29 / 31
27.幸せの音
しおりを挟む
目が醒めると、見知らぬベッドの上だった。なんだかすごく幸せな夢を見ていた気がする。普段は寝起きが悪いクレアにしては珍しく、スッキリとした目覚めだった。
しかしそんな幸福感に長く浸ることは出来なかった。周囲には見慣れない魔法道具や装置が置かれており、身体を少し動かしただけで強烈な痛みが走る。意識がなかった時は気にならなかったようだが、いざ意識が戻ってみると大量に刺された点滴やら生命維持装置やらの身体の随所に通った管が痛くて仕方がなかった。それにおかしな装置が口の辺りに付けられているせいで上手く声を出すことが出来ない。息苦しいから、早く外したいのに……。
そんなことを考えていると、ドアをノックする音が鳴り響いた。
「クレア、お見舞いにきたよ……って、目が覚めたのかい!?」
目が醒めて、身じろぐクレアを見て、クリストファーは驚きから、尻餅をつく。久しぶりにみる兄の情けない姿だった。この兄は普段は温厚で冷静な人間を装っているが、案外おっちょこちょいなところもあるのだ。
「すぐに他の皆を呼んでくるね!!」
そうクレアに告げて、走り出す。もう暫くの間、この痛みに耐えなければならないらしい。しかしそんなクレアの様子を察することなく、クリストファーはよほど嬉しかったらしく、笑顔でスキップでもしそうな勢いで遠ざかって行った――。
***
「クレア様!!すぐに装置を外しますね」
ここまでマルタに安心感を覚えたのは初めてだった。彼女のお陰でやっと身体の色んな部分に通されたチューブが外され、痛みが少し消える。
「マルタさん……ありがとう。本当に助かったわ」
「いえ、私達もクレア様がここまで早く目覚めるとは思っておらず、対応が遅れてしまって申し訳ありません」
「ここまで早く……?あれ、その前に私ってなんでこんなところで眠って――」
そこまで言葉にしたところで、頭に強烈な痛みが走った。
思わず頭を強く抑える。頭痛に耐えている中で、ここ暫くの映像が脳裏で再生される。
薬を飲んで死を偽装したこと、ルーネストとして診療所で過ごしたこと、エストを救うために再び王都に舞い戻ったこと、そしてエストを救ったは良いが、今度はエストにかけられた呪いを肩代わりしてしまい、自分が倒れてしまったこと、最後に夢の中でエストに助けられたこと――。
「エスト……エストは今どこにいるの?無事、なのよね?」
「エスト様ですか?大丈夫ですよ。彼はクレア様のお陰で元気です。今クリストファー様が呼びに行ってると思いますが……」
『元気』その言葉を聞いて何よりも安心する。でもそれと同時にマルタのこの様子から、きっとクレアがしたこと、そしてエストとの間にあったこと全てを知っているのだという事を何も言われずとも推測することが出来た。
マルタがクレアを見つめる瞳は優しい。
「……マルタ、一つ変な事を聞いても良い?」
「はい。何でしょうか」
「私、さっきまで夢の中でエストに会ってたんだ」
クレアは楽しそうにその時の様子を思い出しながら話す。
「その夢の中でね、エストは私が欲しかった言葉をたくさんくれたの。ずっと欲しかった言葉。それで私も、そこでならって思って、今まで思っていたことを全て伝えたんだ」
マルタはクレアが途中途中途切れ途切れになりながらも、口を挟まず聞いてくれている。だからクレアは話しやすかった。
「その後のことは記憶がおぼろげなんだけど、夢が醒める前にエストが私の事を抱きしめてくれたことだけは憶えている。すごく心の奥からポカポカして、夢の中の出来事だとしても嬉しかった」
「夢――だけど、あれは夢じゃない」
「え……?」
部屋の入り口から聴き慣れた声で聞き覚えのある言葉が聞こえた。
「あそこでも言っただろう。現実の俺もちゃんとクレアの事を愛している」
「エ、スト!?」
先程までの発言を聞かれていたのかという羞恥心と『あれが現実であった』という予想外の内容をエストの口から聞かされたため、混乱しきっていた。
「ルーネストとしてのクレアにも、あの夢の中でも言った事だが、お前と出会った当初の俺は間違っていた。本当にすまない」
先程とは一転、今度は地面を頭で穿とうとしているのではないかという程の速度で、頭を地につける。マルタは空気を読んだのか、いつの間にかこの部屋からはいなくなっていた。
「でも私は貴方に相応しくない」
