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14.新たな攻略対象との遭遇Ⅲ
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「まずは、バタ足からやってみましょう。プールサイドに座って。私が軽く立花さんの足を持って動かすので、イメージを掴んでみてください」
実は私はクラス内でも背がかなり高い方であり、150センチある。対して立花樹、彼はまだ成長途中のようで、160センチには届いていないと聞いた。現在の身長差はそこまで開いていない。それに水中では浮力が働くから、力がそこまでなくても大丈夫なのだ。だからこそ実は教えるのは特に問題なかったりする。
「右ー、左、右ー、左。親指同士が少し擦りそうだけど、擦らない感じの間隔で足をバタバタしてください。こんな感じで」
「なるほど、これがさっき椿が言っていたバタ足ですか」
実際、今も部位別に身体を動かさせてみても飲み込みが早いので、教えることには本当に問題がなかった。
けれども、問題は私の精神的な問題だ。まず背後からの城山椿の刺すような視線が痛い。そして――。
「っもう少しだけ強く掴まっても良いですか?」
「……どうぞ。はい、先程までの要領で、足を爪先まで伸ばして、バタ足をしてみてください」
この無駄にキラキラした男が物凄い近距離にいてかつ、ボディータッチを私から何度もしなければならないこと。そして、水にまだ恐怖心があるらしい彼からも接触があるということだ。
前世のお陰で精神年齢がある程度成熟しているといっても、私は『麗華』として育っている。だから精神年齢も前世のものよりもどちらかというと身体の年齢の方に引っ張られていたりする。故に、異性からのボディータッチというものがかなり恥ずかしい。
「こんな、感じですか?」
「そうです。その調子で」
「麗華さん!沈まずに前に進めています!!」
推しキャラの上目遣い……やばい。なんでこの人、こんなにも顔がいいんだ。しかも今まで見たことがないくらいに輝いている気がする。無表情でいるのが大変すぎる……!!
しかしその表情には少し安心した。実は、城山椿と彼が一緒に泳ぎの練習をしていた時、そして水に潜る時にも、かなり無理をしている――というか、恐怖心があるように見えたからだ。けれど今はそんなものは欠片も感じられなくなっていた。もしかしたら水泳というスポーツを彼も気に入ったのかもしれない。
***
あれから。立花樹はクロールを完璧にマスターし、25メートルを折り返しで何周も泳いでも、沈むことなく自由に泳げるようになっていた。
流石に泳がせ続けて体調を崩させるというわけにはいかないので、1時間ほど経った辺りで休憩をいれた。
「立花さん、お疲れ様です」
長椅子に座る事さえ出来ずに、椅子に上半身を預けて蹲っている立花樹に話しかける。
先ほどまで泳げるようになったことが嬉しかったのか全力で泳いでいた彼は、水から上がった時の重力について考えていなかったようで、ただただ怠そうにしていた。彼に買ってきた新品のミネラルウォーターを差し出す。
「っありがとう、ございます」
「いえ」
どうせこの後も一緒にトレーニングをするのだ。特にここから離れる理由もないので、彼が上半身を預けている長椅子の隣に座る。特に私から話題を振ることはないので、足をプラプラとして解しながら水を飲んでいた……のだが、予想外に立花樹の方から話しかけて来た。
「そういえば、貴女は聞きませんね」
「何の話ですか?」
「何故僕が急に水泳を始めたのか、いや、それ以前に貴女が僕に対して自分から質問してきたことは、出会ってから一度もない。……そんなに僕に興味がありませんか?」
「え――」
「実は僕、今まで『女性』という生き物に対して、嫌悪感しか抱いたことがなかったんです。だから貴女との婚約も最初は嫌で嫌で仕方がなかった。正直に言ってしまうと、父からの命令だったから受け入れただけでした」
お、おう……。知ってた。
でも目の前でしかも直接言われるのはなんだか感情的に複雑だし、どう反応すれば良いのか分からない。
「今も貴女に対して僕は最低な事を言った。それなのに、貴女は僕に対して激昂するでもなく、嘆き悲しむでもない」
「なんとなく……察していたので。立花さんがあまり私に良い感情を抱いていないということは」
いやいや、どう反応して、どう答えろと??正直言って、そんなこと出会った時から知っていますが???
それを知った上での距離を取るいう行動である。
「はあ。本当に貴女は僕よりも年下なのに……」
年下なのに!?何、何を言いたいの!?!?
感情を読むだなんて、生意気だ……とか?それともムカつかれているのか?いや、キモイと思われている説も――。
そんなことを考えている間に、彼はいつの間にか立ち上がり、私を自身と壁の間に挟むようにして、顔を近づけて来ていた。物凄く嫌な予感がする。
「何故ですか?何故貴女は僕に興味を持ってくれないのですか?」
「…………その、私はあまり関係性を急いてはいないからです……かね。むしろ私から見た立花さんは、なんだか無理しているように見えます……今も」
「無理、ですか?」
必殺!話題すり替え!!
とりあえず、興味どうこうは濁す程度にして流して、立花樹が無理をしていることを指摘する。
まあ、実際今も本来苦手である筈の女に泳ぎ方を教えてもらった上で、話しかけるという無理をしているだろうが、彼は家庭環境もあまりよろしくないというのに一人で父親の言われた通り全てが完璧に出来るようにと孤軍奮闘を続けている。現に彼は学校での成績はいつでも首席、部活動は入ってはいないようだが、体育などでも専門の部活の人間を抑えて、1位のスコアを取り続けているらしい。
それに私は以前、聞いてしまったことがあるのだ。彼がラルフに対して無意識だろうが、『ずっと君と遊んでいたい』と小さく零していたのを。
12歳なんていう年齢で、一人で色んな場所で戦い続けている。きっとそんな彼の弱音が漏れてしまったのだろう。どんな人間でも、可愛いモフモフに対しては心のガードが緩くなる。
それに今日も、城山椿と彼が泳ぐ練習をしていた時に気付いたことではあるが、彼は確実に元は水に恐怖心を抱いていたタイプの人間だ。私も同じだったから分かる。それでも、正直理由は分からないがソレを克服しようとしていた。
だから、これは私なりの優しさでもある。人生2回目の人間として、彼の命を切り詰めるような生き方はなんだか口を挟まずにはいられなかった。
だからこその、別に無理に私と仲良くなんてならなくても良いんだよという遠回しのアピール。その優しさの見返りとして、私は最終的に刑務所送りにされなければ何でもいい。伝われ!この全力の(下心は少しある)優しさ!!
「はい。なんだか何かに追われているような……私には分かりませんが。けれど、そんなに無理をしなくても良いと思いますよ。立花さんにはまだまだ時間があるんですから、嫌なことは頑張り過ぎず、ゆっくり大人になっていけばいいと思うんです」
「はあ……」
「もしどうしても頑張らないといけないことがあって、それが嫌なことだったりしたら、またラルフに会いにきてあげてください。彼は貴方の事が大好きなので、いつでも立花さんの事を待っていますよ」
優しさと、あと純粋に彼が可哀想だと思ってしまった。きっと彼は同情なんてされたくないだろう。そう分かっているから言葉には出さないが、話題に出してしまったラルフは実際彼に懐いてしまっているので、彼が倒れて会いに来ないなどということがあれば何故来てくれなくなったのだろうと悲しむだろう。
だからラルフも理由にして、少しでも立花樹の負担が減るようにと言葉を掛けた。私もラルフにはとても助けられているから、たまには彼の愛情を貸してあげても良い。
その後、立花樹が何かを喋る事はなかったが、少しだけ表情が明るくなっているような気がした。これは確実に全てを誤魔化せていると思う。私はそれを確信しながら、残りのトレーニングを終えて家に帰ったのだった。
実は私はクラス内でも背がかなり高い方であり、150センチある。対して立花樹、彼はまだ成長途中のようで、160センチには届いていないと聞いた。現在の身長差はそこまで開いていない。それに水中では浮力が働くから、力がそこまでなくても大丈夫なのだ。だからこそ実は教えるのは特に問題なかったりする。
「右ー、左、右ー、左。親指同士が少し擦りそうだけど、擦らない感じの間隔で足をバタバタしてください。こんな感じで」
「なるほど、これがさっき椿が言っていたバタ足ですか」
実際、今も部位別に身体を動かさせてみても飲み込みが早いので、教えることには本当に問題がなかった。
けれども、問題は私の精神的な問題だ。まず背後からの城山椿の刺すような視線が痛い。そして――。
「っもう少しだけ強く掴まっても良いですか?」
「……どうぞ。はい、先程までの要領で、足を爪先まで伸ばして、バタ足をしてみてください」
この無駄にキラキラした男が物凄い近距離にいてかつ、ボディータッチを私から何度もしなければならないこと。そして、水にまだ恐怖心があるらしい彼からも接触があるということだ。
前世のお陰で精神年齢がある程度成熟しているといっても、私は『麗華』として育っている。だから精神年齢も前世のものよりもどちらかというと身体の年齢の方に引っ張られていたりする。故に、異性からのボディータッチというものがかなり恥ずかしい。
「こんな、感じですか?」
「そうです。その調子で」
「麗華さん!沈まずに前に進めています!!」
推しキャラの上目遣い……やばい。なんでこの人、こんなにも顔がいいんだ。しかも今まで見たことがないくらいに輝いている気がする。無表情でいるのが大変すぎる……!!
しかしその表情には少し安心した。実は、城山椿と彼が一緒に泳ぎの練習をしていた時、そして水に潜る時にも、かなり無理をしている――というか、恐怖心があるように見えたからだ。けれど今はそんなものは欠片も感じられなくなっていた。もしかしたら水泳というスポーツを彼も気に入ったのかもしれない。
***
あれから。立花樹はクロールを完璧にマスターし、25メートルを折り返しで何周も泳いでも、沈むことなく自由に泳げるようになっていた。
流石に泳がせ続けて体調を崩させるというわけにはいかないので、1時間ほど経った辺りで休憩をいれた。
「立花さん、お疲れ様です」
長椅子に座る事さえ出来ずに、椅子に上半身を預けて蹲っている立花樹に話しかける。
先ほどまで泳げるようになったことが嬉しかったのか全力で泳いでいた彼は、水から上がった時の重力について考えていなかったようで、ただただ怠そうにしていた。彼に買ってきた新品のミネラルウォーターを差し出す。
「っありがとう、ございます」
「いえ」
どうせこの後も一緒にトレーニングをするのだ。特にここから離れる理由もないので、彼が上半身を預けている長椅子の隣に座る。特に私から話題を振ることはないので、足をプラプラとして解しながら水を飲んでいた……のだが、予想外に立花樹の方から話しかけて来た。
「そういえば、貴女は聞きませんね」
「何の話ですか?」
「何故僕が急に水泳を始めたのか、いや、それ以前に貴女が僕に対して自分から質問してきたことは、出会ってから一度もない。……そんなに僕に興味がありませんか?」
「え――」
「実は僕、今まで『女性』という生き物に対して、嫌悪感しか抱いたことがなかったんです。だから貴女との婚約も最初は嫌で嫌で仕方がなかった。正直に言ってしまうと、父からの命令だったから受け入れただけでした」
お、おう……。知ってた。
でも目の前でしかも直接言われるのはなんだか感情的に複雑だし、どう反応すれば良いのか分からない。
「今も貴女に対して僕は最低な事を言った。それなのに、貴女は僕に対して激昂するでもなく、嘆き悲しむでもない」
「なんとなく……察していたので。立花さんがあまり私に良い感情を抱いていないということは」
いやいや、どう反応して、どう答えろと??正直言って、そんなこと出会った時から知っていますが???
それを知った上での距離を取るいう行動である。
「はあ。本当に貴女は僕よりも年下なのに……」
年下なのに!?何、何を言いたいの!?!?
感情を読むだなんて、生意気だ……とか?それともムカつかれているのか?いや、キモイと思われている説も――。
そんなことを考えている間に、彼はいつの間にか立ち上がり、私を自身と壁の間に挟むようにして、顔を近づけて来ていた。物凄く嫌な予感がする。
「何故ですか?何故貴女は僕に興味を持ってくれないのですか?」
「…………その、私はあまり関係性を急いてはいないからです……かね。むしろ私から見た立花さんは、なんだか無理しているように見えます……今も」
「無理、ですか?」
必殺!話題すり替え!!
とりあえず、興味どうこうは濁す程度にして流して、立花樹が無理をしていることを指摘する。
まあ、実際今も本来苦手である筈の女に泳ぎ方を教えてもらった上で、話しかけるという無理をしているだろうが、彼は家庭環境もあまりよろしくないというのに一人で父親の言われた通り全てが完璧に出来るようにと孤軍奮闘を続けている。現に彼は学校での成績はいつでも首席、部活動は入ってはいないようだが、体育などでも専門の部活の人間を抑えて、1位のスコアを取り続けているらしい。
それに私は以前、聞いてしまったことがあるのだ。彼がラルフに対して無意識だろうが、『ずっと君と遊んでいたい』と小さく零していたのを。
12歳なんていう年齢で、一人で色んな場所で戦い続けている。きっとそんな彼の弱音が漏れてしまったのだろう。どんな人間でも、可愛いモフモフに対しては心のガードが緩くなる。
それに今日も、城山椿と彼が泳ぐ練習をしていた時に気付いたことではあるが、彼は確実に元は水に恐怖心を抱いていたタイプの人間だ。私も同じだったから分かる。それでも、正直理由は分からないがソレを克服しようとしていた。
だから、これは私なりの優しさでもある。人生2回目の人間として、彼の命を切り詰めるような生き方はなんだか口を挟まずにはいられなかった。
だからこその、別に無理に私と仲良くなんてならなくても良いんだよという遠回しのアピール。その優しさの見返りとして、私は最終的に刑務所送りにされなければ何でもいい。伝われ!この全力の(下心は少しある)優しさ!!
「はい。なんだか何かに追われているような……私には分かりませんが。けれど、そんなに無理をしなくても良いと思いますよ。立花さんにはまだまだ時間があるんですから、嫌なことは頑張り過ぎず、ゆっくり大人になっていけばいいと思うんです」
「はあ……」
「もしどうしても頑張らないといけないことがあって、それが嫌なことだったりしたら、またラルフに会いにきてあげてください。彼は貴方の事が大好きなので、いつでも立花さんの事を待っていますよ」
優しさと、あと純粋に彼が可哀想だと思ってしまった。きっと彼は同情なんてされたくないだろう。そう分かっているから言葉には出さないが、話題に出してしまったラルフは実際彼に懐いてしまっているので、彼が倒れて会いに来ないなどということがあれば何故来てくれなくなったのだろうと悲しむだろう。
だからラルフも理由にして、少しでも立花樹の負担が減るようにと言葉を掛けた。私もラルフにはとても助けられているから、たまには彼の愛情を貸してあげても良い。
その後、立花樹が何かを喋る事はなかったが、少しだけ表情が明るくなっているような気がした。これは確実に全てを誤魔化せていると思う。私はそれを確信しながら、残りのトレーニングを終えて家に帰ったのだった。
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