56 / 90
4章
第3話
しおりを挟む
ひと通り準備を整えた3人は、中央広場の貸馬車屋で馬車を借りてから、マスクスの町を出発する。
マウゼル洞窟のダンジョンを越えてさらに西へ進むと、しばらくしてカロリング領へと入った。
そのまま馬車に揺られること、2時間近く。
ようやく、イニスラードの町が見えてくる。
昼前には、マスクスの町を出たゼノたちだったが、イニストラードに到着する頃には、すでに辺りは暮れ始めていた。
「ふぅ~けっこうな長旅だったな。やっと着いたぜ!」
「うん。さっそく中へ入ろう」
3人は町の入口で御者に別れを告げると、町の中に足を踏み入れた。
イニストラードは、アスター王国の中でも非常に大きな町として知られている。
商業が盛んなことも有名で、町の中心にある巨大マーケットには、王国中からたくさんの商人が訪れ、多くの商店が軒を連ねていた。
また、娯楽の聖地としても名が通っており、大型の劇場やカジノなどの店も有している。
これを求めて、他国からわざわざアスター王国を訪れる観光客も多いようだ。
「へぇー、ここがイニストラードか! かなりでかいんだな! 通りの奥までまったく見えねーぜ!」
「アーシャさんは、この町へやって来るのは初めてなんですか?」
「まぁな。領地から出るなんてこと、ほとんどなかったし。ワイアットからも禁止されてたからな。こうやって訪れることができてアタシは嬉しいぜ」
「モニカは来たことがあるんだよね?」
「はい。闇ヒーラーをしてた時期に滞在していたんです。こんなに大きな町なんですけど、イニストラードには、南方教会が設置されていないんですよ」
「それは、かなり珍しいな」
かつて暮らしていたドミナリアでは、南方教会は人々の生活に根づいていたことを、ゼノは改めて思い出す。
町の規模から考えて、イニストラードに南方教会が設置されていないのは不思議に思えた。
「カロリング卿は、熱心な魔法至上主義者で有名だからな。南方教会の設置には否定的だったんじゃねーのか?」
「……ひょっとすると、それが今回、カロリング領がレヴェナント旅団に狙われた原因なんでしょうか?」
「うーん、どうかな……。ひとまず、ギルドへ行って詳しい話を聞いてみよう。モニカ、案内してくれるか?」
「はい。こちらです」
モニカが先導する形で、3人はそのまま冒険者ギルドへ向かうことに。
◆
イニストラードの冒険者ギルドは、想定していた通り、その規模はマスクスよりも大きかった。
館の中には、たくさんの冒険者が溢れている。
活気に満ち溢れた館内を歩きながら、ゼノはふと思った。
(これだけ冒険者がいるのに、誰も今回のクエストを受けなかったんだ……)
レヴェナント旅団の確保。
それがどれほど危険な依頼か、ゼノは改めて思い知る。
そのまま3人で受付カウンターまで向かうと、アーシャがまず口を開いた。
「アタシたちは、マスクスの【天空の魔導団】だぜ! こっちのギルドからクエストの依頼を受けてやって来た。ギルマスを呼んでくれ」
「こ……これは、【天空の魔導団】の皆様……!? お待ちしておりましたっ! 話は聞いておりますので、少々お待ちください!」
慌てた様子で、受付嬢がカウンターの奥へと消えていく。
そして。
その後すぐに、丸ぶちの眼鏡をかけた痩せ男が現れた。
不健康そうな色白の肌とやせ細った華奢な体つきは、相手にどこか頼りなげな印象を与える。
年齢は、20代前半くらいだろうか。
この館を仕切る立場の者としては、十分に若いと言えた。
「あぁ……よかった。【天空の魔導団】の皆さん、来てくださったんですね」
「あんたがギルマスかよ?」
アーシャがそう訊ねると、男は深々と頭を下げた。
「はい。私は、このギルドの責任者をやっておりますマシューと申します」
ギルドマスターと言えば、ダニエルのイメージが強かったため、マシューの立ち振る舞いは、ゼノに新鮮に映った。
同じように頭を下げて、ゼノも挨拶をする。
「初めまして、マシューさん。俺は、マスクスの冒険者のゼノ・ウィンザーです。この2人の女の子はパーティーメンバーで、モニカとアーシャって言います」
