいた。
だけど、私が見ていることに気付かず、ローラはレオン様やスティブーン様やアシュリーと談笑している。
その姿を見て胸が痛くなったけれど……我慢した。だって、嫉妬しているなんて知られたくないし!
「………やっぱり恋したんですね?ナタリー様」
「っ!?」
突然、背後から声をかけられてビクッと肩を震わす。……この声は、リリィだ! 恐る恐る振り返ると、そこにはやっぱりニコニコ笑顔のリリィがいた。……ああぁもう!だから会いたくなかったのに!
「……恋なんてしてないわよ!!」
「嘘つき!ナタリー様、ローラ様のこと目で追ってるじゃないですか!」
図星だけど、認めるわけにはいかない。だって、認めてしまったら…!リリィが面倒くさいことになるのは確定的に明らかだから!
私は、リリィの言葉を全力で否定する。だけど、リリィは納得していないみたいで。私の言葉を否定すると、私にズイッと顔を近づけてきた。
その勢いに圧倒されながらも、私は必死に首を横に振る。……あぁもう!!本当に面倒くさいことになったんだけど!
「正直に認めてくださいよ~~!ナタリー様!」
「っ、だから違うってば!!」
「じゃあどうしてローラ様がいるといつも目で追いかけるんですか?どうしてそんなに寂しそうな顔をするんですか?」
「そ、れは……!それは……!」
リリィの質問に私は言葉を詰まらせる。……だって、言えるわけないじゃない!嫉妬しているなんて!認めるわけにはいかないの! 私は、必死になって言い訳を考える。……だけど、何も思いつかなくて。どうしようと悩んでいると、
「あら。リリィさんにナタリー様ではありませんか」
「っ、ローラ……!」
私達の背後から、ローラがやって来た。……最悪だ!今一番会いたくない人物だったのに……! そんな私の心情など知らないローラは――。
「あ、あの……ナタリー様。私、何かしましたか?最近、ナタリー様から避けられている気がして……」
――そう言って、不安げな表情を浮かべた。
その表情を見た瞬間、胸がズキッと痛む。……あぁもう!そんな顔されたら、私が悪者みたいじゃない……! 私は何も言えなくなってしまい、俯くしかなかった。そんな私を心配そうに見つめるローラに罪悪感が込み上げてくるけれど……それでもやっぱり認めるわけにはいかなくて。
「ご、ごめんなさい。ローラのこと不安にさせてしまって……。でも、その……」
「ナタリー様……!」
ローラに謝罪すると、私は逃げるようにその場を去った。後ろから呼び止める声が聞こえたけれど、聞こえないフリをする。……だって、今振り返ったら絶対泣いてしまうから!情けない姿を見られたくないもん……!だから逃げたの!
――なんて思っていたら誰かにぶつかった。
「おーん?ナタリーちゃん?どうしたの?」
「っ、スティブーン様……」
どうやらぶつかった相手はスティブーン様だったようだ。彼は不思議そうに私を見下ろしている。
「大丈夫?怪我してない?」
「は、はい……大丈夫です。すみません……」
「いいよー!気にしないで!」
そう言って、スティブーン様は私の頭を撫で撫でしてくれた。……優しいなぁ。本当にこの人、ローラのことを好きだって言ってたくせに他の女を口説いたり、遊びでやって、妊娠した令嬢に責任取らずに別れるとか最低最悪なことをするんだろうか?その上、最後はローラ様に振られて、フラれた腹いせにレオン様のことも狙ったりするの?
……漫画だとそうらしいけどこのスティーブン様はどうもそうも見えないんだよなぁ。いや、まぁ、裏で何をしているのか分からないから、警戒は怠らないけどさ。
「ねぇ、ナタリーちゃん?どうしたの?悩み事?」
こんな悩み事、言えるわけがない。だってそうでしょう?ローラと仲がいいアシュリーに嫉妬しているなんて!そんなこと言ったら、絶対馬鹿にされる! だから私は首を横に振ると、スティブーン様から離れようとした。だけど――
「まぁ、そう言わずに話してごらんよ?少しは楽になると思うよ?」
そう言って、優しく微笑むスティブーン様に腕を掴まれてしまい動けなくなってしまった。……うぅん、どうしよう……?相手はチャラ男。リリィ曰く、妊娠した令嬢の責任も取らず、遊びで付き合っては捨てるを繰り返している男。
……これだけ聞くと、信用ならない男だと思う人が大半だろう。
その事前情報さえなかったなら、私はきっとスティブーン様の言葉に頷いていたと思う。だけど――、
「ねぇ、ナタリーちゃん。悩み事、あるんでしょ?俺でよければ相談に乗るよ?」
「………言い方、詐欺師みたいですよね、スティブーン様って」
「え?何それ~!ひどくなーい?俺、傷ついちゃったんだけど~!」
――私は、彼の言葉に頷いたりしなかった。だって、信用ならないんだもん!この人、チャラ男だもん!! スティブーン様は私の言葉に対して傷ついたと言うけれど……全然そんな風には見えない。むしろ楽しそうに笑っているように見えるんだけど?
「ま、いいんだけどねー、じゃあ、俺じゃなくてニコラスに相談したら?あいつ、ナタリーちゃんのことめちゃくちゃ気にかけてたしー。悩み事、解決してくれるんじゃない?」
そう言ってスティーブン様は笑ったが、私はその提案を飲むことは出来なかった。それは何故かというと――。
「私とニコラス様は喧嘩してて、気まずいんですよ。だから相談なんてできません」
ニコラス様と喧嘩しているから。だから相談することはできなかったんだ。
「え?まだ解決してなかったの?てゆうか、喧嘩の内容ってなんなん?」
「……ニコラス様は醤油派で、私は味噌派だったんです。それだけです」
「……ん?それだけ?え、本当にそれだけ?」
「後!女装!ニコラス様、女装して私を騙してたんですよ!信じられますか!?」
「ああー……女装ね。確かにそれはちょっとねー……でも、醤油派と味噌派って何?」
「ラーメンの話です。私は味噌ラーメンが好きなので、ニコラス様には分かってもらえなかったようで……。味噌の素晴らしさを熱弁したんです」
「それで喧嘩になったんだ?でも、それだけでそこまで険悪な仲になるのかな?」
「なります!だって、ニコラス様は私を馬鹿にして、笑うんですよ!?その上で醤油ラーメンのことを熱く語るんだから頭に来ちゃいますよね!」
「あー……うん。分かった。とりあえず仲直りしようねー……」
そう言いながらスティブーン様はため息を吐いた。
……いや、だって、どんな顔をして会えばいいのかわからないし!それに、私が嫉妬しているなんて知られたら恥ずかしいじゃないか!
こんなこと、誰にも相談できないし……リリィに相談なんて持っての他。だから、私は一人で悩んでいた。
ニコラス様やスティブーン様、レオン様にも相談できないし……!
だから監視はしなかった。……だって、見るのが怖かったから。
……でも、やっぱり気になるものは気になって。遠くからこっそり、ローラを見てしまう自分がいた。
だけど、私が見ていることに気付かず、ローラはレオン様やスティブーン様やアシュリーと談笑している。
その姿を見て胸が痛くなったけれど……我慢した。だって、嫉妬しているなんて知られたくないし!
「………やっぱり恋したんですね?ナタリー様」
「っ!?」
突然、背後から声をかけられてビクッと肩を震わす。……この声は、リリィだ! 恐る恐る振り返ると、そこにはやっぱりニコニコ笑顔のリリィがいた。……ああぁもう!だから会いたくなかったのに!
「……恋なんてしてないわよ!!」
「嘘つき!ナタリー様、ローラ様のこと目で追ってるじゃないですか!」
図星だけど、認めるわけにはいかない。だって、認めてしまったら…!リリィが面倒くさいことになるのは確定的に明らかだから!
私は、リリィの言葉を全力で否定する。だけど、リリィは納得していないみたいで。私の言葉を否定すると、私にズイッと顔を近づけてきた。
その勢いに圧倒されながらも、私は必死に首を横に振る。……あぁもう!!本当に面倒くさいことになったんだけど!
「正直に認めてくださいよ~~!ナタリー様!」
「っ、だから違うってば!!」
「じゃあどうしてローラ様がいるといつも目で追いかけるんですか?どうしてそんなに寂しそうな顔をするんですか?」
「そ、れは……!それは……!」
リリィの質問に私は言葉を詰まらせる。……だって、言えるわけないじゃない!嫉妬しているなんて!認めるわけにはいかないの! 私は、必死になって言い訳を考える。……だけど、何も思いつかなくて。どうしようと悩んでいると、
「あら。リリィさんにナタリー様ではありませんか」
「っ、ローラ……!」
私達の背後から、ローラがやって来た。……最悪だ!今一番会いたくない人物だったのに……! そんな私の心情など知らないローラは――。
「あ、あの……ナタリー様。私、何かしましたか?最近、ナタリー様から避けられている気がして……」
――そう言って、不安げな表情を浮かべた。
その表情を見た瞬間、胸がズキッと痛む。……あぁもう!そんな顔されたら、私が悪者みたいじゃない……! 私は何も言えなくなってしまい、俯くしかなかった。そんな私を心配そうに見つめるローラに罪悪感が込み上げてくるけれど……それでもやっぱり認めるわけにはいかなくて。
「ご、ごめんなさい。ローラのこと不安にさせてしまって……。でも、その……」
「ナタリー様……!」
ローラに謝罪すると、私は逃げるようにその場を去った。後ろから呼び止める声が聞こえたけれど、聞こえないフリをする。……だって、今振り返ったら絶対泣いてしまうから!情けない姿を見られたくないもん……!だから逃げたの!
――なんて思っていたら誰かにぶつかった。
「おーん?ナタリーちゃん?どうしたの?」
「っ、スティブーン様……」
どうやらぶつかった相手はスティブーン様だったようだ。彼は不思議そうに私を見下ろしている。
「大丈夫?怪我してない?」
「は、はい……大丈夫です。すみません……」
「いいよー!気にしないで!」
そう言って、スティブーン様は私の頭を撫で撫でしてくれた。……優しいなぁ。本当にこの人、ローラのことを好きだって言ってたくせに他の女を口説いたり、遊びでやって、妊娠した令嬢に責任取らずに別れるとか最低最悪なことをするんだろうか?その上、最後はローラ様に振られて、フラれた腹いせにレオン様のことも狙ったりするの?
……漫画だとそうらしいけどこのスティーブン様はどうもそうも見えないんだよなぁ。いや、まぁ、裏で何をしているのか分からないから、警戒は怠らないけどさ。
「ねぇ、ナタリーちゃん?どうしたの?悩み事?」
こんな悩み事、言えるわけがない。だってそうでしょう?ローラと仲がいいアシュリーに嫉妬しているなんて!そんなこと言ったら、絶対馬鹿にされる! だから私は首を横に振ると、スティブーン様から離れようとした。だけど――
「まぁ、そう言わずに話してごらんよ?少しは楽になると思うよ?」
そう言って、優しく微笑むスティブーン様に腕を掴まれてしまい動けなくなってしまった。……うぅん、どうしよう……?相手はチャラ男。リリィ曰く、妊娠した令嬢の責任も取らず、遊びで付き合っては捨てるを繰り返している男。
……これだけ聞くと、信用ならない男だと思う人が大半だろう。
その事前情報さえなかったなら、私はきっとスティブーン様の言葉に頷いていたと思う。だけど――、
「ねぇ、ナタリーちゃん。悩み事、あるんでしょ?俺でよければ相談に乗るよ?」
「………言い方、詐欺師みたいですよね、スティブーン様って」
「え?何それ~!ひどくなーい?俺、傷ついちゃったんだけど~!」
――私は、彼の言葉に頷いたりしなかった。だって、信用ならないんだもん!この人、チャラ男だもん!! スティブーン様は私の言葉に対して傷ついたと言うけれど……全然そんな風には見えない。むしろ楽しそうに笑っているように見えるんだけど?
「ま、いいんだけどねー、じゃあ、俺じゃなくてニコラスに相談したら?あいつ、ナタリーちゃんのことめちゃくちゃ気にかけてたしー。悩み事、解決してくれるんじゃない?」
そう言ってスティーブン様は笑ったが、私はその提案を飲むことは出来なかった。それは何故かというと――。
「私とニコラス様は喧嘩してて、気まずいんですよ。だから相談なんてできません」
ニコラス様と喧嘩しているから。だから相談することはできなかったんだ。
「え?まだ解決してなかったの?てゆうか、喧嘩の内容ってなんなん?」
「……ニコラス様は醤油派で、私は味噌派だったんです。それだけです」
「……ん?それだけ?え、本当にそれだけ?」
「後!女装!ニコラス様、女装して私を騙してたんですよ!信じられますか!?」
「ああー……女装ね。確かにそれはちょっとねー……でも、醤油派と味噌派って何?」
「ラーメンの話です。私は味噌ラーメンが好きなので、ニコラス様には分かってもらえなかったようで……。味噌の素晴らしさを熱弁したんです」
「それで喧嘩になったんだ?でも、それだけでそこまで険悪な仲になるのかな?」
「なります!だって、ニコラス様は私を馬鹿にして、笑うんですよ!?その上で醤油ラーメンのことを熱く語るんだから頭に来ちゃいますよね!」
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そう言いながらスティブーン様はため息を吐いた。
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