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異世界居住編
第80話 ニコラスの案内
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ムツキとニコラスは、ペトレの背中に乗って一っ飛びでエルフの森までやって来た。
今回エレノアとシャーリーが一緒に来ていないのは、この間の様に、連れて行っても大丈夫の安全な戦争ではないだろうと予想した為だ。
なにせ、今回の相手は魔者で、種族も詳しくは聞いていない。
それに、ドラゴンが助けを求めるほどである。
ムツキのステータスなら平気であろうが、どんな攻撃がくるかわからないので突発的な流れ弾が他を襲う可能性も十分にあるのだ。
ペトレは、エルフの森の奥地まで一度すると、森の中の、空間のひらけた所に着陸した。
「ナーラ、ムツキ様をつれて来たぞ」
ペトレの言葉を聞いて姿を現したのは鱗がまるで宝石の様に青く輝く美しいドラゴンであった。
ムツキは、ブルードラゴンと聞いていたが、レットドラゴンのボロネとの見た目の違いからダイヤモンドドラゴンの様だと思った。
勿論、体の色からすればサファイアだとかは置いておいて、ムツキが宝石の様なドラゴンだと思って初めに頭に浮かんだのがダイヤモンドドラゴンであった。
ナーラはムツキの前でゆっくりと話し出した。
「なるほど、ペトレが人を友人ではなく主と言ったのもうなづける。そなたは既に人の域にあらず」
ナーラはムツキに対して頭を地面につく程に下げて続きを話す。
「妾も主上の下に降る事を約束する。妾の森の民達を助けてもらいたい。彼らは良き者達だ、きっと主上の役にもたとう」
「それは勿論、ここで止めなければ人も危なくなるのでしょう?」
ムツキの返答にナーラは頭を上げて頷いた。
「なら、協力しない理由はありません」
「ありがたい。では、隣人達にもムツキ様の事を伝えよう」
「それでは、その役目は私がしましょう」
ナーラの言葉にニコラスが手を上げて答えた。
「エルフの?」
「はい、私は森の民の259番目の架け橋。後の事は私に任せてもらえればと思います」
「それでは、259番目の架け橋、よらしく頼む」
深々とナーラに礼をしたニコラスが、森の中のエルフの里にムツキを案内してくれる様だ。
村に向かう間に、ムツキは色々とニコラスに質問していた。
架け橋とはどう言う意味なのか?
架け橋とは、寿命の違うエルフと人間の常識のズレを上手く橋渡しして、外交をする役割を持ったエルフの役職である。
259番目と言うのはそのままの意味で、歴史の中で何人目の架け橋かと言う事である。
「因みに私の名前のニコラスは259番目という意味ですよ」
259でニコラスだそうだ。
「あ、そろそろ里が見えて来ました」
ムツキにそう言ったニコラスが目をキラキラさせているのには意味がある。
里に近づくほどにムツキにある事が起こっている。
ムツキはその状況に苦笑いしながら、ニコラスの案内でエルフの里へとたどり着いたのであった。
今回エレノアとシャーリーが一緒に来ていないのは、この間の様に、連れて行っても大丈夫の安全な戦争ではないだろうと予想した為だ。
なにせ、今回の相手は魔者で、種族も詳しくは聞いていない。
それに、ドラゴンが助けを求めるほどである。
ムツキのステータスなら平気であろうが、どんな攻撃がくるかわからないので突発的な流れ弾が他を襲う可能性も十分にあるのだ。
ペトレは、エルフの森の奥地まで一度すると、森の中の、空間のひらけた所に着陸した。
「ナーラ、ムツキ様をつれて来たぞ」
ペトレの言葉を聞いて姿を現したのは鱗がまるで宝石の様に青く輝く美しいドラゴンであった。
ムツキは、ブルードラゴンと聞いていたが、レットドラゴンのボロネとの見た目の違いからダイヤモンドドラゴンの様だと思った。
勿論、体の色からすればサファイアだとかは置いておいて、ムツキが宝石の様なドラゴンだと思って初めに頭に浮かんだのがダイヤモンドドラゴンであった。
ナーラはムツキの前でゆっくりと話し出した。
「なるほど、ペトレが人を友人ではなく主と言ったのもうなづける。そなたは既に人の域にあらず」
ナーラはムツキに対して頭を地面につく程に下げて続きを話す。
「妾も主上の下に降る事を約束する。妾の森の民達を助けてもらいたい。彼らは良き者達だ、きっと主上の役にもたとう」
「それは勿論、ここで止めなければ人も危なくなるのでしょう?」
ムツキの返答にナーラは頭を上げて頷いた。
「なら、協力しない理由はありません」
「ありがたい。では、隣人達にもムツキ様の事を伝えよう」
「それでは、その役目は私がしましょう」
ナーラの言葉にニコラスが手を上げて答えた。
「エルフの?」
「はい、私は森の民の259番目の架け橋。後の事は私に任せてもらえればと思います」
「それでは、259番目の架け橋、よらしく頼む」
深々とナーラに礼をしたニコラスが、森の中のエルフの里にムツキを案内してくれる様だ。
村に向かう間に、ムツキは色々とニコラスに質問していた。
架け橋とはどう言う意味なのか?
架け橋とは、寿命の違うエルフと人間の常識のズレを上手く橋渡しして、外交をする役割を持ったエルフの役職である。
259番目と言うのはそのままの意味で、歴史の中で何人目の架け橋かと言う事である。
「因みに私の名前のニコラスは259番目という意味ですよ」
259でニコラスだそうだ。
「あ、そろそろ里が見えて来ました」
ムツキにそう言ったニコラスが目をキラキラさせているのには意味がある。
里に近づくほどにムツキにある事が起こっている。
ムツキはその状況に苦笑いしながら、ニコラスの案内でエルフの里へとたどり着いたのであった。
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