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第1章
16話
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==================================
[モンスター名]
チュチュ
[危険度]
D級
[タイプ]
粘体型
[ステータス]
Lv. 19
HP 1200/1200
==================================
今度の敵は、粘液の小さな塊のモンスターだった。
体は半透明で内側からは幻想的な光が漏れている。
ねばねばとした粘着性の高い液体が地面に滴り落ちていた。
これまで見てきた中ではそれほど強い敵ではなかったが、その数がこれまでの比じゃない。
すでに20体以上がゲントを取り囲んでいた。
「「「ピェエエエエーー!!」」」
敵は興奮したように今にも襲いかかってこようとしている。
『ちょっと数が多すぎますぅ~~っ!?』
「大丈夫。問題ない」
一撃でも攻撃を受ければ死は免れない状態だったが、ゲントはまったく慌てない。
それだけ魔剣の性能を信じていた。
「「「ピェエエエエ、ピェエエエエーー!!」」」
大群のチュチュが覆いかぶさるようにして襲いかかってくる。
敵は毒をまき散らしながら攻め込んできた。
けれど。
ザシュッ!
「よっと」
不可視の剣を下から突き上げるように素早く振り上げると、チュチュを数体まとめて串刺しにする。
移りながらゲントは同じ要領でさらに剣を突き上げていく。
ザシュッ! ザシュッ! ザシュッ!
陣形を崩したモンスターの群れは、視えない魔剣に翻弄される形で串刺しとなり、あっという間に全滅してしまうのだった。
『すごい、すごい、すごいですぅぅ~~!! さすがマスターっ!!』
「ありがとう」
どうやらルルムも一緒に喜んでくれているみたいだ。
==================================
【RESULT】
☆☆戦闘に勝利しました☆☆
[総合判定]
SS+
[討伐モンスター]
チュチュ×24
[タイム]
00:02:06
[獲得EXP]
16,800
[経験値ブースト]
×1.5
[特殊ボーナス]
《獲得EXP10倍》
[EXP合計]
252,000
[入手アイテム]
毒消し×6
==================================
【LEVEL UP】
☆☆レベルアップしました☆☆
Lv. 25→Lv. 39
次のレベルまであと 経験値 22,681
==================================
立ち上がった光のパネルに目を向けながら、ゲントはふたたびあたりに注意を向ける。
もうすでにまわりは多くのモンスターが取り囲んでいた。
「よし。どんどんいこう」
魔剣を握り締めると、ゲントはモンスターの群れの中に突っ込んでいく。
***
1時間くらいは経っただろうか。
ゲントは休む間もなくぶっ通しで戦い続けていた。
すでに倒したモンスターの数は200体以上にのぼる。
これまで興奮状態だったためかほとんど気にならなかったが、ふと我に返ると思いのほか体がしんどいことがわかる。
魔剣のおかげでモンスターを難なく撃破できているのはいいのだが。
(さすがにキツいな)
いくら手元にチート級の武器があるとはいえ、それを扱っているのは40歳のおっさんだ。
若い頃と違って体力の消耗は激しい。
それにここまで歩き続けてきた疲労も蓄積されている。
腕や足はもうパンパンで悲鳴を上げていた。
これ以上、戦い続けることは体力的に限界と言える。
(それに・・・出てくるモンスターもキリがない)
倒しても倒しても、次から次へと現れてくるのだ。
(もっと効率よく倒せないかな)
こういう時は全体攻撃のある魔法が有利だったりする。
遠くの方では、フェルンがあいかわらず魔法を使って応戦を続けていた。
今フェルンは、自らの寿命を削って、魔力を消費しながら魔法を使っている。
これ以上、彼女の魔力を無駄に消耗させたくないとゲントは思った。
周囲の敵が途切れたタイミングで、改めてルルムに訊ねてみることに。
『う~んそうですねぇ・・・。奥義とかあれば、効率よく倒せちゃいそうなんですけどぉ~・・・』
「奥義?」
『バババ~~ン!って感じで。一気に殲滅できちゃうと思うんですよぉ~♪』
たしかにゲームなんかだと、通常攻撃に加えて奥義などの必殺技が用意されていることが多い。
大抵決めセリフとともに強敵を倒したりする。
(そんなものが使えるなら、楽に戦闘が進められそうだけど・・・)
そこでルルムが思い出したように声を上げる。
『あっ! そうです! ひょっとしたらマスターが所有するスキルなら、魔剣の性能をさらに引き出せちゃうかもしれませんっ!』
「スキル・・・? あそっか」
ついその存在を忘れてしまっていた。
(そういえばユニークスキルが昇格したんだっけ?)
「ちょっと確認してみるよ」
『はい♪』
ゲントは光のパネルを立ち上げると、ステータス画面のユニークスキルの項目をタップする。
==================================
[スキル名]
【抜剣覚醒】
[性能]
無穹全断の剣技を極め、内に秘めた剣聖としての才能を覚醒させる。
それにより、四面世界に存在する七珍万宝の剣刀を自在に扱うことが可能。
取り扱う剣刀によって得られる効果が変化する。
==================================
(なるほど。意識してなかったけど、ふつうに魔剣が扱えてるのはこのスキルのおかげなのかもしれないな)
さらにパネルを操作していると、画面が切り替わる。
==================================
☆☆刀剣を選択してください☆☆
▶[聖剣][魔剣][邪剣][妖刀][名刀][特別重要刀][伝説剣]
==================================
試しに[魔剣]の項目をタップしてみる。
すると、今度は魔剣専用の画面に切り替わった。
==================================
【刀剣選択/魔剣】
☆☆モードを選んでください☆☆
▶剣瞬猛怒・・・戦闘特化型
相手に攻撃する
轟斬猛怒・・・能力捕食型
相手から力を引き抜く
==================================
どうやらこれまでは剣瞬猛怒というのを使っていたようだ。
もうひとつは・・・。
(え?)
そこに表記された文言を見てゲントは思わず目を疑った。
[モンスター名]
チュチュ
[危険度]
D級
[タイプ]
粘体型
[ステータス]
Lv. 19
HP 1200/1200
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今度の敵は、粘液の小さな塊のモンスターだった。
体は半透明で内側からは幻想的な光が漏れている。
ねばねばとした粘着性の高い液体が地面に滴り落ちていた。
これまで見てきた中ではそれほど強い敵ではなかったが、その数がこれまでの比じゃない。
すでに20体以上がゲントを取り囲んでいた。
「「「ピェエエエエーー!!」」」
敵は興奮したように今にも襲いかかってこようとしている。
『ちょっと数が多すぎますぅ~~っ!?』
「大丈夫。問題ない」
一撃でも攻撃を受ければ死は免れない状態だったが、ゲントはまったく慌てない。
それだけ魔剣の性能を信じていた。
「「「ピェエエエエ、ピェエエエエーー!!」」」
大群のチュチュが覆いかぶさるようにして襲いかかってくる。
敵は毒をまき散らしながら攻め込んできた。
けれど。
ザシュッ!
「よっと」
不可視の剣を下から突き上げるように素早く振り上げると、チュチュを数体まとめて串刺しにする。
移りながらゲントは同じ要領でさらに剣を突き上げていく。
ザシュッ! ザシュッ! ザシュッ!
陣形を崩したモンスターの群れは、視えない魔剣に翻弄される形で串刺しとなり、あっという間に全滅してしまうのだった。
『すごい、すごい、すごいですぅぅ~~!! さすがマスターっ!!』
「ありがとう」
どうやらルルムも一緒に喜んでくれているみたいだ。
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【RESULT】
☆☆戦闘に勝利しました☆☆
[総合判定]
SS+
[討伐モンスター]
チュチュ×24
[タイム]
00:02:06
[獲得EXP]
16,800
[経験値ブースト]
×1.5
[特殊ボーナス]
《獲得EXP10倍》
[EXP合計]
252,000
[入手アイテム]
毒消し×6
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【LEVEL UP】
☆☆レベルアップしました☆☆
Lv. 25→Lv. 39
次のレベルまであと 経験値 22,681
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立ち上がった光のパネルに目を向けながら、ゲントはふたたびあたりに注意を向ける。
もうすでにまわりは多くのモンスターが取り囲んでいた。
「よし。どんどんいこう」
魔剣を握り締めると、ゲントはモンスターの群れの中に突っ込んでいく。
***
1時間くらいは経っただろうか。
ゲントは休む間もなくぶっ通しで戦い続けていた。
すでに倒したモンスターの数は200体以上にのぼる。
これまで興奮状態だったためかほとんど気にならなかったが、ふと我に返ると思いのほか体がしんどいことがわかる。
魔剣のおかげでモンスターを難なく撃破できているのはいいのだが。
(さすがにキツいな)
いくら手元にチート級の武器があるとはいえ、それを扱っているのは40歳のおっさんだ。
若い頃と違って体力の消耗は激しい。
それにここまで歩き続けてきた疲労も蓄積されている。
腕や足はもうパンパンで悲鳴を上げていた。
これ以上、戦い続けることは体力的に限界と言える。
(それに・・・出てくるモンスターもキリがない)
倒しても倒しても、次から次へと現れてくるのだ。
(もっと効率よく倒せないかな)
こういう時は全体攻撃のある魔法が有利だったりする。
遠くの方では、フェルンがあいかわらず魔法を使って応戦を続けていた。
今フェルンは、自らの寿命を削って、魔力を消費しながら魔法を使っている。
これ以上、彼女の魔力を無駄に消耗させたくないとゲントは思った。
周囲の敵が途切れたタイミングで、改めてルルムに訊ねてみることに。
『う~んそうですねぇ・・・。奥義とかあれば、効率よく倒せちゃいそうなんですけどぉ~・・・』
「奥義?」
『バババ~~ン!って感じで。一気に殲滅できちゃうと思うんですよぉ~♪』
たしかにゲームなんかだと、通常攻撃に加えて奥義などの必殺技が用意されていることが多い。
大抵決めセリフとともに強敵を倒したりする。
(そんなものが使えるなら、楽に戦闘が進められそうだけど・・・)
そこでルルムが思い出したように声を上げる。
『あっ! そうです! ひょっとしたらマスターが所有するスキルなら、魔剣の性能をさらに引き出せちゃうかもしれませんっ!』
「スキル・・・? あそっか」
ついその存在を忘れてしまっていた。
(そういえばユニークスキルが昇格したんだっけ?)
「ちょっと確認してみるよ」
『はい♪』
ゲントは光のパネルを立ち上げると、ステータス画面のユニークスキルの項目をタップする。
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[スキル名]
【抜剣覚醒】
[性能]
無穹全断の剣技を極め、内に秘めた剣聖としての才能を覚醒させる。
それにより、四面世界に存在する七珍万宝の剣刀を自在に扱うことが可能。
取り扱う剣刀によって得られる効果が変化する。
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(なるほど。意識してなかったけど、ふつうに魔剣が扱えてるのはこのスキルのおかげなのかもしれないな)
さらにパネルを操作していると、画面が切り替わる。
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☆☆刀剣を選択してください☆☆
▶[聖剣][魔剣][邪剣][妖刀][名刀][特別重要刀][伝説剣]
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試しに[魔剣]の項目をタップしてみる。
すると、今度は魔剣専用の画面に切り替わった。
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【刀剣選択/魔剣】
☆☆モードを選んでください☆☆
▶剣瞬猛怒・・・戦闘特化型
相手に攻撃する
轟斬猛怒・・・能力捕食型
相手から力を引き抜く
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どうやらこれまでは剣瞬猛怒というのを使っていたようだ。
もうひとつは・・・。
(え?)
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