貴方に相応しくない。ずっと思っていた事を打ち明ける。クレアは自分でも情けないとは思うが、どうしても彼の隣に立つには相応しくないという考えが心にこびりついて離れないのだ。
「あの夢の中では答えられなかったが、俺は相応しいだの相応しくないだのそんなことどうでもいい。俺がクレアに隣に居て欲しいんだ。自信がないというなら、何度でも言うさ。俺はクレアを愛しているから」
しかしそんな考えは顔を上げて立ち上がったエストによって即座に否定された。
「けれど私が――」
「幸せになって良いはずがない、か?」
「……そう、です」
言おうとしていた言葉を一言一句違わず言い当てられて、驚きに目を見張る。だからクレアは完全に最初の勢いを失ってしまっていた。
「でも俺はクレアが隣にいないと幸せになれないんだ。なにせ俺はお前のために2回も命を捨てようとした馬鹿だからな」
「2回?なんのこと……?」
「まあ、それは追々話していこう。あー、それにしてもクレアが幸せになっちゃいけないっていう理由で俺の隣に居ることを拒むのなら、俺の幸せはどうなるんだろうなー」
白々しい様子でそんなことを言いながら、エストが此方をちらちらと見てくる。その見たこともない程にキョドキョドした様子が少し可笑しくて、面白くて、思わず笑みを零してしまう。
今までこんなエストから軽口を叩くような発言をされることはなかった。だから余計に笑いのツボにはまってしまったのだ。
それを見て、エストが再び真面目な顔つきに戻った。
「もしお前が幸せになってはいけないと思っているのなら、こう考えてくれないか?俺の隣にいて、俺を幸せにしてくれ……そしたら俺も嬉しい」
とても傲慢な言葉だ。しかしクレアにとってこれ以上の救いの言葉はなかった。
好きな人にここまで言わせて、断れるわけがない。クレアのそこからの返事は決まりきっていた――。
******
あとがき:
今めっちゃタイピングしまくって、続き書いているので文章の推敲が出来ていません。後々誤字修正などをいれます。
しかしそんな幸福感に長く浸ることは出来なかった。周囲には見慣れない魔法道具や装置が置かれており、身体を少し動かしただけで強烈な痛みが走る。意識がなかった時は気にならなかったようだが、いざ意識が戻ってみると大量に刺された点滴やら生命維持装置やらの身体の随所に通った管が痛くて仕方がなかった。それにおかしな装置が口の辺りに付けられているせいで上手く声を出すことが出来ない。息苦しいから、早く外したいのに……。
そんなことを考えていると、ドアをノックする音が鳴り響いた。
「クレア、お見舞いにきたよ……って、目が覚めたのかい!?」
目が醒めて、身じろぐクレアを見て、クリストファーは驚きから、尻餅をつく。久しぶりにみる兄の情けない姿だった。この兄は普段は温厚で冷静な人間を装っているが、案外おっちょこちょいなところもあるのだ。
「すぐに他の皆を呼んでくるね!!」
そうクレアに告げて、走り出す。もう暫くの間、この痛みに耐えなければならないらしい。しかしそんなクレアの様子を察することなく、クリストファーはよほど嬉しかったらしく、笑顔でスキップでもしそうな勢いで遠ざかって行った――。
***
「クレア様!!すぐに装置を外しますね」
ここまでマルタに安心感を覚えたのは初めてだった。彼女のお陰でやっと身体の色んな部分に通されたチューブが外され、痛みが少し消える。
「マルタさん……ありがとう。本当に助かったわ」
「いえ、私達もクレア様がここまで早く目覚めるとは思っておらず、対応が遅れてしまって申し訳ありません」
「ここまで早く……?あれ、その前に私ってなんでこんなところで眠って――」
そこまで言葉にしたところで、頭に強烈な痛みが走った。
思わず頭を強く抑える。頭痛に耐えている中で、ここ暫くの映像が脳裏で再生される。
薬を飲んで死を偽装したこと、ルーネストとして診療所で過ごしたこと、エストを救うために再び王都に舞い戻ったこと、そしてエストを救ったは良いが、今度はエストにかけられた呪いを肩代わりしてしまい、自分が倒れてしまったこと、最後に夢の中でエストに助けられたこと――。
「エスト……エストは今どこにいるの?無事、なのよね?」
「エスト様ですか?大丈夫ですよ。彼はクレア様のお陰で元気です。今クリストファー様が呼びに行ってると思いますが……」