「ご丁寧にどうもありがとうございます。もちろん、お三方のことは存じ上げておりますよ」
「その若さでギルドマスターってすごいですね~♪」
モニカが笑顔でそう言うと、マシューは少しだけ顔を曇らせる。
「……い、いえ。私は、最近辞めてしまった者の代わりとして就いただけでして……」
「それでも立派だぜ! んなむさ苦しい連中をまとめてんだからなっ!」
「は、はぁ……」
アーシャの言葉に、マシューはどこか困り顔だ。
ゼノは、すぐに彼の表情に気付いた。
「あの……わざわざ他領ギルド所属の俺らに、依頼を出されたことと、何か関係があるんでしょうか?」
「……さすが、マスクスでSランク冒険者に最速でなられた方は違いますね。ゼノさんのようなお方が、うちにいてくれたら助かったのですが……」
ここでゼノは、マシューが抱えている悩みを耳にする。
実は、彼はカロリング侯爵家の三男なのだという。
なぜ、貴族の彼がギルドマスターを務めているのかというと、ギルドマスターを辞職する者が後を絶たないからという話であった。
「……お父様は、熱烈な魔法至上主義者でして、術使いの方々をあまり信用していないんです。当然、そんな領主が治める町ですから、冒険者たちからの受けも良くありません。だから、ギルドマスターは突き上げによく遭うんです。それがイヤになって辞めてしまう方が多くて……。だから、カロリング家出身の私に、その役目が回ってきたんです。領主の息子なら、少しは言うことを聞くだろうというのが、お父様のお考えのようでして……」
イニストラードの冒険者たちは、容易なクエストの回すようにせがんだり、報酬を上げるように要求したり、ギルドマスター相手でも好き放題やっていたのだという。
(マスクスのギルドとは、かなり違うな。ダニエルさんが上手くコントロールしているってわけか)
ゼノは改めて、ダニエルの手腕を見直した。
「お恥ずかしい話なのですが、今回のクエストも、Sランクの者を含むほとんどの冒険者に声をかけたのですが……断られてしまいました」
「とんでもねーヤツらだぜ……! 自分たちの領地で悲惨なことが起こったってのに、知らん顔なんてな」
「でも……レヴェナント旅団を相手にするのはとても危険ですから。ここの人たちのことは責められません。簡単なクエストを受ける方が楽ですし」
「たしかに、そうなんだろーけどよ……」
モニカの言葉に、アーシャは納得がいかない様子だ。
けれど、ゼノもモニカには同意見だった。
(俺たちが責められることじゃない。誰だって命を落としたくはないはずだ)
だが、レヴェナント旅団を捕らえなければ、新たな被害が出るかもしれない。
誰もやらないなら、それをやれるのは自分たちしかいない、とゼノは思う。
「そういうわけでしたから、【天空の魔導団】の皆さんが来てくれて、本当に助かりました」
「いえ、こちらこそ依頼を出していただいて嬉しかったです。後は俺たちに任せてください。できる限りのことはしたいと思います」
「すみません……。どうか、よろしくお願いします」
マシューは改めて深くお辞儀をした。
「町の宿屋を無料で宿泊できるように手配しておきます。今日はそこへお泊りください。明日、職員の者にラチャオの村へと案内させますから」
「? これから現地へ行って、確認しなくてもいいのかよっ?」
「イニストラードからラチャオの村までは少し距離があります。今日は、マシューさんの言う通りにした方がいいと思います」
地理に詳しいモニカがそう言うと、説得力がある。
たしかに、これからラチャオへ出発するとなると、村へ到着する頃には夜になってしまうに違いなかった。
「アーシャさん、ご安心ください。領内の町や村は、現在、侯爵騎士団によって厳重に警備されています。警戒された中で、レヴェナント旅団もなかなか手出しはできないはずです」
マシューがそう付け加えると、アーシャも納得したようだ。
「そーゆうことなら、安心だぜ。なら、出発は明日だな」
「うん。今日は3人で宿屋に泊まらせてもらおう」
ゼノがそう言うと、話はまとまった。
その後。
ゼノたち3人はマシューに案内され、イニストラードの宿屋で一晩を明かした。
