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異世界居住編

第93話 家の完成

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 整地が済んだら次は基礎である。

 勿論基礎はコンクリートを敷こうとおもっている。

 さて、コンクリートの材料だが、これはムツキは調べた事があった。

 昔、と言っても大学生の頃であるが、海外企業の面接。などと言った問題が有名になって、当時の友人と一生懸命考えた事がある。

 その中の問題で【砂漠の人に砂を売りなさい】と言う問題が出題された。

 自分達は、どうやっても答えに辿り着けなかった。

 砂漠では砂なんて溢れているから、買ってくれる人間なんていないだろうと、匙を投げて答えを早々に見たのだ。

 この問題の答えは、【砂漠に無い砂を売る】であった。

 砂漠の砂は川の砂と違いサラサラとして水捌けがいい為固まらない。

 だから川の砂ならば、コンクリートの材料として使える為売ることができると言った答えであった。

 その答えに納得がいかず、コンクリートの作り方まで色々と調べた。と言う訳である。

 こう言った問題は、勿論初見で解けたら天才なのだろうが、覚えておいて必要な時に使えればやった価値はあるのである。

 そう。すぐに答えを見ようとも。

 なのでムツキはコンクリートの材料を知っている。勿論、セメントも調べたし、ついでにどうやってコンクリートを打つのかも動画で見た事はある。


 材料の持ち運びは収納スキルを使えば簡単だし、コンクリートを打つ技術はないが、ステータスで器用さお化けになっているのと、魔法を組み合わせれば何とかなるのでは無いかと思っている。

 それに、錬金術もある。

 ムツキは、立派な家を作ると考えた時に、考えたのは平屋の日本家屋であった。

 あとは、スタイリッシュなガルバリウムの外壁の家なども思い浮かべたが、少し庶民的すぎるかと思って却下した。

 やはりこの世界で見る西洋風の建物の中で、存在感がでて立派に見える建物と言ったら日本家屋であろう。

 高級料亭の様な、品のある作りを目指す。

 そんな事を考えながら、ムツキは数週間かけて、街と森の土地とを行ったり来たりしながら、またはボロネに乗って移動して材料を探しに行きながら、自分の想像する立派な日本家屋のイメージを固めていく。

 大宴会ができそうな大広間。温泉の様な大浴場、管理の為に人も雇わないといけないので個室の部屋もできるだけたくさん作っておく。

 そうして想像した屋敷を錬金術を使って一気に組み上げる。

 こうして、森の中に、ムツキの考えるが完成したのであった。
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