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私の仕事は決めるだけ
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10人いたら、10個の価値観があるということは、
アトランティーナに何度も言われて、理解はしていたつもり。
でも、自分には全くない要素っていうか、考え方っていうか、
視点っていうか、そういう話を聞くと同じ人間なのに、
こんなに違うんだって思う。
それと、世の中って見方を変えるだけで、こんなにも違って
見えるんだって思うと世界っていうか、世間っていうか、なんというか、
よく分かんないけど、おっきくて広いんだなって、改めて感じたりもする。
きっと、私が知らないことが、まだまだたくさんあるんだろうな。
今まで私が見てきたこと、経験してきたことも、私じゃない人が見たり、
経験したりしたら、違った答えっていうか、感じ方があるんだろうなって
思うと、奥が深いっていうか、底知れない感があって、
よく分かんなくなってくる。
よく夫婦とかで、相手のことを理解してるかどうかって話になるけど、
たぶん、一生かけても相手のことを100%理解することなんて
出来ないんだと思う。理解するんじゃなくて、受け容れる、認めるって
ことが大事なんだろうな、きっと。
「ミウ、どうしたの?地のエレメントが終わった時は、物思いに
耽っているような顔をしていたけど、今は、難しい顔をしているわよ(笑)」
「えっ、そんな顔してる!?」
「ええ。何か考え込んでいるような、難しいことを考えているような顔よ」
「う~ん。風のエレメントを勉強して、自分には全くない要素っていうか、
考え方っていうか、視点っていうか、そういうのを知ったでしょ?
改めて、世界っていうか、世間っていうか、なんか、おっきくて
広いんだなって思ったの。
私と同じものを見ても、同じ経験をしても、風のエレメントの人だったら、
違う答えを見出すんだろうし、違う糧を得たりするんだろうなって
思ったら、奥が深いっていうか、未知の世界だなってね(苦笑)
だから、夫婦とかで、相手のことを理解してるかどうかって話に
なるじゃない?たぶん、一生かけても相手のことを100%理解すること
なんて出来ないなって思ったの。理解しようとするんじゃなくて、
必要なのは、受け容れることと認めることなんじゃないかなとも
思ったんだ。そう考えると、やっぱり難しいことだよなぁってね(苦笑)」
「なるほどね。よく考えているわね。
でもね、おそらく、ミウが恋人や夫として選ぶ人は、風のエレメントが
多い人ではないと思うわよ。たぶん、ミウと風のエレメントが多い人とでは、
恋愛に発展しないと思うから。たまに会って、話をして、楽しかったねって
別れる友達が良いところなんじゃないかしらね。
一緒に居て、面白いっていうのと、恋をするくらい惹かれるっていうのとでは、
根本的に違う気がするんだけど、どうかしら?」
「あ~、確かにそうかもしれない!そっか!じゃ、そんなに心配しなくても
良いんだ!(笑)」
「えっ、なに?ミウは、心配していたの?」
「うん。なんか、絶望的な気分になってたかも(笑)」
「それだけ、ショッキングだったということなのかしらね(笑)
例えば、今、ミウが気になっている弦夜にもパーソナル・プラネットに
風のエレメントはないし、レオンもそう。ハヤトくらいかしらね、
風のエレメントが強いのは。
ほら、だから、ハヤトのこと、嫌いではないけど、会おうとしていないでしょ?
そういうことよ。星のことは分からなくても、ちゃんとエネルギーエリアで
理解しているということなの。そう考えると、肉体を持っていても本来は、
エネルギー体だということが、理解できるでしょ?」
「そっか!肉体の周りを覆ってるエネルギー体が、色々な情報を察知して、
教えてくれるんだもんね。そう言われてみればそうだよね。
ハヤトくんのこと嫌いじゃないし、一緒に居て楽なところもあるし、
楽しいんだけど、そこまで会いたいとは思わないもんね。
あっ、なんだかんだ言いながら、レオンくんと一緒に居ると落ち着くって
いうのも、そういうことなのかなぁ?弦夜くんのことが気になるのも、
そういうことになるの?」
「エネルギー・レベルで、違和感を感じない相手に惹かれるものだから、
初期段階としては、大いにあり得ることよ。そこから先は、本人次第。
いくら星に由来するとは言っても、持っている星をどう使っているかは、
その人次第だから。
エネルギーというのは、全て中立だから、良いエネルギー、悪いエネルギー
というものはないの。だから、星座も同じ。長所や短所という
表現のされ方をするけれど、それは表裏一体でしょ?
優しいと優柔不断は同じことだから。
ミウに覚えて欲しいのは、その星が持っている性質なの。
それを、どう活かすのかはミウ次第。だから、星座のことを深く理解して、
その星座の持ち味を上手く引き出して、使って欲しいのよ。
星座を成熟させるという言い方をするんだけどね。大いに星座を成熟させて
使いこなせるようになると、意外な星座の魅力を引き出すことも
出来るようになるわ。
例えば、占星術のことを知っている人が、ミウのパーソナル・プラネットを
聞いた時に驚いてしまうような感じ。『この星座とこの星座を持っているのに、
こんな感じになるの!?』とか、『〇〇座を持っていると思ったのに、
持っていないの!?』とかね。そういう良い意味での裏切りって、
ちょっと楽しいじゃない?
それに、誰にでも出来ることじゃないし、チャレンジしてみる価値は
あると思うわよ」
「えっ、それ、面白い!私、そこを目指したい!目指すためには、
星座の性質を理解すれば良いんだよね?」
「そう!まずは、自分が持っている星座への理解を深めること。
その上で、その星座のどの部分をどう活かしていくのかを決めることね。
それが出来れば、後は、勝手に動き出してくれるから、ミウは何も
心配する必要はないわ」
「そっか!私の仕事は決めるだけだもんね。
うわぁ、なんか、楽しくなってきた!ありがとう、アトランティーナ!」
「じゃ、そろそろ最後の水のエレメント、始める?」
「うん!水のエレメントって、もしかしたら、私がたくさん持ってたりする?」
「ええ、そうよ。でも、なんで、そう思ったの?」
「火のエレメントから地、風ってやってきたけど、どれも分かるところも
あるんだけど、心の底から、『うん、うん、分かる!』とは、
ならなかったから、まだやってない水のエレメントに星座が多いのかなって
思ったの」
「さすが、ミウね!そういう勘の鋭いところも、実は水のエレメントに
由来しているところなのよ」
「へぇ~、そうなんだ!水のエレメント、ますます楽しみになってきた!」
「じゃ、ココアを飲みながら、のんびり進めて行きましょうね」
「は~い!」
<次回へ続く>
アトランティーナに何度も言われて、理解はしていたつもり。
でも、自分には全くない要素っていうか、考え方っていうか、
視点っていうか、そういう話を聞くと同じ人間なのに、
こんなに違うんだって思う。
それと、世の中って見方を変えるだけで、こんなにも違って
見えるんだって思うと世界っていうか、世間っていうか、なんというか、
よく分かんないけど、おっきくて広いんだなって、改めて感じたりもする。
きっと、私が知らないことが、まだまだたくさんあるんだろうな。
今まで私が見てきたこと、経験してきたことも、私じゃない人が見たり、
経験したりしたら、違った答えっていうか、感じ方があるんだろうなって
思うと、奥が深いっていうか、底知れない感があって、
よく分かんなくなってくる。
よく夫婦とかで、相手のことを理解してるかどうかって話になるけど、
たぶん、一生かけても相手のことを100%理解することなんて
出来ないんだと思う。理解するんじゃなくて、受け容れる、認めるって
ことが大事なんだろうな、きっと。
「ミウ、どうしたの?地のエレメントが終わった時は、物思いに
耽っているような顔をしていたけど、今は、難しい顔をしているわよ(笑)」
「えっ、そんな顔してる!?」
「ええ。何か考え込んでいるような、難しいことを考えているような顔よ」
「う~ん。風のエレメントを勉強して、自分には全くない要素っていうか、
考え方っていうか、視点っていうか、そういうのを知ったでしょ?
改めて、世界っていうか、世間っていうか、なんか、おっきくて
広いんだなって思ったの。
私と同じものを見ても、同じ経験をしても、風のエレメントの人だったら、
違う答えを見出すんだろうし、違う糧を得たりするんだろうなって
思ったら、奥が深いっていうか、未知の世界だなってね(苦笑)
だから、夫婦とかで、相手のことを理解してるかどうかって話に
なるじゃない?たぶん、一生かけても相手のことを100%理解すること
なんて出来ないなって思ったの。理解しようとするんじゃなくて、
必要なのは、受け容れることと認めることなんじゃないかなとも
思ったんだ。そう考えると、やっぱり難しいことだよなぁってね(苦笑)」
「なるほどね。よく考えているわね。
でもね、おそらく、ミウが恋人や夫として選ぶ人は、風のエレメントが
多い人ではないと思うわよ。たぶん、ミウと風のエレメントが多い人とでは、
恋愛に発展しないと思うから。たまに会って、話をして、楽しかったねって
別れる友達が良いところなんじゃないかしらね。
一緒に居て、面白いっていうのと、恋をするくらい惹かれるっていうのとでは、
根本的に違う気がするんだけど、どうかしら?」
「あ~、確かにそうかもしれない!そっか!じゃ、そんなに心配しなくても
良いんだ!(笑)」
「えっ、なに?ミウは、心配していたの?」
「うん。なんか、絶望的な気分になってたかも(笑)」
「それだけ、ショッキングだったということなのかしらね(笑)
例えば、今、ミウが気になっている弦夜にもパーソナル・プラネットに
風のエレメントはないし、レオンもそう。ハヤトくらいかしらね、
風のエレメントが強いのは。
ほら、だから、ハヤトのこと、嫌いではないけど、会おうとしていないでしょ?
そういうことよ。星のことは分からなくても、ちゃんとエネルギーエリアで
理解しているということなの。そう考えると、肉体を持っていても本来は、
エネルギー体だということが、理解できるでしょ?」
「そっか!肉体の周りを覆ってるエネルギー体が、色々な情報を察知して、
教えてくれるんだもんね。そう言われてみればそうだよね。
ハヤトくんのこと嫌いじゃないし、一緒に居て楽なところもあるし、
楽しいんだけど、そこまで会いたいとは思わないもんね。
あっ、なんだかんだ言いながら、レオンくんと一緒に居ると落ち着くって
いうのも、そういうことなのかなぁ?弦夜くんのことが気になるのも、
そういうことになるの?」
「エネルギー・レベルで、違和感を感じない相手に惹かれるものだから、
初期段階としては、大いにあり得ることよ。そこから先は、本人次第。
いくら星に由来するとは言っても、持っている星をどう使っているかは、
その人次第だから。
エネルギーというのは、全て中立だから、良いエネルギー、悪いエネルギー
というものはないの。だから、星座も同じ。長所や短所という
表現のされ方をするけれど、それは表裏一体でしょ?
優しいと優柔不断は同じことだから。
ミウに覚えて欲しいのは、その星が持っている性質なの。
それを、どう活かすのかはミウ次第。だから、星座のことを深く理解して、
その星座の持ち味を上手く引き出して、使って欲しいのよ。
星座を成熟させるという言い方をするんだけどね。大いに星座を成熟させて
使いこなせるようになると、意外な星座の魅力を引き出すことも
出来るようになるわ。
例えば、占星術のことを知っている人が、ミウのパーソナル・プラネットを
聞いた時に驚いてしまうような感じ。『この星座とこの星座を持っているのに、
こんな感じになるの!?』とか、『〇〇座を持っていると思ったのに、
持っていないの!?』とかね。そういう良い意味での裏切りって、
ちょっと楽しいじゃない?
それに、誰にでも出来ることじゃないし、チャレンジしてみる価値は
あると思うわよ」
「えっ、それ、面白い!私、そこを目指したい!目指すためには、
星座の性質を理解すれば良いんだよね?」
「そう!まずは、自分が持っている星座への理解を深めること。
その上で、その星座のどの部分をどう活かしていくのかを決めることね。
それが出来れば、後は、勝手に動き出してくれるから、ミウは何も
心配する必要はないわ」
「そっか!私の仕事は決めるだけだもんね。
うわぁ、なんか、楽しくなってきた!ありがとう、アトランティーナ!」
「じゃ、そろそろ最後の水のエレメント、始める?」
「うん!水のエレメントって、もしかしたら、私がたくさん持ってたりする?」
「ええ、そうよ。でも、なんで、そう思ったの?」
「火のエレメントから地、風ってやってきたけど、どれも分かるところも
あるんだけど、心の底から、『うん、うん、分かる!』とは、
ならなかったから、まだやってない水のエレメントに星座が多いのかなって
思ったの」
「さすが、ミウね!そういう勘の鋭いところも、実は水のエレメントに
由来しているところなのよ」
「へぇ~、そうなんだ!水のエレメント、ますます楽しみになってきた!」
「じゃ、ココアを飲みながら、のんびり進めて行きましょうね」
「は~い!」
<次回へ続く>
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