黎明の守護騎士

月代 雪花菜

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狭間の村と風の渓谷へ

29.お前を殺そうとした理由がわかった

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 手配していた宿屋に戻り、ラルムをベッドへ寝かせると、一通りのことを全員に説明する。
 その話を聞いて一番渋い顔をしていたナルジェス卿は、今後の貧困対策にも尽力しなければならないと決意を新たにしたようだ。
 ラルムはおそらく、黒狼の主達にとって都合の悪いことを知っているのだろう。
 それ故に、暗殺が失敗しても良いように、噂を流したと考えられる。
 私が居ることで一応は警戒をしたようだが、その結果、依り代を一体封じられるとは思っていなかったはずだ。
 今頃、歯がみして悔しがっていることだろう。
 そして、暗殺が失敗したことにより、奴らの狙い通り我々が噂を聞きつけた。
 ナルジェス卿の性格を考えたら、放置することなどあり得ない。
 ラルムだけではなく我々も来れば一石二鳥と考えているのかもしれないが、その分、此方の動きはしっかりと把握しているはずなので、色々と手を打っておいた方が良さそうだ。
 話し合いの結果、今後は最短ルートを選びつつも、できる限り情報を収集していくこととなった。
 その結果を踏まえて、それぞれがやるべき事を考えているようで、早々に自分の部屋へと帰っていく。
 私は、念のためにラルムと同室になり、経過を見守ることにした。
 今はただ眠っているだけであるが、起きた瞬間に暴れる可能性もあるので同室で様子を見ると言ったのだが、意外にもアーヤリシュカ第一王女殿下が反対してきたのだ。
 どうしてもそうしたいのなら、自分の護衛を貸し出すと言うのだが、彼らの力量ではラルムがヘタに技量があるために手加減できず、殺してしまいかねない。
 ノエルもいるので大丈夫だし、彼らよりも私のほうが強いと言い切り、護衛など必要ないといったのだが納得しないのだ。
 心配をしてくれているとわかっているが、黒狼の主ハティが監視している可能性があるから、アーヤリシュカ第一王女殿下の守りを手薄にするのは悪手だ。
 私たちの攻防戦に痺れを切らしたのか、彼女の背後に張り付いている護衛二人へ、ノエルがチラリと視線を走らせ、尻尾をビタンっ! と音がするくらい叩きつけた瞬間、彼らは主の左右へ展開し、涙目で説得を開始した。
 護衛達のただならぬ様子に戸惑いながらも、アーヤリシュカ第一王女殿下は、これ以上いっても無駄だと悟ったのか、ようやく「わかったわよ」と頷いてくれたのである。
 ノエル……だんだん主神オーディナルに似てきたのではないか?
 良い影響だとは思えないが、悪いとも言えない。
 ただ、ルナティエラ嬢に怒られる可能性が高いので、ほどほどにしておいて欲しいと切に願った。
 全員が部屋を出たことを確認して、ふぅと息を吐けば、ノエルがキラキラした目で私を見上げる。

「ねーねー、そろそろ寝るー?」
「いや、まだ早いし、ノエルもラルムも含めて洗浄石で綺麗にしておこう」
「わーい!」

 荷物から洗浄石を取り出し力を流していく。
 加減がイマイチわからないので、室内までもが綺麗になってしまったが、サービスと言うことにしておこう。
 部屋の左右の壁に一台ずつ並べられた扉側の寝台に腰をかけ、反対側の壁に設置されているベッドに寝かされているラルムを見る。
 ノエルが治療をしてくれたおかげで、傷も癒えているし、出血が多かったための貧血はあるだろうが、そこまで深刻でもない。
 一応、ここに到着したときにノエルのリンゴの絞り汁を飲ませているので、それも良い方向へ作用してくれることだろう。
 もう暫くすれば起きるのではないかという予感を覚えながらも、ノエルにせがまれてブラッシングをしていたら、案の定とでも言うのだろうか、ラルムが身じろぎをしてうめき声を上げた。
 どうやら目を覚ましたらしい。

「ここ……は……」
「宿泊予定だった宿屋だ」

 私の声に大きく体を揺らしたラルムは、ゆっくりと此方を見た。
 自分が生きていることが信じられないのか、それとも私がここに居ることが意外であったのか……状況を掴めずにいるラルムは数回瞬きをして口元を歪める。

