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2章-2
第17話
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「だからオレサマと勝負しろ! もちろんてめぇに選択肢はねぇーぜ? こうして街にモンスターを放ったのだってそのためだ。知ってるぜ~? この街はてめぇにとって大切な場所なんだろ? オレサマの誘いを断ればどうなるか分かるな?」
「……」
「安心しろ。オレサマと戦うってんならお仲間の雑魚どもには手出ししねぇーよ。それに皇女さまは助けたいだろぉ~? オレサマの存在を知ってたくらいだからこいつももちろん分かってるよな? オレサマを倒さない限りその女は助からないって。持ってあと数時間の命ってところだなぁ! ヒャッハハ!」
隣りで剣を構えるマキマの肩が微かに震える。
ブライのじいさんやヤッザンのおっさんにしてもそうだ。
〈剣聖〉や〈老師〉なんて最強のジョブに就くふたりにしても魔王の威圧感はけた違いみたいだな。
やっぱりこの場をどうにかできるのは〈勇者〉である俺しかいないみたいだ。
ジャイオーンはこう言ってるけど、仲間に手をかけないとは言い切れない。
全員を守るためにも。
ここは罠でも挑発に乗る必要があった。
「マキマ。みんなを連れてここから退避してくれ」
「ですが、ティムさまは……」
「勇者に覚醒したわけだし。俺ならだいじょうぶ。酒場はこの大通りを少し進んだ先にあるから」
笑顔でサムズアップしてみせる。
それを見てマキマも納得してくれたようだ。
「……承知しました。ティムさま、くれぐれもご注意ください。相手は魔王です。なにを仕掛けてくるか分かりません」
「心配するな。マキマが信じてくれた俺を信じてみたいと思うよ。かならず魔王を倒して帰るから」
「はい、信じております。どうかご無事で……」
マキマが剣を鞘におさめると、じいさんとヤッザンも手を下ろす。
「こんな形でお任せすることになって本当に申し訳ないのじゃ……」
「じいさんが気にすることじゃないって」
「う、うむ……」
「できれば自分も残りたかったのですが……足手まといになるわけにもいかず……。ティムさま! どうかご武運を!」
「おう。ウェルミィのこと頼んだぞ」
三人が妹を連れて駆け出していくのを確認すると俺はジャイオーンに向き直る。
「なかなか感動的なお別れだったぜ?」
「べつにこれで最後ってわけじゃない。あんたを倒したらみんなのところに戻るんだから」
「フッハハ! こりゃ傑作だなぁ~! オレサマと本気でやり合って生きて帰れると思ってやがる! なかなか面白いぜてめぇ。さすがニズゼルファさまの傀儡だけあるぜ!」
ずいぶんと好戦的な男だな。
まあ筋骨隆々な鍛え上げられた体躯を見れば、相手の自信はすぐに伝わってくるんだけど。
腕に相当自信がなければ街をこんな状況に追い込んでまで挑発したりしない。
(俺も本気でやらないとヤバいかもな)
そうは思いつつも俺は最初ほど相手を恐れていなかった。
今の俺のステータスは∞。
たとえ魔王相手でも怯む必要はない。
それに〈村人〉から〈勇者〉にジョブチェンジしたことで【命中率0%】のデメリットスキルは消滅した。
つまり、これでようやく攻撃を当てることができるってわけだ。
(【煌世主の意志】があれば魔族にダメージを与えることができるって話だったよな。こっちも迎え撃つ準備はできてるんだ)
問題は『特技』をまだ習得してないことか。
上空に浮かぶジャイオーンに目を向けながら考える。
〈補助魔法〉と〈回復魔法〉はすべて習得したわけだけどまだ半分くらい習得上限には余裕がある。
(どうにか『特技』を習得する時間を稼がないと)
そんなことを考えていると、ジャイオーンが予想外の言葉を口にする。
「そっちの準備はいいのか?」
「なに?」
「おいおい、そんな顔すんなよ。オレサマとしてはてめぇが最大限力を発揮できる状態で戦いてぇんだ。そうじゃねーとぶっ殺し甲斐がねぇだろぉ~? 自分が持てる力のすべてを出し尽くしても敵わなかったって、んな絶望を抱きながらてめぇには死んでもらいたいのよ、クッハハ!」
戦闘狂いはあいかわらずだ。
オーガ族も『強き者こそ正義』っていう信念を持ってるけどジャイオーンは違う。
(こいつはただ血の滾る殺戮がしたいだけなんだ)
そこには信念と呼べるようなものはない。
改めて魔族がほかの種族とは一線を画する存在だってことが分かる。
だからこそ、こっちも容赦する必要なんてなかった。
相手がこう言ってる以上全力で挑むべきだ。
「分かった。なら準備するから少し待っててくれ」
「もちろんだ。せいぜいオレサマを楽しませてくれよぉ。なぁ勇者さま。ハハハッ!」
高笑いを浮かべるジャイオーンからいちど目を逸らすと、俺は「ステータスオープン」と唱えて光のウィンドウを起動させる。
すぐに『特技』の項目をタップした。
『特技』は扱う武器によって習得できる内容が変わってくる。
〈拳技〉〈剣技〉〈斧技〉〈槍技〉〈卍技〉〈両杖技〉〈爪技〉と七種類あるわけだけど、今は剣しか持ってないから当然〈剣技〉を習得することになるな。
===========================
[剣技 一覧]
《エリートセイバー》
消費MP 12
必要SP 220
[効果]
敵一体を斬りつけて通常攻撃の3倍のダメージを与える。
《滅亡斬》
消費MP 10
必要SP 180
[効果]
敵一体に通常攻撃の2倍のダメージ与え、さらに敵にかかっている良い効果を打ち消す。
《シャイニングスラッシュ》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵グループに高速の3回攻撃を与える。
《ウィークエンド》
消費MP 8
必要SP 150
[効果]
敵一体を衝撃波で薙ぎ払いダメージを与える。
《突戟剣舞》
消費MP 10
必要SP 180
[効果]
敵一体に攻撃して与えたダメージの50%分のHPを回復する。
《グラスフォール》
消費MP 15
必要SP 240
[効果]
敵全体にダメージを与えた後、与えたダメージの25%分のHPとMPを回復する。
《瞬間翔炎撃》
消費MP 12
必要SP 200
[効果]
敵一体の炎耐性を下げ、爆裂する炎属性で攻撃を仕掛ける。
《マイナスフリーズ》
消費MP 12
必要SP 220
[効果]
敵グループに氷属性の攻撃後、凍結の効果を与える。
《ブラックアサルト》
消費MP 12
必要SP 240
[効果]
敵グループに闇属性のダメージを与え、敵の有利状態を解く。
《本気復讐斬》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵一体に高確率で会心の一撃を出す。
《バキバキ超真剣斬》
消費MP 20
必要SP 300
[効果]
敵全体に70%の確率で会心の一撃を出す。
《ガンガンラッシュ》
消費MP 8
必要SP 150
[効果]
敵一体に相手の守備力を下げる強烈な一撃を与える。
《逆襲のゴッドアタック》
消費MP 20
必要SP 300
[効果]
敵一体にダメージを3回与える。(1撃目は通常攻撃の3.3倍、2撃目は2.2倍、3撃目は1.1倍)
《ヘッチャラカウンター》
消費MP 12
必要SP 200
[効果]
敵全体に回避やガードをされずに1.5倍の攻撃が必ずヒットする。
《光輪斬》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵グループに通常攻撃の1.5倍のダメージを2回連続で与える。さらに1撃目のダメージと同じ量を回復する。
《タイムデストラクション》
消費MP 15
必要SP 280
[効果]
敵全体にランダムで通常攻撃の0.5倍のダメージを5回与える。またマヒの効果を付与する。
《ポイズンパニッシャー》
消費MP 10
必要SP 180
[効果]
敵一体に高確率で猛毒にする一撃を与える。
《スリープブラスター》
消費MP 8
必要SP 150
[効果]
敵一体にダメージを与えた後、確実に眠らせる。
《黄金の闘気》
消費MP 12
必要SP 220
[効果]
状態異常の敵一体に通常攻撃の5倍のダメージを与える。
《ギガンティックミーティア》
消費MP 12
必要SP 200
[効果]
敵一体の属性耐性を下げ、相手が行動する際に属性攻撃を仕掛ける。
《アルテマソード》
消費MP 20
必要SP 280
[効果]
敵一体を一時的に行動不能にする攻撃を仕掛ける。
《ぶっとび8連ストラッシュ》
消費MP 25
必要SP 350
[効果]
敵全体から相手を選ばずに怒涛の8連撃を与える。
《リベリオンエッジ》
消費MP 25
必要SP 350
[効果]
敵全体から相手を選ばずに10倍のダメージを一度与える。
《燃える闘争本能剣》
消費MP 30
必要SP 380
[効果]
自分の守備力を0にする代わり、敵グループに10倍のダメージ攻撃を与える。
《スターダストスマッシャー》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵一体に超特大ダメージを与えるが、自分も半分ダメージを受ける。
《勇猛七乱武》
消費MP 25
必要SP 380
[効果]
敵一体に天下無双の7回攻撃を与える。(1~5撃目は通常攻撃の0.2倍のダメージ、6~7撃目は通常攻撃の10倍のダメージ)
《限界突破ソードロック》
消費MP ―
必要SP 400
[効果]
MPをすべて解き放ち、敵全体に超特大ダメージを3回与える。
《不死鳥チェンジラッシュ》
消費MP 38
必要SP 450
[効果]
敵グループの急所を狙い大ダメージを与え、たまに即死させる。
《100倍エネルギー斬》
消費MP 0
必要SP 400
[効果]
敵一体に正義の鉄槌を下す。なおダメージ量は自身の攻撃力に依存する。
《超・覚醒龍極剣》
消費MP 45
必要SP 500
[効果]
敵一体の息の根を止める必殺技を放つ。
《最強無敵フィニッシュインパクト》
消費MP 99
必要SP 999
[効果]
敵全体の息の根を止める最強奥義を放つ。
===========================
(よし。〈剣技〉をすべて習得したとしても習得上限には達しないな)
すべての項目をタップすると実行画面が立ち上がる。
連続で〝YES〟を選択してスキルポイントを消費すると、「特技を習得しました」っていうアナウンス画面が表示された。
===========================
〈剣技〉をすべて習得したため、
習得ボーナス【すべての剣技の威力×1.5倍】を獲得しました。
===========================
無事に習得ボーナスも獲得できたようだ。
実は同じ『特技』をすべて習得すると、ボーナスを得ることができるのだ。
(攻撃力は∞なわけだし。これで〈剣技〉を繰り出したら相手はひとたまりもないはず)
準備は整った。
あとはジャイオーンを倒すだけだ。
「もう準備はいいのかぁ~?」
「問題ない」
「ハッ! ようやくてめぇと戦えるぜ!」
上空でこっちの様子を覗いていた魔王が漆黒の両翼をはばたかせながら舞い降りてくる。
目の前に立つとその威圧感は想像以上のものだった。
背丈は俺の2倍はありそうだ。
体格の差は歴然としている。
「お手並み拝見といくか。まずはてめぇから来いよ」
相手がうれしそうに手招いてくる。
俺は背中のホルダーから紋章剣を引き抜いた。
が、そのときになって思い出す。
(あっ)
そうだ。
剣身部分がボロボロの状態だったんだ。
そしてすぐに気づく。
(あれ? 俺が勇者として覚醒すれば剣の輝きも戻るんじゃなかったっけ?)
たしかマキマはそう言ってた。
さすがにこの段階で待ったをかけて待つほどお人好しじゃないだろう。
すぐにでも戦いたくてウズウズしてるってのが相手からひしひしと伝わってくるし。
(だいじょうぶ。剣自体の性能が生きてればそれで問題ない)
ジャイオーンを倒す条件は整ってる。
べつにこの状況は劣勢ってわけじゃないんだ。
俺は紋章剣を前に構えると、ジャイオーンに照準を合わせた。
「ハハハッ! いい目つきだ。そうでなくちゃなぁ!」
「いくぞ」
「全力でかかって来いや!」
その瞬間、俺は魔王目がけて駆け出した。
「……」
「安心しろ。オレサマと戦うってんならお仲間の雑魚どもには手出ししねぇーよ。それに皇女さまは助けたいだろぉ~? オレサマの存在を知ってたくらいだからこいつももちろん分かってるよな? オレサマを倒さない限りその女は助からないって。持ってあと数時間の命ってところだなぁ! ヒャッハハ!」
隣りで剣を構えるマキマの肩が微かに震える。
ブライのじいさんやヤッザンのおっさんにしてもそうだ。
〈剣聖〉や〈老師〉なんて最強のジョブに就くふたりにしても魔王の威圧感はけた違いみたいだな。
やっぱりこの場をどうにかできるのは〈勇者〉である俺しかいないみたいだ。
ジャイオーンはこう言ってるけど、仲間に手をかけないとは言い切れない。
全員を守るためにも。
ここは罠でも挑発に乗る必要があった。
「マキマ。みんなを連れてここから退避してくれ」
「ですが、ティムさまは……」
「勇者に覚醒したわけだし。俺ならだいじょうぶ。酒場はこの大通りを少し進んだ先にあるから」
笑顔でサムズアップしてみせる。
それを見てマキマも納得してくれたようだ。
「……承知しました。ティムさま、くれぐれもご注意ください。相手は魔王です。なにを仕掛けてくるか分かりません」
「心配するな。マキマが信じてくれた俺を信じてみたいと思うよ。かならず魔王を倒して帰るから」
「はい、信じております。どうかご無事で……」
マキマが剣を鞘におさめると、じいさんとヤッザンも手を下ろす。
「こんな形でお任せすることになって本当に申し訳ないのじゃ……」
「じいさんが気にすることじゃないって」
「う、うむ……」
「できれば自分も残りたかったのですが……足手まといになるわけにもいかず……。ティムさま! どうかご武運を!」
「おう。ウェルミィのこと頼んだぞ」
三人が妹を連れて駆け出していくのを確認すると俺はジャイオーンに向き直る。
「なかなか感動的なお別れだったぜ?」
「べつにこれで最後ってわけじゃない。あんたを倒したらみんなのところに戻るんだから」
「フッハハ! こりゃ傑作だなぁ~! オレサマと本気でやり合って生きて帰れると思ってやがる! なかなか面白いぜてめぇ。さすがニズゼルファさまの傀儡だけあるぜ!」
ずいぶんと好戦的な男だな。
まあ筋骨隆々な鍛え上げられた体躯を見れば、相手の自信はすぐに伝わってくるんだけど。
腕に相当自信がなければ街をこんな状況に追い込んでまで挑発したりしない。
(俺も本気でやらないとヤバいかもな)
そうは思いつつも俺は最初ほど相手を恐れていなかった。
今の俺のステータスは∞。
たとえ魔王相手でも怯む必要はない。
それに〈村人〉から〈勇者〉にジョブチェンジしたことで【命中率0%】のデメリットスキルは消滅した。
つまり、これでようやく攻撃を当てることができるってわけだ。
(【煌世主の意志】があれば魔族にダメージを与えることができるって話だったよな。こっちも迎え撃つ準備はできてるんだ)
問題は『特技』をまだ習得してないことか。
上空に浮かぶジャイオーンに目を向けながら考える。
〈補助魔法〉と〈回復魔法〉はすべて習得したわけだけどまだ半分くらい習得上限には余裕がある。
(どうにか『特技』を習得する時間を稼がないと)
そんなことを考えていると、ジャイオーンが予想外の言葉を口にする。
「そっちの準備はいいのか?」
「なに?」
「おいおい、そんな顔すんなよ。オレサマとしてはてめぇが最大限力を発揮できる状態で戦いてぇんだ。そうじゃねーとぶっ殺し甲斐がねぇだろぉ~? 自分が持てる力のすべてを出し尽くしても敵わなかったって、んな絶望を抱きながらてめぇには死んでもらいたいのよ、クッハハ!」
戦闘狂いはあいかわらずだ。
オーガ族も『強き者こそ正義』っていう信念を持ってるけどジャイオーンは違う。
(こいつはただ血の滾る殺戮がしたいだけなんだ)
そこには信念と呼べるようなものはない。
改めて魔族がほかの種族とは一線を画する存在だってことが分かる。
だからこそ、こっちも容赦する必要なんてなかった。
相手がこう言ってる以上全力で挑むべきだ。
「分かった。なら準備するから少し待っててくれ」
「もちろんだ。せいぜいオレサマを楽しませてくれよぉ。なぁ勇者さま。ハハハッ!」
高笑いを浮かべるジャイオーンからいちど目を逸らすと、俺は「ステータスオープン」と唱えて光のウィンドウを起動させる。
すぐに『特技』の項目をタップした。
『特技』は扱う武器によって習得できる内容が変わってくる。
〈拳技〉〈剣技〉〈斧技〉〈槍技〉〈卍技〉〈両杖技〉〈爪技〉と七種類あるわけだけど、今は剣しか持ってないから当然〈剣技〉を習得することになるな。
===========================
[剣技 一覧]
《エリートセイバー》
消費MP 12
必要SP 220
[効果]
敵一体を斬りつけて通常攻撃の3倍のダメージを与える。
《滅亡斬》
消費MP 10
必要SP 180
[効果]
敵一体に通常攻撃の2倍のダメージ与え、さらに敵にかかっている良い効果を打ち消す。
《シャイニングスラッシュ》
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必要SP 250
[効果]
敵グループに高速の3回攻撃を与える。
《ウィークエンド》
消費MP 8
必要SP 150
[効果]
敵一体を衝撃波で薙ぎ払いダメージを与える。
《突戟剣舞》
消費MP 10
必要SP 180
[効果]
敵一体に攻撃して与えたダメージの50%分のHPを回復する。
《グラスフォール》
消費MP 15
必要SP 240
[効果]
敵全体にダメージを与えた後、与えたダメージの25%分のHPとMPを回復する。
《瞬間翔炎撃》
消費MP 12
必要SP 200
[効果]
敵一体の炎耐性を下げ、爆裂する炎属性で攻撃を仕掛ける。
《マイナスフリーズ》
消費MP 12
必要SP 220
[効果]
敵グループに氷属性の攻撃後、凍結の効果を与える。
《ブラックアサルト》
消費MP 12
必要SP 240
[効果]
敵グループに闇属性のダメージを与え、敵の有利状態を解く。
《本気復讐斬》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵一体に高確率で会心の一撃を出す。
《バキバキ超真剣斬》
消費MP 20
必要SP 300
[効果]
敵全体に70%の確率で会心の一撃を出す。
《ガンガンラッシュ》
消費MP 8
必要SP 150
[効果]
敵一体に相手の守備力を下げる強烈な一撃を与える。
《逆襲のゴッドアタック》
消費MP 20
必要SP 300
[効果]
敵一体にダメージを3回与える。(1撃目は通常攻撃の3.3倍、2撃目は2.2倍、3撃目は1.1倍)
《ヘッチャラカウンター》
消費MP 12
必要SP 200
[効果]
敵全体に回避やガードをされずに1.5倍の攻撃が必ずヒットする。
《光輪斬》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵グループに通常攻撃の1.5倍のダメージを2回連続で与える。さらに1撃目のダメージと同じ量を回復する。
《タイムデストラクション》
消費MP 15
必要SP 280
[効果]
敵全体にランダムで通常攻撃の0.5倍のダメージを5回与える。またマヒの効果を付与する。
《ポイズンパニッシャー》
消費MP 10
必要SP 180
[効果]
敵一体に高確率で猛毒にする一撃を与える。
《スリープブラスター》
消費MP 8
必要SP 150
[効果]
敵一体にダメージを与えた後、確実に眠らせる。
《黄金の闘気》
消費MP 12
必要SP 220
[効果]
状態異常の敵一体に通常攻撃の5倍のダメージを与える。
《ギガンティックミーティア》
消費MP 12
必要SP 200
[効果]
敵一体の属性耐性を下げ、相手が行動する際に属性攻撃を仕掛ける。
《アルテマソード》
消費MP 20
必要SP 280
[効果]
敵一体を一時的に行動不能にする攻撃を仕掛ける。
《ぶっとび8連ストラッシュ》
消費MP 25
必要SP 350
[効果]
敵全体から相手を選ばずに怒涛の8連撃を与える。
《リベリオンエッジ》
消費MP 25
必要SP 350
[効果]
敵全体から相手を選ばずに10倍のダメージを一度与える。
《燃える闘争本能剣》
消費MP 30
必要SP 380
[効果]
自分の守備力を0にする代わり、敵グループに10倍のダメージ攻撃を与える。
《スターダストスマッシャー》
消費MP 15
必要SP 250
[効果]
敵一体に超特大ダメージを与えるが、自分も半分ダメージを受ける。
《勇猛七乱武》
消費MP 25
必要SP 380
[効果]
敵一体に天下無双の7回攻撃を与える。(1~5撃目は通常攻撃の0.2倍のダメージ、6~7撃目は通常攻撃の10倍のダメージ)
《限界突破ソードロック》
消費MP ―
必要SP 400
[効果]
MPをすべて解き放ち、敵全体に超特大ダメージを3回与える。
《不死鳥チェンジラッシュ》
消費MP 38
必要SP 450
[効果]
敵グループの急所を狙い大ダメージを与え、たまに即死させる。
《100倍エネルギー斬》
消費MP 0
必要SP 400
[効果]
敵一体に正義の鉄槌を下す。なおダメージ量は自身の攻撃力に依存する。
《超・覚醒龍極剣》
消費MP 45
必要SP 500
[効果]
敵一体の息の根を止める必殺技を放つ。
《最強無敵フィニッシュインパクト》
消費MP 99
必要SP 999
[効果]
敵全体の息の根を止める最強奥義を放つ。
===========================
(よし。〈剣技〉をすべて習得したとしても習得上限には達しないな)
すべての項目をタップすると実行画面が立ち上がる。
連続で〝YES〟を選択してスキルポイントを消費すると、「特技を習得しました」っていうアナウンス画面が表示された。
===========================
〈剣技〉をすべて習得したため、
習得ボーナス【すべての剣技の威力×1.5倍】を獲得しました。
===========================
無事に習得ボーナスも獲得できたようだ。
実は同じ『特技』をすべて習得すると、ボーナスを得ることができるのだ。
(攻撃力は∞なわけだし。これで〈剣技〉を繰り出したら相手はひとたまりもないはず)
準備は整った。
あとはジャイオーンを倒すだけだ。
「もう準備はいいのかぁ~?」
「問題ない」
「ハッ! ようやくてめぇと戦えるぜ!」
上空でこっちの様子を覗いていた魔王が漆黒の両翼をはばたかせながら舞い降りてくる。
目の前に立つとその威圧感は想像以上のものだった。
背丈は俺の2倍はありそうだ。
体格の差は歴然としている。
「お手並み拝見といくか。まずはてめぇから来いよ」
相手がうれしそうに手招いてくる。
俺は背中のホルダーから紋章剣を引き抜いた。
が、そのときになって思い出す。
(あっ)
そうだ。
剣身部分がボロボロの状態だったんだ。
そしてすぐに気づく。
(あれ? 俺が勇者として覚醒すれば剣の輝きも戻るんじゃなかったっけ?)
たしかマキマはそう言ってた。
さすがにこの段階で待ったをかけて待つほどお人好しじゃないだろう。
すぐにでも戦いたくてウズウズしてるってのが相手からひしひしと伝わってくるし。
(だいじょうぶ。剣自体の性能が生きてればそれで問題ない)
ジャイオーンを倒す条件は整ってる。
べつにこの状況は劣勢ってわけじゃないんだ。
俺は紋章剣を前に構えると、ジャイオーンに照準を合わせた。
「ハハハッ! いい目つきだ。そうでなくちゃなぁ!」
「いくぞ」
「全力でかかって来いや!」
その瞬間、俺は魔王目がけて駆け出した。
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父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
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最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
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転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
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旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
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異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
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蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
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迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
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アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
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