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「ルネ、君には第一王子の治療時に王都まで一緒に来て欲しいんだ」
「……は?」
思わぬ発言に上司兼雇い主相手とは思えない程に冷たく、失礼な疑問符が出てしまったが、それも仕方がないと思う。なにせそれくらいにケントからの提案は予想外のものだったのだ。
結局あの後は来院者の数自体が珍しく少なかったこともあり、大きなミスをすることはなかった。
実はこの診療所、周りに他に医療施設がない故に街の人達のどんな不調にも対応出来るようにここの医師は様々な知識をつけている。だから患者さんの種類もかすり傷のような怪我から重い病気まで、天と地ほどの差がある。今日は急を要する様な病状の患者さんが来なかったのが幸いした。
しかしあまりにも顔に心配事への憂いが出過ぎていたせいだろう。定期健診に来ていた街の子供に体調の心配をされ、街の北東に住む腰痛持ちにしてこの診療所常連のご老人・ヘンリーさんにも体調管理を指摘され、受付のリーナにも休まなくて大丈夫かと患者さんを通す度に聞かれてしまった。
とにかく情けなくなるくらいに回りに隠せていなかったようで、何度も申し訳ない気持ちになりながらもなんとか一日を乗り切ったのだった。
そうして終業間近。気合を入れなおした後、呼び出された通りに部屋に入って今現在院長の話を聞いているところだ。
「ごめんね。いきなりで驚いたよね」
「それ、は……まあ、はい」
「僕はね、君と出会ってそんなに経ってはいないけれどこれでも君の才能と実力、そして勤勉さは誰よりも信頼しているんだ」
「えっと、ありがとうございます」
「今回の第一王子の施術はかなり難しいものになると思う」
その言葉を聞いて、クレアは内心動揺する。難易度の高さが分かっているあたり少なくともケントは既にエストの今現在の状況を知っており、しかもそれは彼の技術を以てしても”難しい”と評されるレベルのものなのだろう。
それに才能があるとはいえ、こんな王都から遠く離れたこんな田舎町に引きこもっている医者を呼び出すほどだ。エストの周辺もよっぽど切羽詰まった状況だという事が簡単に推測できた。
忘れようとしていた思考が再び浮上してくる。心拍が一気に上昇し、心臓と肺が痛む。いつの間にか視界もぼやけ、声すらも遠ざかっていく。まるで深い深い海の中に裸で放り込まれた様だ。息が出来ない。苦しい。
何故この世界は自分の大切な者ばかりを奪っていくのか、奪おうとするのか――。
こんな理不尽な世界に対する怒り、エストの症状に対する不安と失ってしまうかもしれないという恐怖、今近くにいることが出来ない後悔。複雑な複数の感情が心を覆いつくしては痛みを与えながら吸い込まれていく。
「――ネ……ルネ!」
「――っはい」
思考の渦から引っ張り出してくれたのはケントの声だった。そしてようやく彼が目の前にいたことを思い出す。少し冷静になって、今更ながら先程までの言動が怪しまれていないかと心配になってくる。
「ごめんなさい。今日は少し調子が悪くて……話を聞いていませんでした」
「体調が悪いって、大丈夫かい!?でも言われてみれば少し顔色が悪いね……ベッドで休むかい?」
「いえ、大丈夫です。よろしければもう一度お話を聞かせてください」
患者に接する時と同じ様にすぐに近づいて触診してこようとしてくるケントを手で制す。そして話を続けてもらった。
彼からの話を聞いてみると、確かに自分が選ばれた理由も納得できた。先程、ケントは『施術はかなり難しいものになると思う』とは言ったが、実は第一王子・エストの病気の原因は未だ分かっていないのだそうだ。
しかし、それはむしろ予想していたよりもよりも悪い展開だ。なにせ原因不明、それは前例がないということである。より施術の難易度が高い可能性があるということでもある。そして王宮の医師達でも原因すらも分かっていないからこそ、ケントはルーネストを連れて行きたいのだという。
それに王宮に派遣されるからと言っても、診療所の業務を疎かにするわけにはいかない。それ故の人選だった。
この病院にはキルケ―、ヘレン、ルネ、ケントの合計四人の医者がいる。主にキルケ―が薬を作る役割を担い、ヘレンは患者さんの診療。
実はヘレンは薬を作るのが苦手であり、未だに簡単な薬しか作成することが出来ない。逆にキルケーは魔法の操作があまり得意ではないということもあり、病状によっては魔法を使って対応しなければならない診療が上手く出来ないのである。
それ故にこの配置となっている。とにかくそれぞれ得意なものに割り振られているのだ。そしてルネ、ケントの二人はどちらも出来るため、状況を見て、マルチに対応するという形をとっていた。
基本的にそんなに通常日の来院数ならば4人のうち2人だけでこの診療所はギリギリだが、回せる。
ケントが言いたいことを要約すると、ここでの仕事に慣れており、急なアクシデントにも対応出来るであろうキルケーとヘレンを敢えて残して、まだここに慣れ切ってはいないが、ケントのサポートをどの面でも出来るルネを連れて行きたいという事だろう。
これに頷けば、エストの近くに行ける。そして自分が手伝えば分からない事尽くしの今現在の彼の病状を治すことが出来るかもしれない。彼女はそれだけ培ってきた実力に自信があった。
けれど逆に行った先で正体がバレれば、エストを解放するためにやったことが全て水の泡になり、彼の幸せを潰えさせてしまう。
いわばチャンスとリスクを孕んだ選択肢である。しかしクレアの中では既に答えは決まっていた。だからケントの瞳を正面から見つめて答える――。
「分かりました。僕も一緒に行きます」
そして絶対にエストの命を助けて見せる。そう、心の中で決意しながら。
******
あとがき:
これでプロットの3分の1くらいまで来ました~。
あと私事ですが予定がなんか全部オンラインに切り替わり、少し時間が取れるようになったので更新頻度が上がる予定です。
「……は?」
思わぬ発言に上司兼雇い主相手とは思えない程に冷たく、失礼な疑問符が出てしまったが、それも仕方がないと思う。なにせそれくらいにケントからの提案は予想外のものだったのだ。
結局あの後は来院者の数自体が珍しく少なかったこともあり、大きなミスをすることはなかった。
実はこの診療所、周りに他に医療施設がない故に街の人達のどんな不調にも対応出来るようにここの医師は様々な知識をつけている。だから患者さんの種類もかすり傷のような怪我から重い病気まで、天と地ほどの差がある。今日は急を要する様な病状の患者さんが来なかったのが幸いした。
しかしあまりにも顔に心配事への憂いが出過ぎていたせいだろう。定期健診に来ていた街の子供に体調の心配をされ、街の北東に住む腰痛持ちにしてこの診療所常連のご老人・ヘンリーさんにも体調管理を指摘され、受付のリーナにも休まなくて大丈夫かと患者さんを通す度に聞かれてしまった。
とにかく情けなくなるくらいに回りに隠せていなかったようで、何度も申し訳ない気持ちになりながらもなんとか一日を乗り切ったのだった。
そうして終業間近。気合を入れなおした後、呼び出された通りに部屋に入って今現在院長の話を聞いているところだ。
「ごめんね。いきなりで驚いたよね」
「それ、は……まあ、はい」
「僕はね、君と出会ってそんなに経ってはいないけれどこれでも君の才能と実力、そして勤勉さは誰よりも信頼しているんだ」
「えっと、ありがとうございます」
「今回の第一王子の施術はかなり難しいものになると思う」
その言葉を聞いて、クレアは内心動揺する。難易度の高さが分かっているあたり少なくともケントは既にエストの今現在の状況を知っており、しかもそれは彼の技術を以てしても”難しい”と評されるレベルのものなのだろう。
それに才能があるとはいえ、こんな王都から遠く離れたこんな田舎町に引きこもっている医者を呼び出すほどだ。エストの周辺もよっぽど切羽詰まった状況だという事が簡単に推測できた。
忘れようとしていた思考が再び浮上してくる。心拍が一気に上昇し、心臓と肺が痛む。いつの間にか視界もぼやけ、声すらも遠ざかっていく。まるで深い深い海の中に裸で放り込まれた様だ。息が出来ない。苦しい。
何故この世界は自分の大切な者ばかりを奪っていくのか、奪おうとするのか――。
こんな理不尽な世界に対する怒り、エストの症状に対する不安と失ってしまうかもしれないという恐怖、今近くにいることが出来ない後悔。複雑な複数の感情が心を覆いつくしては痛みを与えながら吸い込まれていく。
「――ネ……ルネ!」
「――っはい」
思考の渦から引っ張り出してくれたのはケントの声だった。そしてようやく彼が目の前にいたことを思い出す。少し冷静になって、今更ながら先程までの言動が怪しまれていないかと心配になってくる。
「ごめんなさい。今日は少し調子が悪くて……話を聞いていませんでした」
「体調が悪いって、大丈夫かい!?でも言われてみれば少し顔色が悪いね……ベッドで休むかい?」
「いえ、大丈夫です。よろしければもう一度お話を聞かせてください」
患者に接する時と同じ様にすぐに近づいて触診してこようとしてくるケントを手で制す。そして話を続けてもらった。
彼からの話を聞いてみると、確かに自分が選ばれた理由も納得できた。先程、ケントは『施術はかなり難しいものになると思う』とは言ったが、実は第一王子・エストの病気の原因は未だ分かっていないのだそうだ。
しかし、それはむしろ予想していたよりもよりも悪い展開だ。なにせ原因不明、それは前例がないということである。より施術の難易度が高い可能性があるということでもある。そして王宮の医師達でも原因すらも分かっていないからこそ、ケントはルーネストを連れて行きたいのだという。
それに王宮に派遣されるからと言っても、診療所の業務を疎かにするわけにはいかない。それ故の人選だった。
この病院にはキルケ―、ヘレン、ルネ、ケントの合計四人の医者がいる。主にキルケ―が薬を作る役割を担い、ヘレンは患者さんの診療。
実はヘレンは薬を作るのが苦手であり、未だに簡単な薬しか作成することが出来ない。逆にキルケーは魔法の操作があまり得意ではないということもあり、病状によっては魔法を使って対応しなければならない診療が上手く出来ないのである。
それ故にこの配置となっている。とにかくそれぞれ得意なものに割り振られているのだ。そしてルネ、ケントの二人はどちらも出来るため、状況を見て、マルチに対応するという形をとっていた。
基本的にそんなに通常日の来院数ならば4人のうち2人だけでこの診療所はギリギリだが、回せる。
ケントが言いたいことを要約すると、ここでの仕事に慣れており、急なアクシデントにも対応出来るであろうキルケーとヘレンを敢えて残して、まだここに慣れ切ってはいないが、ケントのサポートをどの面でも出来るルネを連れて行きたいという事だろう。
これに頷けば、エストの近くに行ける。そして自分が手伝えば分からない事尽くしの今現在の彼の病状を治すことが出来るかもしれない。彼女はそれだけ培ってきた実力に自信があった。
けれど逆に行った先で正体がバレれば、エストを解放するためにやったことが全て水の泡になり、彼の幸せを潰えさせてしまう。
いわばチャンスとリスクを孕んだ選択肢である。しかしクレアの中では既に答えは決まっていた。だからケントの瞳を正面から見つめて答える――。
「分かりました。僕も一緒に行きます」
そして絶対にエストの命を助けて見せる。そう、心の中で決意しながら。
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これでプロットの3分の1くらいまで来ました~。
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