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序章
第8話
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「ゼノくん。私をこの迷宮から出してくれないか?」
エメラルドが口にした言葉の意味が分からず、ゼノは混乱する。
(だって、お師匠様をここから出すには、大賢者様の魔法が必要で……)
そこで、ゼノはふとある可能性に気が付く。
ひょっとして……と、ゼノがそう思ったところで、エメラルドが声を上げた。
「私は何も理由なく、君に聖剣クレイモアと〔魔導ガチャ〕を渡したわけじゃないんだ」
「どういうこと……ですか?」
どこか予感めいたものを感じながら、ゼノは訊ねた。
「君には、その2つの力を使って、私をここから出してほしいんだよ」
「!」
「聖剣クレイモアと〔魔導ガチャ〕のスキルは、ゼノくんじゃないと扱えない。私ではムリなんだ。だから、これは君にしか頼めないことなんだよ。どうか、私の願いを聞いてくれないだろうか?」
それは、ゼノが初めてされるエメラルドの頼みごとであった。
これまで彼女から、こんな風に何かをお願いされた経験は一度もない。
ゼノにとって、これまでの恩を返す最大のチャンスと言えた。
「……さっきも言ったように、私はこの迷宮から出られないことを、自分への罰だと思ってきたから。それはべつにいいんだ。でも、一度でいいから地上に上がって、あいつの魔法の犠牲となってしまった人たちに懺悔がしたい。そうでもしないと……死んでも死にきれないって思ってね」
「死ぬだなんて……そんな縁起でもないこと言わないでください」
「まぁ、死にたくても私は死ねないんだけどね。けど、できればこの魔法も君に解いてほしいんだ。おそらく、666種類の中にその魔法もきっとあるはずだから」
「っ……。でも、そんなことをしたら……」
エメラルドは小さく頷く。
普通、人族はそんなに長く生きることはできない。
エメラルドは、いわば魔法で強制的に生きながらえているに過ぎないのだ。
それがどれほど精神的に辛いことか。
たった15年しか生きていないゼノにとっては、到底理解できるようなことではなかった。
エメラルドの望みを叶えてしまえば、彼女を失ってしまうかもしれない。
それでも。
ゼノは彼女の願いを無視することはできなかった。
「……分かりました。俺にできることなら、全力で取り組みたいと思います。でも、まずはお師匠様をこの迷宮から出すのが先です」
「ありがとう。君ならそう言ってくれると思っていたよ」
2人の間に、緩やかな静寂が流れる。
今のゼノとエメラルドは、お互いに言葉を交わさなくとも、相手の感情が分かるような関係になっていた。
◆
「それで、具体的に俺はどうすればいいんでしょうか?」
エメラルドを迷宮から出すためには、〔魔導ガチャ〕で魔石を手に入れる必要がある。
そこまでは理解できるゼノであったが、果たしてどんな魔法を使う必要があるのかまでは分からなかった。
(☆7の魔石ってことはないだろうし。☆6とか☆5の魔石が必要なのかな)
けれど。
彼女から返ってきた言葉は、ゼノの想像を遥かに越えていた。
「えーっと……。あいつが操ることができたすべての魔法を列挙する必要があるね」
「……は、はい? すべて……とは?」
「666種類ある魔石をコンプリートする必要があるって言った方が、分かりやすかった?」
「い……いやいやいやっ! 分かりやすいとか分かりづらいとか、そういう問題じゃなくてっ……!」
「?」
「さらっと、すごいこと言わないでください! コンプリートって……どれくらい時間がかかると思ってるんですか!? というか、俺にはそんなこと絶対に無理ですよ!」
すべての魔法を列挙する必要があるということは、☆7の魔石も入手しなければならないということだ。
(魔大陸へ渡って、その上で獄獣を何体も倒して、さらにそれより強い敵を倒さなくちゃならないなんて……。急に話がぶっ飛びすぎてるっ!)
だが、それを口にした当の本人はというと、ゼノの慌てっぷりもまるで気にする素振りがない。
「〝俺にできることなら、全力で取り組みたいと思います〟って、今言ってくれたじゃないか」
「すべての魔法を列挙するなんてそんな偉業……俺にできることなんかじゃないですって!」
「べつに魔法をすべて使う必要はないんだよ。魔石をコンプリートしてくれたら、それで私はこの迷宮から出ることができるんだ」
「それがハードルが高すぎるんですよ……!」
「そうかな?」
なんでもなさそうにそんな言葉を口にすると、エメラルドはあっけらかんとこう続ける。
「大丈夫。ゼノくんにならできるよ」
「また、根拠もなくそんなことを……」
「いや、違うよ。最初に会った時言ったよね? 〝君はいずれ、大賢者ゼノのような規格外の魔導師になる〟って。5年前のあの言葉は嘘じゃない。私は信じているんだ。君が世界で最強の大賢者になるって」
毎回、こんな風に言われているが、未だにゼノには実感がなかった。
ただ、エメラルドに言われたことを守り、今日まで特訓を続けてきただけなのだ。
「さすがに冗談ですよね? だって、俺は魔法適性ゼロで……」
「冗談なものか。もっと自分を信じてくれ。魔法適性ゼロだとか、そんなことはもう関係ないんだよ。君はこれまで私の特訓にも弱音を一切吐くことなく、ずっと努力し続けてきた。これからは、その成果を示す時なんだよ」
「……」
「ゼノくん。私の願いを叶えてくれ。これは、君にしかできない……君だからこそできることなんだから」
そこで、エメラルドは輝かしいほどの笑みをゼノに向ける。
さすがにこんな笑顔を見せられては、ゼノは何も言い返せなかった。
(……そうだ。お師匠様は俺の命の恩人なんだ。ここまで言ってもらって、できないなんてことは言えない)
それに、自分で言った言葉の責任もある。
「すみません……。ちょっと弱気になってました。お師匠様がそう言ってくれるなら、自分を信じて全力でやってみたいって思います」
「私のことは気にしなくていいから。どれだけでも私は待つつもりだよ」
「はい」
できることなら、エメラルドをなるべく早くこの迷宮から出してあげたいと思うゼノだったが、さすがにこればかりは、どれくらいの時間がかかるかは未知数だった。
(とにかく、やれることを1つずつこなしていくしかなさそうだな)
ゼノはホルスターを腰に身につけると、そこに聖剣クレイモアを収める。
「それじゃ、俺はこのまま地上へ上がった方がいいですね?」
「いや、ちょっと待ってくれ。あと1つ大事なことをまだ話していないんだ」
「まだ何かあるんですか?」
正直、ここまでの間に一気に知識を詰め込んだせいで、ゼノの頭はパンク寸前だった。
だが、そんな弱音も吐いていられない。
「きちんとスキルがゼノくんに渡ったかどうか確認しておきたいんだ。一度、君のステータスを見せてくれるかい?」
「あ、はい」
ゼノが「ステータスオープン」と唱えると、目の前に光のディスプレイが現れる。
ちなみに、これも魔法陣と一緒でエメラルドから教わったものだ。
たとえ魔力値が0でも、修行を積めばこれくらいのことは習得できることをゼノは初めて知った。
----------
【ゼノ・ウィンザー】
[Lv]24
[魔力値]0 [術値]0
[力]12 [守]6
[魔攻]170 [速]9
----------
そこには、お馴染みのステータスが表示されていた。
これまでこの迷宮の魔獣を倒したり、修行を続けていく中で、Lvが1から24まで上がったのはゼノとしても嬉しいことだったが、魔導師であれば、本来Lvが10や20になった段階で何かしらの魔法が習得できる。
だが、ゼノの魔力値は0のため、これまでに習得した魔法はなかった。
まるで、〝お前は魔導師ではない〟と現実を突きつけられているようで、ゼノは自分のステータスを見るのがあまり好きではなかった。
そのまま画面を下へスクロールしていくと。
「……っ? ええぇっ!? なんか増えてるんですけど!?」
「うん。ちゃんと渡ったようだね」
そこには、これまで無かった項目が追加されていた。
----------
[スキル]〔魔導ガチャ〕
[魔石コンプ率]000/666
[所持魔石]なし
[所持クリスタル]青クリスタル×50
[Ωカウンター]000.00%
----------
[スキル]という項目には、たしかに〔魔導ガチャ〕が追加されている。
その下には、[魔石コンプ率][所持魔石][所持クリスタル]と続いていた。
そして、そのさらに下には……。
「? なんですか、このΩカウンターって」
それは初めてゼノが目にする名前だった。
Ωカウンター?
それだけを見ても、これが一体何を表すものなのかまるで分からない。
「よく気付いたね。それこそが、まだゼノくんに話していなかったことなんだ。これから話す内容は、とても重要なことだからよく聞いてくれ」
エメラルドが口にした言葉の意味が分からず、ゼノは混乱する。
(だって、お師匠様をここから出すには、大賢者様の魔法が必要で……)
そこで、ゼノはふとある可能性に気が付く。
ひょっとして……と、ゼノがそう思ったところで、エメラルドが声を上げた。
「私は何も理由なく、君に聖剣クレイモアと〔魔導ガチャ〕を渡したわけじゃないんだ」
「どういうこと……ですか?」
どこか予感めいたものを感じながら、ゼノは訊ねた。
「君には、その2つの力を使って、私をここから出してほしいんだよ」
「!」
「聖剣クレイモアと〔魔導ガチャ〕のスキルは、ゼノくんじゃないと扱えない。私ではムリなんだ。だから、これは君にしか頼めないことなんだよ。どうか、私の願いを聞いてくれないだろうか?」
それは、ゼノが初めてされるエメラルドの頼みごとであった。
これまで彼女から、こんな風に何かをお願いされた経験は一度もない。
ゼノにとって、これまでの恩を返す最大のチャンスと言えた。
「……さっきも言ったように、私はこの迷宮から出られないことを、自分への罰だと思ってきたから。それはべつにいいんだ。でも、一度でいいから地上に上がって、あいつの魔法の犠牲となってしまった人たちに懺悔がしたい。そうでもしないと……死んでも死にきれないって思ってね」
「死ぬだなんて……そんな縁起でもないこと言わないでください」
「まぁ、死にたくても私は死ねないんだけどね。けど、できればこの魔法も君に解いてほしいんだ。おそらく、666種類の中にその魔法もきっとあるはずだから」
「っ……。でも、そんなことをしたら……」
エメラルドは小さく頷く。
普通、人族はそんなに長く生きることはできない。
エメラルドは、いわば魔法で強制的に生きながらえているに過ぎないのだ。
それがどれほど精神的に辛いことか。
たった15年しか生きていないゼノにとっては、到底理解できるようなことではなかった。
エメラルドの望みを叶えてしまえば、彼女を失ってしまうかもしれない。
それでも。
ゼノは彼女の願いを無視することはできなかった。
「……分かりました。俺にできることなら、全力で取り組みたいと思います。でも、まずはお師匠様をこの迷宮から出すのが先です」
「ありがとう。君ならそう言ってくれると思っていたよ」
2人の間に、緩やかな静寂が流れる。
今のゼノとエメラルドは、お互いに言葉を交わさなくとも、相手の感情が分かるような関係になっていた。
◆
「それで、具体的に俺はどうすればいいんでしょうか?」
エメラルドを迷宮から出すためには、〔魔導ガチャ〕で魔石を手に入れる必要がある。
そこまでは理解できるゼノであったが、果たしてどんな魔法を使う必要があるのかまでは分からなかった。
(☆7の魔石ってことはないだろうし。☆6とか☆5の魔石が必要なのかな)
けれど。
彼女から返ってきた言葉は、ゼノの想像を遥かに越えていた。
「えーっと……。あいつが操ることができたすべての魔法を列挙する必要があるね」
「……は、はい? すべて……とは?」
「666種類ある魔石をコンプリートする必要があるって言った方が、分かりやすかった?」
「い……いやいやいやっ! 分かりやすいとか分かりづらいとか、そういう問題じゃなくてっ……!」
「?」
「さらっと、すごいこと言わないでください! コンプリートって……どれくらい時間がかかると思ってるんですか!? というか、俺にはそんなこと絶対に無理ですよ!」
すべての魔法を列挙する必要があるということは、☆7の魔石も入手しなければならないということだ。
(魔大陸へ渡って、その上で獄獣を何体も倒して、さらにそれより強い敵を倒さなくちゃならないなんて……。急に話がぶっ飛びすぎてるっ!)
だが、それを口にした当の本人はというと、ゼノの慌てっぷりもまるで気にする素振りがない。
「〝俺にできることなら、全力で取り組みたいと思います〟って、今言ってくれたじゃないか」
「すべての魔法を列挙するなんてそんな偉業……俺にできることなんかじゃないですって!」
「べつに魔法をすべて使う必要はないんだよ。魔石をコンプリートしてくれたら、それで私はこの迷宮から出ることができるんだ」
「それがハードルが高すぎるんですよ……!」
「そうかな?」
なんでもなさそうにそんな言葉を口にすると、エメラルドはあっけらかんとこう続ける。
「大丈夫。ゼノくんにならできるよ」
「また、根拠もなくそんなことを……」
「いや、違うよ。最初に会った時言ったよね? 〝君はいずれ、大賢者ゼノのような規格外の魔導師になる〟って。5年前のあの言葉は嘘じゃない。私は信じているんだ。君が世界で最強の大賢者になるって」
毎回、こんな風に言われているが、未だにゼノには実感がなかった。
ただ、エメラルドに言われたことを守り、今日まで特訓を続けてきただけなのだ。
「さすがに冗談ですよね? だって、俺は魔法適性ゼロで……」
「冗談なものか。もっと自分を信じてくれ。魔法適性ゼロだとか、そんなことはもう関係ないんだよ。君はこれまで私の特訓にも弱音を一切吐くことなく、ずっと努力し続けてきた。これからは、その成果を示す時なんだよ」
「……」
「ゼノくん。私の願いを叶えてくれ。これは、君にしかできない……君だからこそできることなんだから」
そこで、エメラルドは輝かしいほどの笑みをゼノに向ける。
さすがにこんな笑顔を見せられては、ゼノは何も言い返せなかった。
(……そうだ。お師匠様は俺の命の恩人なんだ。ここまで言ってもらって、できないなんてことは言えない)
それに、自分で言った言葉の責任もある。
「すみません……。ちょっと弱気になってました。お師匠様がそう言ってくれるなら、自分を信じて全力でやってみたいって思います」
「私のことは気にしなくていいから。どれだけでも私は待つつもりだよ」
「はい」
できることなら、エメラルドをなるべく早くこの迷宮から出してあげたいと思うゼノだったが、さすがにこればかりは、どれくらいの時間がかかるかは未知数だった。
(とにかく、やれることを1つずつこなしていくしかなさそうだな)
ゼノはホルスターを腰に身につけると、そこに聖剣クレイモアを収める。
「それじゃ、俺はこのまま地上へ上がった方がいいですね?」
「いや、ちょっと待ってくれ。あと1つ大事なことをまだ話していないんだ」
「まだ何かあるんですか?」
正直、ここまでの間に一気に知識を詰め込んだせいで、ゼノの頭はパンク寸前だった。
だが、そんな弱音も吐いていられない。
「きちんとスキルがゼノくんに渡ったかどうか確認しておきたいんだ。一度、君のステータスを見せてくれるかい?」
「あ、はい」
ゼノが「ステータスオープン」と唱えると、目の前に光のディスプレイが現れる。
ちなみに、これも魔法陣と一緒でエメラルドから教わったものだ。
たとえ魔力値が0でも、修行を積めばこれくらいのことは習得できることをゼノは初めて知った。
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【ゼノ・ウィンザー】
[Lv]24
[魔力値]0 [術値]0
[力]12 [守]6
[魔攻]170 [速]9
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そこには、お馴染みのステータスが表示されていた。
これまでこの迷宮の魔獣を倒したり、修行を続けていく中で、Lvが1から24まで上がったのはゼノとしても嬉しいことだったが、魔導師であれば、本来Lvが10や20になった段階で何かしらの魔法が習得できる。
だが、ゼノの魔力値は0のため、これまでに習得した魔法はなかった。
まるで、〝お前は魔導師ではない〟と現実を突きつけられているようで、ゼノは自分のステータスを見るのがあまり好きではなかった。
そのまま画面を下へスクロールしていくと。
「……っ? ええぇっ!? なんか増えてるんですけど!?」
「うん。ちゃんと渡ったようだね」
そこには、これまで無かった項目が追加されていた。
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[スキル]〔魔導ガチャ〕
[魔石コンプ率]000/666
[所持魔石]なし
[所持クリスタル]青クリスタル×50
[Ωカウンター]000.00%
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[スキル]という項目には、たしかに〔魔導ガチャ〕が追加されている。
その下には、[魔石コンプ率][所持魔石][所持クリスタル]と続いていた。
そして、そのさらに下には……。
「? なんですか、このΩカウンターって」
それは初めてゼノが目にする名前だった。
Ωカウンター?
それだけを見ても、これが一体何を表すものなのかまるで分からない。
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