後輩の××を治療することになりまして!?

なぎさ伊都

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1話

ちょっと意地悪な後輩

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柔らかなベッドの感触が背中に伝わる。

目の前には、いつも会社で顔を合わせている後輩の真剣な表情があった。
朝木くんはあんまり酔ってないのかな?
でも酔った勢いじゃないとあんなに大きな秘密は打ち明けないかな……。
じっと彼の目を見つめていると、長い指先が私の髪を撫でた。

「協力をお願いしましたけど、されてばかりなのは申し訳ないので。俺が最初に先輩を気持ちよくします」
「え?」
シャツに手をかけられ、戸惑っている間に器用な手付きであっという間に脱がされていく。
しまった、今日の下着、上下バラバラだ……ま、いいか。気にしていても仕方ない。

どっしりと構えていると、朝木くんがくすくすと笑う。
「先輩、こういうの慣れてます?」
「そういうわけじゃないけど……こうなったら流れに身を任せるしかないでしょ」
「ほんと、度胸ありますよね。仕事してる時も常々思ってましたけど」
女性らしく恥じらった方がテンションあがるのかなと考えていると、胸の谷間に口付けられた。
さらりとした茶髪が触れてくすぐったい。
顔もよくてスタイルもスラッとしてて髪もサラサラしてるとか、天は二物を与えずなんて言葉は嘘なんじゃないかと思う。

「そういえばシャワーは浴びなくて大丈夫?」
「ああ……勢いのまま押し倒しちゃいましたもんね。浴びたいですか?」
正直なところさっぱりしたい気持ちはあったけど、ここで中断したら彼に協力するという決意が揺らぎそうだった。
黙って首を振ると、朝木くんは私の頬に唇を押し付けた。
「ありがとうございます。じゃあ、続けますね」
静かな宣告が響き、彼の手にブラの上から胸全体が包まれる。
パット越しだから感覚が鈍いけど、それでも乳首の辺りをつままれるとぞくりとした何かが下腹部で疼いた。
それと同時に朝木くんの唇は私の首筋をなぞっていき、生温い舌が鎖骨を這う。
「は……」
手の甲を自分の唇に押し当て、声を我慢する。
別に出してもいいんだろうけど、喘ぎ声を聞かれるのはなんとなく恥ずかしかった。

「声、なんで我慢してるんですか?」
問いかけと同時にブラのホックを外される。スムーズに、片手で。
こいつ、やり慣れてるな……。
感心をしている間に朝木くんは直接胸の先端に唇を寄せた。
男性にしてはふにふにの、適度に潤った唇が押しつけられる。

「っ……だって、さすがに恥ずかしいでしょ?」
吐息混じりに答えると、
「脱がせる時は恥じらわなかったのに、基準が謎すぎますよ」
おかしそうに笑いながら胸を舐められ、くすぐったさとじれったさが同時に襲ってきた。
「……あっ、ちょっと、舐めながら喋らないで……」
ベッドの端に寄せたブラジャーに手がぶつかって床に落ちる。
拾う間もなく乳輪をなぞるように舐められ、思わず小さく声が漏れた。
柔らかかったはずの乳首が朝木くんの舌によって刺激され、次第に中心が立っていく。

「待って……」
朝木くんの頭を軽く掴んで動きを止めようとすると、彼はすぐに顔を上げた。
「嫌ですか?」
「嫌というか、くすぐったい……」
「じゃあ、くすぐったいのが気にならないぐらいもっと気持ちよくさせます」
「……あっ……」
真ん中の部分を触って欲しいのに、舌先は焦らすように動いている。
湿った赤色が中心を避けて輪郭の部分を舐める。
与えられる感覚から逃げようと胸を反らすけど、朝木くんの手は、舌は、私を離そうとはしてくれなかった。

大きな手のひらが胸を鷲掴みにし、盛り上がった胸の先端を熱い唇が吸い上げる。
舌先で乳首を軽く抉ってから、ぷくりと膨れたそこを唇で扱く。
「ん、ふっ、あっ……」
触られているのは胸のはずなのに、なぜだか体の奥がもどかしくなってきた。
じりじりとした熱が下腹に集まり、思わず両膝をこすり合わせる。

「胸じゃなくて、こっちを触って欲しいんですか?」
朝木くんは私の思考を読み取ったかのように唇を歪めた。
う……どうしよう、下を触ってほしいとはさすがにお願いできないかも。
やっぱり恥ずかしいし、こうなったら流れに身を任せるしか……。
湧き上がった欲望を我慢して朝木くんを見つめた瞬間、私は唇を噛み締めて息を呑んだ。

「……!」
彼はたいへん意地悪な笑みを浮かべていたのだ。
ふと嫌な予感が浮かんだ時、
「うーん、どうしようかなぁ」
「あっ!」
突然、待ち望んでいた場所への刺激が訪れた。
でもそれは優しい感触ではなくて、少し乱暴で。
何事かと視線を下ろすと、朝木くんの膝が私の両足の付け根に寄せられ、下着をつついているのだった。

「先輩が『ここを触って』ってちゃんとおねだりしてくれたら、触ります」
ぐりぐり。痛くない程度の力をこめて膝を動かす朝木くん。
不覚にも少し気持ちよくなってしまった……やばいかも。
可愛がっている後輩に膝で昇天させられるなんて嫌! と叫ぶ自分と、おねだりを恥じらう自分が脳内で作戦会議を開いていた。

「先輩はどうしたいですか? ここでやめちゃいますか?」
「……あっ」
先輩、と耳元に甘い声で囁かれる。そのまま耳たぶに唇が軽く触れ、ぞくっとしてしまった。
なんてずるい男だ……。
羞恥で顔が熱くて頬の上でお肉でも焼けそうだ。
そう考えている余裕は、次第になくなっていく。
「……触って」
大きく息を吸って、小さな声で返事をする。

「朝木くんの指で、ここ……触って欲しい」
告白をするのかというぐらい緊張して舌がもつれそうになる。
こみ上げてくる恥ずかしさを嚥下して彼の指先をねだると、朝木くんは「了解です」と私から資料を受け取る時のような、いつもの調子で答えた。
下着をずらされるのを待って両足を少し開く。
まだしっかりと濡れていないその部分が、朝木くんの指を待ち望んでいたようにぬちりと音を立てた。
「よく出来ました」
褒美を与えるように、朝木くんの唇が私の額に押しつけられる。
柔らかな感触に気を取られていると、彼の指が体内に侵入した。
少しの異物感に眉を寄せるけれど、あの細長くて綺麗な指先が入ったのだと思えば、不思議と興奮すら覚えてしまう。

「ん……!」
入り口の裏側を指が探る。
さらなる刺激を求めて、もっと、と腰をくねらせてしまう。
はしたないとは思うけど、焦らされた私には到底我慢できなかった。
「先輩、腰動いてますよ」
朝木くんはぺろりと自分の舌を舐めた。
淫靡なその光景に体の奥から更に濡れたものが出る気配がする。
指を出し入れされるたびに水音が大きくなって、耳を塞ぎたくなった。
「やらしい人だなぁ」
「いちいち言わないで良いから……!」
独り言に放たれた発言に顔が熱くなって、思わず反応してしまった。

全身がぽかぽかと火照りだして目尻に涙が浮かぶ。
入り口の奥、感じてしまう場所を指の腹が掠めていく。
その瞬間に身を震わせれば、彼は私の弱い部位を察したようにつついてきた。
「やっ……やだ、ん……っ」
「やだ、じゃないですよね。すっごく気持ちよさそうな顔をしてますよ」
「ひゃっ、あっ……!」
襞の一部を刺激され、上ずった声が喉から出そうになる。
羞恥心から素直に快感を受け止めきれなくて、私は奥歯を噛み締めた。
声を我慢する私を見て、朝木くんは指を埋めたまま一度動きを止めた。

「本当に嫌ならやめますけど、どうします?」
余裕綽々とした表情で見下される。
私の反応を確かめて嫌じゃないとわかっているくせに、わざと聞いているのだ。
返事ができない間も私の体は朝木くんの指を求めて蠢いている。
焦らされているようで、涙が溢れそうになってしまった。

「……っ……いじわる……」
どうにかそれだけを返すと、彼はふっと目を細めた。
すべてを見透かしたような眼差しにお腹の奥が熱くなる。
「ええそうですよ、俺は意地悪な人間なんです。ほとんど毎日一緒にいるのに、気づいてなかったんですか」
悪戯をするように声を弾ませて、朝木くんが止めていた指を動かし始めた。
刺激を待ち望んでいた内側は、求めていたものを与えられてあっという間に限界まで導かれそうになる。咄嗟に彼の腕にしがみついた。

「そんな意地悪な後輩にイかされるなんて、先輩って実はいじめられるのが好きなんですか?」
「ち、違……っ」
朝木くんは私の耳元に唇を寄せ、聴覚を支配しようとする。

「先輩は嘘つきですね。……気持ちいいくせに」
嘲るような声に追い立てられた瞬間、体がぶるりと震えた。
「あ、ああっ……!」
喉元から嬌声が飛び出し、がくがくと腰が揺れる。
中に埋められた指を思い切り締め付けると、朝木くんは驚いたように小さく息を吐いた。
「……すご、こんなになるんですね。よっぽど良かったのかな」
そう呟いてから、私の体が落ち着くのを待って指を引き抜いていく。
綺麗な指先に犯された内部はその動きにも快感を掬い取っていて、たまらない気分になった。
呼吸を整えるために目を閉じる。

絶頂の余韻に漂いながら瞼を持ち上げると、目の前の彼が服を脱ぐ姿が見えた。
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