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2章-2
第14話
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夜風が俺たちの間に吹き抜ける。
「さてと。そろそろ冷えてきたし帰るか」
大きく伸びをしながら立ち上がる。
が、マキマは水路に目を落としたまま動こうとしない。
さっきとは打って変わってどこか思いつめたような顔をしてた。
そして。
思いがけない言葉を口にする。
「あの……ティムさま」
「ん? どうした」
「いえ、その……。わたしはまた許嫁として、あなたさまのおそばにいることができるのかなって……そう思いまして」
「へ?」
「そしたら今度こそわたし――」
マキマがそう口にしたそのときだった。
バッゴォオオオオオン!!
突然、市街地の方から巨大な爆音が鳴り響く。
その直後。
モンスターの雄叫びが一斉に聞えはじめた。
(なんだあれは!?)
夜空を見上げれば無数のモンスターが市街地へと向けて飛んでいくのが分かった。
なんで……。
入口には辺境調査団のみんながいるはずなのに!
一瞬混乱するもマキマの声で我に返る。
「ティムさま! 市街地の方から煙が上がっています!」
「あぁ! すぐ確認に向かうぞ」
◇◇◇
俺たちが市街地へと駆けつけるころには、街は瞬く間に炎に包まれていた。
「くっ」
「そんな……」
マキマと一緒になって唖然とその場で立ち尽くす。
建物はいたるところが破壊され、あちこちにモンスターが溢れ返っていた。
これまで築き上げてきたものが一瞬のうちに破壊されてしまったその光景を見て悔しさが込み上げてくる。
(なんでこんなことに……)
俺はぐっと拳に力を込める。
が、今はショックを受けてる場合じゃなかった。
「マキマ! 街のみんなを安全な場所に避難させないと!」
「そうですね。承知しました……」
モンスターの雄叫びや爆音が鳴り響く中。
マキマと一緒に仲間を探そうとその場から移動しようとする。
「ティムさま~~!」
すると、槍をかかげたルーク軍曹と辺境調査団のメンバーが駆け寄ってきた。
「はぁ、はぁ……。ティムさま、ご無事でしたか……よかったぁ~……」
「なにがあったんだ?」
「それなんですが、突然モンスターの大群が街に攻め込んできまして……。対処しようと試みたのですが、あまりの数の多さに突破を許してしまったんです……。こうなってしまったのは吾輩たちの力不足が原因です。本当に申し訳ありません……」
ルーク軍曹は部下たちと一緒に頭を下げる。
全員この状況をまだ飲み込めていないって顔をしてた。
(スタンピードだ)
俺はその話を聞いてそう直感した。
『死の大暴乱』の時代。
こうしてモンスターが大群で各地を襲うようなことがあったって話を思い出す。
「ルーク軍曹たちのせいじゃないよ。こんなモンスターが大群で押し寄せてくるなんて誰にも想像できなかったわけだしな」
俺がそう言うもルーク軍曹は予想外の言葉を返してくる。
「ただ……そういうわけでもなさそうなんです」
「?」
「誰にも想像できなかった――たしかに我々側からすればそのとおりなんですが。相手側は違ったのではないかと思いまして……」
「相手側? どういう意味だ?」
「なんでも見張り台に立っていた仲間の話では、漆黒の両翼を生やした大男が突然空から舞い降りてきてデボンの森のモンスターを扇動しはじめたと言うんです」
「なに?」
「その不気味な大男は人族と似た見た目をしていたと。そういう話です」
それを聞いて隣りのマキマが薄く唇を噛む。
「ひょっとすると……それは冥界旅団の魔王かもしれません」
「!」
魔王だって?
いつぞやのルーク軍曹の話が甦る。
(魔王はそれぞれが〝九極〟とか呼ばれてて全員がとんでもない力を持ってるんだったよな?)
本当にそんな連中が攻め込んできたっていうのか?
「でも、俺たち人族と似たような見た目をしてたんだろ?」
「魔族は人族と似たような外見をしてるという報告を以前コスタ国王から聞いたことがあります。それに魔王は背中に黒い翼を生やしているはずです」
「マジか」
「5年前、エアリアル帝国に魔族が侵攻をかけてきたときは実際に魔王の姿を見ることはありませんでしたが……。おそらくその大男は魔王と考えて間違いないと思います」
その話を聞いて辺境調査団の間にも動揺が広がる。
俺もかなり困惑していた。
「だとすれば……すべての辻褄が合います。前にティムさまにもお話したとおり、魔王はモンスターを自らの手駒に変えることができるって言われてますし。そこのお嬢さんが言うように魔王が奇襲をかけてきたと考えた方がよろしいかと」
「そうか」
ルーク軍曹の言葉に俺は頷く。
これは歴史の中の出来事じゃない。
実際に今、魔王が侵攻をかけてきたんだ。
俺たちの目の前で。
「ティムさま。ウェルミィさまの安否を先に確認してもよろしいでしょうか? ここでウェルミィさまを失うことは本当の意味で魔族への敗北を意味します」
「たしかに……そうだな」
ウェルミィがいなければ俺は勇者として再覚醒することができない。
もちろん霧丸やガンフー、ドワタンたち幹部をはじめとした街のみんなの安否は気になる。
だけど俺は思い出していた。
こういう有事が起こったときのために模範行動を決めてたことを。
それにここで暮らす仲間はウェルミィたちと違って街の構造に精通してる。
(みんなきっと上手く逃げてくれてるはずだ)
ルーク軍曹にあとのことは任せたい旨を伝えた。
「そういうことでしたら辺境調査団にお任せください! 模範行動に従って街の皆を安全な場所へと誘導します! ティムさまはご自身のなすべきことを果たしてください!」
「すまん。そっちは頼んだ」
こうして。
俺はマキマと一緒に宿屋へと向けて駆け出した。
「さてと。そろそろ冷えてきたし帰るか」
大きく伸びをしながら立ち上がる。
が、マキマは水路に目を落としたまま動こうとしない。
さっきとは打って変わってどこか思いつめたような顔をしてた。
そして。
思いがけない言葉を口にする。
「あの……ティムさま」
「ん? どうした」
「いえ、その……。わたしはまた許嫁として、あなたさまのおそばにいることができるのかなって……そう思いまして」
「へ?」
「そしたら今度こそわたし――」
マキマがそう口にしたそのときだった。
バッゴォオオオオオン!!
突然、市街地の方から巨大な爆音が鳴り響く。
その直後。
モンスターの雄叫びが一斉に聞えはじめた。
(なんだあれは!?)
夜空を見上げれば無数のモンスターが市街地へと向けて飛んでいくのが分かった。
なんで……。
入口には辺境調査団のみんながいるはずなのに!
一瞬混乱するもマキマの声で我に返る。
「ティムさま! 市街地の方から煙が上がっています!」
「あぁ! すぐ確認に向かうぞ」
◇◇◇
俺たちが市街地へと駆けつけるころには、街は瞬く間に炎に包まれていた。
「くっ」
「そんな……」
マキマと一緒になって唖然とその場で立ち尽くす。
建物はいたるところが破壊され、あちこちにモンスターが溢れ返っていた。
これまで築き上げてきたものが一瞬のうちに破壊されてしまったその光景を見て悔しさが込み上げてくる。
(なんでこんなことに……)
俺はぐっと拳に力を込める。
が、今はショックを受けてる場合じゃなかった。
「マキマ! 街のみんなを安全な場所に避難させないと!」
「そうですね。承知しました……」
モンスターの雄叫びや爆音が鳴り響く中。
マキマと一緒に仲間を探そうとその場から移動しようとする。
「ティムさま~~!」
すると、槍をかかげたルーク軍曹と辺境調査団のメンバーが駆け寄ってきた。
「はぁ、はぁ……。ティムさま、ご無事でしたか……よかったぁ~……」
「なにがあったんだ?」
「それなんですが、突然モンスターの大群が街に攻め込んできまして……。対処しようと試みたのですが、あまりの数の多さに突破を許してしまったんです……。こうなってしまったのは吾輩たちの力不足が原因です。本当に申し訳ありません……」
ルーク軍曹は部下たちと一緒に頭を下げる。
全員この状況をまだ飲み込めていないって顔をしてた。
(スタンピードだ)
俺はその話を聞いてそう直感した。
『死の大暴乱』の時代。
こうしてモンスターが大群で各地を襲うようなことがあったって話を思い出す。
「ルーク軍曹たちのせいじゃないよ。こんなモンスターが大群で押し寄せてくるなんて誰にも想像できなかったわけだしな」
俺がそう言うもルーク軍曹は予想外の言葉を返してくる。
「ただ……そういうわけでもなさそうなんです」
「?」
「誰にも想像できなかった――たしかに我々側からすればそのとおりなんですが。相手側は違ったのではないかと思いまして……」
「相手側? どういう意味だ?」
「なんでも見張り台に立っていた仲間の話では、漆黒の両翼を生やした大男が突然空から舞い降りてきてデボンの森のモンスターを扇動しはじめたと言うんです」
「なに?」
「その不気味な大男は人族と似た見た目をしていたと。そういう話です」
それを聞いて隣りのマキマが薄く唇を噛む。
「ひょっとすると……それは冥界旅団の魔王かもしれません」
「!」
魔王だって?
いつぞやのルーク軍曹の話が甦る。
(魔王はそれぞれが〝九極〟とか呼ばれてて全員がとんでもない力を持ってるんだったよな?)
本当にそんな連中が攻め込んできたっていうのか?
「でも、俺たち人族と似たような見た目をしてたんだろ?」
「魔族は人族と似たような外見をしてるという報告を以前コスタ国王から聞いたことがあります。それに魔王は背中に黒い翼を生やしているはずです」
「マジか」
「5年前、エアリアル帝国に魔族が侵攻をかけてきたときは実際に魔王の姿を見ることはありませんでしたが……。おそらくその大男は魔王と考えて間違いないと思います」
その話を聞いて辺境調査団の間にも動揺が広がる。
俺もかなり困惑していた。
「だとすれば……すべての辻褄が合います。前にティムさまにもお話したとおり、魔王はモンスターを自らの手駒に変えることができるって言われてますし。そこのお嬢さんが言うように魔王が奇襲をかけてきたと考えた方がよろしいかと」
「そうか」
ルーク軍曹の言葉に俺は頷く。
これは歴史の中の出来事じゃない。
実際に今、魔王が侵攻をかけてきたんだ。
俺たちの目の前で。
「ティムさま。ウェルミィさまの安否を先に確認してもよろしいでしょうか? ここでウェルミィさまを失うことは本当の意味で魔族への敗北を意味します」
「たしかに……そうだな」
ウェルミィがいなければ俺は勇者として再覚醒することができない。
もちろん霧丸やガンフー、ドワタンたち幹部をはじめとした街のみんなの安否は気になる。
だけど俺は思い出していた。
こういう有事が起こったときのために模範行動を決めてたことを。
それにここで暮らす仲間はウェルミィたちと違って街の構造に精通してる。
(みんなきっと上手く逃げてくれてるはずだ)
ルーク軍曹にあとのことは任せたい旨を伝えた。
「そういうことでしたら辺境調査団にお任せください! 模範行動に従って街の皆を安全な場所へと誘導します! ティムさまはご自身のなすべきことを果たしてください!」
「すまん。そっちは頼んだ」
こうして。
俺はマキマと一緒に宿屋へと向けて駆け出した。
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