『元気』その言葉を聞いて何よりも安心する。でもそれと同時にマルタのこの様子から、きっとクレアがしたこと、そしてエストとの間にあったこと全てを知っているのだという事を何も言われずとも推測することが出来た。
マルタがクレアを見つめる瞳は優しい。
「……マルタ、一つ変な事を聞いても良い?」
「はい。何でしょうか」
「私、さっきまで夢の中でエストに会ってたんだ」
クレアは楽しそうにその時の様子を思い出しながら話す。
「その夢の中でね、エストは私が欲しかった言葉をたくさんくれたの。ずっと欲しかった言葉。それで私も、そこでならって思って、今まで思っていたことを全て伝えたんだ」
マルタはクレアが途中途中途切れ途切れになりながらも、口を挟まず聞いてくれている。だからクレアは話しやすかった。
「その後のことは記憶がおぼろげなんだけど、夢が醒める前にエストが私の事を抱きしめてくれたことだけは憶えている。すごく心の奥からポカポカして、夢の中の出来事だとしても嬉しかった」
「夢――だけど、あれは夢じゃない」
「え……?」
部屋の入り口から聴き慣れた声で聞き覚えのある言葉が聞こえた。
「あそこでも言っただろう。現実の俺もちゃんとクレアの事を愛している」
「エ、スト!?」
先程までの発言を聞かれていたのかという羞恥心と『あれが現実であった』という予想外の内容をエストの口から聞かされたため、混乱しきっていた。
「ルーネストとしてのクレアにも、あの夢の中でも言った事だが、お前と出会った当初の俺は間違っていた。本当にすまない」
先程とは一転、今度は地面を頭で穿とうとしているのではないかという程の速度で、頭を地につける。マルタは空気を読んだのか、いつの間にかこの部屋からはいなくなっていた。
「でも私は貴方に相応しくない」
貴方に相応しくない。ずっと思っていた事を打ち明ける。クレアは自分でも情けないとは思うが、どうしても彼の隣に立つには相応しくないという考えが心にこびりついて離れないのだ。
「あの夢の中では答えられなかったが、俺は相応しいだの相応しくないだのそんなことどうでもいい。俺がクレアに隣に居て欲しいんだ。自信がないというなら、何度でも言うさ。俺はクレアを愛しているから」
しかしそんな考えは顔を上げて立ち上がったエストによって即座に否定された。
「けれど私が――」
「幸せになって良いはずがない、か?」
「……そう、です」
言おうとしていた言葉を一言一句違わず言い当てられて、驚きに目を見張る。だからクレアは完全に最初の勢いを失ってしまっていた。
「でも俺はクレアが隣にいないと幸せになれないんだ。なにせ俺はお前のために2回も命を捨てようとした馬鹿だからな」
「2回?なんのこと……?」
「まあ、それは追々話していこう。あー、それにしてもクレアが幸せになっちゃいけないっていう理由で俺の隣に居ることを拒むのなら、俺の幸せはどうなるんだろうなー」
白々しい様子でそんなことを言いながら、エストが此方をちらちらと見てくる。その見たこともない程にキョドキョドした様子が少し可笑しくて、面白くて、思わず笑みを零してしまう。
今までこんなエストから軽口を叩くような発言をされることはなかった。だから余計に笑いのツボにはまってしまったのだ。
それを見て、エストが再び真面目な顔つきに戻った。
「もしお前が幸せになってはいけないと思っているのなら、こう考えてくれないか?俺の隣にいて、俺を幸せにしてくれ……そしたら俺も嬉しい」
とても傲慢な言葉だ。しかしクレアにとってこれ以上の救いの言葉はなかった。
好きな人にここまで言わせて、断れるわけがない。クレアのそこからの返事は決まりきっていた――。
******
あとがき:
今めっちゃタイピングしまくって、続き書いているので文章の推敲が出来ていません。後々誤字修正などをいれます。
439
お気に入りに追加
6,004
あなたにおすすめの小説

【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。


そんなに優しいメイドが恋しいなら、どうぞ彼女の元に行ってください。私は、弟達と幸せに暮らしますので。
木山楽斗
恋愛
アルムナ・メルスードは、レバデイン王国に暮らす公爵令嬢である。
彼女は、王国の第三王子であるスルーガと婚約していた。しかし、彼は自身に仕えているメイドに思いを寄せていた。
スルーガは、ことあるごとにメイドと比較して、アルムナを罵倒してくる。そんな日々に耐えられなくなったアルムナは、彼と婚約破棄することにした。
婚約破棄したアルムナは、義弟達の誰かと婚約することになった。新しい婚約者が見つからなかったため、身内と結ばれることになったのである。
父親の計らいで、選択権はアルムナに与えられた。こうして、アルムナは弟の内誰と婚約するか、悩むことになるのだった。
※下記の関連作品を読むと、より楽しめると思います。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

殿下が私を愛していないことは知っていますから。
木山楽斗
恋愛
エリーフェ→エリーファ・アーカンス公爵令嬢は、王国の第一王子であるナーゼル・フォルヴァインに妻として迎え入れられた。
しかし、結婚してからというもの彼女は王城の一室に軟禁されていた。
夫であるナーゼル殿下は、私のことを愛していない。
危険な存在である竜を宿した私のことを彼は軟禁しており、会いに来ることもなかった。
「……いつも会いに来られなくてすまないな」
そのためそんな彼が初めて部屋を訪ねてきた時の発言に耳を疑うことになった。
彼はまるで私に会いに来るつもりがあったようなことを言ってきたからだ。
「いいえ、殿下が私を愛していないことは知っていますから」
そんなナーゼル様に対して私は思わず嫌味のような言葉を返してしまった。
すると彼は、何故か悲しそうな表情をしてくる。
その反応によって、私は益々訳がわからなくなっていた。彼は確かに私を軟禁して会いに来なかった。それなのにどうしてそんな反応をするのだろうか。

不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?
木山楽斗
恋愛
子爵令嬢であるイルリアは、婚約者から婚約破棄された。
彼は、イルリアの妹が婚約破棄されたことに対してひどく心を痛めており、そんな彼女を救いたいと言っているのだ。
混乱するイルリアだったが、婚約者は妹と仲良くしている。
そんな二人に押し切られて、イルリアは引き下がらざるを得なかった。
当然イルリアは、婚約者と妹に対して腹を立てていた。
そんな彼女に声をかけてきたのは、公爵令息であるマグナードだった。
彼の助力を得ながら、イルリアは婚約者と妹に対する抗議を始めるのだった。
※誤字脱字などの報告、本当にありがとうございます。いつも助かっています。

今から婚約者に会いに行きます。〜私は運命の相手ではないから
毛蟹葵葉
恋愛
婚約者が王立学園の卒業を間近に控えていたある日。
ポーリーンのところに、婚約者の恋人だと名乗る女性がやってきた。
彼女は別れろ。と、一方的に迫り。
最後には暴言を吐いた。
「ああ、本当に嫌だわ。こんな田舎。肥溜めの臭いがするみたい。……貴女からも漂ってるわよ」
洗練された都会に住む自分の方がトリスタンにふさわしい。と、言わんばかりに彼女は微笑んだ。
「ねえ、卒業パーティーには来ないでね。恥をかくのは貴女よ。婚約破棄されてもまだ間に合うでしょう?早く相手を見つけたら?」
彼女が去ると、ポーリーンはある事を考えた。
ちゃんと、別れ話をしようと。
ポーリーンはこっそりと屋敷から抜け出して、婚約者のところへと向かった。

手放したくない理由
ねむたん
恋愛
公爵令嬢エリスと王太子アドリアンの婚約は、互いに「務め」として受け入れたものだった。貴族として、国のために結ばれる。
しかし、王太子が何かと幼馴染のレイナを優先し、社交界でも「王太子妃にふさわしいのは彼女では?」と囁かれる中、エリスは淡々と「それならば、私は不要では?」と考える。そして、自ら婚約解消を申し出る。
話し合いの場で、王妃が「辛い思いをさせてしまってごめんなさいね」と声をかけるが、エリスは本当にまったく辛くなかったため、きょとんとする。その様子を見た周囲は困惑し、
「……王太子への愛は芽生えていなかったのですか?」
と問うが、エリスは「愛?」と首を傾げる。
同時に、婚約解消に動揺したアドリアンにも、側近たちが「殿下はレイナ嬢に恋をしていたのでは?」と問いかける。しかし、彼もまた「恋……?」と首を傾げる。
大人たちは、その光景を見て、教育の偏りを大いに後悔することになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる