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異世界転移編
第49話降る大国
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2ヶ月後、ムツキはまたドラゴニア聖国にやって来た。
ドラゴニアの貴族達全員がドラゴニア王都に集まる日になったのである。
今回は、ムツキはボロネに乗って直接ペトレのいる山まで向かう。
前回の様に、ドラゴニア聖国を気にする必要が無くなったのだ。
ムツキがボロネと共に山に降り立つと、ペトレとドラゴニア王アグニールが待っていた。
「ムツキ様、こちらに」
アグニールがムツキを招いた先には、以前来た時には無かった椅子が設置されていた。
そこは前はペトレがいた場所であり、玉座の様に見えた。
「ムツキ様よ、お主はもう私よりも位が上なのだ。だからそこはお主が座らねばならない」
どうやらこれを用意させたのはペトレのようだ。
ムツキは、渋々といった様子でその椅子に座る。
一緒に来たエレノアは誇らしそうにニコニコの笑顔で椅子の横に立った。
そして2人の後ろにはペトレとボロネの2人が並ぶ。
その光景は正しくドラゴンを配下に置く王の玉座であった。
アグニールが宰相の様に動き、ドラゴニアの貴族達が山へと入山してくる。
アグニールからは、今日の話を持って敵対を決めてもいいと言われており、どこの誰ともわからん平民など。と勇んでいた貴族も居たが、入山して、ムツキ達のいる山頂まで来た全ての貴族は膝をつき、頭を下げた。
黒髪黒目の珍しい出たちではあるが、アグニールと比べれば覇気がなさそうに見える平凡な青年。
ただし、後ろに控えているドラゴンの姿は畏怖を与える物で、隣に居る美少女を侍らずに足る人物なのだと体が理解した。
今までぼんやりとしか理解していなかった自分達に与えられていたドラゴンの加護の偉大さを理解し、それが自分に向けられる事を恐れた。
貴族達が自分達の立場を理解すれば、後は形式的な物で、アグニールがドラゴニア聖国の王として代表でムツキの傘下に入る事を宣言する。
そして、ムツキにとっては頭の痛い問題である新しい嫁についての話になった。
ムツキとしては、日本の常識が色濃く残っており、2人目の妻などエレノアに対して不誠実ではないかなどと考えてしまう。
ドラゴニアは勇者が作った国であるが、一夫多妻制を受け入れている。
これは、その時代の勇者が明治初期の人物であったと言うだけで、ムツキとは感覚が違う為である。
現に、この中で新しい嫁の話に苦笑いしているのはムツキだけで、エレノアはここに来るまでに新しい嫁がどんな人なのかワクワクした様子であった。
アグニールの紹介と共に、1人の女性が前に出て、ムツキの前でカーテシーのポーズをとって挨拶した。
「マルグリッド伯爵の娘、シャーリーでございます」
桃色の髪の毛に吊り目が特徴的な長身の綺麗と言う言葉が似合う女性がムツキに微笑んだ。
ドラゴニアの貴族達全員がドラゴニア王都に集まる日になったのである。
今回は、ムツキはボロネに乗って直接ペトレのいる山まで向かう。
前回の様に、ドラゴニア聖国を気にする必要が無くなったのだ。
ムツキがボロネと共に山に降り立つと、ペトレとドラゴニア王アグニールが待っていた。
「ムツキ様、こちらに」
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そこは前はペトレがいた場所であり、玉座の様に見えた。
「ムツキ様よ、お主はもう私よりも位が上なのだ。だからそこはお主が座らねばならない」
どうやらこれを用意させたのはペトレのようだ。
ムツキは、渋々といった様子でその椅子に座る。
一緒に来たエレノアは誇らしそうにニコニコの笑顔で椅子の横に立った。
そして2人の後ろにはペトレとボロネの2人が並ぶ。
その光景は正しくドラゴンを配下に置く王の玉座であった。
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アグニールからは、今日の話を持って敵対を決めてもいいと言われており、どこの誰ともわからん平民など。と勇んでいた貴族も居たが、入山して、ムツキ達のいる山頂まで来た全ての貴族は膝をつき、頭を下げた。
黒髪黒目の珍しい出たちではあるが、アグニールと比べれば覇気がなさそうに見える平凡な青年。
ただし、後ろに控えているドラゴンの姿は畏怖を与える物で、隣に居る美少女を侍らずに足る人物なのだと体が理解した。
今までぼんやりとしか理解していなかった自分達に与えられていたドラゴンの加護の偉大さを理解し、それが自分に向けられる事を恐れた。
貴族達が自分達の立場を理解すれば、後は形式的な物で、アグニールがドラゴニア聖国の王として代表でムツキの傘下に入る事を宣言する。
そして、ムツキにとっては頭の痛い問題である新しい嫁についての話になった。
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これは、その時代の勇者が明治初期の人物であったと言うだけで、ムツキとは感覚が違う為である。
現に、この中で新しい嫁の話に苦笑いしているのはムツキだけで、エレノアはここに来るまでに新しい嫁がどんな人なのかワクワクした様子であった。
アグニールの紹介と共に、1人の女性が前に出て、ムツキの前でカーテシーのポーズをとって挨拶した。
「マルグリッド伯爵の娘、シャーリーでございます」
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