5 / 49
第5話
しおりを挟む
大通りを逸れて路地裏に入り、しばらく歩いているとぼろいアパートが見えてくる。
僕とノエルが暮らす家だ。
学校の卒業と同時に孤児院を出たから、もうかれこれ半年ほど住んでいることになるのかな。
お世辞にも住み心地がいいとは言えないけど、今の稼ぎじゃここで暮らしていくだけで精一杯だった。
「外灯点けたんだ」
これはノエルの日課の1つ。
大体、日没よりも少し早めに外灯を点けるのが癖だったりする。
「……って、もう着いちゃったよ。どうしよう」
ノエルのことを考えたら、また大きなため息が漏れてしまう。
【鉄血の戦姫】のメンバーでなくなった今の僕は、冒険者としての価値は皆無に等しい。
スライムすらまともに倒せるか怪しいステータスなわけだし。
(いや、くよくよ悩むのはやめよう。ここまで帰ってきちゃったわけだし。腹を括ってノエルには本当のことを話さないと……)
一度大きく深呼吸をすると、意を決してアパートの鍵を開けた。
ガチャッ。
「あ、お兄ちゃんだーっ!」
「た、ただいま……」
「おかえりぃ♪ そして今日もお疲れさまぁ!」
「どぉわっ!?」
ノエルが正面から抱きついてくる。
毎度のこととはいえ、こうなるとノエルはなかなか離れてくれない。
「ダ、ダメだって……。ちゃんと安静にしてないと」
「え~いいじゃん! 今日はすっごく体調がいーんだもん♪ こゆう日はお兄ちゃん成分しっかり摂取しておかないとぉ」
「か、顔近いって……」
「えー?」
ノエルの小さな胸がぷにゅと当たる。
なんて柔らかい…………じゃなくてッ!
「んへへ♪ お兄ちゃん成分摂取かんりょ~」
ホッ、ようやく離れてくれた。
ほとんど無意識のうちにやっているから末恐ろしい。
毎回こう刺激強めのスキンシップをされると、さすがにこっちも意識してしまう。
ノエルは妹だけど、でも年頃の女の子なわけで……。いつも石鹸のいい香りがするんだよなぁ。
(て、何考えてるんだ僕はっ!?)
妹を女の子として意識してどうする。ノエルはたった1人の大切な家族なんだ。
僕は背筋を正すと、ノエルの方を向く。
「ノエル。お兄ちゃん成分の摂取もいいけど、ユグドラシルの葉もちゃんと摂取したよね?」
「うん。お昼に飲んだよ~? でも、自分だと上手く煎じれないんだよねー。やっぱお兄ちゃんが作ってくれたやつが一番飲みやすい」
「でも、僕は日中外に出ちゃってるから。これからはノエルにも慣れてもらわないと」
「ぶーぶー。そんなの分かってるよぉ~」
ノエルは毎日、ユグドラシルの葉を入れた飲み物を摂取することで発作を抑えて、現状を維持している。
このユグドラシルの葉っていうのは万能の薬って言われていて、僕たちが暮らすシルワ王国では採集できない貴重な物だ。
だから、その値段はとても高くて、月に一度教会で購入できる数には限りがあったりする。
これまでの稼ぎの大半は、ユグドラシルの葉の購入費に充てていた。
でも、買わないなんていう選択肢はない。
それが無ければ、ノエルは今のように体調良く暮らしていくことができないわけだから。
「それじゃ、夕食の用意しちゃうから。ちょっと待ってて」
「はーい♪」
柔らかな水色のショートヘアを揺らしながら、ノエルが元気に返事する。
普段、外に出ないからノエルの肌は透き通るように白い。
また、体も華奢だから本当はいっぱい食べてほしいんだけど、僕の稼ぎじゃそれも叶わず……。
食事の多くは、ほとんどがパンかオートミールだ。
僕がもっとお金を稼げれば、ノエルにいい暮らしをさせてあげることができるんだけど、その夢はまだ叶えられていない。
正直、貯金もほとんどできていないし、日々の生活費を稼ぐだけでも精一杯。
成人の儀式を迎えてからそろそろ半年。
冒険者として一番脂が乗っていて、お金を稼がないといけない時期なのに。
(……今は仕事のことを考えるのはやめよう。ノエルと過ごせる大切な時間なんだ)
陽が完全に傾いて暗くなってしまうと、ノエルは少しだけ動けるようになる。
基本的に朝と昼は、ノエルはベッドの中で過ごすから、こうして楽しく2人で過ごせるのは夕食の席くらいだったりする。
「お兄ちゃん、今日のダンジョンどうだったー?」
「えっ?」
「【テネブラエ呪城】にセシリアちゃんと一緒に挑戦したんだよね? 2人ともすごいよ! もうそんな難しいダンジョンに入ったなんて」
「う、うん……」
ノエルはまだ、僕がセシリアと2人だけでパーティーを組んでいるものだって思っている。
【隻眼の運び手】のメンバーと組むことになったってことは、あえて言わなかった。
ダコタがパーティーに加わったなんて知ったら、ノエルはきっと悲しむ。
だって、ノエルは僕がダコタに散々いじめられてきたことを知っているから。
「B級ダンジョンの初回クリア報酬って天空のティアラなんだよね? いいなぁ~天空のティアラ。あれ憧れだよぉ。一度でいいから付けてみたい! セシリアちゃんが貰うのかな?」
「多分、そうなると思う……」
「セシリアちゃんなら絶対に似合うよ! だって、あんな美人さんなんだもん♪」
「……」
昨日までの僕ならそれに同意してたと思うけど……。
こんな純真無垢なノエルのことを、セシリアは〝ブス〟〝死にぞこない〟と罵ったんだ。
絶対に許すことはできない。
もちろん、そんな風に貶されたなんてノエルに言えるはずもなくて。
メリアドール先生の時と同じように、僕はまた嘘をついてしまった。
「でも、まだクリアはしてないんだ。今日は途中で引き上げちゃって……」
「そっかぁ。けど、そーだよね。1日でクリアできるほど簡単じゃないんだろうし」
「うん。だから、報酬もまだ貰えてなくて……。今日も同じ夕食しか用意できなくてごめんね」
「なんでお兄ちゃんが謝るの?」
「?」
「ノエルは、お兄ちゃんが毎日無事に帰って来てくれるだけでハッピーなんだよ♪ むしろ、ノエルのためにいろいろしてくれて、す~っごく感謝してるんだから!」
「ノエル……」
「エンドウ豆のスープ持ってきちゃうね!」
笑顔でキッチンへと向かうノエルの背中を、僕は目で追うことしかできなかった。
◇
「はぁ……」
今日は、何度このため息をついただろうか。
夕食を終えて、ノエルをベッドに寝かした僕は、自分の部屋に戻って1人水晶ディスプレイを見ながらうなだれていた。
<バフトリガー>の発見で希望が見えたかに思えたけど、べつにステータスが高くなったわけでもないし、現状は何も変わっていない。
ソロでダンジョンに挑むのはあまりにも無謀な状況だ。
「そうだよね。やっぱり、入れるパーティーを探さないと」
正直言って、こういうことはすごく苦手なんだけど……。
でも、明日は冒険者ギルドに行って、参加させてもらえるパーティーがないか、勇気を出して声をかけてみよう。
僕とノエルが暮らす家だ。
学校の卒業と同時に孤児院を出たから、もうかれこれ半年ほど住んでいることになるのかな。
お世辞にも住み心地がいいとは言えないけど、今の稼ぎじゃここで暮らしていくだけで精一杯だった。
「外灯点けたんだ」
これはノエルの日課の1つ。
大体、日没よりも少し早めに外灯を点けるのが癖だったりする。
「……って、もう着いちゃったよ。どうしよう」
ノエルのことを考えたら、また大きなため息が漏れてしまう。
【鉄血の戦姫】のメンバーでなくなった今の僕は、冒険者としての価値は皆無に等しい。
スライムすらまともに倒せるか怪しいステータスなわけだし。
(いや、くよくよ悩むのはやめよう。ここまで帰ってきちゃったわけだし。腹を括ってノエルには本当のことを話さないと……)
一度大きく深呼吸をすると、意を決してアパートの鍵を開けた。
ガチャッ。
「あ、お兄ちゃんだーっ!」
「た、ただいま……」
「おかえりぃ♪ そして今日もお疲れさまぁ!」
「どぉわっ!?」
ノエルが正面から抱きついてくる。
毎度のこととはいえ、こうなるとノエルはなかなか離れてくれない。
「ダ、ダメだって……。ちゃんと安静にしてないと」
「え~いいじゃん! 今日はすっごく体調がいーんだもん♪ こゆう日はお兄ちゃん成分しっかり摂取しておかないとぉ」
「か、顔近いって……」
「えー?」
ノエルの小さな胸がぷにゅと当たる。
なんて柔らかい…………じゃなくてッ!
「んへへ♪ お兄ちゃん成分摂取かんりょ~」
ホッ、ようやく離れてくれた。
ほとんど無意識のうちにやっているから末恐ろしい。
毎回こう刺激強めのスキンシップをされると、さすがにこっちも意識してしまう。
ノエルは妹だけど、でも年頃の女の子なわけで……。いつも石鹸のいい香りがするんだよなぁ。
(て、何考えてるんだ僕はっ!?)
妹を女の子として意識してどうする。ノエルはたった1人の大切な家族なんだ。
僕は背筋を正すと、ノエルの方を向く。
「ノエル。お兄ちゃん成分の摂取もいいけど、ユグドラシルの葉もちゃんと摂取したよね?」
「うん。お昼に飲んだよ~? でも、自分だと上手く煎じれないんだよねー。やっぱお兄ちゃんが作ってくれたやつが一番飲みやすい」
「でも、僕は日中外に出ちゃってるから。これからはノエルにも慣れてもらわないと」
「ぶーぶー。そんなの分かってるよぉ~」
ノエルは毎日、ユグドラシルの葉を入れた飲み物を摂取することで発作を抑えて、現状を維持している。
このユグドラシルの葉っていうのは万能の薬って言われていて、僕たちが暮らすシルワ王国では採集できない貴重な物だ。
だから、その値段はとても高くて、月に一度教会で購入できる数には限りがあったりする。
これまでの稼ぎの大半は、ユグドラシルの葉の購入費に充てていた。
でも、買わないなんていう選択肢はない。
それが無ければ、ノエルは今のように体調良く暮らしていくことができないわけだから。
「それじゃ、夕食の用意しちゃうから。ちょっと待ってて」
「はーい♪」
柔らかな水色のショートヘアを揺らしながら、ノエルが元気に返事する。
普段、外に出ないからノエルの肌は透き通るように白い。
また、体も華奢だから本当はいっぱい食べてほしいんだけど、僕の稼ぎじゃそれも叶わず……。
食事の多くは、ほとんどがパンかオートミールだ。
僕がもっとお金を稼げれば、ノエルにいい暮らしをさせてあげることができるんだけど、その夢はまだ叶えられていない。
正直、貯金もほとんどできていないし、日々の生活費を稼ぐだけでも精一杯。
成人の儀式を迎えてからそろそろ半年。
冒険者として一番脂が乗っていて、お金を稼がないといけない時期なのに。
(……今は仕事のことを考えるのはやめよう。ノエルと過ごせる大切な時間なんだ)
陽が完全に傾いて暗くなってしまうと、ノエルは少しだけ動けるようになる。
基本的に朝と昼は、ノエルはベッドの中で過ごすから、こうして楽しく2人で過ごせるのは夕食の席くらいだったりする。
「お兄ちゃん、今日のダンジョンどうだったー?」
「えっ?」
「【テネブラエ呪城】にセシリアちゃんと一緒に挑戦したんだよね? 2人ともすごいよ! もうそんな難しいダンジョンに入ったなんて」
「う、うん……」
ノエルはまだ、僕がセシリアと2人だけでパーティーを組んでいるものだって思っている。
【隻眼の運び手】のメンバーと組むことになったってことは、あえて言わなかった。
ダコタがパーティーに加わったなんて知ったら、ノエルはきっと悲しむ。
だって、ノエルは僕がダコタに散々いじめられてきたことを知っているから。
「B級ダンジョンの初回クリア報酬って天空のティアラなんだよね? いいなぁ~天空のティアラ。あれ憧れだよぉ。一度でいいから付けてみたい! セシリアちゃんが貰うのかな?」
「多分、そうなると思う……」
「セシリアちゃんなら絶対に似合うよ! だって、あんな美人さんなんだもん♪」
「……」
昨日までの僕ならそれに同意してたと思うけど……。
こんな純真無垢なノエルのことを、セシリアは〝ブス〟〝死にぞこない〟と罵ったんだ。
絶対に許すことはできない。
もちろん、そんな風に貶されたなんてノエルに言えるはずもなくて。
メリアドール先生の時と同じように、僕はまた嘘をついてしまった。
「でも、まだクリアはしてないんだ。今日は途中で引き上げちゃって……」
「そっかぁ。けど、そーだよね。1日でクリアできるほど簡単じゃないんだろうし」
「うん。だから、報酬もまだ貰えてなくて……。今日も同じ夕食しか用意できなくてごめんね」
「なんでお兄ちゃんが謝るの?」
「?」
「ノエルは、お兄ちゃんが毎日無事に帰って来てくれるだけでハッピーなんだよ♪ むしろ、ノエルのためにいろいろしてくれて、す~っごく感謝してるんだから!」
「ノエル……」
「エンドウ豆のスープ持ってきちゃうね!」
笑顔でキッチンへと向かうノエルの背中を、僕は目で追うことしかできなかった。
◇
「はぁ……」
今日は、何度このため息をついただろうか。
夕食を終えて、ノエルをベッドに寝かした僕は、自分の部屋に戻って1人水晶ディスプレイを見ながらうなだれていた。
<バフトリガー>の発見で希望が見えたかに思えたけど、べつにステータスが高くなったわけでもないし、現状は何も変わっていない。
ソロでダンジョンに挑むのはあまりにも無謀な状況だ。
「そうだよね。やっぱり、入れるパーティーを探さないと」
正直言って、こういうことはすごく苦手なんだけど……。
でも、明日は冒険者ギルドに行って、参加させてもらえるパーティーがないか、勇気を出して声をかけてみよう。
52
お気に入りに追加
1,242
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる