52 / 68
2章-2
第16話
しおりを挟む
広場のモニュメントを背にしてウェルミィは小さく口にする。
「……お兄さま。準備はいいかな……」
「ああ。覚悟はできてるよ」
「んへへ……なんか、いつかのお兄さまみたい……とってもかっこいいよ……ごほっ、ごほっ……!」
「ウェルミィさま!?」
ヤッザンのおっさんが駆け寄ろうとするも妹はそれを手で制する。
「うちは……へーきだから……。心配しないで……」
バッゴォオオオオオン!!
そんなことを話しているうちにまた近くで爆音が響いた。
モンスターの雄叫びもさっきよりも大きくなってる。
この場にいる誰もがもう時間がないことを自覚していた。
またいつここに魔王が現れるか分からないんだ。
「それじゃ……お兄さま、スキルを使うから……目を閉じて……」
「分かった」
言われたとおり目を閉じるとウェルミィがぎゅっと手を握ってくる。
「蒼穹をかける閃光の道しるべよ……聖なる輪を描きし、慈愛に満ちた天の雨粒を……海底へと響き……幾千の命、幾億の運命……奏でるは優しき音色、そこにある万象を認めるならば……永遠の安息へと導き、時を遡り……汝の意識をここに呼び覚まさん……」
途切れ途切れに祝詞が読み上げられた瞬間。
シュルピーーン!!
「!」
俺の全身はまばゆい輝きに包まれる。
それはどこか懐かしさを感じる暖かな光だった。
淡い光の輪がまわりに降りてきて、しばらくすると波がおさまっていく。
(……っ、終わったのか……?)
ゆっくりと目を開けるとそこには柔らかな笑みを浮かべるウェルミィの姿があった。
「……んへへ、お兄さま……。あとは……よろしくね……」
コトンと。
エネルギーが尽きたみたいに妹は目を閉じて動かなくなってしまう。
次の刹那。
光のウィンドウが俺の前に起動する。
===========================
自身の中に眠る真の力が超覚醒しました。
〈村人〉から〈勇者〉へとジョブチェンジを行います。
固有スキル【命中率0%】は【煌世主の意志】へと書き換えられました。
===========================
アナウンス画面が表示されたそのとき。
内側から燃えたぎるようなパワーがみなぎってくるのが分かった。
(すごいっ! これが勇者の力なのか!?)
だがまわりの騒ぎ声が聞えてきたことでいちど冷静になる。
「マズイぞ。非常に危険な状態じゃ!」
声のした方へ目を向ければ、ウェルミィはヤッザンのおっさんに介抱されながらぐったりとしていた。
どうやらまた意識を失ってしまったようだ。
(ウェルミィ……)
痛々しい妹の姿に目を奪われてるとマキマが声をかけてくる。
「ティムさま。お気分はいかがでしょうか?」
「さっきまでとぜんぜん違うよ。力がどこまでも無限に溢れ出てくるみたいだ」
「そうですか」
どこかホッとしたような顔を浮かべる。
マキマの中では、ウェルミィの容態を案ずる気持ちと俺が再覚醒したことを喜ぶ気持ちが複雑にせめぎ合っているのかもしれない。
ウェルミィのもとへ近寄ると、俺は艶やかなブロンドの髪をやさしく撫でた。
「……俺のためにほんとごめんな。かならず魔王を倒して戻ってくるから。もう少しの間だけガマンしててくれ」
そっと手を握ってやる。
その手はさっきよりも冷たく感じられた。
本当に時間がないんだ。
「ティムさま! 酒場まで案内していただいてもよろしいでしょうか!?」
「そうだな。おっさんこっちだ。ついて来てくれ」
俺がそう言いかけたそのときだった。
バッゴォオオオオオン!!
ふたたびの爆音とともに、突如目の前が巨大な炎で包まれる。
(え?)
あまりに突然のことに俺たちは唖然としてしまう。
まるで瞬きをするような一瞬のうちに攻撃を受けたんだ。
すると。
夜空から黒い大きな影が舞い降りてくるのが分かった。
「ふぅ~。久しぶりの祖国の空気は気持ちがいいなぁ~」
「!」
それがこの世に存在してはいけない異形の存在だって分かるのにそう時間はかからなかった。
(こいつ……まさか)
上空から降りてくる大男の真っ黒な両翼を見て確信する。
(……魔王だ!)
みんなもそれに気づいたようだ。
すぐさま全員で陣形を組む。
「ようやく勇者さまのおでましかぁ~。まったく待ちくたびれたぜー」
その圧倒的な存在感を前に一瞬だけ足がすくみそうになる。
それはみんなも同じようだ。
「やはり魔王じゃったか……」
「へぇ~。おいぼれのジジイのくせによくオレサマの正体が分かったじゃねーか。ハハハッ! そうだよ。オレサマは冥界旅団の九極がひとり――ジャイオーンさまだ!」
俺はまじまじと相手の姿を観察する。
(ジャイオーン……)
頑強な紫色の肉体を持ち、両腕は獣毛で覆われている。
特徴的な長い銀髪の上には鋭い角が二本覗いていた。
けど、なんといっても目を引くのはその大きな漆黒の両翼だ。
「しっかしよぉー。ちょいと挨拶代わりに遊んでやったくらいでんなズタボロになるとか、あんたらの皇女さまもろすぎだぜ?」
「貴様っ! ウェルミィさまになんてことをしたんだ!」
ヤッザンが両拳を前に構えながら叫ぶ。
「おいおい。その女はあえて生かしてやったんだから、こっちは感謝してほしいくらいなんだがなぁ~」
「なにっ……?」
「けどまぁ勇者が覚醒したってことはその女はもう用済みってことだ。ハハハッ! もうぶっ殺してもいいよなー?」
それを聞いて俺は理解した。
こいつは敵の俺が勇者として覚醒するのをあえて待ってたんだ。
「ニズゼルファさまには勇者として覚醒する前に殺せって言われてたんだけどよぉ~。んなチャンス、オレサマがみすみす逃すわけねぇーよなぁ? ずっと考えてたんだ。いつかてめぇと戦いたいってな」
ジャイオーンはそう言って俺に目を向ける。
「ニズゼルファさまによればよ。これまで戦ったどの種族よりも歯ごたえがあったって話じゃねーか。だからてめぇは幻の中であえて生かされてたんだよ。いわばニズゼルファさまの観賞用モルモットだったってわけだ! ハハハッ!」
自分の中でふつふつと怒りの感情が湧き起こってくるのが分かった。
「けどよー。まさかてめぇが檻から抜け出すとは思ってなかったみたいだぜ? こっちにも事情ってもんがあってなぁ。すっげータイミング悪いときにてめぇはニズゼルファさまの呪いを解いちまったってわけだ」
「タイミング? なにを言ってるんだ?」
「こっちとしてはよ。これから本格的に世界を掌握しようって考えてたわけよ。最近モンスターの異変を感じなかったかぁ? それはな。ニズゼルファさまがもうすぐ完全体となられるから大気中の魔素量が活発になったことが原因なのさ。モンスターはそれに反応しちまうからなぁ~」
魔素量ってものがどういうものか分からなかったけど相手の言いたいことは理解できた。
だからデボンの森のモンスターは街を襲うようになってたのか。
けど、今はそれよりも気になる言葉があった。
「完全体だって?」
「クックック。そりゃてめぇも気になるよなぁ~。5年前のニズゼルファさまはまだ不完全な状態だったってことよ。これまではずっと力をため込んできたってわけさ」
「なんじゃと……? あれで不完全な状態じゃったというのか!?」
「世界を壊滅させたというのに……バケモノめッ……!」
ブライのじいさんとヤッザンのおっさんが拳を震わせる。
「まぁ完全体となられるニズゼルファさまにとって勇者なんぞゴミ屑以下の存在なんだろーが。念のためってことでな。てめぇを葬るようにと冥界旅団の九極に指令が下ったってわけよ。そこで名乗りを挙げたのがオレサマだったってわけだ」
「そうか」
どうやらウェルミィたちが生きのびたって情報も相手側は把握してたようだ。
「勇者と皇女が合流するタイミングでふたりとも確実に殺せってな。皇女はてめぇの中に眠った力を呼び起こさせるスキルを持ってるからその前に仕留めろって話だったんだが……まぁ今言ったとおりだ」
「俺と戦いたかったと?」
「ハハハッ! よく分かってるじゃねーか! ニズゼルファさまが仕留めそこなったてめぇをオレサマのこの手でぶち殺す! ほかの九極の連中にもジャマはさせねぇー。なぜならオレサマがこの世界でいちばん最強の存在だからだ!」
目を血走らせながら不敵な笑みを浮かべる大男を見上げて思った。
こいつは狂ってるんだって。
「……お兄さま。準備はいいかな……」
「ああ。覚悟はできてるよ」
「んへへ……なんか、いつかのお兄さまみたい……とってもかっこいいよ……ごほっ、ごほっ……!」
「ウェルミィさま!?」
ヤッザンのおっさんが駆け寄ろうとするも妹はそれを手で制する。
「うちは……へーきだから……。心配しないで……」
バッゴォオオオオオン!!
そんなことを話しているうちにまた近くで爆音が響いた。
モンスターの雄叫びもさっきよりも大きくなってる。
この場にいる誰もがもう時間がないことを自覚していた。
またいつここに魔王が現れるか分からないんだ。
「それじゃ……お兄さま、スキルを使うから……目を閉じて……」
「分かった」
言われたとおり目を閉じるとウェルミィがぎゅっと手を握ってくる。
「蒼穹をかける閃光の道しるべよ……聖なる輪を描きし、慈愛に満ちた天の雨粒を……海底へと響き……幾千の命、幾億の運命……奏でるは優しき音色、そこにある万象を認めるならば……永遠の安息へと導き、時を遡り……汝の意識をここに呼び覚まさん……」
途切れ途切れに祝詞が読み上げられた瞬間。
シュルピーーン!!
「!」
俺の全身はまばゆい輝きに包まれる。
それはどこか懐かしさを感じる暖かな光だった。
淡い光の輪がまわりに降りてきて、しばらくすると波がおさまっていく。
(……っ、終わったのか……?)
ゆっくりと目を開けるとそこには柔らかな笑みを浮かべるウェルミィの姿があった。
「……んへへ、お兄さま……。あとは……よろしくね……」
コトンと。
エネルギーが尽きたみたいに妹は目を閉じて動かなくなってしまう。
次の刹那。
光のウィンドウが俺の前に起動する。
===========================
自身の中に眠る真の力が超覚醒しました。
〈村人〉から〈勇者〉へとジョブチェンジを行います。
固有スキル【命中率0%】は【煌世主の意志】へと書き換えられました。
===========================
アナウンス画面が表示されたそのとき。
内側から燃えたぎるようなパワーがみなぎってくるのが分かった。
(すごいっ! これが勇者の力なのか!?)
だがまわりの騒ぎ声が聞えてきたことでいちど冷静になる。
「マズイぞ。非常に危険な状態じゃ!」
声のした方へ目を向ければ、ウェルミィはヤッザンのおっさんに介抱されながらぐったりとしていた。
どうやらまた意識を失ってしまったようだ。
(ウェルミィ……)
痛々しい妹の姿に目を奪われてるとマキマが声をかけてくる。
「ティムさま。お気分はいかがでしょうか?」
「さっきまでとぜんぜん違うよ。力がどこまでも無限に溢れ出てくるみたいだ」
「そうですか」
どこかホッとしたような顔を浮かべる。
マキマの中では、ウェルミィの容態を案ずる気持ちと俺が再覚醒したことを喜ぶ気持ちが複雑にせめぎ合っているのかもしれない。
ウェルミィのもとへ近寄ると、俺は艶やかなブロンドの髪をやさしく撫でた。
「……俺のためにほんとごめんな。かならず魔王を倒して戻ってくるから。もう少しの間だけガマンしててくれ」
そっと手を握ってやる。
その手はさっきよりも冷たく感じられた。
本当に時間がないんだ。
「ティムさま! 酒場まで案内していただいてもよろしいでしょうか!?」
「そうだな。おっさんこっちだ。ついて来てくれ」
俺がそう言いかけたそのときだった。
バッゴォオオオオオン!!
ふたたびの爆音とともに、突如目の前が巨大な炎で包まれる。
(え?)
あまりに突然のことに俺たちは唖然としてしまう。
まるで瞬きをするような一瞬のうちに攻撃を受けたんだ。
すると。
夜空から黒い大きな影が舞い降りてくるのが分かった。
「ふぅ~。久しぶりの祖国の空気は気持ちがいいなぁ~」
「!」
それがこの世に存在してはいけない異形の存在だって分かるのにそう時間はかからなかった。
(こいつ……まさか)
上空から降りてくる大男の真っ黒な両翼を見て確信する。
(……魔王だ!)
みんなもそれに気づいたようだ。
すぐさま全員で陣形を組む。
「ようやく勇者さまのおでましかぁ~。まったく待ちくたびれたぜー」
その圧倒的な存在感を前に一瞬だけ足がすくみそうになる。
それはみんなも同じようだ。
「やはり魔王じゃったか……」
「へぇ~。おいぼれのジジイのくせによくオレサマの正体が分かったじゃねーか。ハハハッ! そうだよ。オレサマは冥界旅団の九極がひとり――ジャイオーンさまだ!」
俺はまじまじと相手の姿を観察する。
(ジャイオーン……)
頑強な紫色の肉体を持ち、両腕は獣毛で覆われている。
特徴的な長い銀髪の上には鋭い角が二本覗いていた。
けど、なんといっても目を引くのはその大きな漆黒の両翼だ。
「しっかしよぉー。ちょいと挨拶代わりに遊んでやったくらいでんなズタボロになるとか、あんたらの皇女さまもろすぎだぜ?」
「貴様っ! ウェルミィさまになんてことをしたんだ!」
ヤッザンが両拳を前に構えながら叫ぶ。
「おいおい。その女はあえて生かしてやったんだから、こっちは感謝してほしいくらいなんだがなぁ~」
「なにっ……?」
「けどまぁ勇者が覚醒したってことはその女はもう用済みってことだ。ハハハッ! もうぶっ殺してもいいよなー?」
それを聞いて俺は理解した。
こいつは敵の俺が勇者として覚醒するのをあえて待ってたんだ。
「ニズゼルファさまには勇者として覚醒する前に殺せって言われてたんだけどよぉ~。んなチャンス、オレサマがみすみす逃すわけねぇーよなぁ? ずっと考えてたんだ。いつかてめぇと戦いたいってな」
ジャイオーンはそう言って俺に目を向ける。
「ニズゼルファさまによればよ。これまで戦ったどの種族よりも歯ごたえがあったって話じゃねーか。だからてめぇは幻の中であえて生かされてたんだよ。いわばニズゼルファさまの観賞用モルモットだったってわけだ! ハハハッ!」
自分の中でふつふつと怒りの感情が湧き起こってくるのが分かった。
「けどよー。まさかてめぇが檻から抜け出すとは思ってなかったみたいだぜ? こっちにも事情ってもんがあってなぁ。すっげータイミング悪いときにてめぇはニズゼルファさまの呪いを解いちまったってわけだ」
「タイミング? なにを言ってるんだ?」
「こっちとしてはよ。これから本格的に世界を掌握しようって考えてたわけよ。最近モンスターの異変を感じなかったかぁ? それはな。ニズゼルファさまがもうすぐ完全体となられるから大気中の魔素量が活発になったことが原因なのさ。モンスターはそれに反応しちまうからなぁ~」
魔素量ってものがどういうものか分からなかったけど相手の言いたいことは理解できた。
だからデボンの森のモンスターは街を襲うようになってたのか。
けど、今はそれよりも気になる言葉があった。
「完全体だって?」
「クックック。そりゃてめぇも気になるよなぁ~。5年前のニズゼルファさまはまだ不完全な状態だったってことよ。これまではずっと力をため込んできたってわけさ」
「なんじゃと……? あれで不完全な状態じゃったというのか!?」
「世界を壊滅させたというのに……バケモノめッ……!」
ブライのじいさんとヤッザンのおっさんが拳を震わせる。
「まぁ完全体となられるニズゼルファさまにとって勇者なんぞゴミ屑以下の存在なんだろーが。念のためってことでな。てめぇを葬るようにと冥界旅団の九極に指令が下ったってわけよ。そこで名乗りを挙げたのがオレサマだったってわけだ」
「そうか」
どうやらウェルミィたちが生きのびたって情報も相手側は把握してたようだ。
「勇者と皇女が合流するタイミングでふたりとも確実に殺せってな。皇女はてめぇの中に眠った力を呼び起こさせるスキルを持ってるからその前に仕留めろって話だったんだが……まぁ今言ったとおりだ」
「俺と戦いたかったと?」
「ハハハッ! よく分かってるじゃねーか! ニズゼルファさまが仕留めそこなったてめぇをオレサマのこの手でぶち殺す! ほかの九極の連中にもジャマはさせねぇー。なぜならオレサマがこの世界でいちばん最強の存在だからだ!」
目を血走らせながら不敵な笑みを浮かべる大男を見上げて思った。
こいつは狂ってるんだって。
32
お気に入りに追加
1,190
あなたにおすすめの小説
えっ、じいちゃん昔勇者だったのっ!?〜祖父の遺品整理をしてたら異世界に飛ばされ、行方不明だった父に魔王の心臓を要求されたので逃げる事にした〜
楠ノ木雫
ファンタジー
まだ16歳の奥村留衣は、ずっと一人で育ててくれていた祖父を亡くした。親戚も両親もいないため、一人で遺品整理をしていた時に偶然見つけた腕輪。ふとそれを嵌めてみたら、いきなり違う世界に飛ばされてしまった。
目の前に浮かんでいた、よくあるシステムウィンドウというものに書かれていたものは『勇者の孫』。そう、亡くなった祖父はこの世界の勇者だったのだ。
そして、行方不明だと言われていた両親に会う事に。だが、祖父が以前討伐した魔王の心臓を渡すよう要求されたのでドラゴンを召喚して逃げた!
追われつつも、故郷らしい異世界での楽しい(?)セカンドライフが今始まる!
※他の投稿サイトにも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
農民レベル99 天候と大地を操り世界最強
九頭七尾
ファンタジー
【農民】という天職を授かり、憧れていた戦士の夢を断念した少年ルイス。
仕方なく故郷の村で農業に従事し、十二年が経ったある日のこと、新しく就任したばかりの代官が訊ねてきて――
「何だあの巨大な大根は? 一体どうやって収穫するのだ?」
「片手で抜けますけど? こんな感じで」
「200キロはありそうな大根を片手で……?」
「小麦の方も収穫しますね。えい」
「一帯の小麦が一瞬で刈り取られた!? 何をしたのだ!?」
「手刀で真空波を起こしただけですけど?」
その代官の勧めで、ルイスは冒険者になることに。
日々の農作業(?)を通し、最強の戦士に成長していた彼は、最年長ルーキーとして次々と規格外の戦果を挙げていくのだった。
「これは投擲用大根だ」
「「「投擲用大根???」」」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる