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幼少期 旅立ち編(前)
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2人はギルドのある街、ルクシアに到着してから早くも1週間が経過していた。毎日、朝起きては修行をして、その後はギルドで依頼を受けて魔物の討伐をこなしつつ、依頼以外でも魔物の討伐をして核と部位を売却して旅の路銀を集めていた。
アルクは朝の修行をやるようになり数日は筋肉痛で全身を痛めていたが、昨日あたりからだいぶ良くなったようで修行の量を徐々に私に近づけて来ていた。
「この1週間で多少の路銀は用意できたよ!」
宿の部屋の中で溜まった路銀を数えていた。溜まった路銀は概ね100,000Gだ。
「これだけ貯まれば、リクドウまでいけるんじゃない?」
「そうだな!なら、明日から早速この街を出るか!」
「そうだね。今日は依頼は少しにして、昼過ぎには旅の道具を買い揃えよう。」
「了解。」
2人は宿の部屋から出る。
その後はギルドでいつもより少ない依頼を受けて、昼過ぎには街に戻ってきた。
「さて、今日の依頼で路銀が120,000Gくらいにはなったね。このうち、予算を20,000Gくらいで買い物をして、一泊宿に泊まって、明日の朝一で出発!アルクはそれで良い?」
「おう。そのあたりは俺よりアーシャの方が賢いからな!」
アルクはいい笑顔で返事をする。
「いや、アルクの方がお兄ちゃんでしょ⁈」
まぁ、精神年齢は私の方が遥かに…
アルクにツッコミを入れつつ内心ではそんな事を考えていた。
「とりあえず、食材は買うべきだよね…あとは、怪我した時の為の緊急セットと…」
買うべき物を頭の中でリストアップしながら呟く。
「そうだな…でも、リクドウからは列車が乗れるようにしたいから、余計な物は極力買わないようにしないと、だな。」
「そうだね。」
「なぁ…俺さ、ずっと気になっていたんだか、アーシャって鞄そんなに大きくないけど、明らかに沢山荷物持ってるよな?どういう原理なんだ?」
アルクがふと思った疑問を口にする。
「え?」
流石にアルクには隠し通せないか…
エヘヘ…と誤魔化すように笑って見せたが正直に話す事にした。
「私は、魔法の力で異空庫っていう別空間の倉庫を作ってるの。荷物の収容量の特に限界がないから、いつも鞄に物を入れるフリをして異空庫に入れてるの。」
「なんじゃそりゃ⁉︎スゲー力だなっ‼︎」
「あはは」
アルクは私の返答に驚きつつも少し怪訝な顔をする。
「アーシャってさ…凄い力持ってるよな。いつか悪用されたりするんじゃないか?」
アルクが真剣な顔で聞いてくる。
「うん。私も自分の力の使い方には気をつけないといけないって思ってるよ。だから、あまり異空庫の事も言いたくなくて…今まで黙っててごめんね。」
困った顔をしながらアルクに謝罪する。
「そんなこといいって…俺も今まで聞いてこなかったしさ。それに、言わないのが正解だよ。俺も秘密にしておく。でも、俺でも疑問に思うんだから、目敏いヤツの前では迂闊に物を出し入れしない方がいいと思うぞ?」
「うん。気をつける。」
アルクの忠告はもっともな意見だったので素直に聞き入れるしか無かった。
「ま、とりあえず買い物に行こうぜ!」
「そうだね」
2人は笑い合いながら街の中を歩いていく。
途中で美味しそうな鉄板焼き屋さんがあったため、それを買って2人で食べた。
その後は、ドライフルーツや干し肉などの日持ちのする食材を購入し、現在薬局に来ていた。
「アーシャ、これとかいるか?」
アルクが私の元に包帯を持ってくる。
「そうだね。包帯は買っておこうか。あとは傷薬も買おう。」
「アルクは結構擦り傷多いから…」
と呟く。
「あはは…悪い」
アルクも私の独り言を聞いていたようで軽く謝罪をしてくる。
「まぁ、私も怪我するし、お互い様でしょ?」
「それもそうだな。」
「回復魔法…使えるようにしておこうかな。」
「アーシャ…回復魔法ってそんな覚えようでいけるもんなのか?」
「まぁ…私はね?」
「そうか」
2人は薬局の中で笑い合う。
「私達もまだDランクだけど、そろそろランクアップの打診がきてもおかしくないくらい依頼をこなしてきたから、強い魔物に備えとかないとね。」
「そうだなぁ~。もうそんな時期になるのか」
「そりゃーね。私達、年齢の割には結構依頼こなしてるよ?」
「そうなのか?」
「うん。」
その実、私達は子供ながらに外に旅に出ているため、本来の同世代達が街の中で遊んでいる間もひたすら街の外で依頼をこなしている。世間的にも10歳にも満たない子供がここまで討伐依頼をこなしている事例は多くなくこのルクシアのギルド内でも結構目立っていた。
周りの好奇の目線に気付いていたが、アルクは気付いていなかったようだ。
とはいえ、2人のDランクとしての実力は本物であり今の所依頼の失敗もない。私もアルクも依頼をこなしながら順調に力を付けていた。
(今の私なら、王都に襲来した悪魔とももっと楽に戦えただろうな…そうすればお母さんだって…)
ふとそんな事を考えてしまったがその考えをすぐに振り払う。
(過去のたらればを考えても仕方ない。次、次!)
「あ、そういえばアルクさ、今の装備は大丈夫?剣は兎も角、胸当てとかさ…」
「う~ん…今のところは大丈夫だと思うぞ!」
「そっか!じゃあ大丈夫だね?実は、今目指してるイーストの街はね、クラレンス王国きっての鍛冶屋街でね、良い装備があるって有名なんだって!だから、アルクもそこまでもちそうならそれが良いんじゃないかなって」
「へぇ!そうなのか?いい装備があるなら俺もそこで買いたいな!親父の剣も結構使ってボロボロになりつつあるしな…これは形見でとっておいて、戦闘はもっといい剣が良いかなって考えていたんだ。」
アルクはそう言いながらお父さんの剣を見つめる。
確かにアルクの言う通り剣はだいぶ使い込まれており年季が入ってはいた。
「アルクがそれでいいなら良いと思うよ!じゃあ、今日の買い物はこれで終わりだね。明日に備えて今日は早めに宿で休もう。」
「そうだな。」
薬局で会計を済ませた2人は宿へ足を運ぶのであった。
宿の部屋の中で路銀の額を確認した。
(残りは100,000G…うん。大分余らせる事が出来た!)
隣のベットではアルクが既に寝てるアルクの姿を見る。
(アルクも、こうして寝ていると本当にただの子供だな…少し前に家族を失った子には見えない。)
「…母さん…父さん…」
アルクが魘されている。
アルクの側に座り頭を撫でる。
「大丈夫だよ…1人じゃないよ。」
優しく声をかけると心なしか少し穏やかな表情になった。
その姿に一安心させると自身のベットに入った。
明日からリクドウまでの旅が始まる。期間も約2ヶ月、それなりの旅になるから私も頑張らないと
自身も前世があるとは言え、旅に出る経験は皆無であった。
前世ではクラレンス王国の中でしか生きたことがなく、他の国には行った事はあるが全てダンジョンクエストをするためだけに行っていたため、その国の事なんかは、今世の図書館でのペーパー知識しかないのである。
今までの人生を通じて私は知識だけでは実際の経験には勝てない。つまり、《学問なき経験は、経験なき学問に勝る》事を知っている。
私はアルクを絶対にアーノルド国のご家族に合わせたい。そして、私はスイレン国で、お父さんと…
そんな事を考えていたがだんだんと眠くなり意識が遠のいていく。
(あぁ…やっぱり今は子供の身体だから夜更かしが出来ないな…)
どんどん意識が遠くなっていった
アルクは朝の修行をやるようになり数日は筋肉痛で全身を痛めていたが、昨日あたりからだいぶ良くなったようで修行の量を徐々に私に近づけて来ていた。
「この1週間で多少の路銀は用意できたよ!」
宿の部屋の中で溜まった路銀を数えていた。溜まった路銀は概ね100,000Gだ。
「これだけ貯まれば、リクドウまでいけるんじゃない?」
「そうだな!なら、明日から早速この街を出るか!」
「そうだね。今日は依頼は少しにして、昼過ぎには旅の道具を買い揃えよう。」
「了解。」
2人は宿の部屋から出る。
その後はギルドでいつもより少ない依頼を受けて、昼過ぎには街に戻ってきた。
「さて、今日の依頼で路銀が120,000Gくらいにはなったね。このうち、予算を20,000Gくらいで買い物をして、一泊宿に泊まって、明日の朝一で出発!アルクはそれで良い?」
「おう。そのあたりは俺よりアーシャの方が賢いからな!」
アルクはいい笑顔で返事をする。
「いや、アルクの方がお兄ちゃんでしょ⁈」
まぁ、精神年齢は私の方が遥かに…
アルクにツッコミを入れつつ内心ではそんな事を考えていた。
「とりあえず、食材は買うべきだよね…あとは、怪我した時の為の緊急セットと…」
買うべき物を頭の中でリストアップしながら呟く。
「そうだな…でも、リクドウからは列車が乗れるようにしたいから、余計な物は極力買わないようにしないと、だな。」
「そうだね。」
「なぁ…俺さ、ずっと気になっていたんだか、アーシャって鞄そんなに大きくないけど、明らかに沢山荷物持ってるよな?どういう原理なんだ?」
アルクがふと思った疑問を口にする。
「え?」
流石にアルクには隠し通せないか…
エヘヘ…と誤魔化すように笑って見せたが正直に話す事にした。
「私は、魔法の力で異空庫っていう別空間の倉庫を作ってるの。荷物の収容量の特に限界がないから、いつも鞄に物を入れるフリをして異空庫に入れてるの。」
「なんじゃそりゃ⁉︎スゲー力だなっ‼︎」
「あはは」
アルクは私の返答に驚きつつも少し怪訝な顔をする。
「アーシャってさ…凄い力持ってるよな。いつか悪用されたりするんじゃないか?」
アルクが真剣な顔で聞いてくる。
「うん。私も自分の力の使い方には気をつけないといけないって思ってるよ。だから、あまり異空庫の事も言いたくなくて…今まで黙っててごめんね。」
困った顔をしながらアルクに謝罪する。
「そんなこといいって…俺も今まで聞いてこなかったしさ。それに、言わないのが正解だよ。俺も秘密にしておく。でも、俺でも疑問に思うんだから、目敏いヤツの前では迂闊に物を出し入れしない方がいいと思うぞ?」
「うん。気をつける。」
アルクの忠告はもっともな意見だったので素直に聞き入れるしか無かった。
「ま、とりあえず買い物に行こうぜ!」
「そうだね」
2人は笑い合いながら街の中を歩いていく。
途中で美味しそうな鉄板焼き屋さんがあったため、それを買って2人で食べた。
その後は、ドライフルーツや干し肉などの日持ちのする食材を購入し、現在薬局に来ていた。
「アーシャ、これとかいるか?」
アルクが私の元に包帯を持ってくる。
「そうだね。包帯は買っておこうか。あとは傷薬も買おう。」
「アルクは結構擦り傷多いから…」
と呟く。
「あはは…悪い」
アルクも私の独り言を聞いていたようで軽く謝罪をしてくる。
「まぁ、私も怪我するし、お互い様でしょ?」
「それもそうだな。」
「回復魔法…使えるようにしておこうかな。」
「アーシャ…回復魔法ってそんな覚えようでいけるもんなのか?」
「まぁ…私はね?」
「そうか」
2人は薬局の中で笑い合う。
「私達もまだDランクだけど、そろそろランクアップの打診がきてもおかしくないくらい依頼をこなしてきたから、強い魔物に備えとかないとね。」
「そうだなぁ~。もうそんな時期になるのか」
「そりゃーね。私達、年齢の割には結構依頼こなしてるよ?」
「そうなのか?」
「うん。」
その実、私達は子供ながらに外に旅に出ているため、本来の同世代達が街の中で遊んでいる間もひたすら街の外で依頼をこなしている。世間的にも10歳にも満たない子供がここまで討伐依頼をこなしている事例は多くなくこのルクシアのギルド内でも結構目立っていた。
周りの好奇の目線に気付いていたが、アルクは気付いていなかったようだ。
とはいえ、2人のDランクとしての実力は本物であり今の所依頼の失敗もない。私もアルクも依頼をこなしながら順調に力を付けていた。
(今の私なら、王都に襲来した悪魔とももっと楽に戦えただろうな…そうすればお母さんだって…)
ふとそんな事を考えてしまったがその考えをすぐに振り払う。
(過去のたらればを考えても仕方ない。次、次!)
「あ、そういえばアルクさ、今の装備は大丈夫?剣は兎も角、胸当てとかさ…」
「う~ん…今のところは大丈夫だと思うぞ!」
「そっか!じゃあ大丈夫だね?実は、今目指してるイーストの街はね、クラレンス王国きっての鍛冶屋街でね、良い装備があるって有名なんだって!だから、アルクもそこまでもちそうならそれが良いんじゃないかなって」
「へぇ!そうなのか?いい装備があるなら俺もそこで買いたいな!親父の剣も結構使ってボロボロになりつつあるしな…これは形見でとっておいて、戦闘はもっといい剣が良いかなって考えていたんだ。」
アルクはそう言いながらお父さんの剣を見つめる。
確かにアルクの言う通り剣はだいぶ使い込まれており年季が入ってはいた。
「アルクがそれでいいなら良いと思うよ!じゃあ、今日の買い物はこれで終わりだね。明日に備えて今日は早めに宿で休もう。」
「そうだな。」
薬局で会計を済ませた2人は宿へ足を運ぶのであった。
宿の部屋の中で路銀の額を確認した。
(残りは100,000G…うん。大分余らせる事が出来た!)
隣のベットではアルクが既に寝てるアルクの姿を見る。
(アルクも、こうして寝ていると本当にただの子供だな…少し前に家族を失った子には見えない。)
「…母さん…父さん…」
アルクが魘されている。
アルクの側に座り頭を撫でる。
「大丈夫だよ…1人じゃないよ。」
優しく声をかけると心なしか少し穏やかな表情になった。
その姿に一安心させると自身のベットに入った。
明日からリクドウまでの旅が始まる。期間も約2ヶ月、それなりの旅になるから私も頑張らないと
自身も前世があるとは言え、旅に出る経験は皆無であった。
前世ではクラレンス王国の中でしか生きたことがなく、他の国には行った事はあるが全てダンジョンクエストをするためだけに行っていたため、その国の事なんかは、今世の図書館でのペーパー知識しかないのである。
今までの人生を通じて私は知識だけでは実際の経験には勝てない。つまり、《学問なき経験は、経験なき学問に勝る》事を知っている。
私はアルクを絶対にアーノルド国のご家族に合わせたい。そして、私はスイレン国で、お父さんと…
そんな事を考えていたがだんだんと眠くなり意識が遠のいていく。
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