君といる夜は、めまいを感じる。

−元々、夜が眠れなかった訳じゃない。言葉ないならないあいつを追いかけていたら寝れなくなった。−

少年は寝不足の毎日に苛まれるのを紛らわす為に、音楽配信サービスで曲を買った。
その曲をイヤホンで聴きながら、周りの雑音を消し、学校の休憩時間に寝る毎日。

そんなある日、夢を見た。
真っ白な影で不気味な笑みを浮かべる女に引き込まれる夢。

誰もが過ごした“あの日”の夜。
少年は赤い首輪と赤い靴を履いた真っ白な女に出会い、

「やあ、少年。わたしと遊ぼう」

彼と彼女の不思議な関係が始まる。
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