「死に損なった……か」
「弟さんを助けたいのに、死んじゃダメじゃん」

 私の膝上でだらりと体を弛緩させて、ブラッシングを受けているノエルが呆れたように言い放つ。
 確かにノエルの言う通りだと考えながらラルムを見つめる。

「意図したわけではないが、お前の過去を少し垣間見た」
「……本当に何でもアリだな……アンタ……」

 苦虫をかみつぶしたような顔をして呟いたラルムの声には、呆れたという響きを宿す。
 まあ、誰だって自分の知られたくない過去を見られて良い気はしないだろう。

「此方は主神オーディナルだけではなく、変な双子にも付きまとわれているものでな。信じられないくらい面倒なことや、人知を超えた現象に付き合わされているのだ。もう驚きもしない」
「人知を超えた……か。俺はさ、ハティ様が……オーディナル様の使いだって思っていたんだ。そう聞かされていたしな……でも、まさか……敵対している勢力だったとは……結局、全部が嘘だったってワケだな」
「ヤツの事だ、出会ったときから奇妙な力を使っていた可能性が高い。普通の人間であれば、抵抗も出来ないだろう」
「自分は普通じゃないって言いたいみたいだな」
「今までの私を見て、普通だと言えるのか?」

 これまでの『貴族へ対する態度』を忘れて話をするラルムは、ぶしつけな視線を此方へ向けてから、フッと笑った。

「確かに……人外だと言われた方が納得する。喋るカーバンクルと親しく、オーディナル様がそばにいるなんて人間がいてたまるか」
「まあ、ベオは特別だからねー。普通は、オーディナル様と会話するだけで腰を抜かすか倒れちゃうよね」

 のびをしながら軽口を叩くノエルの頭を撫で、ラルムが此方へ敵意をむき出しにして襲ってこないことだけは理解する。
 そんな彼は溜め息をついたあとベッドに深く身を沈め、自分の考えをまとめるかのように、これまでの事をぽつりぽつりと語り始めた。
 どうやら、黒狼の主ハティに出会ったのは、ヘルハーフェンの中心部にあるトルクの街から北上した場所にあるボニエスという街の裏路地で出会ったようだ。
 トルクと同じくらいの規模ではあるが、中心となる街から少し離れるだけで、治安は全く違うのだと教えてくれた。
 ヘルハーフェンから北上すればセルシア男爵領になるのだが、その境目には人が越えて行くには厳しい山々が連なっており、生い茂る木々は獣が多く生息していて誰も近寄らないのだそうだ。
 しかし、どこにでも抜け道というものは存在するらしく、山に住み着いた賊がよく流れ込んでくるのだという。
 ナルジェス卿はセルシア男爵に抗議しているようだが、何の進展もしていないとの事であったが、これは彼がナルジェス卿の邸宅で調べて見つけた書簡で明らかになったことのようだ。

「よく見つからなかったねー」
「こういうのは得意なんだよ。人の印象に残りにくい顔をしているからな」
「そうなのー? ボクはどこでも目立っちゃうからなぁ」
「目立たないほうが難しいんじゃ……」

 ノエルとラルムの、話の内容とは正反対の気の抜ける会話に溜め息が漏れる。
 しかし、彼の話を整理していくと、ナルジェス卿からは聞かされていないヘルハーフェンの状況を把握することができた。
 南の辺境伯を悩ませているのは、エスターテ王国だけではなかったということだ。
 あのセルシア男爵のことだから、厄介事をナルジェス卿へ押しつけたか、裏で手を結んで何かを企んでいる可能性だってあるだろう。
 父娘揃って、やることが陰湿である。
 そんな事情をつゆ知らず、給料の良い鉱夫の募集を聞きつけてやってきたラルムは、たった一ヶ月で雇い主から首を切られて路頭に迷うこととなり、どうにか生きていこうと色々な仕事を探したそうだ。
 それでも仕事は見つからず、違う街へ行くための路銀すら心許ない状況になり、私が見た過去の記憶のように落ちぶれていったのである。
 細身で非力ではあるが、手先は器用で身体能力が高かったラルムは、同じ境遇の者たちから技術を教わり、裕福な人をターゲットにしたスリとなった。
 護衛に見つかって追われても、一度も捕まることなく逃げ切っていたようだ。
 その身体能力に、黒狼の主ハティは目を付けたのだろう。

「ハティ様は出会ったときに……腐った貴族社会を変えたい。貧しい者たちが報われるような世界にしたいって……そうおっしゃっていた。俺の村に、特産品となる物を持参して、それが貴族の間では飛ぶように売れるから、貧しい村も豊かになるだろうって……その言葉を信じて……恩義に報いるために……暗殺術を学んだというのに……」

 貴族間の諍いで暗殺者を差し向けられる事もあるからと心配していた仲間を守って欲しいと乞われ、ラルムはその手を血で汚すことで恩義に報いようとしたのだ。
 驚くほど短期間で技術を習得し、あとは実践で学んでいけば良いと相棒をあてがわれて野に放たれた。
 そして、手始めにミュリア・セルシア男爵令嬢と出会ったのだという。
 彼女は父の圧政に嘆き、民を守るためにも自らの身を犠牲にして、第二王子の後ろ盾を得ようとしていたそうだ。
 その障害になるルナティエラ嬢を退けるため、一時で良いから自由に動けないようにして欲しいと依頼されたのが、私と双子達が見た現場であった――ということである。

「俺の村で育てている茶葉は、分量を守っていれば体に良い効果をもたらすが、過剰摂取をすると数日間熱を出してしまうと聞いていた。少し熱を出しただけでも貴族のお嬢様は寝込んじまうって話だったし……俺の相棒は、薬の調合に詳しかったから、その線引きが上手だって聞いていたから……信じていたんだ」
「……茶葉?」
「ああ、赤い茶葉で、とても良い香りがするんだ。貴族が好きそうな感じだって思った。アンタも貴族なら聞いたことがあるんじゃないのか? 【深紅色の茶葉ガーネット・リーフ】っていう銘柄だ」
「それって……」

 思わずノエルが体を起こす。
 私はわかっているというようにノエルに向かって頷く。
 彼の言う茶葉が【黄昏の紅華アディ・モネス】なのだろう。
 そして、彼は……ずっと騙されていたのだ……黒狼の主ハティがやりそうなことである。

「俺は正しいことをしている。間違っていない……そう思っていたんだ……でも、ルナティエラ様が神の花嫁になった話を聞いて、違和感を覚えた。ミュリア様がおっしゃっていた、陰険で根暗で陰湿な女が、何故、オーディナル様の花嫁になるのだろうって……」
「ルナが陰険で陰湿で根暗ーっ!? 違うよー! ルナは優しくてあたたかくて穏やかで、ちょっぴりお転婆な人だよー!」
「ちょっぴり? かなりだろう」
「ベオ……否定するところはそこなのー?」

 呆れたようなノエルの視線を受けながら、私はついつい出てしまった言葉に肩をすくめて見せた。
 別段、嘘を言っているわけではない。彼女がお転婆なのは事実だ。

「どちらかといえば、ミュリア・セルシア男爵令嬢の方が、陰湿で陰険だな。節操もない女だから、お前の顔が良ければ誘われていたかもしれんぞ」
「とんだ女だな……やはり、セルシア男爵の娘か……でも、あの男が領民に酷い仕打ちをしているのは事実だったし、何故……あそこまで彼女の言葉を信じたのか、今となってはわからない」
「おそらく、彼女が持つ魅了の効果を持つアイテムのせいだろう」
「魅了……?」
「一種の催眠状態にする効果があるものだ……そうか、そういうことだったのか……黒狼の主ハティが躍起になってお前を殺そうとした理由がわかった」

 その言葉に彼がビクリと体を震わせる。
 今の話に何か重要な事でもあったのだろうかと眉をひそめるラルムに、一から説明してやることにした。

「まずは、黒狼の主ハティとミュリア・セルシア男爵令嬢との繋がりを知る者だということ。そして、ルナティエラ嬢を貶めようと画策していた事を知っていること……つまり、ミュリア・セルシア男爵令嬢は以前から、ルナティエラ嬢に対して明確な害意があったということだ」
「あとは、赤い葉っぱの……だよね?」
「そうだな。赤い茶葉が一番の問題なのだ。黒狼の主ハティは、どういうルートかわからないが【黄昏の紅華アディ・モネス】を入手した。だが、それを育成する場所を探していたのだろう。セルシア男爵領で見つかった際に言い訳ができない。だから、出来るだけ近い場所で、見つからないところが良かったのだ」

 まさか、南の辺境のさらに南、人里も離れた場所で栽培されていたとは、誰も思うまい。
 しかも、セルシア男爵領ではなく、彼と敵対関係にある南の辺境伯の領地で……

「問題視された場合は、自ら告発してナルジェス卿を陥れようとしたのかもしれん。黒狼の主ハティは、正体不明の存在だ。誰が黒幕であってもおかしくはない。それを利用して、陥れるのは簡単だろう」
「じゃあ、全部計算していたってことー? そんなお利口さんには見えなかったけど……」
「アレは、ずる賢いというのだ。直情的で子供のようにキレるが、致命的なミスは……していたか」
「依り代を封印されちゃってるもんねー?」
「そうなのだが……同じ手は通用しないし、意外と裏で動き回っているから面倒だ」
「それはあるかもー」
「ラルム……お前のように訓練をされた者たちは多いのか?」
「あ、ああ……俺の相棒を含めて五人いたからな」

 おそらく、その四名が暗躍しているのだろう。
 ラルムを殺すように命じられた者だっているはずだ。
 本人は、こういう時に動かない……つまり、単なる人間を相手にしなければならないが、相手は暗殺術に長けた相手なので、油断はできない。

「茶葉が……問題って……言っていたよな」
「ああ」
「どういうものなんだ? 貴族御用達のお茶じゃないのか?」
「お前のいう【深紅色の茶葉ガーネット・リーフ】は、【黄昏の紅華アディ・モネス】という物で、古き時代に主神オーディナルが絶滅させた中毒性の毒を持つ植物だ。少量なら発熱症状を引き起こし、その後、強い中毒症状が出てしまう」
「……な、何だよ……それ……まるでご禁制の……麻薬みたいじゃないか……」
「そういうことだ。見つかれば、タダでは済まない」
「うそ……だろ……ピスタの村は……どうなっちまうんだ……あの村は……人の良いヤツばかりで……そんな犯罪なんて犯す奴らじゃねぇんだよ! 全部……全部俺が悪いんだ! だから……だから、他の奴らは許してやってくれ! 俺が何でもする! この命だって惜しくはねぇから!」

 真実を知ったラルムは、顔をぐしゃぐしゃに歪めて、ベッドから無理矢理に降りて床に額をこすりつけて懇願するのだが、「大丈夫だ」と軽々しく口にすることなど出来ない。
 一度でも、危険な植物の栽培法に携わってしまったのだ。
 今後は、国の監視下に置かれるだろうが……それならまだ良い方で、最悪の場合は命を絶たれてしまうだろう。

「この件に関しては、まず王太子殿下に相談するとしよう。アーヤリシュカ第一王女殿下に一筆書いていただいて、命だけでも奪わないように懇願するしかあるまい」

「村の皆を……弟を……助けてくれ……」
「大丈夫だよー! ベオがいるし、オーディナル様もいるからね! ボクも力を貸しちゃう! 弟や村への想いは本物で、すごーくキラキラしてるもん!」
「カーバンクル様……」
「ノエルだよ。ノーエールー!」
「ノエル様……ありがとうございます」
「ノエル……あのな……」
「ベオだったら出来るでしょう? やれるよね? 約束ねー?」

 くらりと眩暈を感じたが、完全に信じ切っているノエルの期待は裏切れないし、ラルムの村や弟になんの非も無いのだ。
 私が状況を説明し、王太子殿下と国王陛下、それに父と宰相殿を納得させれば良い話である。
 そう考えれば、簡単……だろうか?
 ルナティエラ嬢のお転婆行動をセーブするのと、果たしてどちらが簡単だろう――と頭を悩ませながら、床に這いつくばっているラルムを起こして、とりあえず休息させるようにベッドへ横たえてやった。

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