マウゼル洞窟のダンジョンを越えてさらに西へ進むと、しばらくしてカロリング領へと入った。
そのまま馬車に揺られること、2時間近く。
ようやく、イニスラードの町が見えてくる。
昼前には、マスクスの町を出たゼノたちだったが、イニストラードに到着する頃には、すでに辺りは暮れ始めていた。
「ふぅ~けっこうな長旅だったな。やっと着いたぜ!」
「うん。さっそく中へ入ろう」
3人は町の入口で御者に別れを告げると、町の中に足を踏み入れた。
イニストラードは、アスター王国の中でも非常に大きな町として知られている。
商業が盛んなことも有名で、町の中心にある巨大マーケットには、王国中からたくさんの商人が訪れ、多くの商店が軒を連ねていた。
また、娯楽の聖地としても名が通っており、大型の劇場やカジノなどの店も有している。
これを求めて、他国からわざわざアスター王国を訪れる観光客も多いようだ。
「へぇー、ここがイニストラードか! かなりでかいんだな! 通りの奥までまったく見えねーぜ!」
「アーシャさんは、この町へやって来るのは初めてなんですか?」
「まぁな。領地から出るなんてこと、ほとんどなかったし。ワイアットからも禁止されてたからな。こうやって訪れることができてアタシは嬉しいぜ」
「モニカは来たことがあるんだよね?」
「はい。闇ヒーラーをしてた時期に滞在していたんです。こんなに大きな町なんですけど、イニストラードには、南方教会が設置されていないんですよ」
「それは、かなり珍しいな」
かつて暮らしていたドミナリアでは、南方教会は人々の生活に根づいていたことを、ゼノは改めて思い出す。
町の規模から考えて、イニストラードに南方教会が設置されていないのは不思議に思えた。
「カロリング卿は、熱心な魔法至上主義者で有名だからな。南方教会の設置には否定的だったんじゃねーのか?」
「……ひょっとすると、それが今回、カロリング領がレヴェナント旅団に狙われた原因なんでしょうか?」
「うーん、どうかな……。ひとまず、ギルドへ行って詳しい話を聞いてみよう。モニカ、案内してくれるか?」
「はい。こちらです」
モニカが先導する形で、3人はそのまま冒険者ギルドへ向かうことに。
◆
イニストラードの冒険者ギルドは、想定していた通り、その規模はマスクスよりも大きかった。
館の中には、たくさんの冒険者が溢れている。
活気に満ち溢れた館内を歩きながら、ゼノはふと思った。
(これだけ冒険者がいるのに、誰も今回のクエストを受けなかったんだ……)
レヴェナント旅団の確保。
それがどれほど危険な依頼か、ゼノは改めて思い知る。
そのまま3人で受付カウンターまで向かうと、アーシャがまず口を開いた。
「アタシたちは、マスクスの【天空の魔導団】だぜ! こっちのギルドからクエストの依頼を受けてやって来た。ギルマスを呼んでくれ」
「こ……これは、【天空の魔導団】の皆様……!? お待ちしておりましたっ! 話は聞いておりますので、少々お待ちください!」
慌てた様子で、受付嬢がカウンターの奥へと消えていく。
そして。
その後すぐに、丸ぶちの眼鏡をかけた痩せ男が現れた。
不健康そうな色白の肌とやせ細った華奢な体つきは、相手にどこか頼りなげな印象を与える。
年齢は、20代前半くらいだろうか。
この館を仕切る立場の者としては、十分に若いと言えた。
「あぁ……よかった。【天空の魔導団】の皆さん、来てくださったんですね」
「あんたがギルマスかよ?」
アーシャがそう訊ねると、男は深々と頭を下げた。
「はい。私は、このギルドの責任者をやっておりますマシューと申します」
ギルドマスターと言えば、ダニエルのイメージが強かったため、マシューの立ち振る舞いは、ゼノに新鮮に映った。
同じように頭を下げて、ゼノも挨拶をする。
「初めまして、マシューさん。俺は、マスクスの冒険者のゼノ・ウィンザーです。この2人の女の子はパーティーメンバーで、モニカとアーシャって言います」
「ご丁寧にどうもありがとうございます。もちろん、お三方のことは存じ上げておりますよ」
「その若さでギルドマスターってすごいですね~♪」
モニカが笑顔でそう言うと、マシューは少しだけ顔を曇らせる。
「……い、いえ。私は、最近辞めてしまった者の代わりとして就いただけでして……」
「それでも立派だぜ! んなむさ苦しい連中をまとめてんだからなっ!」
「は、はぁ……」
アーシャの言葉に、マシューはどこか困り顔だ。
ゼノは、すぐに彼の表情に気付いた。
「あの……わざわざ他領ギルド所属の俺らに、依頼を出されたことと、何か関係があるんでしょうか?」
「……さすが、マスクスでSランク冒険者に最速でなられた方は違いますね。ゼノさんのようなお方が、うちにいてくれたら助かったのですが……」
ここでゼノは、マシューが抱えている悩みを耳にする。
実は、彼はカロリング侯爵家の三男なのだという。
なぜ、貴族の彼がギルドマスターを務めているのかというと、ギルドマスターを辞職する者が後を絶たないからという話であった。
「……お父様は、熱烈な魔法至上主義者でして、術使いの方々をあまり信用していないんです。当然、そんな領主が治める町ですから、冒険者たちからの受けも良くありません。だから、ギルドマスターは突き上げによく遭うんです。それがイヤになって辞めてしまう方が多くて……。だから、カロリング家出身の私に、その役目が回ってきたんです。領主の息子なら、少しは言うことを聞くだろうというのが、お父様のお考えのようでして……」
イニストラードの冒険者たちは、容易なクエストの回すようにせがんだり、報酬を上げるように要求したり、ギルドマスター相手でも好き放題やっていたのだという。
(マスクスのギルドとは、かなり違うな。ダニエルさんが上手くコントロールしているってわけか)
ゼノは改めて、ダニエルの手腕を見直した。
「お恥ずかしい話なのですが、今回のクエストも、Sランクの者を含むほとんどの冒険者に声をかけたのですが……断られてしまいました」
「とんでもねーヤツらだぜ……! 自分たちの領地で悲惨なことが起こったってのに、知らん顔なんてな」
「でも……レヴェナント旅団を相手にするのはとても危険ですから。ここの人たちのことは責められません。簡単なクエストを受ける方が楽ですし」
「たしかに、そうなんだろーけどよ……」
モニカの言葉に、アーシャは納得がいかない様子だ。
けれど、ゼノもモニカには同意見だった。
(俺たちが責められることじゃない。誰だって命を落としたくはないはずだ)
だが、レヴェナント旅団を捕らえなければ、新たな被害が出るかもしれない。
誰もやらないなら、それをやれるのは自分たちしかいない、とゼノは思う。
「そういうわけでしたから、【天空の魔導団】の皆さんが来てくれて、本当に助かりました」
「いえ、こちらこそ依頼を出していただいて嬉しかったです。後は俺たちに任せてください。できる限りのことはしたいと思います」
「すみません……。どうか、よろしくお願いします」
マシューは改めて深くお辞儀をした。
「町の宿屋を無料で宿泊できるように手配しておきます。今日はそこへお泊りください。明日、職員の者にラチャオの村へと案内させますから」
「? これから現地へ行って、確認しなくてもいいのかよっ?」
「イニストラードからラチャオの村までは少し距離があります。今日は、マシューさんの言う通りにした方がいいと思います」
地理に詳しいモニカがそう言うと、説得力がある。
たしかに、これからラチャオへ出発するとなると、村へ到着する頃には夜になってしまうに違いなかった。
「アーシャさん、ご安心ください。領内の町や村は、現在、侯爵騎士団によって厳重に警備されています。警戒された中で、レヴェナント旅団もなかなか手出しはできないはずです」
マシューがそう付け加えると、アーシャも納得したようだ。
「そーゆうことなら、安心だぜ。なら、出発は明日だな」
「うん。今日は3人で宿屋に泊まらせてもらおう」
ゼノがそう言うと、話はまとまった。
その後。
ゼノたち3人はマシューに案内され、イニストラードの宿屋で一晩を明かした。
10
お気に入りに追加
997
あなたにおすすめの小説

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる