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2章
第1話
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遡ること1日前。
モニカは逃げるようにしてフォーゲラングの村から出て行くゼノの姿を見送りながら考えていた。
(……あの人……。一体、どういう人なんですか……)
頭の中に渦巻くのは、ゼノに言われた言葉の数々だ。
(未発見魔法? 剣に魔石をはめ込んで詠唱すると魔法が発動する? 意味が分かりません……)
あんなものは、インチキに違いない。
モニカは心の底からそう考えていた。
が。
(……ですけど、あの剣があれば、わたしもあの人みたいに、もっと多くの人の傷を癒すことができるんじゃ……)
自分では治せなかった婦人や女の子の病を、ゼノがいとも簡単に治療してしまったことは、モニカにとって、少なからずショックな出来事であった。
それは、今の自分が満足に〈回復術〉を使えないというもどかしさに繋がっている。
なんとかして、昔の自分に戻りたい。
「っ」
そんな感情に突き動かされる形で、モニカはゼノの後を追うようにして走り出した。
◆
(……いたっ!)
幸いにも、ゼノは村を出てから、まだ目の届く範囲に留まっていた。
田舎道の真ん中で地図を広げたかと思うと、続けて光のディスプレイを手元に表示させる。
「なにやってるんでしょうか?」
しばらくの間、少し離れた場所からゼノの様子を観察していたモニカだったが……。
「え? ちょ、ちょっと!?」
光る剣を大きく天に突き立てた瞬間、ゼノは砂利を跳ね飛ばしながら、ものすごいスピードで田舎道を走り抜けて行く。
モニカはあっという間に、彼の姿を見失ってしまった。
「なっ……」
目の前にはただ、のどかな田園風景が広がっているだけだ。
《疾走》の魔法を使ったに違いない、とすぐにモニカは思った。
「むきぃ~! ホントなんなんです、あの人っ! 発見済みの魔法も使えるんじゃないですかぁ!」
撒かれたという事実に、モニカの怒りはなかなか収まらない。
「こうなったら、絶対に後をつけないと気が済みません」
だが、彼がどこへ向かったのか、モニカには分からなかった。
(さっき、村を出て近くの町まで行こうと思っているとか言ってましたよね……)
フォーゲラングの村から一番近い町と言えば、ゴンザーガ領の領都マスクスになる。
駆け出して行った方角から考えても、おそらく間違いない。
少し離れているが、徒歩で行けない距離でもなかった。
「でも、今から歩いて向かうってなると、マスクスに着くのは夜中ですね」
今ならフォーゲラングの村へ引き返すこともできる。
けれど。
(……わたしは、あの人を追うって決めたんです。なら、今はそれを果たすべきです)
心を決めたモニカは、そのまま1人で田舎道を歩き始めた。
◆
「……はぁ、はぁっ……。やっと、着きましたぁ……」
聖水を使いながら、なんとか幻獣を避けてマスクスまで辿り着けたはよかったが、すでに辺りは真っ暗だった。
「……っ、ですよね……」
宿屋へ直行するも、当然のことながら閉まっている。
仕方ないので、そのまま夜の町を歩き回り、酒屋の裏に積まれた樽の影に1人分の休めるスペースをモニカは発見する。
こうして、休息できる場所を見つけることはモニカは得意だった。
(……そうです……。わたしはずっとこうやって、住む場所を点々としながら生きてきたんです)
樽の影に体を沈めると、突然、過去の記憶が思い起こされた。
モニカが生まれ育ったのは、ソワソン領にあるトレイア孤児院という小さな孤児院であった。
両親の記憶はなく、物心つく頃には、モニカはすでに孤児院の中にいた。
だが、自分はラッキーだったとモニカは回想する。
(だって、わたしにはヒーラーとしての素質がありましたから)
ただ素質があった、というだけではない。
術値は、とてつもなく高かったのだ。
素質のない子供たちは奴隷商に引き渡されていったので、モニカのその考えは間違っていない。
本当に運が良かったのだ。
それから10歳の誕生日を迎えたモニカは、【術式固定の儀】で高い術値で固定することに成功し、聖女見習いとしてソワソン領のグリューゲル修道院に引き取られることになる。
入院当初のモニカは、聖女見習いとして精一杯毎日を生きていた。
当時の女院長は人格者で、孤児であるモニカに対して、とても親身で優しかったのである。
だが、孤児院からやって来たモニカに対して、周りのシスターたちの風当たりは強かった。
(……皆さん、わたしが孤児院出身ってだけで嫌っているようでした)
シスターたちがモニカを毛嫌いしていた理由の一つは、彼女が稀にみるほどの美少女だったからである。
また、女院長から優遇されていることや、自分たちよりも高い術値を持っていることも、毛嫌いの理由となっていた。
そういったさまざまな嫉妬の感情を押し付けられる形で、モニカはいじめを受けてしまう。
けれど、そんな中にあっても、モニカはグリューゲル修道院に馴染むために頑張った。
もう、ここしか自分の居場所はないと分かっていたからだ。
シスターたちによるいじめは女院長がしっかりと咎め、モニカは徐々に、修道院の中で自分の居場所を見つけられるようになる。
――しかし。
そんな日々も長くは続かなかった。
ある日、女院長が盗賊に襲われて命を落としてしまったのだ。
彼女はその日、ソワソン領の領都トーメントの南方教会まで足を運んでいたのだが、どうやらその帰り道に不運にも襲われてしまったようだった。
女院長によって守られてきたモニカの生活は、それから一変してしまう。
シスターたちによるいじめは再開し、王都の総本山教会から赴任してやって来た新院長のポーラは、モニカに対してとても厳しく当たった。
彼女は、人族と亜人族の混血であるハーフエルフだった。
現在、このメルカディアン大陸で生活を送る亜人族は少ない。
歴史的な背景により、地域によっては亜人族に対する差別が色濃く残っている所も存在し、自分が亜人族であることを隠していたりもする。
だが、聖マリア教を信仰する南方教会は亜人族に対しても寛大だ。
大聖女マリアが〝種族の壁を越え、無償の愛で癒しを与えましょう〟という教えを説いていたためだ。
特に、人族と亜人族の混血は、貴重な存在として南方教会では扱われていた。
種族の架け橋となる存在と考えられているからである。
ポーラもそのうちの1人で、そういった背景により、彼女はグリューゲル修道院の新たな院長として赴任して来る。
修道院の立て直しを期待されていたのだ。
(……そうです。ポーラ院長が来てから、わたしの生活はいろいろとおかしくなっていったんです……)
ポーラは、魔法至上主義を掲げる国に対抗するには、南方教会の結束が不可欠であり、ヒーラーの血を絶対に絶やしてはいけないという純血主義的な考えを持っていた。
そのため、どこの両親から生まれたかも分からない孤児のモニカを異物として捉え、前院長が残した負債と考えていた。
また、他のシスター同様に、自分よりも遥かに高い術値を持つモニカに対して、妬みの感情を抱いており、それが厳しく当たる原因の1つとなっていた。
そんな環境に居続ければどうなるか。
あの事件は、ある意味で必然だったと言えるかもしれない、とモニカは回想する。
モニカは逃げるようにしてフォーゲラングの村から出て行くゼノの姿を見送りながら考えていた。
(……あの人……。一体、どういう人なんですか……)
頭の中に渦巻くのは、ゼノに言われた言葉の数々だ。
(未発見魔法? 剣に魔石をはめ込んで詠唱すると魔法が発動する? 意味が分かりません……)
あんなものは、インチキに違いない。
モニカは心の底からそう考えていた。
が。
(……ですけど、あの剣があれば、わたしもあの人みたいに、もっと多くの人の傷を癒すことができるんじゃ……)
自分では治せなかった婦人や女の子の病を、ゼノがいとも簡単に治療してしまったことは、モニカにとって、少なからずショックな出来事であった。
それは、今の自分が満足に〈回復術〉を使えないというもどかしさに繋がっている。
なんとかして、昔の自分に戻りたい。
「っ」
そんな感情に突き動かされる形で、モニカはゼノの後を追うようにして走り出した。
◆
(……いたっ!)
幸いにも、ゼノは村を出てから、まだ目の届く範囲に留まっていた。
田舎道の真ん中で地図を広げたかと思うと、続けて光のディスプレイを手元に表示させる。
「なにやってるんでしょうか?」
しばらくの間、少し離れた場所からゼノの様子を観察していたモニカだったが……。
「え? ちょ、ちょっと!?」
光る剣を大きく天に突き立てた瞬間、ゼノは砂利を跳ね飛ばしながら、ものすごいスピードで田舎道を走り抜けて行く。
モニカはあっという間に、彼の姿を見失ってしまった。
「なっ……」
目の前にはただ、のどかな田園風景が広がっているだけだ。
《疾走》の魔法を使ったに違いない、とすぐにモニカは思った。
「むきぃ~! ホントなんなんです、あの人っ! 発見済みの魔法も使えるんじゃないですかぁ!」
撒かれたという事実に、モニカの怒りはなかなか収まらない。
「こうなったら、絶対に後をつけないと気が済みません」
だが、彼がどこへ向かったのか、モニカには分からなかった。
(さっき、村を出て近くの町まで行こうと思っているとか言ってましたよね……)
フォーゲラングの村から一番近い町と言えば、ゴンザーガ領の領都マスクスになる。
駆け出して行った方角から考えても、おそらく間違いない。
少し離れているが、徒歩で行けない距離でもなかった。
「でも、今から歩いて向かうってなると、マスクスに着くのは夜中ですね」
今ならフォーゲラングの村へ引き返すこともできる。
けれど。
(……わたしは、あの人を追うって決めたんです。なら、今はそれを果たすべきです)
心を決めたモニカは、そのまま1人で田舎道を歩き始めた。
◆
「……はぁ、はぁっ……。やっと、着きましたぁ……」
聖水を使いながら、なんとか幻獣を避けてマスクスまで辿り着けたはよかったが、すでに辺りは真っ暗だった。
「……っ、ですよね……」
宿屋へ直行するも、当然のことながら閉まっている。
仕方ないので、そのまま夜の町を歩き回り、酒屋の裏に積まれた樽の影に1人分の休めるスペースをモニカは発見する。
こうして、休息できる場所を見つけることはモニカは得意だった。
(……そうです……。わたしはずっとこうやって、住む場所を点々としながら生きてきたんです)
樽の影に体を沈めると、突然、過去の記憶が思い起こされた。
モニカが生まれ育ったのは、ソワソン領にあるトレイア孤児院という小さな孤児院であった。
両親の記憶はなく、物心つく頃には、モニカはすでに孤児院の中にいた。
だが、自分はラッキーだったとモニカは回想する。
(だって、わたしにはヒーラーとしての素質がありましたから)
ただ素質があった、というだけではない。
術値は、とてつもなく高かったのだ。
素質のない子供たちは奴隷商に引き渡されていったので、モニカのその考えは間違っていない。
本当に運が良かったのだ。
それから10歳の誕生日を迎えたモニカは、【術式固定の儀】で高い術値で固定することに成功し、聖女見習いとしてソワソン領のグリューゲル修道院に引き取られることになる。
入院当初のモニカは、聖女見習いとして精一杯毎日を生きていた。
当時の女院長は人格者で、孤児であるモニカに対して、とても親身で優しかったのである。
だが、孤児院からやって来たモニカに対して、周りのシスターたちの風当たりは強かった。
(……皆さん、わたしが孤児院出身ってだけで嫌っているようでした)
シスターたちがモニカを毛嫌いしていた理由の一つは、彼女が稀にみるほどの美少女だったからである。
また、女院長から優遇されていることや、自分たちよりも高い術値を持っていることも、毛嫌いの理由となっていた。
そういったさまざまな嫉妬の感情を押し付けられる形で、モニカはいじめを受けてしまう。
けれど、そんな中にあっても、モニカはグリューゲル修道院に馴染むために頑張った。
もう、ここしか自分の居場所はないと分かっていたからだ。
シスターたちによるいじめは女院長がしっかりと咎め、モニカは徐々に、修道院の中で自分の居場所を見つけられるようになる。
――しかし。
そんな日々も長くは続かなかった。
ある日、女院長が盗賊に襲われて命を落としてしまったのだ。
彼女はその日、ソワソン領の領都トーメントの南方教会まで足を運んでいたのだが、どうやらその帰り道に不運にも襲われてしまったようだった。
女院長によって守られてきたモニカの生活は、それから一変してしまう。
シスターたちによるいじめは再開し、王都の総本山教会から赴任してやって来た新院長のポーラは、モニカに対してとても厳しく当たった。
彼女は、人族と亜人族の混血であるハーフエルフだった。
現在、このメルカディアン大陸で生活を送る亜人族は少ない。
歴史的な背景により、地域によっては亜人族に対する差別が色濃く残っている所も存在し、自分が亜人族であることを隠していたりもする。
だが、聖マリア教を信仰する南方教会は亜人族に対しても寛大だ。
大聖女マリアが〝種族の壁を越え、無償の愛で癒しを与えましょう〟という教えを説いていたためだ。
特に、人族と亜人族の混血は、貴重な存在として南方教会では扱われていた。
種族の架け橋となる存在と考えられているからである。
ポーラもそのうちの1人で、そういった背景により、彼女はグリューゲル修道院の新たな院長として赴任して来る。
修道院の立て直しを期待されていたのだ。
(……そうです。ポーラ院長が来てから、わたしの生活はいろいろとおかしくなっていったんです……)
ポーラは、魔法至上主義を掲げる国に対抗するには、南方教会の結束が不可欠であり、ヒーラーの血を絶対に絶やしてはいけないという純血主義的な考えを持っていた。
そのため、どこの両親から生まれたかも分からない孤児のモニカを異物として捉え、前院長が残した負債と考えていた。
また、他のシスター同様に、自分よりも遥かに高い術値を持つモニカに対して、妬みの感情を抱いており、それが厳しく当たる原因の1つとなっていた。
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