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異世界居住編
第83話 戦の規模
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ムツキは、エルフの長の説明を聞いていた。
今回攻めて来ているのは、ワーウルフがかなりの数で、五千は超えて居るだろうと予想をしているそうだ。
敵の勢力図としては、こちらの人種に当たる所がワーウルフ。魔力が少なく力とスキルを使う種族である。
そして、エルフにあたるのがドワーフであるが、今回は敵戦力の中に見られないそうだ。
よく物語の中ではドワーフとエルフへ犬猿の仲とされるが、エルフ達はドワーフと協定を結んでおり、争った歴史は随分昔であるし、最近でもよく取引をして居ると言う。
そして今回、ドワーフを除いてワーウルフの後ろにいると思われるのが、こちらのドラゴンに位置するベヘモスである。
ドラゴンとベヘモスの力は拮抗しており、エルフの森を挟んでこちらと向こうで縄張りが分かれていた。
それを、今回、ワーウルフ達を指揮して攻めて来ているのだそうだ。
だとすればだ。
「それじゃ、今回は私だけで事足りそうですね」
ムツキの言葉にエルフの長は言葉を失った。
敵勢力の話をしたのに何を言っているのだと言った所である。
「ムツキ様、言葉が足らなすぎます。私が話をしましょう」
ニコラスが話を引き継いでくれた。
「まずは長、ムツキ様はナーラ様の主人であり、ナーラ様の傘下であるエルフの民もムツキ様の傘下に入る決断をしましょう。エクリア帝国やドラゴニア聖国と同じ様にムツキ様の庇護下に入るのです」
長が何か話さんとするが、ニコラスは手でストップのジェスチャーをして続きを聞く様に指示すると、長は頷いてまずは話を聞いてくれる様だ。
「ムツキ様の力は、ナーラ様の弟君のペトレ様の話によると、ペトレ様を赤子の様に扱える程だとか。だとすれば、ムツキ様1人でベヘモス諸共倒す事も容易いでしょう」
「それ程までなのか……」
長は、ナーラの推薦であるから、戦力になるとは思っていた。
しかし、戦争を丸投げしていい程の化け物だとは考えていなかったのだ。
ニコラスの話は、与太話と切って捨てることもできる。
しかし、架け橋とは言え同胞のエルフが、ここまで言うのだから、信頼に値するとも思った。
「では、ここはムツキ殿お一人にお任せしよう。しかし、我々全員がはいそうですかと信じてもしもの事があっては大事。我々の軍も、ムツキ殿の後方に防御の軍を配置させてもらってもよろしいか?」
長の言い分はもっともである為、ムツキは快く了承する。
形としては、ムツキが特攻隊長の様な形だが、ムツキとしては、変に前に出て邪魔になる人が居なければそれでよかった。
後どれくらいでワーウルフの群れがやって来るのかは分からないが、エルフ達の様子を見ると焦っている様子はない為、まだ余裕はあるのだろう。
しかし、待っているよりも打って出た方が森の被害は少なくなるだろうと考えたムツキは、戦場へ向かう準備をするのであった。
今回攻めて来ているのは、ワーウルフがかなりの数で、五千は超えて居るだろうと予想をしているそうだ。
敵の勢力図としては、こちらの人種に当たる所がワーウルフ。魔力が少なく力とスキルを使う種族である。
そして、エルフにあたるのがドワーフであるが、今回は敵戦力の中に見られないそうだ。
よく物語の中ではドワーフとエルフへ犬猿の仲とされるが、エルフ達はドワーフと協定を結んでおり、争った歴史は随分昔であるし、最近でもよく取引をして居ると言う。
そして今回、ドワーフを除いてワーウルフの後ろにいると思われるのが、こちらのドラゴンに位置するベヘモスである。
ドラゴンとベヘモスの力は拮抗しており、エルフの森を挟んでこちらと向こうで縄張りが分かれていた。
それを、今回、ワーウルフ達を指揮して攻めて来ているのだそうだ。
だとすればだ。
「それじゃ、今回は私だけで事足りそうですね」
ムツキの言葉にエルフの長は言葉を失った。
敵勢力の話をしたのに何を言っているのだと言った所である。
「ムツキ様、言葉が足らなすぎます。私が話をしましょう」
ニコラスが話を引き継いでくれた。
「まずは長、ムツキ様はナーラ様の主人であり、ナーラ様の傘下であるエルフの民もムツキ様の傘下に入る決断をしましょう。エクリア帝国やドラゴニア聖国と同じ様にムツキ様の庇護下に入るのです」
長が何か話さんとするが、ニコラスは手でストップのジェスチャーをして続きを聞く様に指示すると、長は頷いてまずは話を聞いてくれる様だ。
「ムツキ様の力は、ナーラ様の弟君のペトレ様の話によると、ペトレ様を赤子の様に扱える程だとか。だとすれば、ムツキ様1人でベヘモス諸共倒す事も容易いでしょう」
「それ程までなのか……」
長は、ナーラの推薦であるから、戦力になるとは思っていた。
しかし、戦争を丸投げしていい程の化け物だとは考えていなかったのだ。
ニコラスの話は、与太話と切って捨てることもできる。
しかし、架け橋とは言え同胞のエルフが、ここまで言うのだから、信頼に値するとも思った。
「では、ここはムツキ殿お一人にお任せしよう。しかし、我々全員がはいそうですかと信じてもしもの事があっては大事。我々の軍も、ムツキ殿の後方に防御の軍を配置させてもらってもよろしいか?」
長の言い分はもっともである為、ムツキは快く了承する。
形としては、ムツキが特攻隊長の様な形だが、ムツキとしては、変に前に出て邪魔になる人が居なければそれでよかった。
後どれくらいでワーウルフの群れがやって来るのかは分からないが、エルフ達の様子を見ると焦っている様子はない為、まだ余裕はあるのだろう。
しかし、待っているよりも打って出た方が森の被害は少なくなるだろうと考えたムツキは、戦場へ向かう準備をするのであった。
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